NOBILES Days
Jump to navigationConsideration Of Digital Single Lens Reflex Camera II
この週末はこの時期恒例のイチゴ狩りに行ってきた。
娘は...嫁さんのご両親にみていてもらった。
いつも行っている農園に行ったのだが、年々客が増えている気がする。今年も10時過ぎに着いたのだが、ぎりぎりセーフという感じで、30分ほど経って出発する時には既に受付終了していた。
その後、これまたいつもの磯料理屋でなめろう丼を食して帰ってきた。
一方嫁さん実家では娘が散々泣きわめいていたらしい (′Д`;。やっぱり、親がいないということが分かるようになってきたのかもしれない。
(PentaxK10D, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ProgramMode, 1/200sec, F4.5, ISO100)
さて、なんだか一度カメラについて語ったら箍が外れてしまったようで、また書きたくなってしまった。
というか、あー、あれも書けば良かった、これも書けば良かった、とネタが次々に浮かんできてしまうのだ。まあ、読みたい人だけお付き合いいただければ幸いだ。
さて、コンパクトでは（普通は）できなくて、一眼でしかできないことの一つ。それが大光量の外付けフラッシュを用いた撮影である。
「フラッシュを使う」というと、「なんか不自然になる」「やっぱり自然な雰囲気を活かしたい」と言って拒絶反応をする人は結構多い（そんな人に限って、タングステン光源下でもホワイトバランスを調整しないで、真っ赤っかな見るに耐えない画像を量産したりするのだ）。だが、きっとそれは、コンパクトカメラのフラッシュしか使ったことがないからだと思う。
コンパクトカメラのフラッシュはレンズの直近についている。つまり、撮影者側から強い光を被写体側に浴びせることになる。
そのために、真正面から放たれる強い光で顔の陰影が消えてのっぺらぼうになるし、網膜が光を反射して赤目になる。さらに、後ろに壁があると強い影が出るため、さらに違和感が増す。
そもそも、コンパクトカメラに限らずフラッシュの届く距離は数メートルに過ぎないと思って良い（ISO感度によるが）。だから、よくサッカーとかオリンピックとかで盛んに観客席でフラッシュが焚かれているが、あんなもん、被写体であるグラウンドの選手にはまったく届いておらず、完全に無意味だ。
なので、近くにいる人と、遠くの風景（フラッシュの光も到達しない距離）を一緒に撮ろうとすると、今度は背景が妙に暗く、能面のような被写体だけが真っ白く浮き上がることになる。
それを回避するのが「夜景ポートレート」というモードで、フラッシュを発光して人を浮かび上がらせつつ、長くシャッターを開けて背景も撮るというものだが、これは三脚を使用しなければ手ぶれオンパレードで使い物にならないので注意だ。
話が逸れたが、フラッシュ撮影における違和感は端的に言えば、太陽光にしても部屋の明かりにしても、上から満遍なく降り注ぐのが自然なのに、撮影者の側、しかも一点から強烈な光が放たれるので、全く見慣れない光の当たり方となるわけで、不自然になって当然と言えば当然なのだ。
じゃあフラッシュなんか全然使えないんじゃん！というと全然そんなことはなくて、やはり暗い場所で光を与えてくれるフラッシュは極めて有効なツールと言わなければならない。
そして、ここからは一眼レフ（と一部高級コンパクト）の特権というべき外部フラッシュのメリットについて述べよう。
別売となるが、外部大型フラッシュにはバウンスという機能があるものが多い。これは、発光部分が回転して照射する角度を変えることができるというものである。
フラッシュAF-540FGZを装着したK10D...巨大だ
(PanasonicDMC-FZ10(12.1mm=equiv73mm), ProgramMode, 1/10sec, F2.8, ISO50)
発光部分が上を向いているなんて、かなり奇怪に映るかもしれない。だが、この効果は絶大だ。
内蔵フラッシュで直接照射して撮影した写真
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/60sec, F8.0, ISO320)
外部フラッシュで天井バウンスさせて撮影した写真
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/60sec, F8.0, ISO320)
いかがだろうか、一気に自然な写りになったのが一目瞭然ではないだろうか。
白い天井に向けてフラッシュを発光させると、天井全体がそれを反射する形になる。そうすると、柔らかく拡散された光が上から降り注ぐことになるので、これだけ自然な写りになるのだ。
さらに、被写体の横の壁に向かってバウンスさせてみよう。
横の白い壁に向かってバウンスさせて撮影した写真
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/60sec, F3.2, ISO400)
今度はもう少し陰影がついてまた違う印象になった。
これだけ光を回すためには、フラッシュの方もかなり高出力で無くてはならない。俺の持っているフラッシュはK10Dの内蔵タイプの5倍もの出力を持っている。その分、値段もレンズ一本買えるくらいの額がしてしまうが... (´Д｀;。
さらに、フラッシュを使った技が他にもある。上のフラッシュを載せたカメラ写真ではフラッシュのてっぺんに白い板が覗いているのが分かるだろうか？これは天井へ向かう光の一部を被写体に向かって反射させる。すると、目にこの白い板が光っているのが写りこんでアイキャッチとなり、人の表情が豊かになるのだ。
アイキャッチの例
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ProgramMode, 1/60sec, F2.8, ISO250)
この子の場合は地面に寝っ転がっているのでアイキャッチ板ではなく、天井バウンスの光が目に入っているわけだが。
この効果をさらに高めようというのが俺が持っている
↑こういうものだ。
これは80%の光が天井に向かい、天井バウンスで柔らかい光を供給しつつ、20%は正面に飛んで被写体の目に飛び込み、アイキャッチを作るというものだ。
この製品は穴の部分に白い板をはめ込めば100%前方に光を飛ばすこともできる。その場合でも、光の照射面が少しでも大きく、そして高くなるので、直接照射よりも光が柔らかく、赤目も起きにくくなる効果がある。
まあとにかく、うまく使えば本当に様々な表現ができそうなことはお分かりいただけただろうか。能面、赤目、強い影などといったフラッシュの先入観を取り除けただろうか。今回の俺の撮った例など素人のお遊びに過ぎず、スタジオのプロはもっと高出力のライトを何灯も使用し、ライティングを計算し尽くして撮影をしている。
せっかくだから、一眼がコンパクトに劣ると思われるポイントも触れておこう。やっと一眼を買ったのに「なんだ、コンパクトの方が良かったじゃないか」などとガッカリされては、同じ一眼を楽しんでる側からしても残念なことだからだ。
まあ、前回に少し触れたことも入っているが
・でかい、重い
・ピントのあう範囲が狭い（悪いこととは言えず、むしろ利点になるのだが）
・液晶モニタを見ながら撮影できない（基本的には）
・動作音が大きい
・接写は苦手（一般的には）
まず、重さについてだが、これは機種にもよる。ただ、現在のコンパクト機は大概が100gクラスという時代に、一眼で最軽量のOlympus E-410＋パンケーキレンズ25mmF2.8で475gだから、まあ勝負にならない。ただ、その大きさ・重さは画質や快適な撮影環境のために費やされているのであきらめるしかないだろう。
ピントについては前回述べた。むしろ、それを表現方法として使うことの方が一眼の利点だと言える。
動作音については、確かに撮影のときに絶対的に音がうるさいのは一眼だ。
それは、シャッターやミラーなどメカニカルな部品が多いためだが、それは逆に、人間による操作がダイレクトにカメラに伝えられると言うことでもあり、撮影の迅速性にもつながっている。これも悪いことばかりとは言い切れない。
そして接写。
多分、俺が一眼を買って一番面食らったのがこれだと思う。初めて買ったデジカメが1cm接写が可能なRicohだっただけに、なおさら、近寄って撮ろうとするとピントの合わない一眼にびっくりしたことを覚えている。
実はこれは、撮像素子が小さい方が有利なのだ。普通のレンズを使っている限り、一眼レフはコンパクトよりも全然寄れないはずだ。
ただ、これもレンズ交換可能という一眼レフの特徴が救ってくれる。後群分離フォーカスなど、フォーカスの仕組みを工夫することで近接撮影も可能とした「マクロレンズ」と呼ばれるレンズに交換すれば、コンパクトと同等以上の接写性能を得ることが可能だ。
マクロレンズの正式な定義というのも難しいのだが、一般的には最大撮影倍率が「等倍」のものであるとされる。...これは撮像素子に同じ大きさで結像できることを意味する。簡単に言えば、画像いっぱいに人の目が写せる。パソコンの画面いっぱいに人の目というのはなかなか強烈な事態ではないかと思う。
本来はマクロレンズは史料などを性格に複写するために生まれたレンズで、歪曲なども抑えられていたものであったが、昨今では単純に撮影倍率が等倍（1/2倍くらいのものも中にはある）で「マクロレンズ」と呼ぶ場合が多いようだ。
一般的にマクロレンズでは複雑なフォーカスシステムを採用していてレンズの移動量も大きいために、フォーカススピードはかなり遅い。また、同じ焦点距離のレンズでも大きく重くなることが多い。
一方、最近（マクロでない）一般的なレンズで主流となった「インナーフォーカス(IF)」という方式（レンズ全体の中で中ほどのレンズ群だけを移動させる）は、フォーカスが速く、またレンズの全長がほぼ変わらないという利点があるが、その他に「最短撮影距離が短くなる」という特徴がある。
このため、最短撮影距離が短いのをアピールするためにレンズ名に「マクロ」と入れているIF式レンズが増えている。
ところが、IFでは確かに最短撮影距離は短くなるが、実はピント位置に応じて実焦点距離が大きく変動する。そのため、せっかく寄れるようにはなったが、焦点距離も短い方へ変動してしまうので、実は撮影倍率は公称の焦点距離と最短撮影距離から想像されるほどではなかったりするのだ。
だいたい、撮影倍率0.3程度でも「マクロ」を名前に入れている「なーんちゃってマクロレンズ」は、確かにマクロを謳わないレンズよりは撮影倍率が大きい場合が多いが、本来の意味でのマクロレンズほどではないし、歪曲や収差など他の面で妥協をしている場合が多いことは覚えておいて損は無い。
もちろんこれをデメリットとは言うつもりはない。ワーキングディスタンス（被写体からの距離）を稼げない時にはもちろん便利だし、一般的な使い方にはもう全然十分かもしれない。
なんかまだ話せそうなので、続く (^_^;。
娘は...嫁さんのご両親にみていてもらった。
いつも行っている農園に行ったのだが、年々客が増えている気がする。今年も10時過ぎに着いたのだが、ぎりぎりセーフという感じで、30分ほど経って出発する時には既に受付終了していた。
その後、これまたいつもの磯料理屋でなめろう丼を食して帰ってきた。
一方嫁さん実家では娘が散々泣きわめいていたらしい (′Д`;。やっぱり、親がいないということが分かるようになってきたのかもしれない。
(PentaxK10D, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ProgramMode, 1/200sec, F4.5, ISO100)
さて、なんだか一度カメラについて語ったら箍が外れてしまったようで、また書きたくなってしまった。
というか、あー、あれも書けば良かった、これも書けば良かった、とネタが次々に浮かんできてしまうのだ。まあ、読みたい人だけお付き合いいただければ幸いだ。
さて、コンパクトでは（普通は）できなくて、一眼でしかできないことの一つ。それが大光量の外付けフラッシュを用いた撮影である。
「フラッシュを使う」というと、「なんか不自然になる」「やっぱり自然な雰囲気を活かしたい」と言って拒絶反応をする人は結構多い（そんな人に限って、タングステン光源下でもホワイトバランスを調整しないで、真っ赤っかな見るに耐えない画像を量産したりするのだ）。だが、きっとそれは、コンパクトカメラのフラッシュしか使ったことがないからだと思う。
コンパクトカメラのフラッシュはレンズの直近についている。つまり、撮影者側から強い光を被写体側に浴びせることになる。
そのために、真正面から放たれる強い光で顔の陰影が消えてのっぺらぼうになるし、網膜が光を反射して赤目になる。さらに、後ろに壁があると強い影が出るため、さらに違和感が増す。
そもそも、コンパクトカメラに限らずフラッシュの届く距離は数メートルに過ぎないと思って良い（ISO感度によるが）。だから、よくサッカーとかオリンピックとかで盛んに観客席でフラッシュが焚かれているが、あんなもん、被写体であるグラウンドの選手にはまったく届いておらず、完全に無意味だ。
なので、近くにいる人と、遠くの風景（フラッシュの光も到達しない距離）を一緒に撮ろうとすると、今度は背景が妙に暗く、能面のような被写体だけが真っ白く浮き上がることになる。
それを回避するのが「夜景ポートレート」というモードで、フラッシュを発光して人を浮かび上がらせつつ、長くシャッターを開けて背景も撮るというものだが、これは三脚を使用しなければ手ぶれオンパレードで使い物にならないので注意だ。
話が逸れたが、フラッシュ撮影における違和感は端的に言えば、太陽光にしても部屋の明かりにしても、上から満遍なく降り注ぐのが自然なのに、撮影者の側、しかも一点から強烈な光が放たれるので、全く見慣れない光の当たり方となるわけで、不自然になって当然と言えば当然なのだ。
じゃあフラッシュなんか全然使えないんじゃん！というと全然そんなことはなくて、やはり暗い場所で光を与えてくれるフラッシュは極めて有効なツールと言わなければならない。
そして、ここからは一眼レフ（と一部高級コンパクト）の特権というべき外部フラッシュのメリットについて述べよう。
別売となるが、外部大型フラッシュにはバウンスという機能があるものが多い。これは、発光部分が回転して照射する角度を変えることができるというものである。
フラッシュAF-540FGZを装着したK10D...巨大だ
(PanasonicDMC-FZ10(12.1mm=equiv73mm), ProgramMode, 1/10sec, F2.8, ISO50)
発光部分が上を向いているなんて、かなり奇怪に映るかもしれない。だが、この効果は絶大だ。
内蔵フラッシュで直接照射して撮影した写真
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/60sec, F8.0, ISO320)
外部フラッシュで天井バウンスさせて撮影した写真
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/60sec, F8.0, ISO320)
いかがだろうか、一気に自然な写りになったのが一目瞭然ではないだろうか。
白い天井に向けてフラッシュを発光させると、天井全体がそれを反射する形になる。そうすると、柔らかく拡散された光が上から降り注ぐことになるので、これだけ自然な写りになるのだ。
さらに、被写体の横の壁に向かってバウンスさせてみよう。
横の白い壁に向かってバウンスさせて撮影した写真
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/60sec, F3.2, ISO400)
今度はもう少し陰影がついてまた違う印象になった。
これだけ光を回すためには、フラッシュの方もかなり高出力で無くてはならない。俺の持っているフラッシュはK10Dの内蔵タイプの5倍もの出力を持っている。その分、値段もレンズ一本買えるくらいの額がしてしまうが... (´Д｀;。
さらに、フラッシュを使った技が他にもある。上のフラッシュを載せたカメラ写真ではフラッシュのてっぺんに白い板が覗いているのが分かるだろうか？これは天井へ向かう光の一部を被写体に向かって反射させる。すると、目にこの白い板が光っているのが写りこんでアイキャッチとなり、人の表情が豊かになるのだ。
アイキャッチの例
(PentaxK10D, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ProgramMode, 1/60sec, F2.8, ISO250)
この子の場合は地面に寝っ転がっているのでアイキャッチ板ではなく、天井バウンスの光が目に入っているわけだが。
この効果をさらに高めようというのが俺が持っている
↑こういうものだ。
これは80%の光が天井に向かい、天井バウンスで柔らかい光を供給しつつ、20%は正面に飛んで被写体の目に飛び込み、アイキャッチを作るというものだ。
この製品は穴の部分に白い板をはめ込めば100%前方に光を飛ばすこともできる。その場合でも、光の照射面が少しでも大きく、そして高くなるので、直接照射よりも光が柔らかく、赤目も起きにくくなる効果がある。
まあとにかく、うまく使えば本当に様々な表現ができそうなことはお分かりいただけただろうか。能面、赤目、強い影などといったフラッシュの先入観を取り除けただろうか。今回の俺の撮った例など素人のお遊びに過ぎず、スタジオのプロはもっと高出力のライトを何灯も使用し、ライティングを計算し尽くして撮影をしている。
せっかくだから、一眼がコンパクトに劣ると思われるポイントも触れておこう。やっと一眼を買ったのに「なんだ、コンパクトの方が良かったじゃないか」などとガッカリされては、同じ一眼を楽しんでる側からしても残念なことだからだ。
まあ、前回に少し触れたことも入っているが
・でかい、重い
・ピントのあう範囲が狭い（悪いこととは言えず、むしろ利点になるのだが）
・液晶モニタを見ながら撮影できない（基本的には）
・動作音が大きい
・接写は苦手（一般的には）
まず、重さについてだが、これは機種にもよる。ただ、現在のコンパクト機は大概が100gクラスという時代に、一眼で最軽量のOlympus E-410＋パンケーキレンズ25mmF2.8で475gだから、まあ勝負にならない。ただ、その大きさ・重さは画質や快適な撮影環境のために費やされているのであきらめるしかないだろう。
ピントについては前回述べた。むしろ、それを表現方法として使うことの方が一眼の利点だと言える。
動作音については、確かに撮影のときに絶対的に音がうるさいのは一眼だ。
それは、シャッターやミラーなどメカニカルな部品が多いためだが、それは逆に、人間による操作がダイレクトにカメラに伝えられると言うことでもあり、撮影の迅速性にもつながっている。これも悪いことばかりとは言い切れない。
そして接写。
多分、俺が一眼を買って一番面食らったのがこれだと思う。初めて買ったデジカメが1cm接写が可能なRicohだっただけに、なおさら、近寄って撮ろうとするとピントの合わない一眼にびっくりしたことを覚えている。
実はこれは、撮像素子が小さい方が有利なのだ。普通のレンズを使っている限り、一眼レフはコンパクトよりも全然寄れないはずだ。
ただ、これもレンズ交換可能という一眼レフの特徴が救ってくれる。後群分離フォーカスなど、フォーカスの仕組みを工夫することで近接撮影も可能とした「マクロレンズ」と呼ばれるレンズに交換すれば、コンパクトと同等以上の接写性能を得ることが可能だ。
マクロレンズの正式な定義というのも難しいのだが、一般的には最大撮影倍率が「等倍」のものであるとされる。...これは撮像素子に同じ大きさで結像できることを意味する。簡単に言えば、画像いっぱいに人の目が写せる。パソコンの画面いっぱいに人の目というのはなかなか強烈な事態ではないかと思う。
本来はマクロレンズは史料などを性格に複写するために生まれたレンズで、歪曲なども抑えられていたものであったが、昨今では単純に撮影倍率が等倍（1/2倍くらいのものも中にはある）で「マクロレンズ」と呼ぶ場合が多いようだ。
一般的にマクロレンズでは複雑なフォーカスシステムを採用していてレンズの移動量も大きいために、フォーカススピードはかなり遅い。また、同じ焦点距離のレンズでも大きく重くなることが多い。
一方、最近（マクロでない）一般的なレンズで主流となった「インナーフォーカス(IF)」という方式（レンズ全体の中で中ほどのレンズ群だけを移動させる）は、フォーカスが速く、またレンズの全長がほぼ変わらないという利点があるが、その他に「最短撮影距離が短くなる」という特徴がある。
このため、最短撮影距離が短いのをアピールするためにレンズ名に「マクロ」と入れているIF式レンズが増えている。
ところが、IFでは確かに最短撮影距離は短くなるが、実はピント位置に応じて実焦点距離が大きく変動する。そのため、せっかく寄れるようにはなったが、焦点距離も短い方へ変動してしまうので、実は撮影倍率は公称の焦点距離と最短撮影距離から想像されるほどではなかったりするのだ。
だいたい、撮影倍率0.3程度でも「マクロ」を名前に入れている「なーんちゃってマクロレンズ」は、確かにマクロを謳わないレンズよりは撮影倍率が大きい場合が多いが、本来の意味でのマクロレンズほどではないし、歪曲や収差など他の面で妥協をしている場合が多いことは覚えておいて損は無い。
もちろんこれをデメリットとは言うつもりはない。ワーキングディスタンス（被写体からの距離）を稼げない時にはもちろん便利だし、一般的な使い方にはもう全然十分かもしれない。
なんかまだ話せそうなので、続く (^_^;。
nobilesの投稿(23:55:41-2009-02-22) -
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