NOBILES Days
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かすかな希望も、順調な日々も、全てを壊すもの。
お前は突然降りて来て、まさに俺の生活を破壊した。
白い巨塔
(PentaxK-7, PentaxDA15mmLimitedF4.0, ApertureValueMode, 1/50sec, F4.0, ISO400)
大切な翌日のために、一刻も早く帰って寝ようと、点滅を始めた交差点を結構なスピードで走って渡ろうとしていたのだ。その時、目の前にフラッとオヤジが方向を変えて前に出て来た。衝突を避けようと俺も方向を変えようとした刹那、右膝に全ての体重がかかった。
なにかが抜け落ちるような音が聞こえた。
次の瞬間、俺は右半身から崩れ落ちていた。なんとか立ち上がり、交差点の反対側までは辿り着くが、右膝に力が入らず、再びその場に倒れ込んだ。
近くにいた男性二人が、肩を貸してくれて、近くの非常階段のような場所に座らせてくれた。
右膝を触ってみると、お皿がない。だんだんと、自分の身に降り掛かった事態を飲み込みはじめた。そして、歩けない自分に気づく。
「救急車だ。」
自分の携帯から119番をかけた。もちろん、初めての体験だ。嫁さんにも一発連絡を入れる。
5分足らずで救急車がやって来た。救急隊員3人が大きなタンカとともに俺の前に現れた。大げさなまでのそのタンカに載せられ、救急車に向かい、かなり恥ずかしいと思うが、意外に交差点を行き来する人たちは大した関心もないようだ。...酔っ払いとでも思われたのだろうか（ちなみに一滴も飲んでいない）。
手早く俺を救急車に載せると、隊員達がいろいろと質問を浴びせてくる。どこが痛いの？頭は大丈夫か。自宅は？...その間にも、せっせと血圧やら脈拍やらをてきぱきと測定していく。
「ごめんねー、ちょっと遠いけど、整形外科この時間救急やっているの、隣駅の病院になっちゃうんだわ」
もうなんでもいいから連れてって下さい。
5分ほどの手早いそうしたやり取りの末、救急車は病院へ向かった。
赤信号を何度も突破する救急車。俺みたいな意識がしっかりしている人間がこんな扱いでいいのか、とも思うが、強烈ではないがジワジワというような痛みが上がってきて「いや、いいのだ」と自答してみたりする。そのうち、10分もしないうちに、その隣駅の総合病院へと着いた。
病院で車いすへと乗り換えた俺を、まずは外科の先生が診断を始める。膝蓋骨脱臼だという。外科ではダメだと整形外科の先生が呼ばれる。
触診の後、レントゲン室へ。この頃には放射線科の若い医師が、先日辞めた派遣さんに似ているなー、と思う余裕ができはじめていた。だが、これがなかなか時間がかかる。撮影が終わって再び整形外科の先生と話始める頃には1時間以上経過していた。
救急診察室に戻ると、整形外科の先生がレントゲンを見始めたが...素人の俺が見てもびっくりするくらい、派手にお皿が上にずれていた。
その後、脱臼した皿を先生が元の位置に戻そうとする。だが、なかなか思い通りにならない。そこで、X線テレビ室というところに入って、リアルタイムで骨の状態を見ながら動かす作業をすることになった。
レントゲン室と同じフロアにあるこの部屋に入った俺だが、これがまた結構準備に時間がかかり、先生が降りてくるまで20分ほどかかった。その間、前述の放射線科の医師がいろいろと話しかけてくれて、俺の気を紛らせてくれようとした。優しくて面倒見がいいところも、例の派遣さんに似ているなとも思った。
さて、整形外科の先生が来て作業を始める。しかし、触ってすぐに先生は結論を下した。「ああ、これは靭帯が切れちゃってますね。手術が必要です。」
目の前が真っ暗になった。
「右膝靭帯断裂」
スポーツ選手の症状でしか聞いたことのないような事態が、己の身にふりかかった。水曜には入院し、翌日手術。それから2週間ほど入院が必要という。退院したらすぐに...実は引っ越しをしなければならない。
こんな時期にこんなことになるなんて...。
だが、それから自分の両親や、嫁さんの両親がいろいろと動いてくれた。やっぱり最後に支えてくれるのは家族なのだな、とここ数日実感している。いろいろな人に迷惑をかけてしまうし、これからも課題は山積だ。本当に情けない。
でも今はとにかく、怪我を治すことだけを考えなければならない。
お前は突然降りて来て、まさに俺の生活を破壊した。
白い巨塔
(PentaxK-7, PentaxDA15mmLimitedF4.0, ApertureValueMode, 1/50sec, F4.0, ISO400)
大切な翌日のために、一刻も早く帰って寝ようと、点滅を始めた交差点を結構なスピードで走って渡ろうとしていたのだ。その時、目の前にフラッとオヤジが方向を変えて前に出て来た。衝突を避けようと俺も方向を変えようとした刹那、右膝に全ての体重がかかった。
なにかが抜け落ちるような音が聞こえた。
次の瞬間、俺は右半身から崩れ落ちていた。なんとか立ち上がり、交差点の反対側までは辿り着くが、右膝に力が入らず、再びその場に倒れ込んだ。
近くにいた男性二人が、肩を貸してくれて、近くの非常階段のような場所に座らせてくれた。
右膝を触ってみると、お皿がない。だんだんと、自分の身に降り掛かった事態を飲み込みはじめた。そして、歩けない自分に気づく。
「救急車だ。」
自分の携帯から119番をかけた。もちろん、初めての体験だ。嫁さんにも一発連絡を入れる。
5分足らずで救急車がやって来た。救急隊員3人が大きなタンカとともに俺の前に現れた。大げさなまでのそのタンカに載せられ、救急車に向かい、かなり恥ずかしいと思うが、意外に交差点を行き来する人たちは大した関心もないようだ。...酔っ払いとでも思われたのだろうか（ちなみに一滴も飲んでいない）。
手早く俺を救急車に載せると、隊員達がいろいろと質問を浴びせてくる。どこが痛いの？頭は大丈夫か。自宅は？...その間にも、せっせと血圧やら脈拍やらをてきぱきと測定していく。
「ごめんねー、ちょっと遠いけど、整形外科この時間救急やっているの、隣駅の病院になっちゃうんだわ」
もうなんでもいいから連れてって下さい。
5分ほどの手早いそうしたやり取りの末、救急車は病院へ向かった。
赤信号を何度も突破する救急車。俺みたいな意識がしっかりしている人間がこんな扱いでいいのか、とも思うが、強烈ではないがジワジワというような痛みが上がってきて「いや、いいのだ」と自答してみたりする。そのうち、10分もしないうちに、その隣駅の総合病院へと着いた。
病院で車いすへと乗り換えた俺を、まずは外科の先生が診断を始める。膝蓋骨脱臼だという。外科ではダメだと整形外科の先生が呼ばれる。
触診の後、レントゲン室へ。この頃には放射線科の若い医師が、先日辞めた派遣さんに似ているなー、と思う余裕ができはじめていた。だが、これがなかなか時間がかかる。撮影が終わって再び整形外科の先生と話始める頃には1時間以上経過していた。
救急診察室に戻ると、整形外科の先生がレントゲンを見始めたが...素人の俺が見てもびっくりするくらい、派手にお皿が上にずれていた。
その後、脱臼した皿を先生が元の位置に戻そうとする。だが、なかなか思い通りにならない。そこで、X線テレビ室というところに入って、リアルタイムで骨の状態を見ながら動かす作業をすることになった。
レントゲン室と同じフロアにあるこの部屋に入った俺だが、これがまた結構準備に時間がかかり、先生が降りてくるまで20分ほどかかった。その間、前述の放射線科の医師がいろいろと話しかけてくれて、俺の気を紛らせてくれようとした。優しくて面倒見がいいところも、例の派遣さんに似ているなとも思った。
さて、整形外科の先生が来て作業を始める。しかし、触ってすぐに先生は結論を下した。「ああ、これは靭帯が切れちゃってますね。手術が必要です。」
目の前が真っ暗になった。
「右膝靭帯断裂」
スポーツ選手の症状でしか聞いたことのないような事態が、己の身にふりかかった。水曜には入院し、翌日手術。それから2週間ほど入院が必要という。退院したらすぐに...実は引っ越しをしなければならない。
こんな時期にこんなことになるなんて...。
だが、それから自分の両親や、嫁さんの両親がいろいろと動いてくれた。やっぱり最後に支えてくれるのは家族なのだな、とここ数日実感している。いろいろな人に迷惑をかけてしまうし、これからも課題は山積だ。本当に情けない。
でも今はとにかく、怪我を治すことだけを考えなければならない。
nobilesの投稿(23:53:00-2009-09-20) -
カテゴリ: Main
コメント
はっぱ wrote:
2009-09-21 07:22:23
nori wrote:
お大事になすってください。
引っ越し前だから大変だけども無理すると直りが良くないし。
足だからしっかりとね。。
引っ越し前だから大変だけども無理すると直りが良くないし。
足だからしっかりとね。。
2009-09-21 10:14:22
nobiles wrote:
いやはや、恥ずかしくて情けなくて痛み入ります (-_-ゞ。
無理しないようにしないと。とは言え引っ越しは...あああああ (((((`Д′))))))
無理しないようにしないと。とは言え引っ越しは...あああああ (((((`Д′))))))
2009-09-21 11:35:38
mippe wrote:
はじめてこめんとしてみます。。。
どしたの？！
入院！！？
大丈夫なの？なんて聞くのも申し訳ないよぅな。。。。。
なんでも力になれることがあったらいってくだはぃ(T-T)
どしたの？！
入院！！？
大丈夫なの？なんて聞くのも申し訳ないよぅな。。。。。
なんでも力になれることがあったらいってくだはぃ(T-T)
2009-09-21 19:48:40
nobiles wrote:
あんまり大丈夫じゃないな。なにしろ歩けん！片足歩きも大分板についてきたけど。
暇なら差し入れでもしてちょうだい (^_^;。身体は右足以外健康そのものなんで多分ヒマヒマだろうから。
暇なら差し入れでもしてちょうだい (^_^;。身体は右足以外健康そのものなんで多分ヒマヒマだろうから。
2009-09-21 22:15:24
たー wrote:
怪我する瞬間って、「あっ！」と思ったときにはもう遅いんですよね・・・。 読んでて思いました。
それにしても、折れてるとかそんなじゃなくてまだ良かったですね。
お大事にどうぞ。
それにしても、折れてるとかそんなじゃなくてまだ良かったですね。
お大事にどうぞ。
2009-09-21 22:47:41
kabu wrote:
靱帯断裂って骨折よりタチ悪いんじゃないの？
もう肉体年齢がそういうとっさの動きについて行けなくなってきているのかも・・・
とにもかくにもお大事に。
もう肉体年齢がそういうとっさの動きについて行けなくなってきているのかも・・・
とにもかくにもお大事に。
2009-09-21 23:17:36
nobiles wrote:
年齢、なのかなぁ？？？
とにかくもう、やっちまったもんはしょうがないので、とにかくもう普通に歩けるようになるべく、必死にリハビリする所存です。
とにかくもう、やっちまったもんはしょうがないので、とにかくもう普通に歩けるようになるべく、必死にリハビリする所存です。
2009-09-21 23:55:22
joly wrote:
無理せず焦らずご自愛ください。関節系の怪我が長いつきあいになると大変だものね。
一日も早いご回復をお祈りします。
一日も早いご回復をお祈りします。
2009-09-22 02:48:12
ねむ wrote:
ごぶさた〜。
元気かなぁっとおもったら大変なことに＠＠
読んでて自分自身の事故の事とか思い出しました。
びっくりです。大変だとは思うけど、まずはケガを治す事に専念してがんばってください。
ほんとお大事に。
ではではまた〜
元気かなぁっとおもったら大変なことに＠＠
読んでて自分自身の事故の事とか思い出しました。
びっくりです。大変だとは思うけど、まずはケガを治す事に専念してがんばってください。
ほんとお大事に。
ではではまた〜
2009-09-23 18:38:06
nobiles wrote:
そうか、なんか大きい怪我やってたね。
誰も、自分に降り掛かるなんて思わないよね。
時間と気力があったら見舞いでも来てね！
誰も、自分に降り掛かるなんて思わないよね。
時間と気力があったら見舞いでも来てね！
2009-09-23 21:54:09
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た、大変だったね・・・。
読んでいるだけで冷や汗が出てしまいました。
でも意外と冷静だったみたいで、NOBILES氏らしいなあと
感心してしまったよ（奇抜な構図で写真撮ったりね！）。
これから手術や入院とのこと、早く元気になれるよう
祈っています！