NOBILES Days
Jump to navigationClimb up the saw (2/3)
日曜に、長女をきつめに叱った。次女に対する当たりが最近結構強かったからだ。これまでは俺がきつめに言うと黙ってしまっていたが、8歳になって自我も芽生えてきたのだろう、なんとか抵抗しようと試みるようになった。
とはいえ、論理で大人に勝てるわけもない。それで、叱った後もしばらくご機嫌ナナメだったのだが、ふと徐（おもむろ）に何やら書き始めた。「また扉に貼り紙でもするのかな？」と思っていたら、突然帽子を被ってコートを着て身支度を始めた。んんん？
「私、ちょっとじいちゃんちに行ってくる」
「え？もう結構暗いよ。何しに行くの？」
「ちょっと忘れ物があるの」
行っちゃった。
まもなく、徒歩2分のところにいる義父から、ヨメさんに電話があった。
「なんか、手紙を置いていってさ。『私は明日家出します』なんて書いてあるけど、何かあったの？」
「え？今そっちにいるの？」
「いや、もう、すぐに帰った」
と、時を同じくしてパタンと扉の音がして長女が帰ってきた。
それから夕食とったりしているうちに長女の機嫌も回復して、俺にも甘えてくるようになった。で、ニコニコ満面の笑みでこう言うのだ。
「あのねパパ、明日はいつもと違うことが起きるんだ！」
...あー、「家出」のことですか？
どうやら翌日登校するときにもヨメさんに「今日はいつもと違うことが...」と言っていたらしい。ニコニコ笑顔で。
果たしてその夜、俺が自宅へ帰ってくると、ニコニコと満面の笑みでみんなで入浴している長女がいた。
あらら？「特別なこと」はどうなったんだ？？...せっかく機嫌良いから敢えて聞かなかった。
なんとも覚悟のない、ツッコミどころ満載の「家出未遂」だが（決行したとしても、ヨメさんの実家に泊まるだけだし）、まあ8歳になって、これまでとは大分反応が変わってきたことは確かだ。
時に説得が難しい場面も増えてきそうだが、これこそ成長なんだろうね。
さて、前職同期の友人たちと行った、山登り記の第2回。
切り立った岩場に雄大な景色。これが鋸山だ。
(PentaxK-3, PentaxDA15mmLimitedF4.0, 1/400sec, F8.0, ISO100)
採石場跡「石切場」からさらに10分も登ると、地球が丸く見える展望台とやらに着いた。正直、丸くは見えなかったが、非常に見晴らしが良く、爽快な景色を味わえた。天気も良く、富士山も見えた。
GM5でパノラマを撮ってみたが、日の当たっているところとそれ以外の明暗差があり過ぎて団ができてうまく撮れない。試しにiPhoneで撮ってみたら、実に素晴らしいパノラマが撮れた。おいおい、どうなってんだ！
地球が丸く見える展望台からのパノラマ
(iPhone7(4.0mm), 1/2519sec, F1.8, ISO20)
まあ、GM5はメカ絞りが入ってるんで、その辺の動きが絡んで難しいのかもしれないけど、それにしたってここまであっさりと差がつくと残念な気分になった。
時間もいい頃合いだったので、弁当を持参したメンバーはここで食した。子ども達もおやつ交換なんかして、延々と登ってきた疲れをしばし癒した。
で、下りはロープウェーでさっくり下りて、房総の美味い海鮮を食おう！と言っていたのだが、実はこの展望台はロープウェーに乗るには「行き過ぎ」だった。
先の石切場から少し下って行くほうがロープウェーへ向かう道だった。風邪治りたてのヨメさんは結構バテがきていたので「勘弁してよー」とぶーぶーと文句言い始めた。何しろ、登りもロープウェーで行こうよーなんて元々主張してたくらいだ。
なんとかヨメさんをなだめつつ、再び石切場を通過して15分ほど行く。これも結構なアップダウンだ。そんな中にあっても長女はますます調子にのって「みんなー、整列してー。まえーならえ！」なんて、パーティーに寸劇を強要していた。このおちょーしモノぶりは誰に似たんだ。
再び、人工的に切り立った岩場が眼前に現れた。その岩場の合間に小さな小屋がある。ここから先は寺院の敷地で、入場料がかかるようだ。
敷地に入るといきなり岩場の壁面の奥に巨大な観音像が現れた。タリバーンの手にかかったら破壊されそうなヤツだ。その前が広場になっていて、ベンチもあるので、少しそこで休憩した。
「百尺観音」に祈る我が家の姉妹（仏教系保育園出身および所属）
(Panasonic DMC-GM5, Lumix G Vario 12-32mmF3.5-5.6(15.0mm), 1/125sec, F3.7, ISO200)
やって来た方向を振り返ると、切り立った岩場にボコッと飛び出した足場のようなものが見えた。その上では、人々が記念撮影なんかしている。これが「地獄覗き」という名所らしい。そこに行くためにはまた5分ほど登らなくてはならない。だが、ここまで来たら行っとこう！ということで、「ここで待ってるー」なんて言うヨメさんを置いて行くことにした。
岩場から飛び出した「地獄覗き」
(Panasonic DMC-GM5, Lumix G Vario 12-32mmF3.5-5.6(12.0mm), 1/400sec, F14.0, ISO200)
上まで登ると、なにやら行列が出来ている。これが、地獄覗きの待ち行列だった。
地獄覗きの先端には2〜3人が並ぶのが精一杯だ。そこに到達するために、延々と30mくらいは列になっていた。並んでる間に、下のベンチで待っているヨメさんも見えた。
結局先端に到達するのに20〜30分を要した。隊長気取りで先頭にいた長女は「高くて怖いよー」なんて言って、そばにいてくれた友人を引っ張ってとっとと下りてしまった（スマン）。
いざ先頭にたどり着いてみると、「地球が丸く見える展望台」を既に体験した後だけに、そう凄いモンでもなかった。というか、後ろに長大な列が連なっているので、記念撮影するのが精一杯で、おちおち下を覗いてるヒマがなかったというのが実態だ。
なので、すぐ近くにも別に展望台になっているところがあるので、そちらでじっくりと写真などを...アレ？
長女と次女がいない。
おいおい、どこか先に行っちまったのか？大声で名前を呼んでみるが、やはり姿が見えない。だが、チャレンジャーな次女だけならともかく、いくら隊長を気取っていてもあの臆病な長女が、2人だけでどこかに行くのは考えにくい。
そう逡巡していたら、友人が「あ、あいつもいないから、一緒に下りたんじゃない？」と言う。確かに、「地獄覗き」を一緒に下りてくれた友人も姿が見えない。少なくとも、子ども達だけでどこかに行ったわけではなさそうだ。
なかなかその彼に電話が繋がらなくて焦ったが、結局は彼と一緒に、ヨメさんのところまで先に帰ってやがった。まったく、なんてワガママな姉妹だ。ほんとスマン。
つづく。
とはいえ、論理で大人に勝てるわけもない。それで、叱った後もしばらくご機嫌ナナメだったのだが、ふと徐（おもむろ）に何やら書き始めた。「また扉に貼り紙でもするのかな？」と思っていたら、突然帽子を被ってコートを着て身支度を始めた。んんん？
「私、ちょっとじいちゃんちに行ってくる」
「え？もう結構暗いよ。何しに行くの？」
「ちょっと忘れ物があるの」
行っちゃった。
まもなく、徒歩2分のところにいる義父から、ヨメさんに電話があった。
「なんか、手紙を置いていってさ。『私は明日家出します』なんて書いてあるけど、何かあったの？」
「え？今そっちにいるの？」
「いや、もう、すぐに帰った」
と、時を同じくしてパタンと扉の音がして長女が帰ってきた。
それから夕食とったりしているうちに長女の機嫌も回復して、俺にも甘えてくるようになった。で、ニコニコ満面の笑みでこう言うのだ。
「あのねパパ、明日はいつもと違うことが起きるんだ！」
...あー、「家出」のことですか？
どうやら翌日登校するときにもヨメさんに「今日はいつもと違うことが...」と言っていたらしい。ニコニコ笑顔で。
果たしてその夜、俺が自宅へ帰ってくると、ニコニコと満面の笑みでみんなで入浴している長女がいた。
あらら？「特別なこと」はどうなったんだ？？...せっかく機嫌良いから敢えて聞かなかった。
なんとも覚悟のない、ツッコミどころ満載の「家出未遂」だが（決行したとしても、ヨメさんの実家に泊まるだけだし）、まあ8歳になって、これまでとは大分反応が変わってきたことは確かだ。
時に説得が難しい場面も増えてきそうだが、これこそ成長なんだろうね。
さて、前職同期の友人たちと行った、山登り記の第2回。
切り立った岩場に雄大な景色。これが鋸山だ。
(PentaxK-3, PentaxDA15mmLimitedF4.0, 1/400sec, F8.0, ISO100)
採石場跡「石切場」からさらに10分も登ると、地球が丸く見える展望台とやらに着いた。正直、丸くは見えなかったが、非常に見晴らしが良く、爽快な景色を味わえた。天気も良く、富士山も見えた。
GM5でパノラマを撮ってみたが、日の当たっているところとそれ以外の明暗差があり過ぎて団ができてうまく撮れない。試しにiPhoneで撮ってみたら、実に素晴らしいパノラマが撮れた。おいおい、どうなってんだ！
地球が丸く見える展望台からのパノラマ
(iPhone7(4.0mm), 1/2519sec, F1.8, ISO20)
まあ、GM5はメカ絞りが入ってるんで、その辺の動きが絡んで難しいのかもしれないけど、それにしたってここまであっさりと差がつくと残念な気分になった。
時間もいい頃合いだったので、弁当を持参したメンバーはここで食した。子ども達もおやつ交換なんかして、延々と登ってきた疲れをしばし癒した。
で、下りはロープウェーでさっくり下りて、房総の美味い海鮮を食おう！と言っていたのだが、実はこの展望台はロープウェーに乗るには「行き過ぎ」だった。
先の石切場から少し下って行くほうがロープウェーへ向かう道だった。風邪治りたてのヨメさんは結構バテがきていたので「勘弁してよー」とぶーぶーと文句言い始めた。何しろ、登りもロープウェーで行こうよーなんて元々主張してたくらいだ。
なんとかヨメさんをなだめつつ、再び石切場を通過して15分ほど行く。これも結構なアップダウンだ。そんな中にあっても長女はますます調子にのって「みんなー、整列してー。まえーならえ！」なんて、パーティーに寸劇を強要していた。このおちょーしモノぶりは誰に似たんだ。
再び、人工的に切り立った岩場が眼前に現れた。その岩場の合間に小さな小屋がある。ここから先は寺院の敷地で、入場料がかかるようだ。
敷地に入るといきなり岩場の壁面の奥に巨大な観音像が現れた。タリバーンの手にかかったら破壊されそうなヤツだ。その前が広場になっていて、ベンチもあるので、少しそこで休憩した。
「百尺観音」に祈る我が家の姉妹（仏教系保育園出身および所属）
(Panasonic DMC-GM5, Lumix G Vario 12-32mmF3.5-5.6(15.0mm), 1/125sec, F3.7, ISO200)
やって来た方向を振り返ると、切り立った岩場にボコッと飛び出した足場のようなものが見えた。その上では、人々が記念撮影なんかしている。これが「地獄覗き」という名所らしい。そこに行くためにはまた5分ほど登らなくてはならない。だが、ここまで来たら行っとこう！ということで、「ここで待ってるー」なんて言うヨメさんを置いて行くことにした。
岩場から飛び出した「地獄覗き」
(Panasonic DMC-GM5, Lumix G Vario 12-32mmF3.5-5.6(12.0mm), 1/400sec, F14.0, ISO200)
上まで登ると、なにやら行列が出来ている。これが、地獄覗きの待ち行列だった。
地獄覗きの先端には2〜3人が並ぶのが精一杯だ。そこに到達するために、延々と30mくらいは列になっていた。並んでる間に、下のベンチで待っているヨメさんも見えた。
結局先端に到達するのに20〜30分を要した。隊長気取りで先頭にいた長女は「高くて怖いよー」なんて言って、そばにいてくれた友人を引っ張ってとっとと下りてしまった（スマン）。
いざ先頭にたどり着いてみると、「地球が丸く見える展望台」を既に体験した後だけに、そう凄いモンでもなかった。というか、後ろに長大な列が連なっているので、記念撮影するのが精一杯で、おちおち下を覗いてるヒマがなかったというのが実態だ。
なので、すぐ近くにも別に展望台になっているところがあるので、そちらでじっくりと写真などを...アレ？
長女と次女がいない。
おいおい、どこか先に行っちまったのか？大声で名前を呼んでみるが、やはり姿が見えない。だが、チャレンジャーな次女だけならともかく、いくら隊長を気取っていてもあの臆病な長女が、2人だけでどこかに行くのは考えにくい。
そう逡巡していたら、友人が「あ、あいつもいないから、一緒に下りたんじゃない？」と言う。確かに、「地獄覗き」を一緒に下りてくれた友人も姿が見えない。少なくとも、子ども達だけでどこかに行ったわけではなさそうだ。
なかなかその彼に電話が繋がらなくて焦ったが、結局は彼と一緒に、ヨメさんのところまで先に帰ってやがった。まったく、なんてワガママな姉妹だ。ほんとスマン。
つづく。
nobilesの投稿(01:07:13-2016-12-08) -
カテゴリ: Travel
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