NOBILES Days

It Makes Your Music Life Happier

いよいよ明日はライブ本番だ。時間があって、音楽を愛しているなら、午後7時に新中野に集結だっ！

LOP the 8th
Day=11th.Feb.2010(Thu,Holiday)
Open=17:00, Our Stage=19:20(3rd part),
Charge=2000yen+1drink
@Nakano Benten

さて、以前俺がヘッドフォンジャンキー（これでもライトな方だと思うけどね）だというのは披露した。
そんな俺が以前から試してみたいと思っていた製品を今回またポチしてしまった。
いやね、楽天ポイントがえらい溜まってたんでね。えっへっへ。

Audiotechnica Headphone Amp AT-PHA30i
(PentaxK-7, PentaxDA16-45mmF4(31.0mm), ApertureValueMode, 1/25sec, F4.0, ISO800)

一見すると単なるiPodのリモコンにしか見えないが、それは付加機能に過ぎない。このディバイスの本質は「ヘッドフォンアンプ」である。iPodのDock端子のLine出力を増幅し、リモコン部上部のヘッドフォン端子へ出力するものだ。

なぜ、iPodのヘッドフォン端子からではなく、わざわざこんなものを挟んで聴くのか？
それはもちろんひとえに音質の向上が見込めるからだ。

iPodのヘッドフォン出力は、当然、iPod内部のアンプによって増幅された信号が出力されている。しかしながら、iPodも製品全体のコストダウンのため、決して高価なアンプは使えていない。この部分をこの製品のような、もう少しコストをかけたアンプに担当させることで、より高品質な音が期待できるわけだ。
音の出口となるヘッドフォンはもはや行き着くところまで行った感のある俺だ（いや、もっと深い沼もあるけど、そこは目を瞑ることにして）。今度はその前段にてこ入れを図ったのだ。

届いたその晩、早速iPod Classicに装着してみた。
うーん。質感は期待に反してかなりチープだ。一応、表面はアルミヘアライン風の処理を施してあるが、まあほとんどプラスチック丸出しである。それはこれまで使っていたApple純正のRadioRemoteも同じなのだが、やっぱりあっちの方が気品がある。まあ、プラスチック製で軽いのは悪くないのだが、この辺の演出はAppleにはかなわないようだ。

外観には若干の不満を残しつつも、今回の導入目的のメインは音質だ。さっそく試聴に移る。
こういう時は大抵、SmappiesIIというアルバムを聴く。1曲目のRhapsody In Blueはかなりダイナミックレンジが広く、かつ大編成の曲の上、結構音質が良いのでこうしたチェックにはもってこいなのである。

さあ、お出かけ時のヘッドフォンであるShure SE530を挿して、聴いてみよう。

...と...立ち上がりの小音量のピアノのソロからいきなり俺は目（耳か？）を見張ることになる。定位が良いのだ。それはつまり、楽器の場所を頭の中でイメージしやすいということを意味する。

アンサンブルが始まる...。音が丸い！
いや、丸いというと誤解を生みそうだ。丸いと言っても決して立ち上がりや減衰が緩慢というわけではない。ペットのハイトーンなどはビッと切れ味鋭く出ている。強いて言えば、音色が厚くなったというか...豊潤になったとでも言えば良いか。
ベースも、より重心が低くなって音楽全体を支える感じが強くなった。

要は、音楽としての深みが増したと言えると思う。いやはや正直言って、iPod Classic＋SE530の組み合わせから、さらにこれだけの伸びシロがあったとは驚きだった。この変化はShure E4C→Shure SE530（価格差2～3万円）の時にも匹敵すると感じた。これを、楽天ポイントを使って実質4000円で手に入れられたのだから、かなり満足できた。

しかもだ。この製品、iPhoneは公式には対応していないし、事実装着すると非対応の旨表示が出る。しかし、（iPod Radio Remoteと違って）ちゃんと音も出るし、リモコンの操作も完全に対応している。まあ、今後ずっと使える保証はないが、今のところiPhoneユーザーも購入して差し支えないと思う。

ところで...音楽が大好きでも、その視聴機器にお金をかけない人は意外に多いと感じる。

「いや、力のある音楽は、音質には左右されずに感動を与えるものだ」と言う人もいるかもしれない。それには俺もそう異論もない。でも逆に考えてみて欲しい。今付属ヘッドフォンで聴いている音楽の音がもっと生き生きとしていたらどうだろう。すぐそこで演奏しているように感じられたらどうだろう。演奏者が意図した音に少しでも近づけるとしたらどうだろう。
付属ヘッドフォンだって、一昔前に比べれば音のレベルは上がっている気もするが、超えられない歴然たる壁は存在する。いきなり俺レベルの変態ヘッドフォン買えとは言わない。でもぜひ騙されたと思って少しいいヘッドフォンを試して欲しい。そうだな...新品CDを3枚我慢するくらいのレベルなら違いを実感できるだろう。

あ、でもいわゆる耳かけタイプは地雷だよ。こいつは耳に対するヘッドフォンの位置が結構ばらつくので、定位が全然決まらない。
普通のイヤーフォンタイプも定位という意味ではちょっと厳しい。また、両者は基本的に外部への音漏れが大きく、電車などでは音量を上げて楽しめない。安定的に性能を得られるのはやはりオーバーヘッドタイプかカナル（耳栓）タイプだろう。

カナルタイプでも、一般的なダイナミック型の振動板を用いている密閉型のモデルは、小さなインナーイヤーヘッドフォン内での位相のコントロールが難しいらしく、音質面では微妙だ。かといって、ソニーのように開放型だと結局音漏れが大きくなってしまう。
だからカナル型なら、位相の問題が発生せず、解像力の面で有利な「バランスドアーマチュア型」がお勧めだ。ただ、同方式は特に低域の迫力に欠けるきらいがある。だから高音用ユニットと低音用ユニットの2ユニットタイプが狙い目だと思う。
そうすると、Apple純正のカナルヘッドフォンは結構値段的にもいい狙い目だと思う。まあ、欲を言えばもう少し上を狙って欲しいけど。

でも、携帯性を重視しないのであれば、やはりユニットが大きくて性能を確保しやすいオーバーヘッド型の方がコストパフォーマンスに優れるだろう。俺も使っている、カナル型の雄で、マイクのメーカーとしても名高いShureが初めて投入したオーバーヘッド型は、高性能ヘッドフォンの価格破壊と言われ、評価が高い。

まあ要は、せっかく音楽楽しむなら、よりそれを生かせる機械を使いましょうよ、と言いたいだけだ。

nobilesの投稿(23:56:35-2010-02-10) - カテゴリ: Music

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