NOBILES Days
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2012年のF-1が閉幕した。セバスチャン・フェッテルが3年連続のチャンピオンだ。エキゾーストブローによるダウンフォース獲得に制限のかかった今年は序盤苦しんだが、後半戦の怒涛の4連勝は手がつけられなかった。対するアロンソは劣るマシンを必死にコントロールし、気がつけば中盤戦には大量リードでランキングトップを走っていた。最後はフェッテルの圧倒的な追い上げに屈した形だが、見事なグッドルーザーである。
Triple Champion!
決着となったこの最終戦も、実に見応えのあるレースだった。
予選で先行し、優位に立ったフェッテルに対し、抜群のスタートを決めたアロンソが先行する。さらにあろうことか、フェッテルは中団勢に飲み込まれた上に、セナに当てられてスピンし、最後尾付近まで順位を落とした。いや、ここでリタイヤしてもおかしく無かった。
それでもアロンソは、マクラーレン勢や、このコースと雨がちのコンディション両方を得意とするニコ・ヒュルケンベルクに先行され、逆転に必要な最低条件である表彰台圏内になかなか手が届かなかった。
しかし、接触により2台が消えて一気に2位に上がる。アロンソの逆転チャンプが見え始める。
ところが一方のフェッテルも、ダメージを負ったマシンながら追い上げ、入賞圏内に入ってきた。そこで、スタートで上位に進出していた小林可夢偉と激しいバトルになる。可夢偉も、ドライならはるかにペースが劣るはずのザウバーながら、ウェットコンディションを利して実に彼らしい素晴らしいレースをした。
最終的に、微妙なコンディションを冷静に走り切ったバトンが優勝し、アロンソが2位に入った。しかし、フェッテルも6位に入ったことで3ポイント差でアロンソを振り切った。
このレース、雨による波乱で素人目にも見所の多いレースだったとは思うが、F-1について知っていれば知っているほどさらに楽しめるレースでもあったと思う。
たとえば、フェッテルのマシンのダメージについてだが、あの箇所は今年の開発においてメインと言えるほど、レッドブルは毎戦のように形状を変更していたところだ。最終戦でまたそこに悩まされるなんて、まさに今シーズンを象徴するトラブルだったと思う。そしてまた、そのエキゾーストブローイングの重要性を知っていれば、彼が苦労してドライブしているであろうことも想像できるはずだ。
2010年のブラジルGPの予選のことを覚えていれば、いきなりヒュルケンベルクがトップを走っていることに驚いたとしても、多少の緩衝材を備えることになるだろう。あの時、彼は雨上がりのコンディションの中、レッドブル、フェラーリ、マクラーレンを抑え、コスワースのカスタマーエンジンで苦しんでいたウィリアムズでポールポジションを獲得しているのだ。
そしてまた、フリー走行から注意深くタイムを見ていたなら、アロンソや可夢偉の通常走行時のペースがトップ勢からどれだけ遅れているか分かっているはずだ。そうすると、雨という要素を利用し、彼らがいかに素晴らしいドライビングをしてその順位にいるかが実感できるはずだ。
それにしても、7人のウィナーが入れ替わり立ち替わり登場した序盤戦の大混戦から、だんだん本当に強い者達へと絞り込まれて行ったシーズン全体を見ても、大変興味深かったし、ブローイングの規制に対し、だんだんとその効果を取り戻して行った過程も技術的にとても面白味があった。こんなに濃いシーズンが幕を下ろしてしまうのはとても寂しい。
何より、可夢偉のシートが決まっていないことがなんとも歯がゆい。この最終戦で上位を堂々と争ったことがアピールとなり、なんとか少しでも良いシートを確保して欲しい。そして、来年もまた我々を楽しませて欲しい。
とか言いながら、オフシーズンのフジテレビNEXTのF-1放送は、日本でのF-1黄金期とも言える'91&'92年シーズンのセレクションだ。毎週毎週、猛烈な集中力で見ていたあの頃にタイムスリップできそうだ。
Triple Champion!
決着となったこの最終戦も、実に見応えのあるレースだった。
予選で先行し、優位に立ったフェッテルに対し、抜群のスタートを決めたアロンソが先行する。さらにあろうことか、フェッテルは中団勢に飲み込まれた上に、セナに当てられてスピンし、最後尾付近まで順位を落とした。いや、ここでリタイヤしてもおかしく無かった。
それでもアロンソは、マクラーレン勢や、このコースと雨がちのコンディション両方を得意とするニコ・ヒュルケンベルクに先行され、逆転に必要な最低条件である表彰台圏内になかなか手が届かなかった。
しかし、接触により2台が消えて一気に2位に上がる。アロンソの逆転チャンプが見え始める。
ところが一方のフェッテルも、ダメージを負ったマシンながら追い上げ、入賞圏内に入ってきた。そこで、スタートで上位に進出していた小林可夢偉と激しいバトルになる。可夢偉も、ドライならはるかにペースが劣るはずのザウバーながら、ウェットコンディションを利して実に彼らしい素晴らしいレースをした。
最終的に、微妙なコンディションを冷静に走り切ったバトンが優勝し、アロンソが2位に入った。しかし、フェッテルも6位に入ったことで3ポイント差でアロンソを振り切った。
このレース、雨による波乱で素人目にも見所の多いレースだったとは思うが、F-1について知っていれば知っているほどさらに楽しめるレースでもあったと思う。
たとえば、フェッテルのマシンのダメージについてだが、あの箇所は今年の開発においてメインと言えるほど、レッドブルは毎戦のように形状を変更していたところだ。最終戦でまたそこに悩まされるなんて、まさに今シーズンを象徴するトラブルだったと思う。そしてまた、そのエキゾーストブローイングの重要性を知っていれば、彼が苦労してドライブしているであろうことも想像できるはずだ。
2010年のブラジルGPの予選のことを覚えていれば、いきなりヒュルケンベルクがトップを走っていることに驚いたとしても、多少の緩衝材を備えることになるだろう。あの時、彼は雨上がりのコンディションの中、レッドブル、フェラーリ、マクラーレンを抑え、コスワースのカスタマーエンジンで苦しんでいたウィリアムズでポールポジションを獲得しているのだ。
そしてまた、フリー走行から注意深くタイムを見ていたなら、アロンソや可夢偉の通常走行時のペースがトップ勢からどれだけ遅れているか分かっているはずだ。そうすると、雨という要素を利用し、彼らがいかに素晴らしいドライビングをしてその順位にいるかが実感できるはずだ。
それにしても、7人のウィナーが入れ替わり立ち替わり登場した序盤戦の大混戦から、だんだん本当に強い者達へと絞り込まれて行ったシーズン全体を見ても、大変興味深かったし、ブローイングの規制に対し、だんだんとその効果を取り戻して行った過程も技術的にとても面白味があった。こんなに濃いシーズンが幕を下ろしてしまうのはとても寂しい。
何より、可夢偉のシートが決まっていないことがなんとも歯がゆい。この最終戦で上位を堂々と争ったことがアピールとなり、なんとか少しでも良いシートを確保して欲しい。そして、来年もまた我々を楽しませて欲しい。
とか言いながら、オフシーズンのフジテレビNEXTのF-1放送は、日本でのF-1黄金期とも言える'91&'92年シーズンのセレクションだ。毎週毎週、猛烈な集中力で見ていたあの頃にタイムスリップできそうだ。
nobilesの投稿(23:48:15-2012-11-26) -
カテゴリ: Formula-One
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