NOBILES Days
Jump to navigationThe long and winding road that leads to our door
某所で呟いた通り、先日の通勤途中に、前の会社の先輩にバッタリ会った。俺が扉の横に立っていたら、いきなり懐かしい顔が乗ってきたから驚いた。
驚いて、マスクをしたまま名前を呼んで近づいたら「何者だ？」という顔をされた (^_^;。
俺より一足先に前職を辞めた先輩なので、2年ぶりの再会だった。その次の駅で俺が降りるまでの10分足らずであったが、ちょっとした近況の話をしたりできた。お互い、充実した仕事ができているようで、単純に嬉しく思った。
さてさて、もう1週間以上前の伊豆旅行記の続きだ。
The Sunrise
(PentaxK-7, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/500sec, F11.0, ISO100)
結局、翌朝はほぼ夜明けとともに起床した。
俺が部屋から朝の海を撮っている間に嫁さんは朝風呂を浴びてきた。俺も朝風呂するか迷ったが、結局ホテルの下までおりての撮影を選んだ。その割にゃ、微妙な写真しか撮れなかったかな。その中でも多少ドラマチックなのがトビラの写真だ。
朝食も前日の夕食に負けないくらい残念な内容だった。
Webサイトでは天然酵母と触れ込んでいる、パッサパッサな食パンがあるのに、スクランブルエッグも、ベーコンも、ウィンナーも、ポテトもない。パンに里芋でも挟めってのか。
まあ和風で揃えればいいんだけど...ご飯はべちゃべちゃだし。無造作に山積みされた干物も、ひょっとしたら美味しいかもしれないけど、あまりな扱いに食べる気にはならなかった。
朝飯も、「昼は美味いモン食おう」と誓うことで、テキトーに済ませた。
チェックアウトもダメダメだ。ちょっと人が集中しただけでフロントはテンパって機能不全に陥る。行動遅いじいさん2人と、無駄に走り回ってばかりの若いヤツ1人じゃお話にならないよ。
ホントさ、景気が悪くなって温泉街が廃れて厳しいのは分かる。でも、お金をかけなくても客を満足させられることって、いくらでもあるよね。設備がいくらくたびれていても、ほんの少しの心遣いが嬉しくてリピーターになるもんじゃないのか。
「貴重な一夜を体験できた」と自分たちに言い聞かせ、とっとと宿を去ることにする。「また行こうねー」と長女が屈託なく言うので、「そうだねー（もっといいところにね）」と応じた。
ま、娘にすりゃ、広い部屋を駆けずり回って、広いお風呂に入れて、大きなベッドに寝て、非日常空間を楽しめたのかもしれない。
せっかく伊豆に来たので、昼飯の前に、紅葉を探して河津七滝（かわづななだる）というところまで行ってみた。Yahoo!の紅葉特集でも「見頃」になっていたからだ。
が、台風の影響などで色づきはイマイチだった。赤くなるというより、緑のまま色褪せて散っている感じだ。遊歩道も足場が悪く、子どもを連れて行くには辛そうなので、早々に諦めて昼食に向かった。
昼食は、下田の道の駅でとることにしていた。2週ほど前に同じく伊豆旅行をした先輩が美味かったと言っていたからだ。
が、思っていたよりも規模が小さく、店も少なかった。が、様子を覗いてみただけの回転寿司のテーブル席がたまたま空いていたので、さっくりそこに着席して食うことにした。
回転寿司にしては値段はかなり高めだったが、ネタはそれに十分見合うほど新鮮で美味かった。
地元でとれたという金目鯛は脂がのっていたし、海の香りたっぷりの岩海苔味噌汁と地魚味噌汁も、こういうところでしか味わえないリッチな味だった。宿でもこの品質が食べられればねえ...。
長女はまたイクラをモリモリ食った (^_^;。
長女はお箸の使い方がとても上手くなった
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO100)
ふと見ると、入り口にはかなりの数の人が順番待ちを作っていた。すんなり入れたのはラッキーだった。
道の駅でしばしお土産なんかを買ったりして、アイス食って落ち着いたところで、午後1時半にして早くも帰路につく。東名の行楽渋滞が始まる前を狙ったのだ。
でも...エライ遠いところに来てるという感覚があったし、前日の睡眠不足に思いが至るに、「本当に無事順調に帰れるのか？」という不安がよぎった。
考えるとその通りになりそうだから、気を取り直してナビで自宅まで道を調べる。すると、主に二つのルートを提示してきた。伊豆の真ん中を北上するルートと、行きと同じ海沿いを辿って行くルートだ。どっちを通っても5時間もの予想時間だという (′Д`;。
俺はくねくね道は疲れると思い、伊豆の中央ルートを選択した。...さっき通った河津を通るのか (′Д`;。行く順番反対にすりゃ良かった。
そんなわけで、下田→河津→天城越え→修善寺→三島→沼津インターと行くことにした。ナビは三島から箱根の山を越えろと言っていたが、とっとと東名に乗りたかった。
伊豆の中央ルートは、車も信号も少なく、まあまあ快適なドライブになった。天城越え辺りまで行くと、真っ赤とは言わずとも、赤と黄と緑のグラデーションが見えたりして、嫁さんも喜んでいた。こういう時、パノラミックルーフの車にして良かったと思った。
が、三島が近づくにつれ雲行きが怪しくなる。どんどん道が混んできて、一気に渋滞だ。多分、三島に向かう唯一の太い道だからだろう。この付近で、伊東の帰りによく使っている伊豆スカイラインへの案内板もあったが、早く東名に乗ることを優先し、真っ直ぐ三島へ向かう。
やっと国道1号に当たる。右に曲がると箱根だが、左に曲がって沼津インターに向かう。
のろのろと国道1号を進み、あと数5kmほどで沼津インターというところまで来る。既に午後3時を過ぎ、下田から2時間くらいかかっている。東名乗ったら最初のサービスエリアで休憩しよう、なんて話していた時だった。
「はうっっっ！！」
俺が突拍子もない声を出したので、嫁さんも娘も驚いてこちらを見た。「なに、どうしたの？？」
大井松田 事故通行止め
国道の上の表示板が煌々とそう伝えていた。信じたくなかったが、まず間違えなく東名の状況を伝えるものだろう。絶望的な気持ちになるが、一刻も早くこの流れから脱出せねばならない。反射的に右折レーンに入った。東名に乗ってしまうのは間違えなくミスチョイスだと思われたからだ。
路地を入ったローカルなコンビニに車を駐め、態勢を立て直す。調べると、やはり事故及び通行止めからまだ1時間も経っていないようだった。これはすぐの復旧は難しそうだ。やはり、他のルートで帰るのが正解だろう。幸いにして通行止めはどうやら厚木までのようだ。小田原厚木道路と東名の合流地点だ。ならば、当初ナビが提示したように、国道1号で箱根の山越えをして小田原に出るのが良さそうだ。
家から遠く離れた三島の街角で、俺はRedbull、長女はオレンジジュース、次女は新しいオシメを補給し、覚悟を決めて箱根に挑むことした。
三島の街道を東に向かう。国道よりむしろ流れているが、やっぱり駅付近は渋滞になっている。
やっと国道1号へ合流した。最初からこのルートを選択した場合と比べると、休憩した時間も込みで多分1時間ほど遅れていた。しなきゃいいのにそんな計算をして心的ダメージを受ける。
神奈川側の国道1号は、箱根駅伝でお馴染みの通り、狭くてくねくねしているイメージだったが、静岡側は意外に広く、登坂車線まであって走りやすかった。てっぺんまで快調に登り、少し混雑もあったが、今度は下りの箱根新道に入る。
以前は有料道路だった箱根新道は、無料になったらしく、料金所もなくなっていた。車の数はかなり多く道も狭い（静岡側の国道1号の方がはるかに広い）が、それなりに流れていた。
ところが、半分くらいのところで急に渋滞になった。その先にかなりのクネクネがあるので、そのせいかと思ったが、そこを抜けても変わらず渋滞だ。
この間に、すっかり日も暮れてしまった。下田を発ってから既に4時間近くで、車内には疲労感が充満してきた。次女が泣き始めると、ずっといい子で座っていた長女も、「足が痛いよ！」とか言って唸るように泣き始めた。そりゃ大人でも辛いもんね。「どこ行ってもダメじゃん」と、嫁さんも途方に暮れた。
道の方はと言うと、渋滞した車の横を、かなりの数の二輪が駆け抜けて行く。ひっきりなしと言ってもいいくらいだ。
...こいつらか。
この渋滞のメカニズムはこうだろう。
クネクネ道でスピードが落ちて車間が詰まる（下手な人がいれば、その速度に固定される）→遅い速度に耐えかね2輪が車列を抜きにかかる→狭い道での2輪の行動に驚いたり、危険回避のため車がブレーキを踏む→ますます車間が詰まる
東名が通行止めで流れてきた俺たちのような車も多少あっただろうが、多分日曜夕方の箱根の下りはこんなもんなんだろう。
伊豆スカイラインからターンパイクへ行けばクネクネも多少少なく、もうちょっとはスムースだったかもしれないが、伊豆、熱海の行楽帰りが集中する海沿いの真鶴道路なんかで帰っても、ここと同じような状況だっただろう。
子ども達も、ひとしきり泣いて疲れたら寝て、ふとまた起きて泣く、というのを繰り返していた。小さな二人にはとてもタフな状況で、可哀想なことをした。
タフなシチュエーションなので、前日の安らかに眠る子ども達の写真で和んでくださいませ（ぶれてるので拡大なし）
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1.0sec, F2.5, ISO800)
やっと箱根新道を抜けて小田原厚木道路に入ると、さっきまでの渋滞が嘘のようにスムースに動き始めた。ふうーーっと一息つく。
さすがに東名との合流の前はノロノロになっていたので、手前の平塚パーキングエリアで久々の休憩をとった。
さあ、やっと東名だ。
厚木で合流すると、本線を後ろから来る車がおらず、真っ暗だ。なるほど、まだ通行止めは続いているようだ。
だが、一難去ってまた一難である。
実はこの時、ガソリンの量がかなり逼迫していた。しかし伊豆のスタンドだと、会員割引も含めて、いつものスタンドより10円高かったので、せめてもっと東京に近い方、高速のサービスエリアで入れようと思っていた。
厚木ICを入るとすぐ海老名SAだ。入ろうかとも思ったが、追い越し車線にいたし、小田原厚木の最後で休憩したばかりだったのでスルーした。
港北パーキングエリアでいいか、と思ったが、PAにはスタンドがないことに気づいた。
じゃあ次のSAは、と言うと...ない。自宅の最寄りのインターまでの高速にスタンドがないのだ。
計算上はギリギリもつはずだ。運転を超低燃費エコモードに切り替える。
そうして東名を過ぎ、首都高の渋谷線に入った。ここもいつも混むが、東名が通行止めしてたからか、そうでもなく流れている。後は湾岸に出ちまえばこっちのモンだ。
はうっっっ！
今度はその湾岸線に出るためのレインボーブリッジ方面で事故が起きたと掲示板に表示されたのだ。また反射的に三宅坂方面から辰巳ジャンクションへ向かうルートへ切り替えた。箱崎ジャンクションあたりはいつも通り混んでいた。が、東北道方面事故渋滞が発生してえらいことになっていたが、幸い湾岸線方面は問題なく、ほとんどロスなく湾岸線に出られた。
最後の難問だったガソリンは、首都高が終わるディズニーランド付近で一度降りて10リットルだけ補給し、また高速道に乗り直して事なきを得た。
自宅付近まで帰ってきたら、もう20時を過ぎていた。いつもなら子ども達の風呂も終わっている時間だ。ファミレスで遅めの夕食をとり、やっと家に着く。下田を出てから8時間半が経過していた。本当にタフな帰路だった。
その時間になってようやく東名の通行止めが解除されたようだった。
まあ、後から考えると大井松田〜厚木はたいした距離ではないから、実は沼津で乗っちゃった方が良かったのかなぁ？？なんて思ったりもする。でも何より、誰も怪我せず無事に帰れたことが何よりだと思う。
それにしても、宿から帰り道まで、散々だったなぁ。
驚いて、マスクをしたまま名前を呼んで近づいたら「何者だ？」という顔をされた (^_^;。
俺より一足先に前職を辞めた先輩なので、2年ぶりの再会だった。その次の駅で俺が降りるまでの10分足らずであったが、ちょっとした近況の話をしたりできた。お互い、充実した仕事ができているようで、単純に嬉しく思った。
さてさて、もう1週間以上前の伊豆旅行記の続きだ。
The Sunrise
(PentaxK-7, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/500sec, F11.0, ISO100)
結局、翌朝はほぼ夜明けとともに起床した。
俺が部屋から朝の海を撮っている間に嫁さんは朝風呂を浴びてきた。俺も朝風呂するか迷ったが、結局ホテルの下までおりての撮影を選んだ。その割にゃ、微妙な写真しか撮れなかったかな。その中でも多少ドラマチックなのがトビラの写真だ。
朝食も前日の夕食に負けないくらい残念な内容だった。
Webサイトでは天然酵母と触れ込んでいる、パッサパッサな食パンがあるのに、スクランブルエッグも、ベーコンも、ウィンナーも、ポテトもない。パンに里芋でも挟めってのか。
まあ和風で揃えればいいんだけど...ご飯はべちゃべちゃだし。無造作に山積みされた干物も、ひょっとしたら美味しいかもしれないけど、あまりな扱いに食べる気にはならなかった。
朝飯も、「昼は美味いモン食おう」と誓うことで、テキトーに済ませた。
チェックアウトもダメダメだ。ちょっと人が集中しただけでフロントはテンパって機能不全に陥る。行動遅いじいさん2人と、無駄に走り回ってばかりの若いヤツ1人じゃお話にならないよ。
ホントさ、景気が悪くなって温泉街が廃れて厳しいのは分かる。でも、お金をかけなくても客を満足させられることって、いくらでもあるよね。設備がいくらくたびれていても、ほんの少しの心遣いが嬉しくてリピーターになるもんじゃないのか。
「貴重な一夜を体験できた」と自分たちに言い聞かせ、とっとと宿を去ることにする。「また行こうねー」と長女が屈託なく言うので、「そうだねー（もっといいところにね）」と応じた。
ま、娘にすりゃ、広い部屋を駆けずり回って、広いお風呂に入れて、大きなベッドに寝て、非日常空間を楽しめたのかもしれない。
せっかく伊豆に来たので、昼飯の前に、紅葉を探して河津七滝（かわづななだる）というところまで行ってみた。Yahoo!の紅葉特集でも「見頃」になっていたからだ。
が、台風の影響などで色づきはイマイチだった。赤くなるというより、緑のまま色褪せて散っている感じだ。遊歩道も足場が悪く、子どもを連れて行くには辛そうなので、早々に諦めて昼食に向かった。
昼食は、下田の道の駅でとることにしていた。2週ほど前に同じく伊豆旅行をした先輩が美味かったと言っていたからだ。
が、思っていたよりも規模が小さく、店も少なかった。が、様子を覗いてみただけの回転寿司のテーブル席がたまたま空いていたので、さっくりそこに着席して食うことにした。
回転寿司にしては値段はかなり高めだったが、ネタはそれに十分見合うほど新鮮で美味かった。
地元でとれたという金目鯛は脂がのっていたし、海の香りたっぷりの岩海苔味噌汁と地魚味噌汁も、こういうところでしか味わえないリッチな味だった。宿でもこの品質が食べられればねえ...。
長女はまたイクラをモリモリ食った (^_^;。
長女はお箸の使い方がとても上手くなった
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO100)
ふと見ると、入り口にはかなりの数の人が順番待ちを作っていた。すんなり入れたのはラッキーだった。
道の駅でしばしお土産なんかを買ったりして、アイス食って落ち着いたところで、午後1時半にして早くも帰路につく。東名の行楽渋滞が始まる前を狙ったのだ。
でも...エライ遠いところに来てるという感覚があったし、前日の睡眠不足に思いが至るに、「本当に無事順調に帰れるのか？」という不安がよぎった。
考えるとその通りになりそうだから、気を取り直してナビで自宅まで道を調べる。すると、主に二つのルートを提示してきた。伊豆の真ん中を北上するルートと、行きと同じ海沿いを辿って行くルートだ。どっちを通っても5時間もの予想時間だという (′Д`;。
俺はくねくね道は疲れると思い、伊豆の中央ルートを選択した。...さっき通った河津を通るのか (′Д`;。行く順番反対にすりゃ良かった。
そんなわけで、下田→河津→天城越え→修善寺→三島→沼津インターと行くことにした。ナビは三島から箱根の山を越えろと言っていたが、とっとと東名に乗りたかった。
伊豆の中央ルートは、車も信号も少なく、まあまあ快適なドライブになった。天城越え辺りまで行くと、真っ赤とは言わずとも、赤と黄と緑のグラデーションが見えたりして、嫁さんも喜んでいた。こういう時、パノラミックルーフの車にして良かったと思った。
が、三島が近づくにつれ雲行きが怪しくなる。どんどん道が混んできて、一気に渋滞だ。多分、三島に向かう唯一の太い道だからだろう。この付近で、伊東の帰りによく使っている伊豆スカイラインへの案内板もあったが、早く東名に乗ることを優先し、真っ直ぐ三島へ向かう。
やっと国道1号に当たる。右に曲がると箱根だが、左に曲がって沼津インターに向かう。
のろのろと国道1号を進み、あと数5kmほどで沼津インターというところまで来る。既に午後3時を過ぎ、下田から2時間くらいかかっている。東名乗ったら最初のサービスエリアで休憩しよう、なんて話していた時だった。
「はうっっっ！！」
俺が突拍子もない声を出したので、嫁さんも娘も驚いてこちらを見た。「なに、どうしたの？？」
大井松田 事故通行止め
国道の上の表示板が煌々とそう伝えていた。信じたくなかったが、まず間違えなく東名の状況を伝えるものだろう。絶望的な気持ちになるが、一刻も早くこの流れから脱出せねばならない。反射的に右折レーンに入った。東名に乗ってしまうのは間違えなくミスチョイスだと思われたからだ。
路地を入ったローカルなコンビニに車を駐め、態勢を立て直す。調べると、やはり事故及び通行止めからまだ1時間も経っていないようだった。これはすぐの復旧は難しそうだ。やはり、他のルートで帰るのが正解だろう。幸いにして通行止めはどうやら厚木までのようだ。小田原厚木道路と東名の合流地点だ。ならば、当初ナビが提示したように、国道1号で箱根の山越えをして小田原に出るのが良さそうだ。
家から遠く離れた三島の街角で、俺はRedbull、長女はオレンジジュース、次女は新しいオシメを補給し、覚悟を決めて箱根に挑むことした。
三島の街道を東に向かう。国道よりむしろ流れているが、やっぱり駅付近は渋滞になっている。
やっと国道1号へ合流した。最初からこのルートを選択した場合と比べると、休憩した時間も込みで多分1時間ほど遅れていた。しなきゃいいのにそんな計算をして心的ダメージを受ける。
神奈川側の国道1号は、箱根駅伝でお馴染みの通り、狭くてくねくねしているイメージだったが、静岡側は意外に広く、登坂車線まであって走りやすかった。てっぺんまで快調に登り、少し混雑もあったが、今度は下りの箱根新道に入る。
以前は有料道路だった箱根新道は、無料になったらしく、料金所もなくなっていた。車の数はかなり多く道も狭い（静岡側の国道1号の方がはるかに広い）が、それなりに流れていた。
ところが、半分くらいのところで急に渋滞になった。その先にかなりのクネクネがあるので、そのせいかと思ったが、そこを抜けても変わらず渋滞だ。
この間に、すっかり日も暮れてしまった。下田を発ってから既に4時間近くで、車内には疲労感が充満してきた。次女が泣き始めると、ずっといい子で座っていた長女も、「足が痛いよ！」とか言って唸るように泣き始めた。そりゃ大人でも辛いもんね。「どこ行ってもダメじゃん」と、嫁さんも途方に暮れた。
道の方はと言うと、渋滞した車の横を、かなりの数の二輪が駆け抜けて行く。ひっきりなしと言ってもいいくらいだ。
...こいつらか。
この渋滞のメカニズムはこうだろう。
クネクネ道でスピードが落ちて車間が詰まる（下手な人がいれば、その速度に固定される）→遅い速度に耐えかね2輪が車列を抜きにかかる→狭い道での2輪の行動に驚いたり、危険回避のため車がブレーキを踏む→ますます車間が詰まる
東名が通行止めで流れてきた俺たちのような車も多少あっただろうが、多分日曜夕方の箱根の下りはこんなもんなんだろう。
伊豆スカイラインからターンパイクへ行けばクネクネも多少少なく、もうちょっとはスムースだったかもしれないが、伊豆、熱海の行楽帰りが集中する海沿いの真鶴道路なんかで帰っても、ここと同じような状況だっただろう。
子ども達も、ひとしきり泣いて疲れたら寝て、ふとまた起きて泣く、というのを繰り返していた。小さな二人にはとてもタフな状況で、可哀想なことをした。
タフなシチュエーションなので、前日の安らかに眠る子ども達の写真で和んでくださいませ（ぶれてるので拡大なし）
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1.0sec, F2.5, ISO800)
やっと箱根新道を抜けて小田原厚木道路に入ると、さっきまでの渋滞が嘘のようにスムースに動き始めた。ふうーーっと一息つく。
さすがに東名との合流の前はノロノロになっていたので、手前の平塚パーキングエリアで久々の休憩をとった。
さあ、やっと東名だ。
厚木で合流すると、本線を後ろから来る車がおらず、真っ暗だ。なるほど、まだ通行止めは続いているようだ。
だが、一難去ってまた一難である。
実はこの時、ガソリンの量がかなり逼迫していた。しかし伊豆のスタンドだと、会員割引も含めて、いつものスタンドより10円高かったので、せめてもっと東京に近い方、高速のサービスエリアで入れようと思っていた。
厚木ICを入るとすぐ海老名SAだ。入ろうかとも思ったが、追い越し車線にいたし、小田原厚木の最後で休憩したばかりだったのでスルーした。
港北パーキングエリアでいいか、と思ったが、PAにはスタンドがないことに気づいた。
じゃあ次のSAは、と言うと...ない。自宅の最寄りのインターまでの高速にスタンドがないのだ。
計算上はギリギリもつはずだ。運転を超低燃費エコモードに切り替える。
そうして東名を過ぎ、首都高の渋谷線に入った。ここもいつも混むが、東名が通行止めしてたからか、そうでもなく流れている。後は湾岸に出ちまえばこっちのモンだ。
はうっっっ！
今度はその湾岸線に出るためのレインボーブリッジ方面で事故が起きたと掲示板に表示されたのだ。また反射的に三宅坂方面から辰巳ジャンクションへ向かうルートへ切り替えた。箱崎ジャンクションあたりはいつも通り混んでいた。が、東北道方面事故渋滞が発生してえらいことになっていたが、幸い湾岸線方面は問題なく、ほとんどロスなく湾岸線に出られた。
最後の難問だったガソリンは、首都高が終わるディズニーランド付近で一度降りて10リットルだけ補給し、また高速道に乗り直して事なきを得た。
自宅付近まで帰ってきたら、もう20時を過ぎていた。いつもなら子ども達の風呂も終わっている時間だ。ファミレスで遅めの夕食をとり、やっと家に着く。下田を出てから8時間半が経過していた。本当にタフな帰路だった。
その時間になってようやく東名の通行止めが解除されたようだった。
まあ、後から考えると大井松田〜厚木はたいした距離ではないから、実は沼津で乗っちゃった方が良かったのかなぁ？？なんて思ったりもする。でも何より、誰も怪我せず無事に帰れたことが何よりだと思う。
それにしても、宿から帰り道まで、散々だったなぁ。
nobilesの投稿(23:49:00-2011-12-16) -
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