NOBILES Days
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新年度になって、久々の新人さんが来た。
と言っても、新卒というわけではなく、他社の若手が派遣されてきたのだが、俺はそのOJT担当になった。俺が最近パンク気味なので、その一部業務を委譲していくためなのだが...最初は相手の実力も分からないので大変だ。新卒ではないから、稼働業務を常に与えなくてはならない。さすがに3年ほどの経験があるようなので、結構大雑把な指示でも理解してもらえることが分かって、ちょっと安心しているところだ。とはいえ、自分の業務もまだまだ詰まっているので、もうしばらくは負荷が高い状態が続く。
ところで彼女は、俺と長女のちょうど真ん中の年齢だった。...なんてこった！まだまだ若い気でいたのに。
通勤路にある桜広場
(PentaxK-3, Sigma 8-16mmF4.5-5.6HSM(8mm), 1/250sec, F7.1, ISO100)
さて、3月末で次女が保育園を卒園した。4月からは、入学式を前に、早くも学童保育へ通い始めている。
我が家にとっては、長女の入園から数えて8年間、保育園には世話になった。辺鄙な場所ではあるが、緑に囲まれた新しくて綺麗な園舎が気に入って決めた。教育もしっかりしていて（それ故に融通きかないこともあったけど）、この園にして良かったと思っている。
次女は東日本大震災の2ヶ月後に生まれた。あの頃は原発危機や電力不足、余震など、社会が不安に包まれていた。
それでだけでなく次女は、1歳で入園してすぐに川崎病を発症して入院した。発見が遅れると冠動脈瘤ができて命に関わる病気だ。
幸い、発見が早く1週間余の入院と、2ヶ月の休園で復帰した。その後、それまで大人しかった次女がみるみる活発で元気いっぱいな、クラスのボス的存在になっていったのは、緑豊かで穏やかな保育園のおかげ（せい？）だと思っている。
そんなこともあって個人的に、次女の卒園は長女のときよりも感慨深いものになった。我が家全体にとっての卒園でもあるし、加えて、卒園アルバムの制作と、卒園式で、俺も一定の役割を果たしたからだ。
というわけで、ここからは俺個人の活動報告 (^_^;。
どこの保育園でも事情が同じなのか知らないが、少なくとも我が家が通った保育園では公式の卒園アルバムがない。
いや、厳密にはないことはなくて、一応配布される。表紙は本人が描いた絵が印刷された分厚い豪華なものなのだが、中身は、かしこまった集合写真1枚と、先生からのメッセージが入ってるだけでクラスメイトの名前さえわからない。空のアルバムレフィルが数ページあるので、自分で写真入れろや、という意図なんだろうけど。
そこで、もうちょっとクラス全体の思い出が残るよう、毎年有志の保護者で別途自主製作するのが恒例だ。長女の時もそうだった。
長女の時にも、俺は表紙デザインを担当した。次女のクラスで「卒アルキックオフ」するときに長女のアルバムを持って行ったら、「ぜひ今年もご協力を」となったわけだ。
長女の時の卒アル表紙
その後、いろいろ紆余曲折はあったのだが、製作のテクニカルな面については、相当突っ込んで関わることになった。ある段階で俺は、もうとことんやるぞ、と決意した。
プロはそのスキルを、基本的には対価分しか使わないが、スキルのあるアマチュア（俺）はそれを愛情の分ほぼ無尽蔵に使える。とはいえ時間に限りはあるけど、俺が関われば関わるほど品質が向上することは目に見えていたからだ。
自主製作卒アルの定番は、各自ページをそれぞれが製作してまとめるものだ。今年はそこに加え、全体の思い出ページや、先生方の顔写真とメッセージのページも入れることになった。
ここから俺のプロデュースが始まった。
まず、統一感を出すために枠つきのフォーマットを作った。これに先立ち、園の紋章をトレースしてデータ化した。枠の模様は木に見えるが、実は紋章を分解して作ったものだ。色は、写真として多用されるであろう体操服の色に合わせた。
ついで、卒アル委員ママのアイディアで、顔写真と質問欄のテンプレートを作った。「どう作ったらいいか分からない」という声に応え、チュートリアルまで作った。
チュートリアルページ
これらを印刷したものとデータを配布し、1ヶ月ほどの期間に、各家庭で原稿を作成してもらった。パソコンなどでデータで作った人は意外と少なくて、18人のクラスで、俺を含めて3人しかいなかった。
さらに、1人に至っては「辞退」した。
曰く、顔と名前が並んでるようなものなら欲しいけど、そうでなければ要らない。だから参加しないと言ったそうだ。
...ちょっと何言ってるかよく分かんないッス！
いや...それでメラメラと燃えてきた。地団駄踏んで悔しがるような品質のものを作り上げてやる。見てろよ！
さて、集まった原稿は...俺がすべてスキャンした。
というのは、業者に申し込んだママさんがこう言ったからだ。
「業者にスキャンも頼むと高くなりそうだったんで、データ入稿にしました！ところで、私はスキャナー持ってないんですが、（俺に対し）持ってますか？」
...おーい、それ、先に確認しようやー。
いや、だがそれは吝か（やぶさか）ではなかった。
業者にスキャンさせると、断ち切りのために一定範囲を切られて拡大される。それに、大した補正もかけないだろう。だったら、各種補正をこっちでやって、断ち切りも考慮したデータを入稿したほうがいい。そのために、業者の仕様表を隈なくチェックした。嗚呼、むしろ長女の時にもやっておけば良かった！
それから、せっせとスキャンしまくる日々が始まった。
スキャンだけじゃない。スキャンをすると画像上は大概、黒が浮き、白が燻んだ眠い画像になりがちだ。まずそれを補正する。
次に、枠部分は、断ち切り寸法も考慮した綺麗なデータを付け直した。しかも、枠の上に写真などを貼ってある原稿も多かったので、データ上で丁寧に切り抜いて枠データの上に置き直した。
さらに、1枚の原稿の中でも、複数の写真が貼ってあると、それぞれで色が転んでいるものが散見された。そこで、それをちまちまと選んでは、概ね自然な色合いになるように部分補正をかけた。
これを17人分＋思い出ページや先生ページなどで計30ページ分。バカである。
次女のページは、テンプレを次女が手で持っている形にした。自分でテンプレ作っておいて変化球。アマノジャッキーである。
長女の時と違って枠がある分、自由が利かなかったが、できる限りベストショットを詰め込んだ。
完成版の次女のページ
あわせて、表紙デザインも行った。
長女のときは、表紙と裏表紙を別に作成し、紙入稿した結果、盛大に余白を切られ、背表紙も真っ白という、不満の残る出来になった。
今回は表紙〜背表紙〜裏表紙をひと続きにしてデザインした。ダイナミックかつ、余分なものがない、インパクトあるデザインになったと思う。
そんなこんなで、あらゆる手を尽くして、卒園式の3週間前に業者に入稿した。
つづく（つづくんかーい！）。
と言っても、新卒というわけではなく、他社の若手が派遣されてきたのだが、俺はそのOJT担当になった。俺が最近パンク気味なので、その一部業務を委譲していくためなのだが...最初は相手の実力も分からないので大変だ。新卒ではないから、稼働業務を常に与えなくてはならない。さすがに3年ほどの経験があるようなので、結構大雑把な指示でも理解してもらえることが分かって、ちょっと安心しているところだ。とはいえ、自分の業務もまだまだ詰まっているので、もうしばらくは負荷が高い状態が続く。
ところで彼女は、俺と長女のちょうど真ん中の年齢だった。...なんてこった！まだまだ若い気でいたのに。
通勤路にある桜広場
(PentaxK-3, Sigma 8-16mmF4.5-5.6HSM(8mm), 1/250sec, F7.1, ISO100)
さて、3月末で次女が保育園を卒園した。4月からは、入学式を前に、早くも学童保育へ通い始めている。
我が家にとっては、長女の入園から数えて8年間、保育園には世話になった。辺鄙な場所ではあるが、緑に囲まれた新しくて綺麗な園舎が気に入って決めた。教育もしっかりしていて（それ故に融通きかないこともあったけど）、この園にして良かったと思っている。
次女は東日本大震災の2ヶ月後に生まれた。あの頃は原発危機や電力不足、余震など、社会が不安に包まれていた。
それでだけでなく次女は、1歳で入園してすぐに川崎病を発症して入院した。発見が遅れると冠動脈瘤ができて命に関わる病気だ。
幸い、発見が早く1週間余の入院と、2ヶ月の休園で復帰した。その後、それまで大人しかった次女がみるみる活発で元気いっぱいな、クラスのボス的存在になっていったのは、緑豊かで穏やかな保育園のおかげ（せい？）だと思っている。
そんなこともあって個人的に、次女の卒園は長女のときよりも感慨深いものになった。我が家全体にとっての卒園でもあるし、加えて、卒園アルバムの制作と、卒園式で、俺も一定の役割を果たしたからだ。
というわけで、ここからは俺個人の活動報告 (^_^;。
どこの保育園でも事情が同じなのか知らないが、少なくとも我が家が通った保育園では公式の卒園アルバムがない。
いや、厳密にはないことはなくて、一応配布される。表紙は本人が描いた絵が印刷された分厚い豪華なものなのだが、中身は、かしこまった集合写真1枚と、先生からのメッセージが入ってるだけでクラスメイトの名前さえわからない。空のアルバムレフィルが数ページあるので、自分で写真入れろや、という意図なんだろうけど。
そこで、もうちょっとクラス全体の思い出が残るよう、毎年有志の保護者で別途自主製作するのが恒例だ。長女の時もそうだった。
長女の時にも、俺は表紙デザインを担当した。次女のクラスで「卒アルキックオフ」するときに長女のアルバムを持って行ったら、「ぜひ今年もご協力を」となったわけだ。
長女の時の卒アル表紙
その後、いろいろ紆余曲折はあったのだが、製作のテクニカルな面については、相当突っ込んで関わることになった。ある段階で俺は、もうとことんやるぞ、と決意した。
プロはそのスキルを、基本的には対価分しか使わないが、スキルのあるアマチュア（俺）はそれを愛情の分ほぼ無尽蔵に使える。とはいえ時間に限りはあるけど、俺が関われば関わるほど品質が向上することは目に見えていたからだ。
自主製作卒アルの定番は、各自ページをそれぞれが製作してまとめるものだ。今年はそこに加え、全体の思い出ページや、先生方の顔写真とメッセージのページも入れることになった。
ここから俺のプロデュースが始まった。
まず、統一感を出すために枠つきのフォーマットを作った。これに先立ち、園の紋章をトレースしてデータ化した。枠の模様は木に見えるが、実は紋章を分解して作ったものだ。色は、写真として多用されるであろう体操服の色に合わせた。
ついで、卒アル委員ママのアイディアで、顔写真と質問欄のテンプレートを作った。「どう作ったらいいか分からない」という声に応え、チュートリアルまで作った。
チュートリアルページ
これらを印刷したものとデータを配布し、1ヶ月ほどの期間に、各家庭で原稿を作成してもらった。パソコンなどでデータで作った人は意外と少なくて、18人のクラスで、俺を含めて3人しかいなかった。
さらに、1人に至っては「辞退」した。
曰く、顔と名前が並んでるようなものなら欲しいけど、そうでなければ要らない。だから参加しないと言ったそうだ。
...ちょっと何言ってるかよく分かんないッス！
いや...それでメラメラと燃えてきた。地団駄踏んで悔しがるような品質のものを作り上げてやる。見てろよ！
さて、集まった原稿は...俺がすべてスキャンした。
というのは、業者に申し込んだママさんがこう言ったからだ。
「業者にスキャンも頼むと高くなりそうだったんで、データ入稿にしました！ところで、私はスキャナー持ってないんですが、（俺に対し）持ってますか？」
...おーい、それ、先に確認しようやー。
いや、だがそれは吝か（やぶさか）ではなかった。
業者にスキャンさせると、断ち切りのために一定範囲を切られて拡大される。それに、大した補正もかけないだろう。だったら、各種補正をこっちでやって、断ち切りも考慮したデータを入稿したほうがいい。そのために、業者の仕様表を隈なくチェックした。嗚呼、むしろ長女の時にもやっておけば良かった！
それから、せっせとスキャンしまくる日々が始まった。
スキャンだけじゃない。スキャンをすると画像上は大概、黒が浮き、白が燻んだ眠い画像になりがちだ。まずそれを補正する。
次に、枠部分は、断ち切り寸法も考慮した綺麗なデータを付け直した。しかも、枠の上に写真などを貼ってある原稿も多かったので、データ上で丁寧に切り抜いて枠データの上に置き直した。
さらに、1枚の原稿の中でも、複数の写真が貼ってあると、それぞれで色が転んでいるものが散見された。そこで、それをちまちまと選んでは、概ね自然な色合いになるように部分補正をかけた。
これを17人分＋思い出ページや先生ページなどで計30ページ分。バカである。
次女のページは、テンプレを次女が手で持っている形にした。自分でテンプレ作っておいて変化球。アマノジャッキーである。
長女の時と違って枠がある分、自由が利かなかったが、できる限りベストショットを詰め込んだ。
完成版の次女のページ
あわせて、表紙デザインも行った。
長女のときは、表紙と裏表紙を別に作成し、紙入稿した結果、盛大に余白を切られ、背表紙も真っ白という、不満の残る出来になった。
今回は表紙〜背表紙〜裏表紙をひと続きにしてデザインした。ダイナミックかつ、余分なものがない、インパクトあるデザインになったと思う。
そんなこんなで、あらゆる手を尽くして、卒園式の3週間前に業者に入稿した。
つづく（つづくんかーい！）。
nobilesの投稿(22:57:03-2018-04-07) -
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