NOBILES Days
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去年、仕事で行った京都に、図らずも今年も行かせてもらえることになった。
いやまあ、もちろん仕事なんで、そっちはきっかりやらなきゃいけないけど、それ以上に、またあのフォトジェニック満載な街に行けることが何より嬉しい。今年は、昨年得た知識も動員して、さらに楽しみたいと思っている。
Kyoto Terminal
(PentaxK-3, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/4sec, F9.0, ISO800)
さて、8ヶ月もサボっていたけど、乳がん手記の続き。
実はずーっと前に原稿は書いてたんだけど、なかなかうまくまとまっている気がしなくて、アップする気になれなかった。でも、さくらももこ氏が乳がんで無くなるというニュースに接し、なんとか小欄をご覧いただいている方には、何かしら伝えなければ、という勝手な使命感に駆られた。
今回は乳がんを見つけるために行う検診についてまとめる。疑義が生じたときに乳がんかどうか概ね確定させるための検査まで含んで伝える。
乳がん含め、なぜがんに罹患するのかは解明されていない。つまり、有効な予防法がないということになる。いかに早期に見つけて除去するかが大事であり、それを担うのが検診である。
●触診
乳がんになると、多くの場合「しこり」ができる。触診すればそれが指に触れるので異変に気づく。触診には、医師によって行われるものだけでなく、自分で行うものも含まれる。
●軟X線乳房撮影（マンモグラフィー：mammography）
一般に「マンモグラフィー」と呼ばれるこの検査は、日本の自治体などが実施する乳がん検診で実施されるものである。
プラスチックの検査台に乳房を置き、4〜5cm程度まで圧迫させてから、X線撮影を行う。左右の乳房それぞれを、方向を変えて2枚ずつ撮影する。
1回の検査で4回X線曝射することになるが、たとえば骨格を撮影するための撮影と比べると、出力を1/4程度にしているため、トータルでも同等以下の被曝量になるという。
マンモグラフィーでは、以下の5段階で判定が出る。
- カテゴリー1…異常なし
- カテゴリー2…良性病変（のう胞、線維腺腫など）のみ
- カテゴリー3…がんの疑いを否定できず「がんの可能性は5％程度）
- カテゴリー4…がんの疑いあり（がんの可能性は50％程度）
- カテゴリー5…マンモグラフィー上はがんの確率が高い（95％以上の確率でがん）
このうち、カテゴリー3以上の判定で「要精査」となり、精密検査が推奨される。
ちなみに俺のヨメさんはカテゴリー5だった。最初からほぼがん確定でがんセンターへの紹介状が書かれたことになる。
●超音波検査（エコー）
超音波を患部にあて、その反響を受信して映像化することで画像診断するものである。
超音波は固体中や液体中が伝わりやすく、気体中は伝わりにくい。人間の身体はほぼすべての部位がほぼすべて適応するが、空洞が存在する肺や消化管などは描出力が落ちる。
マンモグラフィーとエコーはどちらが良いか、という議論がよくなされる。その点を少し掘り下げよう。
実は統一された判断基準が存在し検診として正式に認められているのはマンモグラフィーだけである。だが実際には、それぞれに得手不得手が複雑に絡んでいる。
このように、実はマンモグラフィとエコーはどちらが良いというよりも、補完する関係にあると言える。両方を受ける方が良いということになる。
しかし、表中に述べたように、40歳くらいまでの若年層においては、マンモグラフィーによる描出率が落ちる上に、誤検出される可能性がある上、少量ながらX線被曝するといったリスクを考えると、エコーの方が効果的だろう。
しかしながら、ヨメさんの体験も考えると、一番は定期的に自分で触診を行うことだと個人的には思う。
これは乳がんに限った話ではない。自分の身体のことは検査任せにせず、日頃からよくケアすることで異変に気づけるはずだ。
ここまでの検診は、「乳がんがあるかどうかまったくわからない状態」から、「乳がんがあるかもしれない」という疑いがある人を絞り込む検査と言っていいだろう。
そしてこれらの人たちに対する次の段階の検査によって、病理学的に乳がんの存在がほぼ確定される。
●乳房MRI検査
MRIとは、Magnetic Resonance Imagingの略で、核磁気共鳴画像法のことである。
人体に対し、高周波の強力な磁気をかけることで、人体の水素原子を核磁気共鳴させ、原子ごとに異なるその緩和時間を計測し、画像データにすることで人体の断層撮影を実現するものだ。
●穿刺吸引細胞診
細胞診は、細い注射針を患部と思われる部位に刺して採取するもので、麻酔も行わない。あくまで細胞単体レベルの採取なので、病気の有無程度しか判別できない。
このように、検査もなかなか大掛かりになってくる。
特に細胞診は、何度も受けたヨメさんによると、かなり痛みを伴うものだそうだ。
つづく。
いやまあ、もちろん仕事なんで、そっちはきっかりやらなきゃいけないけど、それ以上に、またあのフォトジェニック満載な街に行けることが何より嬉しい。今年は、昨年得た知識も動員して、さらに楽しみたいと思っている。
Kyoto Terminal
(PentaxK-3, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/4sec, F9.0, ISO800)
さて、8ヶ月もサボっていたけど、乳がん手記の続き。
実はずーっと前に原稿は書いてたんだけど、なかなかうまくまとまっている気がしなくて、アップする気になれなかった。でも、さくらももこ氏が乳がんで無くなるというニュースに接し、なんとか小欄をご覧いただいている方には、何かしら伝えなければ、という勝手な使命感に駆られた。
今回は乳がんを見つけるために行う検診についてまとめる。疑義が生じたときに乳がんかどうか概ね確定させるための検査まで含んで伝える。
乳がん含め、なぜがんに罹患するのかは解明されていない。つまり、有効な予防法がないということになる。いかに早期に見つけて除去するかが大事であり、それを担うのが検診である。
●触診
乳がんになると、多くの場合「しこり」ができる。触診すればそれが指に触れるので異変に気づく。触診には、医師によって行われるものだけでなく、自分で行うものも含まれる。
●軟X線乳房撮影（マンモグラフィー：mammography）
一般に「マンモグラフィー」と呼ばれるこの検査は、日本の自治体などが実施する乳がん検診で実施されるものである。
プラスチックの検査台に乳房を置き、4〜5cm程度まで圧迫させてから、X線撮影を行う。左右の乳房それぞれを、方向を変えて2枚ずつ撮影する。
1回の検査で4回X線曝射することになるが、たとえば骨格を撮影するための撮影と比べると、出力を1/4程度にしているため、トータルでも同等以下の被曝量になるという。
マンモグラフィーでは、以下の5段階で判定が出る。
- カテゴリー1…異常なし
- カテゴリー2…良性病変（のう胞、線維腺腫など）のみ
- カテゴリー3…がんの疑いを否定できず「がんの可能性は5％程度）
- カテゴリー4…がんの疑いあり（がんの可能性は50％程度）
- カテゴリー5…マンモグラフィー上はがんの確率が高い（95％以上の確率でがん）
このうち、カテゴリー3以上の判定で「要精査」となり、精密検査が推奨される。
ちなみに俺のヨメさんはカテゴリー5だった。最初からほぼがん確定でがんセンターへの紹介状が書かれたことになる。
●超音波検査（エコー）
超音波を患部にあて、その反響を受信して映像化することで画像診断するものである。
超音波は固体中や液体中が伝わりやすく、気体中は伝わりにくい。人間の身体はほぼすべての部位がほぼすべて適応するが、空洞が存在する肺や消化管などは描出力が落ちる。
マンモグラフィーとエコーはどちらが良いか、という議論がよくなされる。その点を少し掘り下げよう。
実は統一された判断基準が存在し検診として正式に認められているのはマンモグラフィーだけである。だが実際には、それぞれに得手不得手が複雑に絡んでいる。
| マンモグラフィー | エコー |
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このように、実はマンモグラフィとエコーはどちらが良いというよりも、補完する関係にあると言える。両方を受ける方が良いということになる。
しかし、表中に述べたように、40歳くらいまでの若年層においては、マンモグラフィーによる描出率が落ちる上に、誤検出される可能性がある上、少量ながらX線被曝するといったリスクを考えると、エコーの方が効果的だろう。
しかしながら、ヨメさんの体験も考えると、一番は定期的に自分で触診を行うことだと個人的には思う。
これは乳がんに限った話ではない。自分の身体のことは検査任せにせず、日頃からよくケアすることで異変に気づけるはずだ。
ここまでの検診は、「乳がんがあるかどうかまったくわからない状態」から、「乳がんがあるかもしれない」という疑いがある人を絞り込む検査と言っていいだろう。
そしてこれらの人たちに対する次の段階の検査によって、病理学的に乳がんの存在がほぼ確定される。
●乳房MRI検査
MRIとは、Magnetic Resonance Imagingの略で、核磁気共鳴画像法のことである。
人体に対し、高周波の強力な磁気をかけることで、人体の水素原子を核磁気共鳴させ、原子ごとに異なるその緩和時間を計測し、画像データにすることで人体の断層撮影を実現するものだ。
●穿刺吸引細胞診
細胞診は、細い注射針を患部と思われる部位に刺して採取するもので、麻酔も行わない。あくまで細胞単体レベルの採取なので、病気の有無程度しか判別できない。
このように、検査もなかなか大掛かりになってくる。
特に細胞診は、何度も受けたヨメさんによると、かなり痛みを伴うものだそうだ。
つづく。
nobilesの投稿(01:34:55-2018-08-29) -
カテゴリ: Breast Cancer
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