NOBILES Days
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嫁さんの「心の風邪」との闘いの経過については、一定の収束を迎えるまでここでは差し控えたい。が、この俺のことだから、こと細かに文章にしたためておく。そして将来、他の身近な誰かが同じ状況になったときに、ワンケースとして参照できるようにしたいと考えている。
今後はまたお気楽なBlogに戻るが、なにも現実逃避してるとかじゃないからね。お気楽エントリーが追加されている限り、相方である俺が正気を保っている＝順調と思って欲しい。
さてさて、こんな時に限って俺、仕事の方もかなりガチガチに忙しい状態が続いている。そしてまたぞろ、アレが発動してしまうわけだ。
物欲炸裂モード！
Audio Technica ATH-CKW1000ANV
(PentaxK10D, PentaxDA16-45mmF4(45.0mm), 8.0sec, F9.0, ISO100)
えへへへへへ。またヘッドフォンかよ！
先週試聴して感心した、AudioTechnicaのATH-CKW1000ANVだ。中古だけどね。
オーテクの創立50周年の記念モデルの一つということで、かなり大仰な化粧箱に入っていた。持ち運び用のケースが異常にでかく、こんなもん持ち運べるか！と早速使わないことを決める。ここまで大仰じゃなくてもいいのになぁ、と思うが、日本メーカーらしくもある。
さて本体の外観、これがかなり俺好みだ。一見地味だが、よく見るとタダゴトでない。
光沢のある黒いハウジングは、遠目にはプラスチックのようだが、その実、ここは丁寧に塗装されたチタンだ。しかも形状がかなり複雑で面白い造形になっている。そしてこれも目立たないが、蓋のようになった部分は木だ。ベース機であるCKM1000は（ハウジングが同じチタン、蓋部がアルミ）、どちらの部位ともシルバーの仕上げで、見た目にも派手だ。しかし、ピアノを思わせるCKW1000ANVの方が圧倒的に高級感がある。
さてこのCKW1000ANVは、いわゆるカナル（耳栓）型の形態をとるが、俺のメインヘッドフォンとしてここ3代続いたバランスドアーマチュア(BA)型（もしくはハイブリッド型）ではなく、ダイナミック型だ。
解像度が高い一方で、高音に乾いた付帯音が付きまとうBAからの脱却願望は以前にも述べた通りだ。その際、JVCのHA-FXD80という実売5000円程度のダイナミック型を購入しているが、やはり価格差による実力不足はいかんともしがたく、AtomicFroydに対抗できるダイナミック型への待望論は常に俺の中にくすぶっていたわけだ。
さて、音だ。以前試聴した時、その解像度に感心したことは某SNSで既に述べた。
これまでメインだった（今後も使い分けるつもりだが）超刺激的ドンシャリのAtomicFroydと比べると、だいぶフラット方向だ。それでも、定番であるShureSE535と比べると、エモーショナルな方向だという気がする。
一つ一つの音の粒は、元値が1〜2万高い分さすが、AtomicFroydより上質なものが感じられる。
今回、これを買うために、休日出勤へ向かう前にヘッドフォン専門店を訪れた。
もう概ねオーテクで腹は固まっていたが、せっかくなので他のヘッドフォンもせっせと試聴した。それで大いに悩む結果になった。
その悩みの最大の原因はSennheiserの新型フラッグシップ、ie800だ。これを試聴してしまったのだ。
一般のインナーイヤーヘッドフォンと比べてかなり小さく軽いie800の筐体は、高そうには見えない光沢もあり、チャチささえ感じられたのが第一印象だった。
しかも小さ過ぎて、装着時になかなか耳での位置が定まらない。イヤーチップが合わないのもあるかもしれないし、盗難防止でコードの長さが制限されていることもあるだろうが。
無理矢理Shure掛け（耳に差したヘッドフォンからコードを上向きに出し、耳の上に引っ掛けるように這わせて耳たぶの後ろから下へ出す装着法）をするとようやく定着した。ここまでけっこうストレス。
おもむろに、iPodに繋いだヘッドフォンアンプにie800を繋ぎ、用意した試聴用音源を再生する（こういう時、リモコン型で良かったと思う）。
！！！！！！
それまでのストレスが一気に吹き飛んだ。脳内に渦巻いていた呪詛の言葉がピタリと止んだ。
開放型かと思うほど広大な音場に、明確な存在感を持って定位されるインストゥルメント、真ん中の空間に浮かぶようにして前面に飛び出してくるボーカル。そしてどちらもキラキラ輝くように生き生きと鳴っている。
公称の再生周波数の上限は50kHz近くまで伸びているが、それを裏付けるかのように、高音がなんなく痛快に鳴る。これが開放感にも一役買ってそうだ。
音源を再生するまでは、正直こんなもんに6万も払えるか、と思ったが、これはもう恐れ入るしかない音だった。
ゼンie800の音に感銘を受けたが、6万という価格は完全に予算オーバーだった。そもそも入荷2〜3ヶ月待ちということだったし。
そんなわけで、当初の目的である中古コーナーに行き、お目当てのCKW1000ANVを出してもらった。
試聴させてもらう。あれっ？
こないだ試聴させてもらった感動がない。それに、高音がかなりドライで、少し潰れた音のようにも聞こえた。
これ、完全に先に聴いたie800のせいだ。定価で1.5倍以上するie800とは実力差があって当然なのだが、一度上のクラスの音を聴いてしまうとそれが耳にこびりついてタチが悪い。
ie800のせいで、CKW1000ANVを買おうかどうか正直最後まで迷った。だが、やはりボーカルやサックスの艶がBAにはない色気だったので、結局購入を決断したというわけだ。
買って1週間が過ぎた。買って良かったと思っている。ie800と比べるとアレだが、AtomicFroydと比べると広い音場を結ぶし、購入の決め手となった中高域の艶は、聴いていて麻薬的に気持ち良い。ただ、高音にはやっぱりチタンハウジングの付帯音が乗っている。これがわずかに濁りとなって、ie800ほどの絶大な開放感とはなっていない要因という気もする。
ie800を聴いてしまったがために若干辛口になっているが、まあしばらくメインヘッドフォンとして楽しみたいと思う。
今後はまたお気楽なBlogに戻るが、なにも現実逃避してるとかじゃないからね。お気楽エントリーが追加されている限り、相方である俺が正気を保っている＝順調と思って欲しい。
さてさて、こんな時に限って俺、仕事の方もかなりガチガチに忙しい状態が続いている。そしてまたぞろ、アレが発動してしまうわけだ。
物欲炸裂モード！
Audio Technica ATH-CKW1000ANV
(PentaxK10D, PentaxDA16-45mmF4(45.0mm), 8.0sec, F9.0, ISO100)
えへへへへへ。またヘッドフォンかよ！
先週試聴して感心した、AudioTechnicaのATH-CKW1000ANVだ。中古だけどね。
オーテクの創立50周年の記念モデルの一つということで、かなり大仰な化粧箱に入っていた。持ち運び用のケースが異常にでかく、こんなもん持ち運べるか！と早速使わないことを決める。ここまで大仰じゃなくてもいいのになぁ、と思うが、日本メーカーらしくもある。
さて本体の外観、これがかなり俺好みだ。一見地味だが、よく見るとタダゴトでない。
光沢のある黒いハウジングは、遠目にはプラスチックのようだが、その実、ここは丁寧に塗装されたチタンだ。しかも形状がかなり複雑で面白い造形になっている。そしてこれも目立たないが、蓋のようになった部分は木だ。ベース機であるCKM1000は（ハウジングが同じチタン、蓋部がアルミ）、どちらの部位ともシルバーの仕上げで、見た目にも派手だ。しかし、ピアノを思わせるCKW1000ANVの方が圧倒的に高級感がある。
さてこのCKW1000ANVは、いわゆるカナル（耳栓）型の形態をとるが、俺のメインヘッドフォンとしてここ3代続いたバランスドアーマチュア(BA)型（もしくはハイブリッド型）ではなく、ダイナミック型だ。
解像度が高い一方で、高音に乾いた付帯音が付きまとうBAからの脱却願望は以前にも述べた通りだ。その際、JVCのHA-FXD80という実売5000円程度のダイナミック型を購入しているが、やはり価格差による実力不足はいかんともしがたく、AtomicFroydに対抗できるダイナミック型への待望論は常に俺の中にくすぶっていたわけだ。
さて、音だ。以前試聴した時、その解像度に感心したことは某SNSで既に述べた。
これまでメインだった（今後も使い分けるつもりだが）超刺激的ドンシャリのAtomicFroydと比べると、だいぶフラット方向だ。それでも、定番であるShureSE535と比べると、エモーショナルな方向だという気がする。
一つ一つの音の粒は、元値が1〜2万高い分さすが、AtomicFroydより上質なものが感じられる。
今回、これを買うために、休日出勤へ向かう前にヘッドフォン専門店を訪れた。
もう概ねオーテクで腹は固まっていたが、せっかくなので他のヘッドフォンもせっせと試聴した。それで大いに悩む結果になった。
その悩みの最大の原因はSennheiserの新型フラッグシップ、ie800だ。これを試聴してしまったのだ。
一般のインナーイヤーヘッドフォンと比べてかなり小さく軽いie800の筐体は、高そうには見えない光沢もあり、チャチささえ感じられたのが第一印象だった。
しかも小さ過ぎて、装着時になかなか耳での位置が定まらない。イヤーチップが合わないのもあるかもしれないし、盗難防止でコードの長さが制限されていることもあるだろうが。
無理矢理Shure掛け（耳に差したヘッドフォンからコードを上向きに出し、耳の上に引っ掛けるように這わせて耳たぶの後ろから下へ出す装着法）をするとようやく定着した。ここまでけっこうストレス。
おもむろに、iPodに繋いだヘッドフォンアンプにie800を繋ぎ、用意した試聴用音源を再生する（こういう時、リモコン型で良かったと思う）。
！！！！！！
それまでのストレスが一気に吹き飛んだ。脳内に渦巻いていた呪詛の言葉がピタリと止んだ。
開放型かと思うほど広大な音場に、明確な存在感を持って定位されるインストゥルメント、真ん中の空間に浮かぶようにして前面に飛び出してくるボーカル。そしてどちらもキラキラ輝くように生き生きと鳴っている。
公称の再生周波数の上限は50kHz近くまで伸びているが、それを裏付けるかのように、高音がなんなく痛快に鳴る。これが開放感にも一役買ってそうだ。
音源を再生するまでは、正直こんなもんに6万も払えるか、と思ったが、これはもう恐れ入るしかない音だった。
ゼンie800の音に感銘を受けたが、6万という価格は完全に予算オーバーだった。そもそも入荷2〜3ヶ月待ちということだったし。
そんなわけで、当初の目的である中古コーナーに行き、お目当てのCKW1000ANVを出してもらった。
試聴させてもらう。あれっ？
こないだ試聴させてもらった感動がない。それに、高音がかなりドライで、少し潰れた音のようにも聞こえた。
これ、完全に先に聴いたie800のせいだ。定価で1.5倍以上するie800とは実力差があって当然なのだが、一度上のクラスの音を聴いてしまうとそれが耳にこびりついてタチが悪い。
ie800のせいで、CKW1000ANVを買おうかどうか正直最後まで迷った。だが、やはりボーカルやサックスの艶がBAにはない色気だったので、結局購入を決断したというわけだ。
買って1週間が過ぎた。買って良かったと思っている。ie800と比べるとアレだが、AtomicFroydと比べると広い音場を結ぶし、購入の決め手となった中高域の艶は、聴いていて麻薬的に気持ち良い。ただ、高音にはやっぱりチタンハウジングの付帯音が乗っている。これがわずかに濁りとなって、ie800ほどの絶大な開放感とはなっていない要因という気もする。
ie800を聴いてしまったがために若干辛口になっているが、まあしばらくメインヘッドフォンとして楽しみたいと思う。
nobilesの投稿(23:55:56-2013-03-10) -
カテゴリ: Music
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