NOBILES Days
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年明けから、年賀状的なエントリーしか上げてなかったか。書きたいことはたくさんあるのだが、ありすぎてまとめられない。
では、物欲日記を行こう。今回は、俺のじゃないよ！
昨年、11月のヨメさんの誕生日にDAPをプレゼントとして贈った。
Pioneer "Private" XDP-20
(PentaxK-3, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/30s, F3.5, ISO1600)
以降、ある意味で専門用語wが連発されるので、灰色の枠で解説を加えていく。誰にも頼まれていないけど。
遡ること数ヶ月前。前職の同期が企画した製品のPRで全国区の早朝番組に出るというので、こんな同期がいるんだよ、という紹介の意味で、録画してヨメさんと一緒に見ていた。
そこで彼は自社のDAP製品について熱く解説をしていた。
「なっ、熱い解説だろ？彼は入社の頃には既に...アレ？」
するとまさか、機械オンチの典型のようなヨメさんが、俺の言葉なんてそっちのけで、ズズイと前のめりになってきた。
「そうそう、そうなんだよ！ケータイで音楽聴くなんて、私ずっとイヤだって思ってたんだ。
いいよ、これ。私このプレイヤー欲しい。今度のボーナスで買っちゃおう！」
ポカーーーン。
電化製品なんてほぼ俺任せのヨメさんが、AV製品にこんなに強烈な物欲を発動させるなんて。ちょっと驚いた。すごい布教効果だ。
そうしたら、ちょうど某店のタイムセールで新品がかなり安く売られていたので、思わず買ってしまった。自分のボーナスで買おう、という覚悟を決めたのを横取りするのもどうかと思ったが、11月のヨメさんの誕生日プレゼントとしてサプライズで渡したら、かなり喜んでくれた。
Pioneer "Private" XDP-20
(PentaxK-3, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/10s, F9.0, ISO1600)
そのDAPが、Pioneer XDP-20だ。
iPhoneよりも前面の面積がずっと小さい代わりに少し分厚く、コロッと寸胴だ。今回選んだピンクだと、さらに可愛らしさが先行する。一方で、軽いのはいいが、プラスチッキーな安っぽさは感じられる。
ところがこのDAPは、見かけと違って本格派だ。バランス出力に対応していて、回路にもスマートフォンと一線を画す部品を採用している。
さて、実は昨今のDAPには通常、イヤフォンやヘッドフォンが付属していない。DAPを買うくらいこだわりのある人なら、意中のイヤフォンくらいあるでしょ、ってことだろうか。まあ確かに俺の立場なら、ペラッペラのイヤフォンが付属したところでありがた迷惑である。
だがヨメさんは違う。俺の同期の熱いプレゼンに絆（ほだ）されてうっかりDAPを買ってしまった（失敬！）人だ。持ってるイヤフォンは、iPhoneに付属していたEarPodだけだ。せっかくのDAPなのに、EarPodもないだろう、ということで、俺が使っていない、EarPodよりははるかに性能の高いイヤフォン（ただしφ3.5mmアンバランス）をしばらく貸してやることにした。
そして、俺から本体をプレゼントされた分、ヨメさん自身のボーナスで、自分の耳に合う、φ2.5のバランス接続のイヤフォンを買う、ということになった。
その間、ヨメさんは俺の「イヤフォン道楽ストック」のかなりの数を使うことになる。俺同様ヨメさんもそこそこ耳の形状に特徴があるようで、特に左の耳はすぐに脱落する、と言っては違うイヤフォンを借りていった。
VictorのHA-FXD80に始まり、FinalのHeaven II、最後にはAtomicFroyd Superdartsまでいった。それでも最後まで「すぐ抜けちゃう」と文句を言っていた。
そして、ボーナスも出てからしばらく経った1月の上旬、家族で出かけたついでに量販店に寄って、ヨメさん専用のイヤフォンを物色することにした。結局、「音の違いなんてよく分からん」と言うので、「耳から落ちない」が第一条件になった。もはや試聴ではなく試着である。
俺としては、定評あるShure SE215ならば間違い無いだろうと思っていた。ところが、店の盗難防止の太いチューブが邪魔するのか、イヤーチップが合わないのか、「なんか、しっくりこない」という。他のいくつかも試したが、芳しくない。
その時、Bluetoothコーナーにあった製品を気まぐれで着けさせたところ、「あっ、これっ！一番しっくりきた！」
それが中国メーカーで、DAPも作っているFiioのイヤフォンだった。
単にBluetooth版ゆえ盗難防止の太いチューブがぐるぐる巻きになってなかったから、という気がしないではないが、確かにコンパクトな豆形状は耳に収まりが良さそうだ。
せっかくのハイレゾプレイヤーに無線のBluetooth版では音質が落ちるが、このイヤフォンにはBluetooth版でない有線版もある。しかもφ3.5mmの通常端子だけでなく、φ2.5mmのバランス端子のケーブルまで付属している。これにしよう、と決めて帰路に着いた。
さらにさらに調べてみると、某店でφ4.4mm5極端子のケーブル（定価6000円くらい）まで「今ならオマケで付いてくる」という！
いやまあ、別にウチにφ4.4mm対応の製品なんてひとつもないんだけど (^_^;。この道楽を続ける限り、いつかは出会う宿命だ（そうなん？）。オマケはワタクシがいただくということで、即発注することにした。
Pioneer "Private" XDP-20 and FiiO F9red
(PentaxK-3, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80s, F5.0, ISO1600)
Fiio F9。ヨメさんが使うということで、赤を選択した。φ2.5端子のケーブルこそ安っぽいが、豆形状の筐体は金属製でなかなか高級感がある。
しかもこのイヤフォン、10000円そこそこながら、ダイナミックユニット1つ、BAユニット2つを積んだ贅沢な構成だ。
そんなわけで、俺の同期の出演した番組を見てから3ヶ月経って、ようやく、ヨメさんのポータブルオーディオ環境が整った。ヨメさんもいたく気に入って通勤時に楽しんでいるようだ。
…それを見てたらね。
…まあ、そりゃあ…
つづく (^_^;。
では、物欲日記を行こう。今回は、俺のじゃないよ！
昨年、11月のヨメさんの誕生日にDAPをプレゼントとして贈った。
Pioneer "Private" XDP-20
(PentaxK-3, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/30s, F3.5, ISO1600)
以降、ある意味で専門用語wが連発されるので、灰色の枠で解説を加えていく。誰にも頼まれていないけど。
| ☆DAP☆
DAPとは、Digital Audio Playerのことだ。要は、かつて隆盛を極めたiPodのような、ポータブルの音楽データのプレイヤーだ。 今やiPodの進化系と言えるiPhoneをはじめとするスマートフォンでも音楽を聴くことはできる。だが、音楽を再生するための部品の構成を見ると、単なるオマケに過ぎないことが分かる。音楽を聴くための部品や機能を吟味し、音質を担保した専用プレイヤーがDAPというジャンルである。 現代では大容量データを許容する環境が整ったことで、CDを大きく超えるスペックの音源、いわゆるハイレゾ（High Resolution）音源をネットなどで販売することも広まってきた。ハイレゾの再生に対応したプレイヤーを特に「ハイレゾプレイヤー」と呼ぶこともある。 |
遡ること数ヶ月前。前職の同期が企画した製品のPRで全国区の早朝番組に出るというので、こんな同期がいるんだよ、という紹介の意味で、録画してヨメさんと一緒に見ていた。
そこで彼は自社のDAP製品について熱く解説をしていた。
「なっ、熱い解説だろ？彼は入社の頃には既に...アレ？」
するとまさか、機械オンチの典型のようなヨメさんが、俺の言葉なんてそっちのけで、ズズイと前のめりになってきた。
「そうそう、そうなんだよ！ケータイで音楽聴くなんて、私ずっとイヤだって思ってたんだ。
いいよ、これ。私このプレイヤー欲しい。今度のボーナスで買っちゃおう！」
ポカーーーン。
電化製品なんてほぼ俺任せのヨメさんが、AV製品にこんなに強烈な物欲を発動させるなんて。ちょっと驚いた。すごい布教効果だ。
そうしたら、ちょうど某店のタイムセールで新品がかなり安く売られていたので、思わず買ってしまった。自分のボーナスで買おう、という覚悟を決めたのを横取りするのもどうかと思ったが、11月のヨメさんの誕生日プレゼントとしてサプライズで渡したら、かなり喜んでくれた。
Pioneer "Private" XDP-20
(PentaxK-3, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/10s, F9.0, ISO1600)
そのDAPが、Pioneer XDP-20だ。
iPhoneよりも前面の面積がずっと小さい代わりに少し分厚く、コロッと寸胴だ。今回選んだピンクだと、さらに可愛らしさが先行する。一方で、軽いのはいいが、プラスチッキーな安っぽさは感じられる。
ところがこのDAPは、見かけと違って本格派だ。バランス出力に対応していて、回路にもスマートフォンと一線を画す部品を採用している。
| ☆ヘッドフォンのバランス出力☆
一般的な（アンバランス）ヘッドフォン出力が、右チャンネル、左チャンネル、グランドの3信号で構成されるのに対し、バランス出力では右チャンネルの＋／−、および左チャンネルの＋／−という4信号で構成される（プラグ規格によってはここにグランドが追加される）。さらに、通常は左右それぞれ1チャンネルにつき1アンプで駆動するところ、バランスでは1チャンネルを＋／−の2アンプで駆動する。 これにより、左右チャンネルの独立性が高まり、より立体感が生まれ、多アンプによる余裕のある駆動によってより伸びやかな音を楽しめる。 韓国iriverが立ち上げた高級ブランドAstell&Keinが、ポータブルDAPに初めて本格的にバランス出力を載せて話題になったことで急激に広まった。 その際A&Kは、従来のφ3.5mm3極ヘッドフォン端子でなく、φ2.5mm4極端子を採用したため、そのフォロワーたちは概ねこの端子を採用した。ただφ2.5の4極では、グランドがないことや、端子自体の耐久性にも課題があることから、φ3.5の4極や、IRISと呼ばれる角形4極コネクターなどメーカーによって対応は分かれた。 そこで、2016年にJEITAがφ4.4mm5極（R+/R-/L+/L-/GND）というバランス端子を策定し、少しずつ浸透しつつある。 ただ、φ4.4はポータブル向けとしては少々大きいこともあり、ポータブルのDAP向けには未だにφ2.5の採用が支配的なようだ。ちなみに、XDP-20のバランス端子もφ2.5である。 |
さて、実は昨今のDAPには通常、イヤフォンやヘッドフォンが付属していない。DAPを買うくらいこだわりのある人なら、意中のイヤフォンくらいあるでしょ、ってことだろうか。まあ確かに俺の立場なら、ペラッペラのイヤフォンが付属したところでありがた迷惑である。
だがヨメさんは違う。俺の同期の熱いプレゼンに絆（ほだ）されてうっかりDAPを買ってしまった（失敬！）人だ。持ってるイヤフォンは、iPhoneに付属していたEarPodだけだ。せっかくのDAPなのに、EarPodもないだろう、ということで、俺が使っていない、EarPodよりははるかに性能の高いイヤフォン（ただしφ3.5mmアンバランス）をしばらく貸してやることにした。
そして、俺から本体をプレゼントされた分、ヨメさん自身のボーナスで、自分の耳に合う、φ2.5のバランス接続のイヤフォンを買う、ということになった。
その間、ヨメさんは俺の「イヤフォン道楽ストック」のかなりの数を使うことになる。俺同様ヨメさんもそこそこ耳の形状に特徴があるようで、特に左の耳はすぐに脱落する、と言っては違うイヤフォンを借りていった。
VictorのHA-FXD80に始まり、FinalのHeaven II、最後にはAtomicFroyd Superdartsまでいった。それでも最後まで「すぐ抜けちゃう」と文句を言っていた。
そして、ボーナスも出てからしばらく経った1月の上旬、家族で出かけたついでに量販店に寄って、ヨメさん専用のイヤフォンを物色することにした。結局、「音の違いなんてよく分からん」と言うので、「耳から落ちない」が第一条件になった。もはや試聴ではなく試着である。
俺としては、定評あるShure SE215ならば間違い無いだろうと思っていた。ところが、店の盗難防止の太いチューブが邪魔するのか、イヤーチップが合わないのか、「なんか、しっくりこない」という。他のいくつかも試したが、芳しくない。
その時、Bluetoothコーナーにあった製品を気まぐれで着けさせたところ、「あっ、これっ！一番しっくりきた！」
それが中国メーカーで、DAPも作っているFiioのイヤフォンだった。
単にBluetooth版ゆえ盗難防止の太いチューブがぐるぐる巻きになってなかったから、という気がしないではないが、確かにコンパクトな豆形状は耳に収まりが良さそうだ。
せっかくのハイレゾプレイヤーに無線のBluetooth版では音質が落ちるが、このイヤフォンにはBluetooth版でない有線版もある。しかもφ3.5mmの通常端子だけでなく、φ2.5mmのバランス端子のケーブルまで付属している。これにしよう、と決めて帰路に着いた。
さらにさらに調べてみると、某店でφ4.4mm5極端子のケーブル（定価6000円くらい）まで「今ならオマケで付いてくる」という！
いやまあ、別にウチにφ4.4mm対応の製品なんてひとつもないんだけど (^_^;。この道楽を続ける限り、いつかは出会う宿命だ（そうなん？）。オマケはワタクシがいただくということで、即発注することにした。
Pioneer "Private" XDP-20 and FiiO F9red
(PentaxK-3, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80s, F5.0, ISO1600)
Fiio F9。ヨメさんが使うということで、赤を選択した。φ2.5端子のケーブルこそ安っぽいが、豆形状の筐体は金属製でなかなか高級感がある。
しかもこのイヤフォン、10000円そこそこながら、ダイナミックユニット1つ、BAユニット2つを積んだ贅沢な構成だ。
| ☆ダイナミックユニットとBAユニット☆
ダイナミックユニットとは、広く普及した、いわゆる一般の「スピーカー」のことだ。永久磁石の磁界内に可動コイルを配置し、音声信号を電気信号として流すと可動コイルが振動する。この振動を紙などで作られた振動板に伝えると、音波として発することができる。 一方BAユニットは「Balanced Armature（バランスド・アーマチュア）」と呼ばれる形式だ。もともとは補聴器で広く使われていた。 永久磁石と可動コイルの組み合わせはダイナミック型と同じだが、断然小さい。決定的に違うのは振動板が金属であることだ。これらを数mm角の直方体に収め、一方に空いたφ1mm程度の穴から、振動板が発した音を出すわけだ。 当然、BAが発生する音は小さく、近接位置でなければ使えない。その代わり、ダイナミック型が本来の性能を発揮するために一定以上の容積の空気を必要とするのに対し、BAは密閉でも問題がなく、スペースに制限のあるイヤフォンにおいて設計自由度が高い。また、音漏れも少ない。 音の傾向は、BAの方が解像度が高い一方、周波数帯域が狭い傾向がある。特に低音においてはダイナミック型が有利とされる。 そのため、中高域の繊細さをBAで、低音の力強さをダイナミック型で分担するために、両形式を積んだハイブリッド型が近年増えている。 |
そんなわけで、俺の同期の出演した番組を見てから3ヶ月経って、ようやく、ヨメさんのポータブルオーディオ環境が整った。ヨメさんもいたく気に入って通勤時に楽しんでいるようだ。
…それを見てたらね。
…まあ、そりゃあ…
つづく (^_^;。
nobilesの投稿(23:25:25-2019-02-02) -
カテゴリ: Music
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