NOBILES Days
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あの頃は、俺にとってどん底の時だった。先も見えない、不安ばかりが心に渦巻いていた。
そこに、彼は光を灯してくれた。前に進む勇気をくれた。
あれから4ヶ月が過ぎた。
俺はと言えばその間、一旦は身体にまでハンディを負い、更なるどん底に突き落とされた。
それでも俺はここに、一つの回答を持って戻ってくることができた。だから俺は彼に笑顔で会えたんだ。
Hirotaka Mori "My Girl"
そんなわけで、前回のライブ以来、俺にとっては特別な存在となった森広隆のライブへと再び赴いた。
今回は前回の会場であるO-Westの正面にあるDuo Music Exchangeだ。JamiroquaiのJay Kayがプロデュースしたらしく、なかなかオシャレな雰囲気だ。
キャパとしてはO-Westとそう変わらない程度と思うが、ステージが少し低く、より観客席と近いような印象を受けた。
前回同様、恐らくチケットを買った順に振られた番号順に会場に入っていく。入る順番は前回と同じくらいだったはずだが、会場の違いからなのか、前回よりも人が少なく感じられた。
始まるまでの約1時間は、一緒に観に行ったLoopのカルロスと音楽談義に花が咲いた。1曲目が何になるかなんかも予想してみたりしていた。二人の共通予想は、2ndアルバムの1曲目でもあるインストのDesperadoだった。
気がつけば会場もかなり人で溢れてきた。いよいよバンドメンバーが登場し、演奏が始まる。
1.My☆Girl
予想は見事に外れ、シングル曲で今日のトビラのジャケットのMy☆Girlだった。
彼にしては異例にキャッチーでダンサブルなこの曲で会場はいきなり盛り上がる。
一方で、この曲はシンセによるソロがある曲で、前回はライブの終盤に演奏され、キーボードの河内肇が大暴れのソロをかまして大いに盛り上がったのだ。
今回はそれがスタジオ版のソロの長さに留まり、少し残念に感じた。
そういえば、前回は途中から登場していたゲストメンバーであるサックスの西澤寿実とバイオリンのKateiが最初からステージにいて演奏に参加していた。おかげで、かなり華やかなサウンドになっていたのが印象的だった。
2.夜行性
次は前回は演奏しなかった曲で、ミニアルバムCycloneのラストを飾る夜行性だ。
何度直しても夜型生活になってしまうというこの曲、同じく夜行性の俺とすれば、彼に妙な親近感を感じてしまうポイントだ！
3.Freaky Boogie
4.やっぱり猫にお熱なんです
5.退屈病
これらの3曲は前回もライブ序盤で演奏していたので、もはや定番的だ。
この辺りで会場の雰囲気も落ち着き、バンドによって空気が掌握されていったように感じられた。
6.不思議な模様
ここで、バイオリンのKateiと二人だけというシンプルな構成で、前回は演奏したかった、1stアルバムのラストチューンをしっとりと歌った。
スタジオ版よりも、生のバイオリンが引き立ち、より魅力ある曲になっていた。
7.君への想い
続いてはそのKateiの曲だ。彼は11月にメジャーデビューを果たしたらしい。これには森広隆本人含めバンドメンバーが楽曲制作から協力しているそうで、なるほど、このライブの中で演奏しても違和感のない、そして美しいバラードの曲だった。
8.Heaven
さあそして、俺にとって前回ライブでハイライトだった曲がやってきた。この曲こそ、悩める俺に光を与えてくれた曲だ。
他の曲は割と何らかアレンジを施している中、この曲はスタジオ版をかなり忠実に演奏していた。前回のMCからも分かる通り、彼自身も思い入れがある曲なんだろう。
正直に言えば、前回アンコールを除いた最後に演奏した曲が、今回はまだ中盤に出てきたのはちょっと残念には思ったが、この曲で自分の決断を彼に報告できて心から嬉しい気持ちだった。
9.エイプリルフール
続いては待望の新曲だ。
2ndアルバム"PlanetBlue"は、彼がやってみたいと思っていたことの集大成となって「気が済んだ」のだそうだ。だから今、彼は新しい道を模索しているのだと。今後は、彼独自の表現ではなく、ポップスの共通言語でもっと多くの人に聴いてもらえるような曲を作りたいとも語った。
そのトライの一つがこの新曲で、なんと詞を作詞家にお願いしたのだそうだ。曲は相変わらずファンキーな曲ながら、たしかにこれまでとは違う世界観が漂っていたように感じられた。
彼の魅力は、その独自の歌詞にもあったと思う。ある意味ではそれを裏切ることを彼は始めようとしているのも知れない。だけどきっと彼のことだ。単なる「ポップスの共通言語」に則るだけではない、何かをやってくれることを期待している。
10.Trash
11.コーラナッツウィルス
12.黒い実
2ndからの"コーラナッツウィルス"を挟み、前回はやらなかった"Trash"と"黒い実"が1stアルバムから演奏された。
特に"黒い実"はアンダーな雰囲気ながら、彼特有のキメが利いてドライブ感も感じられ、"ゼロ地点"や"ただ時が..."と並び、隠れたハイライト曲だと個人的に思っていたので、生で聴けたのは嬉しかった。
13.悪魔の提案
ミニアルバム"Cyclone"からスピードチューンである"悪魔の提案"だが、これを途中4ビートのアレンジにするなど、かなり模様替えをして披露した。こうしたトライをあっさりこなすあたり、バンドとしての力量を感じさせた。
14.ただ時がたっただけで
15.Cyclon
16.Funk Redemption
レギュラーステージの最後の3曲は奇しくも（イントロ的なインストを除いて）1stアルバム, ミニアルバム, 2ndアルバムの1曲目を飾る曲が並んだ。すべからく、テンションの上がる曲の連発となるわけで、ラストに向け会場全体が突っ走っていった。言わずもがな、"Funk Redemption"では前回同様、会場全体での合唱となった。
前回はかなり長い時間アンコールに時間がかかり、それは北島サブちゃんに着替えるという仕掛けがあったからなのだが (^_^;、今回は割とすぐに普通の姿？で再びバンドメンバーとともに彼は現れた。そして、クリスマスイブイブの夜にぴったりの曲を、と歌い始めたのはこの曲だった。
Encore1.Christmas Eve
山下達郎のクリスマス・イブだ。しかも、比較的オリジナルに忠実に近いカバーだ。割としっとりと、丁寧に歌い上げて行く。
...と間奏に入るタイミングで急にスピードが変わり、聞き覚えのあるギターのカッティングが始まった。今回のライブでは1曲目で演奏した"My☆Girl"の間奏だ！！
ガバッとキーボーディストの河内肇が立ち上がり、例の過激なシンセソロを開始する！どうやらこのフリのためにわざわざ1曲目に"My☆Girl"を持ってきたようだ。さらには、小さなシンセを観客にパスして観客席で回して河内肇はいなくなってしまった。
しばらくの不在に観客席が戸惑い始めた頃、なんとサンタの格好をして彼が現れた！そしてプレゼント袋から大量の「うまい棒」を取り出すと、観客席へ投げ始めた。会場全体が大爆笑に包まれた。
そこから再びさらに爆走シンセソロをかましてくれた。それが終わると、またグッとペースを落としてしっとりとしたクリスマス・イブに戻った。
まったく、心憎い演出をしてくれる。
Encore2.Rainbow Seeker
アンコール2曲目は、彼の曲の中でもとりわけポップ色の強いRainbow Seekerだ。バンドとしての一体感が増しているからか、アルバム以上に華やかで壮大なスケールに感じられた。
アンコールはこれで終わらず、一旦袖に引いた後再度ステージにメンバーが戻った。
Encore3.ゼロ地点
こちらもアンコールの定番になりつつあるか。ここでキラーチューンのゼロ地点だ。スピードとドライブ感抜群に駆け抜けた。十分暖まった会場ももちろん一体だ。
Encore4.いいんです
そしてバンドメンバーが引いて、ギター一本を持った森広隆一人が残った。
最後に、まだ「ほぼ」出来上がったばかりの新曲をここで披露するのだという。丁寧に歌い上げたその曲は、優しい雰囲気に満ちていて、これから彼が目指そうという方向性が垣間見えた気がした。
歌い終えると、いつものように深々とお辞儀をして彼はステージを去って行った。爽やかな空気が観客席に残った。
全体を通してみると、2nd"Planet Blue"のレコ発で気合い入りまくりだった前回ライブと比べると、歌詞の忘れや、演奏のミスが若干目立って完成度では一歩譲るような気はした。
しかしながら、観客を楽しませようという心憎い演出は相変わらずで、本人もすごく楽しそうなのがこちらも気持ちよかったし、新曲2曲を披露するなど前向きの姿勢をすごく感じ、またエネルギーをもらった気がした。
次は4月頃に新たにライブを企画しているという。なんだか、ここのところ俺にとっては彼のライブには自分の節目となる時期に行っている。4月頃には俺はどういう状態で彼のライブに行くのだろうか。また笑顔で会えることを祈るのみである。
そこに、彼は光を灯してくれた。前に進む勇気をくれた。
あれから4ヶ月が過ぎた。
俺はと言えばその間、一旦は身体にまでハンディを負い、更なるどん底に突き落とされた。
それでも俺はここに、一つの回答を持って戻ってくることができた。だから俺は彼に笑顔で会えたんだ。
Hirotaka Mori "My Girl"
そんなわけで、前回のライブ以来、俺にとっては特別な存在となった森広隆のライブへと再び赴いた。
今回は前回の会場であるO-Westの正面にあるDuo Music Exchangeだ。JamiroquaiのJay Kayがプロデュースしたらしく、なかなかオシャレな雰囲気だ。
キャパとしてはO-Westとそう変わらない程度と思うが、ステージが少し低く、より観客席と近いような印象を受けた。
前回同様、恐らくチケットを買った順に振られた番号順に会場に入っていく。入る順番は前回と同じくらいだったはずだが、会場の違いからなのか、前回よりも人が少なく感じられた。
始まるまでの約1時間は、一緒に観に行ったLoopのカルロスと音楽談義に花が咲いた。1曲目が何になるかなんかも予想してみたりしていた。二人の共通予想は、2ndアルバムの1曲目でもあるインストのDesperadoだった。
気がつけば会場もかなり人で溢れてきた。いよいよバンドメンバーが登場し、演奏が始まる。
1.My☆Girl
予想は見事に外れ、シングル曲で今日のトビラのジャケットのMy☆Girlだった。
彼にしては異例にキャッチーでダンサブルなこの曲で会場はいきなり盛り上がる。
一方で、この曲はシンセによるソロがある曲で、前回はライブの終盤に演奏され、キーボードの河内肇が大暴れのソロをかまして大いに盛り上がったのだ。
今回はそれがスタジオ版のソロの長さに留まり、少し残念に感じた。
そういえば、前回は途中から登場していたゲストメンバーであるサックスの西澤寿実とバイオリンのKateiが最初からステージにいて演奏に参加していた。おかげで、かなり華やかなサウンドになっていたのが印象的だった。
2.夜行性
次は前回は演奏しなかった曲で、ミニアルバムCycloneのラストを飾る夜行性だ。
何度直しても夜型生活になってしまうというこの曲、同じく夜行性の俺とすれば、彼に妙な親近感を感じてしまうポイントだ！
3.Freaky Boogie
4.やっぱり猫にお熱なんです
5.退屈病
これらの3曲は前回もライブ序盤で演奏していたので、もはや定番的だ。
この辺りで会場の雰囲気も落ち着き、バンドによって空気が掌握されていったように感じられた。
6.不思議な模様
ここで、バイオリンのKateiと二人だけというシンプルな構成で、前回は演奏したかった、1stアルバムのラストチューンをしっとりと歌った。
スタジオ版よりも、生のバイオリンが引き立ち、より魅力ある曲になっていた。
7.君への想い
続いてはそのKateiの曲だ。彼は11月にメジャーデビューを果たしたらしい。これには森広隆本人含めバンドメンバーが楽曲制作から協力しているそうで、なるほど、このライブの中で演奏しても違和感のない、そして美しいバラードの曲だった。
8.Heaven
さあそして、俺にとって前回ライブでハイライトだった曲がやってきた。この曲こそ、悩める俺に光を与えてくれた曲だ。
他の曲は割と何らかアレンジを施している中、この曲はスタジオ版をかなり忠実に演奏していた。前回のMCからも分かる通り、彼自身も思い入れがある曲なんだろう。
正直に言えば、前回アンコールを除いた最後に演奏した曲が、今回はまだ中盤に出てきたのはちょっと残念には思ったが、この曲で自分の決断を彼に報告できて心から嬉しい気持ちだった。
9.エイプリルフール
続いては待望の新曲だ。
2ndアルバム"PlanetBlue"は、彼がやってみたいと思っていたことの集大成となって「気が済んだ」のだそうだ。だから今、彼は新しい道を模索しているのだと。今後は、彼独自の表現ではなく、ポップスの共通言語でもっと多くの人に聴いてもらえるような曲を作りたいとも語った。
そのトライの一つがこの新曲で、なんと詞を作詞家にお願いしたのだそうだ。曲は相変わらずファンキーな曲ながら、たしかにこれまでとは違う世界観が漂っていたように感じられた。
彼の魅力は、その独自の歌詞にもあったと思う。ある意味ではそれを裏切ることを彼は始めようとしているのも知れない。だけどきっと彼のことだ。単なる「ポップスの共通言語」に則るだけではない、何かをやってくれることを期待している。
10.Trash
11.コーラナッツウィルス
12.黒い実
2ndからの"コーラナッツウィルス"を挟み、前回はやらなかった"Trash"と"黒い実"が1stアルバムから演奏された。
特に"黒い実"はアンダーな雰囲気ながら、彼特有のキメが利いてドライブ感も感じられ、"ゼロ地点"や"ただ時が..."と並び、隠れたハイライト曲だと個人的に思っていたので、生で聴けたのは嬉しかった。
13.悪魔の提案
ミニアルバム"Cyclone"からスピードチューンである"悪魔の提案"だが、これを途中4ビートのアレンジにするなど、かなり模様替えをして披露した。こうしたトライをあっさりこなすあたり、バンドとしての力量を感じさせた。
14.ただ時がたっただけで
15.Cyclon
16.Funk Redemption
レギュラーステージの最後の3曲は奇しくも（イントロ的なインストを除いて）1stアルバム, ミニアルバム, 2ndアルバムの1曲目を飾る曲が並んだ。すべからく、テンションの上がる曲の連発となるわけで、ラストに向け会場全体が突っ走っていった。言わずもがな、"Funk Redemption"では前回同様、会場全体での合唱となった。
前回はかなり長い時間アンコールに時間がかかり、それは北島サブちゃんに着替えるという仕掛けがあったからなのだが (^_^;、今回は割とすぐに普通の姿？で再びバンドメンバーとともに彼は現れた。そして、クリスマスイブイブの夜にぴったりの曲を、と歌い始めたのはこの曲だった。
Encore1.Christmas Eve
山下達郎のクリスマス・イブだ。しかも、比較的オリジナルに忠実に近いカバーだ。割としっとりと、丁寧に歌い上げて行く。
...と間奏に入るタイミングで急にスピードが変わり、聞き覚えのあるギターのカッティングが始まった。今回のライブでは1曲目で演奏した"My☆Girl"の間奏だ！！
ガバッとキーボーディストの河内肇が立ち上がり、例の過激なシンセソロを開始する！どうやらこのフリのためにわざわざ1曲目に"My☆Girl"を持ってきたようだ。さらには、小さなシンセを観客にパスして観客席で回して河内肇はいなくなってしまった。
しばらくの不在に観客席が戸惑い始めた頃、なんとサンタの格好をして彼が現れた！そしてプレゼント袋から大量の「うまい棒」を取り出すと、観客席へ投げ始めた。会場全体が大爆笑に包まれた。
そこから再びさらに爆走シンセソロをかましてくれた。それが終わると、またグッとペースを落としてしっとりとしたクリスマス・イブに戻った。
まったく、心憎い演出をしてくれる。
Encore2.Rainbow Seeker
アンコール2曲目は、彼の曲の中でもとりわけポップ色の強いRainbow Seekerだ。バンドとしての一体感が増しているからか、アルバム以上に華やかで壮大なスケールに感じられた。
アンコールはこれで終わらず、一旦袖に引いた後再度ステージにメンバーが戻った。
Encore3.ゼロ地点
こちらもアンコールの定番になりつつあるか。ここでキラーチューンのゼロ地点だ。スピードとドライブ感抜群に駆け抜けた。十分暖まった会場ももちろん一体だ。
Encore4.いいんです
そしてバンドメンバーが引いて、ギター一本を持った森広隆一人が残った。
最後に、まだ「ほぼ」出来上がったばかりの新曲をここで披露するのだという。丁寧に歌い上げたその曲は、優しい雰囲気に満ちていて、これから彼が目指そうという方向性が垣間見えた気がした。
歌い終えると、いつものように深々とお辞儀をして彼はステージを去って行った。爽やかな空気が観客席に残った。
全体を通してみると、2nd"Planet Blue"のレコ発で気合い入りまくりだった前回ライブと比べると、歌詞の忘れや、演奏のミスが若干目立って完成度では一歩譲るような気はした。
しかしながら、観客を楽しませようという心憎い演出は相変わらずで、本人もすごく楽しそうなのがこちらも気持ちよかったし、新曲2曲を披露するなど前向きの姿勢をすごく感じ、またエネルギーをもらった気がした。
次は4月頃に新たにライブを企画しているという。なんだか、ここのところ俺にとっては彼のライブには自分の節目となる時期に行っている。4月頃には俺はどういう状態で彼のライブに行くのだろうか。また笑顔で会えることを祈るのみである。
nobilesの投稿(21:32:11-2009-12-27) -
カテゴリ: Music
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