NOBILES Days
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「車って、家族の成長に合わせて買い換えてグレードアップしていくものですよね」というのは今回車の買い替えを考え始めてから巡ったディーラーの中で、ある営業が言った台詞だ。なかなか説得力のある言葉で、ちょっとグラッと来た。
というわけで、明日に迫った納車を前に、買うまでの顛末記みたいのを自分への備忘録的に書きたいと思う。まずは前編。
今は亡き？プレリュードの端正な横姿
背景が斜めではなく、本当は車が上り坂に駐車しているのだ
(PentaxK10D, PentaxDA21mmLimitedF3.2, ManualExposure, 1/80sec, F6.3, ISO100)
一応、子供ができたことが分かった時から、ぼんやりと「今の車では厳しいよなぁ」とは思っていた。でも、ライブで忙しかったり、実際問題お腹が小さいうちは何にも不自由がないものだから、思ってるだけで候補すらも絞っていなかった。
ところが夏を迎えてぐんぐん大きくなるにつれ、クーペの着座姿勢が嫁さんには辛くなっていった。これまで大きな不満もなくお気に入りだったプレリュードに致命的な問題が発生しつつあった。お腹が大きいのは一時的にしても、考えてみれば、後席にチャイルドシートを設置したら、赤ちゃん乗せるのも一苦労だし、あやすのもままならないだろう。買い物しても乗せるスペースがほとんどない。
まずはどんな車がいいのかだけでも二人で共有して候補を絞りたい。軽い気持ちで、近くの国道沿いのディーラーを回ってみることにした。
実用上の問題が出てきたがための買い替えだとは言え、こだわりたいポイントはある。
何といってもまずはスタイリングだ。ノーブルなスタイルのプレリュードが大好きだったように、ワンボックスなんかは車じゃないと。同様の理由で、ボンネットがちゃんとあっても箱型のカクカクした車は全く乗る気がしない。やっぱり正面から見たらキャビンは台形になってなきゃ。それがエレガンスってもんである。本当はノッチバックが好みだが、まあデザイン次第ではハッチバックもアリかな、とは思っていた。
これまで低い車に乗っていたのもあって、あまり高くなりすぎるのも避けたかった。代車で少し天井の高めの軽に乗ったことがあるが、扉薄くてスカスカな上に、頭の上の空間も広すぎて、はっきり言って怖かった。安心に足る包まれ感、運転するぞ、という気にさせてくれるような運転ポジションの運転席の車がいい。
で、本当はマニュアル車に拘りたいところだったが、子供が産まれてからだと、何が起こるか分からないので嫁さんが運転せざるを得ない場面もあろう。一応嫁さんも法的にはマニュアル車を運転できるが、オートマ車での右折ですらパニックになっているような人にそれを求めるのは、道徳的にNGであろう。同様の理由であまりにサイズのでかい車も無理、やはり乗用車クラスサイズとなるだろう。
そして、なるべくならその辺にそんなに走ってない車が良かった。や、それはひとえに俺がアマノジャッキーだからだ。
ついでに言うと、プレリュードという格の車からダウンするというのも、なんだかガキができた途端ビンボー生活ですか、と惨めになりそうだったので避けたいところだった。そう、俺はとことん見栄っ張りの男。
さあ、ディーラーが数多く立ち並ぶ国道を、愛するプレリュードで往く。
まずは最大手Tさんのディーラー...を素通りする (^-^;;;。や、俺の中では最初からTさんはなかったのだ。
もちろんそれは、アマノジャッキーというのもあるが...それ以上に...。
Tさん内にも本当に車が好きで、いい車を作ろうと努力されている方をたくさん知っている一方で、「お前...確かに頭良くて優秀だけど、いっこも車なんか興味なかったじゃねーか！」って輩が「世界トップ企業だから」という理由で入社しているのを多数見ているので、なんか...ムカついたのだ (^-^;;;。そんなヤツがいい車作れるかよと。こういう車なんてまーったく理解できなかったし。
いやね、もちろん、こういうのが欲しいと思っている層がいて、そこへ向けてそのニーズにあった車を作るというのはトップ企業として当然の姿勢だとは思うが...。なんか、いけ好かない俺とは全然違う人種の企画担当（もち、車に動力性能とか求めない系）主導で作られてそうで、鼻につくのだ。この車と同じメーカーの車に乗りたいかというと...「うーん」と思ってしまうのである。
というわけで、まずはおフランスメーカーとの提携ですっかりイメージの変わったNさん(敬称略w)にとりあえず入ってみる。
おとなしそうな背の高い若い営業さんが迎えてくれる。早速、「ガキできるんでクーペ降りようと思う」「四角い車はイヤ！」「嫁も運転予定＝そんなにでかい車はNG」くらいのことを伝える。
紹介されたのはテ○ーダとノ○トという車だ。どちらもコンパクトカーに分類される車になる。「テ」の方はこういうクラスなのに内装とかリッチにして居住性を良くしたよ、「ノ」の方はパッケージングを工夫して荷物も結構詰めるよ、なんつったって燃費系ネッセサリー・イエス・オア・ノ○トというわけである (^-^;;;。
でも、正直ピンとこなかった。きっとそれはプレリュードと比較してクラスダウンとなるから、という気がする。なんとなく薄い空気のまま、Nのお店を出た。
後から気付いたが、Nさんにはラフェ○タという立派な？ミニバンも存在したらしい。でも、きっと俺の「四角い車がイヤ」「大きい車はマズー」を鵜呑みにしたんだろうか。全く触れられることはなかった。でも、まだこっちの方が俺も多少は食いついたんじゃなかろうか。多分デザイン面で絶対買わんだろうけど。そこら辺、まだまだこの営業さんは甘かったな。
次に訪れたのはHさんである。客の車の数がかなり多い。客は入り口で車を止めて降り、あとは奥の駐車場で店員が出し入れをしてなんとかヤリクリ、というほどだった。
車から降りて対応してくれたのはちょっと年配の男性。後で分かるのだが、店長だった (^-^;;;。
店長だけあって、なかなかプレゼンがうまい。まだまだ俺の嗜好がわずかにあるだけで、特に対象を絞れていない俺達に、まずは具体的な車を挙げるのではなく、「お子さんが産まれた後の生活を想像してみてください。荷物増えるでしょ？あ、ご実家は近いですか？ならご両親が一緒にお乗りになる場合もあるでしょう。」と言葉を紡ぐ。うーん、なるほど。客にその車を買った後のことを具体的に想像させるのがなかなかうまい。
とは言え、そこに俺の嗜好も入れていくと、条件に合うのはほぼストリ○ム一択という感じだった。オデ○セイではサイズがでかすぎるし、悪人相なツラはちょっと好みではなかった（ストリ○ムは...まあ許容してもいいかなレベル）。フリ○ドという新型もあったが、これはいわゆる「四角い」車だったし、全体的なデザインが俺の好みではなかった。なんか四角い車なのに無理やり有機的なラインを入れてるのが鼻についたのだ。
画像はイメージです
ストリ○ムに乗せてもらうと、なかなか雰囲気のある運転席だ。特に、RSZというレーシング的な装飾を施したグレードということもあり、シックで質実なイメージだった。さすがに、この辺りの演出はHさんはうまい。
特に驚いたのはシートがしっかりしていたことだ。サイド部分ががっしりしているし、運転していても疲れなさそうだな、と思った。
が...、ここで俺は、自分的嗜好でNG項目を今さら思い出してしまう。
「コラムシフトはやだ」
そう、マニュアルギヤは諦めるにしても、インパネからレバーが生えているコラムシフトはどーにもかっこいいとは思えなかったのだ。古い人間でしょ？やっぱりシフトはフロア...床側がいいなぁと思ってしまった。
とは言え、サイズもそこそこ。ユーティリティも優れ、内装にもいい印象を持った。店長さんのイメトレによって、ストリ○ムのある生活というのもなんとなく想像することができた。
ここで店長から若くて快活な営業マンにバトンタッチしてストリ○ムの具体的な話を続ける。せっかくだから見積もとってみませんか、というわけだ。ここでプレリュードの査定も行い、「2万円」という衝撃の結果を突きつけられることになる。いや、考え甘いと思われるだろうが、予備知識ゼロだったので、ナビ代くらいにはなるだろうと踏んでいたのだ。
そんなショックもあってか？とりあえずこの日は退散することにする。いや、ほんとに候補絞るだけのつもりだったし、まだ他も見てみたいし。「うちが一番いい車と自信持ってます！ばっちり値引きしますよ！」うーん、まだそういうテンションじゃないんだよなぁ。
どうもこいつら、まだあんまり買う気ねーなと見た営業マンもさすがに諦めた。出口から出ようとすると、「こちら、よろしかったらどーぞ」...差し出されたのは花火の小さなセットだった。良く見ると、夏らしく、店内はお祭りのようなデコレーションがされていて、一角では子供にポップコーンをふるまったり、風船すくいのようなコーナーまであった。さらには、「奥様、どれかお好きなお花いかがですか？」。3種類くらいの花がビニールの鉢？に植えられて並んでいる。これもプレゼントしてくれるという。
なるほど、店の印象を上げるためには何でもやるという努力がすごいと思った。確かに子供が「あの花火のお店のブーブーがいいー」と駄々でもこねられたら、同じような評価の車だったらこっちにしちゃうかもしれない。
で、今度はMaの店に滑り込む。実は、このメーカーが出したばかりのアテ○ザワゴンがどんなもんかちょっと興味があったので、実は一番見たかったのはここだった。
んが、自分の車を止めた目の前にちょうどいたのだが...でかい。っていうか、長い。ちょっとこれは嫁さんはもちろん、俺もかなり自信がない。急速にアテ○ザ熱がしぼむ。
ショールームに入ってみると、そのど真ん中には、室内空間の広さやシートアレンジの自由さを売りにした、直近に出たばかりのビア○テが置いてあったが、真四角なスタイルで×。どぎついヘッドライトのデザインも俺好みでなく××。
とは言え、デザインの統一感やスポーティさを前面に出した最近のブランド戦略は嫌いではなかったので、また営業の話を聞いてみることにする。少し面長で仏様のような顔をした...まあ一見すると小学校の校長先生のような営業さんだ。で、やっぱり校長先生と同じで若干話が周りくどめで若干もどかしい。
ここまで他のディーラーでも投げてきた要望を聞いて彼が提示したのはプレマ○ーだった。
画像はイメージです
プレマ○ーは先代の、いかにもファミリーな感じの印象が強く、あれ？こんなデザインだったっけ？という気がした。
「お客様は四角い箱型デザインがお嫌いということでしたが、それはひとえにスライドドアを搭載するための苦肉の策として各社四角いデザインとなっている場合も多いんです。」
え？そうなの？言われてみればTさんのアイ○スも、Nさん（敬称略）のラフェ○タも、Hさんのフリ○ドやステ○プワゴンも、スライドドア搭載の車はみな一様に俺の嫌いな真四角スタイルで、いわゆる台形スタイルの車はスライドドアを搭載していない。
「ところが私どもの技術者の弛まぬ開発によって、このプレマ○ーだけが美しいスタイリングとスライドドアを両立できたのです。」
なるほど。なんかこういうセリフ、若干好きだぞ (^-^;;;。それに確かに、荷物を持っている時には電動で開くのはファミリーとして便利だろうし、小さな子供がドアを思い切り開け放って隣の車にぶつけたりすることもない。
実車を見せてもらう。おお、確かに電動スライドドアは便利だ。が、運転席に座ると、ちょっと顔が曇る。...コラムシフトだ orz。しかも、その周辺がまんまプラスチックでかなり安っぽい。また、シートがかなりボワボワと軟い印象で、これもちょっといただけなかった。内装の質感に関してはHさんの方がかなり上だと言わざるを得まい。
一度車を降りて後ろに回る。リアのデザインはなかなかエレガントだ。うまく丸みをつけたおかげで、キュッと締まった小尻に見える。確かにスライドドア搭載なのに上出来だ。3ナンバーではあるらしいが、5ナンバーに無理やり納めてちょっと窮屈なデザインに思えるストリ○ムよりかはよっぽどエレガントで、スタイリング、特にリアに関しては若干こっちの方が上ではないかと感じた。
と、ここでそれまで説明してくれていた校長先生風の営業マンが、今から納車で出かけるとかで代わりの営業を呼ぶという。すると、よくレポーターなんかをやっているジョーダンズの山崎まさや風の、色黒でちょっと濃い目の顔の営業マンがやってきた。「わぁー、奥さん、おめでたですかー？いつなんですかぁ？」いきなりのハイテンションに慄く。
だが、この人、単に山崎まさや似のハイテンションおっちゃんではなかった。押し引きがうまいのだ。押すところはハイテンションで熱く語るし、細かい仕様の説明などになるとグッとテンションを落としてNHKのアナウンサーのように分かりやすく説明してくれた。
「実はうちももうすぐ産まれるんです。なんかご縁を感じますね。」お客との距離を縮めるテクニックである。
そして、「プレリュードも大切に乗られていたんですね。...でもね、今乗り換えされるのも必然だったと思うんです」。冒頭のセリフになる。「車も、家族の成長に合わせて買い替えてグレードアップしていくものですよね」と。
「僕はこの車がどんな車にも負けないスーパーカーだとは言わない。でもね、これからお子さんが産まれる、その生活を想像してみてください。家族みんなが楽しく、便利に過ごせるための装備がこの車にはギュッと詰まっていますよ」...。
「ウチはどこにも負けません」と言い放ったHさんの若い営業マンとは対照的なセリフだ。なかなか面白い。
「プレリュード乗られていたのなら、きっとご主人、いろいろコダワリをお持ちなんでしょう。でも、そういうコダワリって、お子さんが大きくなられてからだっていくらでもかなえられるとは思いませんか」畳み掛ける。
うーん。うまーく話に引き込むものである。正直この時、「フロアシフトがいいとか、内装がもっと質感がある方がいいとか、家族のためを思えば全然後回しでいいんじゃないか？」と思っている自分がいた。
「それより、そこそこイイじゃんと思ったスタイリングに、便利な電動スライドドアなんて、妥協点少ないんじゃない？イイんじゃない？」おーおー、まんまと営業さんのトークの思うツボである。
が、半日ディーラー巡っていたもんだから、真夏なのにもうとっくに日は落ち、真っ暗になっていた。
「どうですか。今日はもう真っ暗だし、来週あたり、もう一度いらしていただいて試乗でもしませんか？」
そんな営業さんのセリフでこの日は終了。嫁さんとともに家路についた。
「内装ではHさんだけど...スライドドアってのはなかなか魅力的だったよねぇ」「なんか営業さんもまっすぐな人だったね」。
帰りの車内でもなんとなく、Maさんの話になる。
「そうねー、試乗して悪くなかったら、いいかもねー」「うん」「あー、時間なくてSubさんとか、行けなかったな」
長い長い一日が終わって、第一候補はのプレマ○ー、続いてストリ○ムという感じだった。
さて、結局俺はどの車を買うのだろうか！？
....長ぇよ (^_^;。
というわけで、明日に迫った納車を前に、買うまでの顛末記みたいのを自分への備忘録的に書きたいと思う。まずは前編。
今は亡き？プレリュードの端正な横姿
背景が斜めではなく、本当は車が上り坂に駐車しているのだ
(PentaxK10D, PentaxDA21mmLimitedF3.2, ManualExposure, 1/80sec, F6.3, ISO100)
一応、子供ができたことが分かった時から、ぼんやりと「今の車では厳しいよなぁ」とは思っていた。でも、ライブで忙しかったり、実際問題お腹が小さいうちは何にも不自由がないものだから、思ってるだけで候補すらも絞っていなかった。
ところが夏を迎えてぐんぐん大きくなるにつれ、クーペの着座姿勢が嫁さんには辛くなっていった。これまで大きな不満もなくお気に入りだったプレリュードに致命的な問題が発生しつつあった。お腹が大きいのは一時的にしても、考えてみれば、後席にチャイルドシートを設置したら、赤ちゃん乗せるのも一苦労だし、あやすのもままならないだろう。買い物しても乗せるスペースがほとんどない。
まずはどんな車がいいのかだけでも二人で共有して候補を絞りたい。軽い気持ちで、近くの国道沿いのディーラーを回ってみることにした。
実用上の問題が出てきたがための買い替えだとは言え、こだわりたいポイントはある。
何といってもまずはスタイリングだ。ノーブルなスタイルのプレリュードが大好きだったように、ワンボックスなんかは車じゃないと。同様の理由で、ボンネットがちゃんとあっても箱型のカクカクした車は全く乗る気がしない。やっぱり正面から見たらキャビンは台形になってなきゃ。それがエレガンスってもんである。本当はノッチバックが好みだが、まあデザイン次第ではハッチバックもアリかな、とは思っていた。
これまで低い車に乗っていたのもあって、あまり高くなりすぎるのも避けたかった。代車で少し天井の高めの軽に乗ったことがあるが、扉薄くてスカスカな上に、頭の上の空間も広すぎて、はっきり言って怖かった。安心に足る包まれ感、運転するぞ、という気にさせてくれるような運転ポジションの運転席の車がいい。
で、本当はマニュアル車に拘りたいところだったが、子供が産まれてからだと、何が起こるか分からないので嫁さんが運転せざるを得ない場面もあろう。一応嫁さんも法的にはマニュアル車を運転できるが、オートマ車での右折ですらパニックになっているような人にそれを求めるのは、道徳的にNGであろう。同様の理由であまりにサイズのでかい車も無理、やはり乗用車クラスサイズとなるだろう。
そして、なるべくならその辺にそんなに走ってない車が良かった。や、それはひとえに俺がアマノジャッキーだからだ。
ついでに言うと、プレリュードという格の車からダウンするというのも、なんだかガキができた途端ビンボー生活ですか、と惨めになりそうだったので避けたいところだった。そう、俺はとことん見栄っ張りの男。
さあ、ディーラーが数多く立ち並ぶ国道を、愛するプレリュードで往く。
まずは最大手Tさんのディーラー...を素通りする (^-^;;;。や、俺の中では最初からTさんはなかったのだ。
もちろんそれは、アマノジャッキーというのもあるが...それ以上に...。
Tさん内にも本当に車が好きで、いい車を作ろうと努力されている方をたくさん知っている一方で、「お前...確かに頭良くて優秀だけど、いっこも車なんか興味なかったじゃねーか！」って輩が「世界トップ企業だから」という理由で入社しているのを多数見ているので、なんか...ムカついたのだ (^-^;;;。そんなヤツがいい車作れるかよと。こういう車なんてまーったく理解できなかったし。
いやね、もちろん、こういうのが欲しいと思っている層がいて、そこへ向けてそのニーズにあった車を作るというのはトップ企業として当然の姿勢だとは思うが...。なんか、いけ好かない俺とは全然違う人種の企画担当（もち、車に動力性能とか求めない系）主導で作られてそうで、鼻につくのだ。この車と同じメーカーの車に乗りたいかというと...「うーん」と思ってしまうのである。
というわけで、まずはおフランスメーカーとの提携ですっかりイメージの変わったNさん(敬称略w)にとりあえず入ってみる。
おとなしそうな背の高い若い営業さんが迎えてくれる。早速、「ガキできるんでクーペ降りようと思う」「四角い車はイヤ！」「嫁も運転予定＝そんなにでかい車はNG」くらいのことを伝える。
紹介されたのはテ○ーダとノ○トという車だ。どちらもコンパクトカーに分類される車になる。「テ」の方はこういうクラスなのに内装とかリッチにして居住性を良くしたよ、「ノ」の方はパッケージングを工夫して荷物も結構詰めるよ、なんつったって燃費系ネッセサリー・イエス・オア・ノ○トというわけである (^-^;;;。
でも、正直ピンとこなかった。きっとそれはプレリュードと比較してクラスダウンとなるから、という気がする。なんとなく薄い空気のまま、Nのお店を出た。
後から気付いたが、Nさんにはラフェ○タという立派な？ミニバンも存在したらしい。でも、きっと俺の「四角い車がイヤ」「大きい車はマズー」を鵜呑みにしたんだろうか。全く触れられることはなかった。でも、まだこっちの方が俺も多少は食いついたんじゃなかろうか。多分デザイン面で絶対買わんだろうけど。そこら辺、まだまだこの営業さんは甘かったな。
次に訪れたのはHさんである。客の車の数がかなり多い。客は入り口で車を止めて降り、あとは奥の駐車場で店員が出し入れをしてなんとかヤリクリ、というほどだった。
車から降りて対応してくれたのはちょっと年配の男性。後で分かるのだが、店長だった (^-^;;;。
店長だけあって、なかなかプレゼンがうまい。まだまだ俺の嗜好がわずかにあるだけで、特に対象を絞れていない俺達に、まずは具体的な車を挙げるのではなく、「お子さんが産まれた後の生活を想像してみてください。荷物増えるでしょ？あ、ご実家は近いですか？ならご両親が一緒にお乗りになる場合もあるでしょう。」と言葉を紡ぐ。うーん、なるほど。客にその車を買った後のことを具体的に想像させるのがなかなかうまい。
とは言え、そこに俺の嗜好も入れていくと、条件に合うのはほぼストリ○ム一択という感じだった。オデ○セイではサイズがでかすぎるし、悪人相なツラはちょっと好みではなかった（ストリ○ムは...まあ許容してもいいかなレベル）。フリ○ドという新型もあったが、これはいわゆる「四角い」車だったし、全体的なデザインが俺の好みではなかった。なんか四角い車なのに無理やり有機的なラインを入れてるのが鼻についたのだ。
画像はイメージです
ストリ○ムに乗せてもらうと、なかなか雰囲気のある運転席だ。特に、RSZというレーシング的な装飾を施したグレードということもあり、シックで質実なイメージだった。さすがに、この辺りの演出はHさんはうまい。
特に驚いたのはシートがしっかりしていたことだ。サイド部分ががっしりしているし、運転していても疲れなさそうだな、と思った。
が...、ここで俺は、自分的嗜好でNG項目を今さら思い出してしまう。
「コラムシフトはやだ」
そう、マニュアルギヤは諦めるにしても、インパネからレバーが生えているコラムシフトはどーにもかっこいいとは思えなかったのだ。古い人間でしょ？やっぱりシフトはフロア...床側がいいなぁと思ってしまった。
とは言え、サイズもそこそこ。ユーティリティも優れ、内装にもいい印象を持った。店長さんのイメトレによって、ストリ○ムのある生活というのもなんとなく想像することができた。
ここで店長から若くて快活な営業マンにバトンタッチしてストリ○ムの具体的な話を続ける。せっかくだから見積もとってみませんか、というわけだ。ここでプレリュードの査定も行い、「2万円」という衝撃の結果を突きつけられることになる。いや、考え甘いと思われるだろうが、予備知識ゼロだったので、ナビ代くらいにはなるだろうと踏んでいたのだ。
そんなショックもあってか？とりあえずこの日は退散することにする。いや、ほんとに候補絞るだけのつもりだったし、まだ他も見てみたいし。「うちが一番いい車と自信持ってます！ばっちり値引きしますよ！」うーん、まだそういうテンションじゃないんだよなぁ。
どうもこいつら、まだあんまり買う気ねーなと見た営業マンもさすがに諦めた。出口から出ようとすると、「こちら、よろしかったらどーぞ」...差し出されたのは花火の小さなセットだった。良く見ると、夏らしく、店内はお祭りのようなデコレーションがされていて、一角では子供にポップコーンをふるまったり、風船すくいのようなコーナーまであった。さらには、「奥様、どれかお好きなお花いかがですか？」。3種類くらいの花がビニールの鉢？に植えられて並んでいる。これもプレゼントしてくれるという。
なるほど、店の印象を上げるためには何でもやるという努力がすごいと思った。確かに子供が「あの花火のお店のブーブーがいいー」と駄々でもこねられたら、同じような評価の車だったらこっちにしちゃうかもしれない。
で、今度はMaの店に滑り込む。実は、このメーカーが出したばかりのアテ○ザワゴンがどんなもんかちょっと興味があったので、実は一番見たかったのはここだった。
んが、自分の車を止めた目の前にちょうどいたのだが...でかい。っていうか、長い。ちょっとこれは嫁さんはもちろん、俺もかなり自信がない。急速にアテ○ザ熱がしぼむ。
ショールームに入ってみると、そのど真ん中には、室内空間の広さやシートアレンジの自由さを売りにした、直近に出たばかりのビア○テが置いてあったが、真四角なスタイルで×。どぎついヘッドライトのデザインも俺好みでなく××。
とは言え、デザインの統一感やスポーティさを前面に出した最近のブランド戦略は嫌いではなかったので、また営業の話を聞いてみることにする。少し面長で仏様のような顔をした...まあ一見すると小学校の校長先生のような営業さんだ。で、やっぱり校長先生と同じで若干話が周りくどめで若干もどかしい。
ここまで他のディーラーでも投げてきた要望を聞いて彼が提示したのはプレマ○ーだった。
画像はイメージです
プレマ○ーは先代の、いかにもファミリーな感じの印象が強く、あれ？こんなデザインだったっけ？という気がした。
「お客様は四角い箱型デザインがお嫌いということでしたが、それはひとえにスライドドアを搭載するための苦肉の策として各社四角いデザインとなっている場合も多いんです。」
え？そうなの？言われてみればTさんのアイ○スも、Nさん（敬称略）のラフェ○タも、Hさんのフリ○ドやステ○プワゴンも、スライドドア搭載の車はみな一様に俺の嫌いな真四角スタイルで、いわゆる台形スタイルの車はスライドドアを搭載していない。
「ところが私どもの技術者の弛まぬ開発によって、このプレマ○ーだけが美しいスタイリングとスライドドアを両立できたのです。」
なるほど。なんかこういうセリフ、若干好きだぞ (^-^;;;。それに確かに、荷物を持っている時には電動で開くのはファミリーとして便利だろうし、小さな子供がドアを思い切り開け放って隣の車にぶつけたりすることもない。
実車を見せてもらう。おお、確かに電動スライドドアは便利だ。が、運転席に座ると、ちょっと顔が曇る。...コラムシフトだ orz。しかも、その周辺がまんまプラスチックでかなり安っぽい。また、シートがかなりボワボワと軟い印象で、これもちょっといただけなかった。内装の質感に関してはHさんの方がかなり上だと言わざるを得まい。
一度車を降りて後ろに回る。リアのデザインはなかなかエレガントだ。うまく丸みをつけたおかげで、キュッと締まった小尻に見える。確かにスライドドア搭載なのに上出来だ。3ナンバーではあるらしいが、5ナンバーに無理やり納めてちょっと窮屈なデザインに思えるストリ○ムよりかはよっぽどエレガントで、スタイリング、特にリアに関しては若干こっちの方が上ではないかと感じた。
と、ここでそれまで説明してくれていた校長先生風の営業マンが、今から納車で出かけるとかで代わりの営業を呼ぶという。すると、よくレポーターなんかをやっているジョーダンズの山崎まさや風の、色黒でちょっと濃い目の顔の営業マンがやってきた。「わぁー、奥さん、おめでたですかー？いつなんですかぁ？」いきなりのハイテンションに慄く。
だが、この人、単に山崎まさや似のハイテンションおっちゃんではなかった。押し引きがうまいのだ。押すところはハイテンションで熱く語るし、細かい仕様の説明などになるとグッとテンションを落としてNHKのアナウンサーのように分かりやすく説明してくれた。
「実はうちももうすぐ産まれるんです。なんかご縁を感じますね。」お客との距離を縮めるテクニックである。
そして、「プレリュードも大切に乗られていたんですね。...でもね、今乗り換えされるのも必然だったと思うんです」。冒頭のセリフになる。「車も、家族の成長に合わせて買い替えてグレードアップしていくものですよね」と。
「僕はこの車がどんな車にも負けないスーパーカーだとは言わない。でもね、これからお子さんが産まれる、その生活を想像してみてください。家族みんなが楽しく、便利に過ごせるための装備がこの車にはギュッと詰まっていますよ」...。
「ウチはどこにも負けません」と言い放ったHさんの若い営業マンとは対照的なセリフだ。なかなか面白い。
「プレリュード乗られていたのなら、きっとご主人、いろいろコダワリをお持ちなんでしょう。でも、そういうコダワリって、お子さんが大きくなられてからだっていくらでもかなえられるとは思いませんか」畳み掛ける。
うーん。うまーく話に引き込むものである。正直この時、「フロアシフトがいいとか、内装がもっと質感がある方がいいとか、家族のためを思えば全然後回しでいいんじゃないか？」と思っている自分がいた。
「それより、そこそこイイじゃんと思ったスタイリングに、便利な電動スライドドアなんて、妥協点少ないんじゃない？イイんじゃない？」おーおー、まんまと営業さんのトークの思うツボである。
が、半日ディーラー巡っていたもんだから、真夏なのにもうとっくに日は落ち、真っ暗になっていた。
「どうですか。今日はもう真っ暗だし、来週あたり、もう一度いらしていただいて試乗でもしませんか？」
そんな営業さんのセリフでこの日は終了。嫁さんとともに家路についた。
「内装ではHさんだけど...スライドドアってのはなかなか魅力的だったよねぇ」「なんか営業さんもまっすぐな人だったね」。
帰りの車内でもなんとなく、Maさんの話になる。
「そうねー、試乗して悪くなかったら、いいかもねー」「うん」「あー、時間なくてSubさんとか、行けなかったな」
長い長い一日が終わって、第一候補はのプレマ○ー、続いてストリ○ムという感じだった。
さて、結局俺はどの車を買うのだろうか！？
....長ぇよ (^_^;。
nobilesの投稿(23:59:00-2008-08-29) -
カテゴリ: Peugeot
コメント
カルロス@Lop wrote:
長げぇ笑！
2008-08-30 11:41:36
nobiles wrote:
まだまだ行くよw！
2008-08-30 16:31:30
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