NOBILES Days
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毎月一回、嫁は料理教室で週末実家に帰る。そうなると、須く、その週末は洗濯掃除は俺の当番となる。今週は土曜がバンド練だったので、日曜はほぼ家事デーとなるわけだ。
一通り家事が終わればゆったりした日曜の午後となる。
こういう時は普段のiPodではなくてちゃんとCDを出してきてステレオにかける。だから、俺は気に入った音楽は必ずCDを買い、データだけ、ということはない。まあそのCDも1000枚を超えると置き場所に困ってくるわけだが。
そのステレオはこれだ。
(PanasonicDMC-FZ10(7.8mm=equiv47mm), ProgramMode, 1/25sec, F2.8, ISO100)
Kenwood K's
お前、同業他社勤務じゃん！と言われそうだが、もう13年も前に買ったものだ。高校時代に夏休みのほぼ毎日を郵便局のバイトに費やし、そのお金をすべてつぎ込んで買った。思い入れが強い。
本当はDAT付きのSONY Pixyを買うつもりで店に行ったのだった。しかし、いざ買おうとPixyのデモ機の前に立つと、背後から立体感のある素晴らしい音が聞こえてきた。それがこのK'sだった。
K'sは当時ミニコンポAlloraで飛ぶ鳥も落とす勢いだったKenwoodが3年もの開発期間をかけて真面目に作ったコンポだ。サイズは幅27cmで、いわゆる「ハイコンポ」のハシリとされた。アンプ、スピーカー、CDプレーヤーが当時各6万だった。高校生にはかなり高い買い物だろう（社会人でもそうか）。
はっきり言って機能は純粋に音楽を聞くための機能しかない。当時のミニコンで流行っていた似非サラウンドも、グラフィックEQも、タイマー機能もない。そのかわり、アルミの分厚いフロントパネル、重たいスチールの筐体、巨大なトロイダルトランスなど、音楽をしっかり鳴らす方向にだけコストがかけられている。
単にコストをかけただけではない。「ボーカル域を手厚く聴かせる」という主張が盛り込まれていて、ボーカルの立体感やサックスの艶やかさはなかなかのものだ。
しっかり作られているので、13年経っても全く衰えた気がしない。プラスチック筐体のPixyだったら、もうとっくに壊れて捨てていただろう。そもそも、この音を最初から鳴らせなかったはずだ。
結局、どんなにデジタルで武装したメディアだろうと、それをしっかり鳴らす努力をしなければ、感動する音にはならないのだな、ということを実感させられたものだ。
まあ、そんなK'sを貧弱なガラスのラックに押し込めているのは少々偲びないわけだが、それでも、これまでスピーカーを本棚の中やらカウンターの上やらで鳴らしてきたのに比べれば、今の家に越してからちゃんとスタンドを与えてやってるので、まあ少しは本来の実力を発揮してるんじゃないかと勝手に思っている。
ちなみにK'sは発売当初、モデルチェンジは3年行わないことが宣言され、実際実行された。だが、モデルチェンジは実質そのたった一回のみでK'sは衰退した。世の中が、お手軽・ポータブル方向に走り、こういう真面目なオーディオは本当に売れなくなってしまったのだ。まあ、iPodマンセーしてる俺が言うのもなんだが、寂しい話だ。そんなに現代人って忙しいのかな。
一通り家事が終わればゆったりした日曜の午後となる。
こういう時は普段のiPodではなくてちゃんとCDを出してきてステレオにかける。だから、俺は気に入った音楽は必ずCDを買い、データだけ、ということはない。まあそのCDも1000枚を超えると置き場所に困ってくるわけだが。
そのステレオはこれだ。
(PanasonicDMC-FZ10(7.8mm=equiv47mm), ProgramMode, 1/25sec, F2.8, ISO100)
Kenwood K's
お前、同業他社勤務じゃん！と言われそうだが、もう13年も前に買ったものだ。高校時代に夏休みのほぼ毎日を郵便局のバイトに費やし、そのお金をすべてつぎ込んで買った。思い入れが強い。
本当はDAT付きのSONY Pixyを買うつもりで店に行ったのだった。しかし、いざ買おうとPixyのデモ機の前に立つと、背後から立体感のある素晴らしい音が聞こえてきた。それがこのK'sだった。
K'sは当時ミニコンポAlloraで飛ぶ鳥も落とす勢いだったKenwoodが3年もの開発期間をかけて真面目に作ったコンポだ。サイズは幅27cmで、いわゆる「ハイコンポ」のハシリとされた。アンプ、スピーカー、CDプレーヤーが当時各6万だった。高校生にはかなり高い買い物だろう（社会人でもそうか）。
はっきり言って機能は純粋に音楽を聞くための機能しかない。当時のミニコンで流行っていた似非サラウンドも、グラフィックEQも、タイマー機能もない。そのかわり、アルミの分厚いフロントパネル、重たいスチールの筐体、巨大なトロイダルトランスなど、音楽をしっかり鳴らす方向にだけコストがかけられている。
単にコストをかけただけではない。「ボーカル域を手厚く聴かせる」という主張が盛り込まれていて、ボーカルの立体感やサックスの艶やかさはなかなかのものだ。
しっかり作られているので、13年経っても全く衰えた気がしない。プラスチック筐体のPixyだったら、もうとっくに壊れて捨てていただろう。そもそも、この音を最初から鳴らせなかったはずだ。
結局、どんなにデジタルで武装したメディアだろうと、それをしっかり鳴らす努力をしなければ、感動する音にはならないのだな、ということを実感させられたものだ。
まあ、そんなK'sを貧弱なガラスのラックに押し込めているのは少々偲びないわけだが、それでも、これまでスピーカーを本棚の中やらカウンターの上やらで鳴らしてきたのに比べれば、今の家に越してからちゃんとスタンドを与えてやってるので、まあ少しは本来の実力を発揮してるんじゃないかと勝手に思っている。
ちなみにK'sは発売当初、モデルチェンジは3年行わないことが宣言され、実際実行された。だが、モデルチェンジは実質そのたった一回のみでK'sは衰退した。世の中が、お手軽・ポータブル方向に走り、こういう真面目なオーディオは本当に売れなくなってしまったのだ。まあ、iPodマンセーしてる俺が言うのもなんだが、寂しい話だ。そんなに現代人って忙しいのかな。
nobilesの投稿(02:07:28-2006-09-04) -
カテゴリ: Music
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