NOBILES Days
Jump to navigationThe sound must be the beat of love
フリーハンドで絵を描けねぇヤツが、コンピューター持ったからってマトモなもの描けるわけねぇだろ、と思ってる俺にとって、ディジタル一眼レフK-7がコンピューターで、マニュアル銀塩一眼レフLXはフリーハンドの絵ということになるだろうか。
LXで撮ったフィルムが現像されて帰ってくると、そのヒット率の低さに毎度毎度ガッカリしてしまう。まだまだ一発でシュートできないね。いかに普段、K-7の快適な機能に助けられているかが分かる。
(PentaxLX, PentaxFA43mmLimitedF1.9, Fujifilm SuperX-tra, ISO400)
でもまあ、この現像から帰ってくるのを待つのって、独特のワクワクがある。何写してたっけ？とか、あの時のショット、ばっちりのタイミングで撮れたかなー？フォーカスちゃんと来てるかな？とか。
感性を磨くために、今さら買った30年前のカメラだ。極力2刀流で行くよ。
ライブからもう1週間経っているのに、ふっと思い出して、「あー、良かったなぁ」なんてじんわり思っている。そんなライブはなかなかないよね。
5/17に行った、森広隆のクラブクアトロワンマンライブのことである。3rdアルバムとなる「いいんです」のレコ発ライブということになる。
前エントリーで述べたように、予約までしたのに、CDの到着が遅れ、俺が開封したのはライブの約40時間前だった。そこから、業務、チャリ乗車、睡眠以外の全ての時間を動員し、10周ぐらいヘビーローテして頭に叩き込んだのは言うまでもない。全てのキメにノリたいからね！
一緒にチケットを買ったLoopのカルロスとその同僚が仕事の関係で少し遅れ、なかなか入場できない時は気を揉んだが、無事にいい場所に立てた。
クラブクアトロは多分7〜8年ぶりだった。あの時は嫁さんとPe'zを見に行ったのだった。女子高生みたいのがワンサカいて、ステージがぶりより状態で、この若さにはついていけん！と思ったもんだ。だが、まだまだオールスタンディングイケるぜ！
少し焦らすように遅れて始まったライブは、俺たちの予想を外してアルバム2曲目の「I got my passport」からだった。バンドはレコーディングメンバーと同じだ。やはりレコーディングを経ているので演奏の完成度が高い。ドラムのムーランなんて1曲目から叩き過ぎ！
ただ、3〜4曲目あたりの「Freaky Boogie」で西やんらホーン隊が登場しなかったので、今回のライブでホーン隊の参加はないと悟る。まあ、補って余る音圧なんだけどね。それに、いつもはゲストとして2〜3曲アコギで参加する、Depapepeの三浦くんがエレキギターを構えて1曲目から出ずっぱりだ。今回は完全にレギュラー扱いらしい。エレキもメチャクチャ上手い。
前半のハイライトの一つは、大震災をキッカケに作ったという「ひとりじゃないさ」だ。レコーディングに参加したコーラス3人が初めて勢揃いして歌ってくれたのだ。
この曲を最初にライブで披露してくれた時は、ギター1本の弾き語りで、まさに「1人」だった。それが今こうしてバンドアレンジで、4人のボーカルで歌っているというのは象徴的で、とても感慨深かった。
中盤のハイライトは「愛のBeat」だ。なんと、アルバムでコーラスを当てた川本真琴本人が登場したのだ。
最近「あの人は今？」的に扱われることも多く、「ふつーのおばちゃんになっちゃってる」という噂もあった。
ところがどうだ、現れた川本真琴は確かに顔は多少老けたかもしれないが、女子高生のようなブレザーと短いスカート、カラフルなTシャツに、なんと真っピンクの髪という出で立ちだった。そして、服装だけでなく、それが似合う体型を保っていた。小さくてスレンダーだし、率直に言って、可愛い。
歌も健在だと思った。コーラスは良く効いていると思ったし、メインで歌い始めた2番では高音までしっかり出ていた（男性としては異例のハイトーンなあの森ちゃんの1オクターブ上だぜ？）。コケティッシュで、いかにも「川本真琴！」という感じがして良かった。歌詞カードをガン見というのは少々いただけなかったが、まあゲストだからね。
一方、インストの「Tail」は本来ホーン隊がテーマを弾くのだが、ホーン不在による音の不足を感じなかった。森ちゃんと三浦くんのギターバトルがいたくカッコ良かった。そしてさりげに肇ちゃんのピアノがすごい。彼は飄々しているのに本当に上手いし、飽きさせない。
「キラキラ」。一聴すると可愛らしくてつなぎ的な曲調のこの曲だが、実はウラウラ食いまくりだ (^_^;。ある意味ではグルーブ感が最も森ちゃんぽいのかもしれない。
小室みつ子作詞の2曲（「君への言葉」、「おいしいパン」）は、森ちゃん本人もいうように、新たな魅力を感じる曲だと思う。これらもアコギ1本で歌ってくれた頃から知っているが、素晴らしいアレンジで完成してくれた。
「Lovely Days」。これは結婚の歌だと以前も言っていたが、実はイルマリの式で歌ったらしい。つまり、エビちゃんの歌だというわけだ (^_^;。
この曲をはじめとして、今回のアルバムから森ちゃんの歌い方が変わった。とてもソフトで優しくなった。ワーナー（メジャー）時代の、特に「Cyclone」を聴くと、「おー、イキっとる、イキっとる！」と思うくらいだ。
本人も言っているとおり、曲調も変化している。前アルバム「Planetblue」は、リリース時には「とんでもないマスターピースが出た！」と思ったし、今でもそれは変わらない。だが、今度の「いいんです」を聴くと古さのようなものを感じてしまう。いや、「いいんです」の方が進化している、と言うべきだろう。何しろ肩の力が抜けている。
そんなことを思っているうちにだんだんライブも佳境に近づいていく。1年ほど前にフルアレンジのデモが公開されていた「Burnin' Heart」は、結構1stの頃に近い曲調だが、やっぱりこのバンドで生演奏してこその迫力だ。キメもキレキレになって、オーディエンスの身体も自然と動く。
そして、最後の曲として選ばれたのは、アルバムのタイトルチューンでラスト曲の「いいんです」だった。
「いいんです」は前アルバムリリース直後に既にライブで披露していたほどだから、まさに今回のアルバムのテーマ曲であったのだろう。
「結果なんて出なくたっていい」。結果ばかりを追い求めたがちな世の中に対するアンチテーゼ。でも、全てを受け入れることが一番難しい。
「一応シンガーソングライターなんで」なんて照れながら言うが、やっぱりそうなのだ。森広隆というアーティストは、とかく演奏の難易度の高さがフィーチャーされ、「楽器やる人にはハマる」「玄人好み」とか言われがちだ。でも、彼の根底を流れるのはシンガーソングライターだ。グルーヴィーな素晴らしい演奏である上に、曲に魂がこもってるから心に響く。5日間で20回聴いても飽きないのだ (^_^;。
アンコールはいつも通り、新曲、「ゼロ地点」、「Rainbow Seekers」だった。最後の最後に屈指の難曲持ってくるところがこのバンドの強力なところだ。
俺の記憶が確かならば全20曲。全く飽きることなく駆け抜けた2時間半だった。
終演後、時間も遅かったが、カルロスとその同僚で飲みに行った。金曜の夜の不夜城渋谷ではなかなか店が見つからず、何度か飲み屋の階段を昇り降りするは羽目になった。3人とも足がパンパンで辛かった。
結局大手チェーン居酒屋に入ることになったが、実に充実感のある飲みだった。
森広隆の今後の大いなる活躍を期待したい。みんなもっと聴いてみて！
LXで撮ったフィルムが現像されて帰ってくると、そのヒット率の低さに毎度毎度ガッカリしてしまう。まだまだ一発でシュートできないね。いかに普段、K-7の快適な機能に助けられているかが分かる。
(PentaxLX, PentaxFA43mmLimitedF1.9, Fujifilm SuperX-tra, ISO400)
でもまあ、この現像から帰ってくるのを待つのって、独特のワクワクがある。何写してたっけ？とか、あの時のショット、ばっちりのタイミングで撮れたかなー？フォーカスちゃんと来てるかな？とか。
感性を磨くために、今さら買った30年前のカメラだ。極力2刀流で行くよ。
ライブからもう1週間経っているのに、ふっと思い出して、「あー、良かったなぁ」なんてじんわり思っている。そんなライブはなかなかないよね。
5/17に行った、森広隆のクラブクアトロワンマンライブのことである。3rdアルバムとなる「いいんです」のレコ発ライブということになる。
前エントリーで述べたように、予約までしたのに、CDの到着が遅れ、俺が開封したのはライブの約40時間前だった。そこから、業務、チャリ乗車、睡眠以外の全ての時間を動員し、10周ぐらいヘビーローテして頭に叩き込んだのは言うまでもない。全てのキメにノリたいからね！
一緒にチケットを買ったLoopのカルロスとその同僚が仕事の関係で少し遅れ、なかなか入場できない時は気を揉んだが、無事にいい場所に立てた。
クラブクアトロは多分7〜8年ぶりだった。あの時は嫁さんとPe'zを見に行ったのだった。女子高生みたいのがワンサカいて、ステージがぶりより状態で、この若さにはついていけん！と思ったもんだ。だが、まだまだオールスタンディングイケるぜ！
少し焦らすように遅れて始まったライブは、俺たちの予想を外してアルバム2曲目の「I got my passport」からだった。バンドはレコーディングメンバーと同じだ。やはりレコーディングを経ているので演奏の完成度が高い。ドラムのムーランなんて1曲目から叩き過ぎ！
ただ、3〜4曲目あたりの「Freaky Boogie」で西やんらホーン隊が登場しなかったので、今回のライブでホーン隊の参加はないと悟る。まあ、補って余る音圧なんだけどね。それに、いつもはゲストとして2〜3曲アコギで参加する、Depapepeの三浦くんがエレキギターを構えて1曲目から出ずっぱりだ。今回は完全にレギュラー扱いらしい。エレキもメチャクチャ上手い。
前半のハイライトの一つは、大震災をキッカケに作ったという「ひとりじゃないさ」だ。レコーディングに参加したコーラス3人が初めて勢揃いして歌ってくれたのだ。
この曲を最初にライブで披露してくれた時は、ギター1本の弾き語りで、まさに「1人」だった。それが今こうしてバンドアレンジで、4人のボーカルで歌っているというのは象徴的で、とても感慨深かった。
中盤のハイライトは「愛のBeat」だ。なんと、アルバムでコーラスを当てた川本真琴本人が登場したのだ。
最近「あの人は今？」的に扱われることも多く、「ふつーのおばちゃんになっちゃってる」という噂もあった。
ところがどうだ、現れた川本真琴は確かに顔は多少老けたかもしれないが、女子高生のようなブレザーと短いスカート、カラフルなTシャツに、なんと真っピンクの髪という出で立ちだった。そして、服装だけでなく、それが似合う体型を保っていた。小さくてスレンダーだし、率直に言って、可愛い。
歌も健在だと思った。コーラスは良く効いていると思ったし、メインで歌い始めた2番では高音までしっかり出ていた（男性としては異例のハイトーンなあの森ちゃんの1オクターブ上だぜ？）。コケティッシュで、いかにも「川本真琴！」という感じがして良かった。歌詞カードをガン見というのは少々いただけなかったが、まあゲストだからね。
一方、インストの「Tail」は本来ホーン隊がテーマを弾くのだが、ホーン不在による音の不足を感じなかった。森ちゃんと三浦くんのギターバトルがいたくカッコ良かった。そしてさりげに肇ちゃんのピアノがすごい。彼は飄々しているのに本当に上手いし、飽きさせない。
「キラキラ」。一聴すると可愛らしくてつなぎ的な曲調のこの曲だが、実はウラウラ食いまくりだ (^_^;。ある意味ではグルーブ感が最も森ちゃんぽいのかもしれない。
小室みつ子作詞の2曲（「君への言葉」、「おいしいパン」）は、森ちゃん本人もいうように、新たな魅力を感じる曲だと思う。これらもアコギ1本で歌ってくれた頃から知っているが、素晴らしいアレンジで完成してくれた。
「Lovely Days」。これは結婚の歌だと以前も言っていたが、実はイルマリの式で歌ったらしい。つまり、エビちゃんの歌だというわけだ (^_^;。
この曲をはじめとして、今回のアルバムから森ちゃんの歌い方が変わった。とてもソフトで優しくなった。ワーナー（メジャー）時代の、特に「Cyclone」を聴くと、「おー、イキっとる、イキっとる！」と思うくらいだ。
本人も言っているとおり、曲調も変化している。前アルバム「Planetblue」は、リリース時には「とんでもないマスターピースが出た！」と思ったし、今でもそれは変わらない。だが、今度の「いいんです」を聴くと古さのようなものを感じてしまう。いや、「いいんです」の方が進化している、と言うべきだろう。何しろ肩の力が抜けている。
そんなことを思っているうちにだんだんライブも佳境に近づいていく。1年ほど前にフルアレンジのデモが公開されていた「Burnin' Heart」は、結構1stの頃に近い曲調だが、やっぱりこのバンドで生演奏してこその迫力だ。キメもキレキレになって、オーディエンスの身体も自然と動く。
そして、最後の曲として選ばれたのは、アルバムのタイトルチューンでラスト曲の「いいんです」だった。
「いいんです」は前アルバムリリース直後に既にライブで披露していたほどだから、まさに今回のアルバムのテーマ曲であったのだろう。
「結果なんて出なくたっていい」。結果ばかりを追い求めたがちな世の中に対するアンチテーゼ。でも、全てを受け入れることが一番難しい。
「一応シンガーソングライターなんで」なんて照れながら言うが、やっぱりそうなのだ。森広隆というアーティストは、とかく演奏の難易度の高さがフィーチャーされ、「楽器やる人にはハマる」「玄人好み」とか言われがちだ。でも、彼の根底を流れるのはシンガーソングライターだ。グルーヴィーな素晴らしい演奏である上に、曲に魂がこもってるから心に響く。5日間で20回聴いても飽きないのだ (^_^;。
アンコールはいつも通り、新曲、「ゼロ地点」、「Rainbow Seekers」だった。最後の最後に屈指の難曲持ってくるところがこのバンドの強力なところだ。
俺の記憶が確かならば全20曲。全く飽きることなく駆け抜けた2時間半だった。
終演後、時間も遅かったが、カルロスとその同僚で飲みに行った。金曜の夜の不夜城渋谷ではなかなか店が見つからず、何度か飲み屋の階段を昇り降りするは羽目になった。3人とも足がパンパンで辛かった。
結局大手チェーン居酒屋に入ることになったが、実に充実感のある飲みだった。
森広隆の今後の大いなる活躍を期待したい。みんなもっと聴いてみて！
nobilesの投稿(01:49:20-2013-05-25) -
カテゴリ: Music
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