NOBILES Days
Jump to navigationWhich Camera Should We Buy Now? Part.3
一番使うと言って良い路線バスがハイジャックされた (′Д`;。見慣れた風景とバスの周りに、パトランプを焚いたパトカーが取り囲んでいる様子が、全国ネットのテレビに映っていることが、なんだか不思議に感じられた。
しかし、一体この地域の治安はどうなってるんだ。
一時期、赤ちゃん返りの一環か、風呂に入る時や歯磨きの時などに、「まだ遊ぶの！」とダダを捏ねてママを困らせていた長女は、1度俺が本気で怒った末に「ママを怒らせないように、お風呂や歯磨きする時はちゃんとやろうね」と優しく言ったら「うん」と言い、それから本当にママの言うことを素直に聞くようになった。
言葉でちゃんと分かるようになったんだね。バスジャック犯に爪の垢飲ませてやりたいよ。
この後、ここで電車の運転手ごっこを始めた
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/2000sec, F2.8, ISO100)
さて、「どのカメラを買うべきか」第3弾は「ミラーレスカメラレビュー」の第2回だ。
前回のOlympus、Panasonic、SONYに続き、今回は「新世代ミラーレス」とも言える、Pentax QとNikon 1、そしてその他の勢力を見ていく。
・Pentax Q
Pentax Q
個人的に2011年の最大の問題作だ。
はっきり言って、一般に比較されるスペックにおける性能においてはミラーレスの中でも最下層だろう。なぜならミラーレス一眼という括りの中にあって、このQが採用するのは、コンパクトディジタルカメラやケータイにも採用されているのと同じ、1/2.33インチという極小撮像素子だからだ。
「それがなんだっての？」
このカメラの魅力はスペックではない。理屈じゃない。MacBook Airが、性能面では凡庸ながら爆発的な人気を博しているのと同じ魅力がある。...ん、そりゃ言い過ぎか (^_^;。
Qの魅力を強いて言葉にすれば、「全てが軽やか」だ。それでいて旧来の一眼レフと同じような操作を行うというミニチュア感が楽しい。おじさん世代にはオートフォーカスなどがなかった頃のノスタルジーが、若い世代には新鮮な操作感が得られるだろう。
性能をちゃんと追求したという「Prime Lense」2本に対し、「Toy Lense」という交換レンズ3本も尖っている。何しろこのご時世にオートフォーカス非搭載で、絞りも固定だ。でも、撮れる絵は味があるし、小さなレンズをこちょこちょ換えているだけでも楽しい。
だから、本体と小さな小さなレンズを何本かバッグに放り込んでプラプラやりながらスナップするのがいかにも似合う。
さはありながら、画質も侮れない。
2.33インチの裏面照射素子は、ちゃんとしたレンズと、コストをかけた画像エンジンで使えば、これだけの絵を叩き出すということを示してみせた。逆に言えばコンパクトディジタルカメラが、いかに2.33インチ素子の実力を無駄遣いしているか分かってしまった、とも言える。
もちろん、素子が小さいことで、ボケはほとんど期待できない。ただ、コンパクトカメラのように、まるで水彩画のように塗りつぶす画像処理をしていないので、レンズなりのボケはある。不利に思える高感度性能もかなりいける。
ミラーレスカメラというジャンルの中において、性能的、サイズ的には最もコンパクトカメラに近い位置にいながら、その楽しみ方はもっともアナログライクで旧来のカメラに近い。なんとも不思議なカメラだ。一味違ったミラーレスが欲しいなら、または撮影すること自体に楽しみを見つけたいなら、間違いなくPentaxQを選ぶべきだ。
・Nikon 1
D3100やD5100などの売れ筋一眼レフ製品の生産をタイで行っていたNikonにとって、この1シリーズが中国生産だったのは不幸中の幸いだったことだろう。
生産地だけではない。50年以上に亘って、ディジタル時代が到来してもなお、脈々とFマウントという一眼レフ用の規格を守ってきたNikonにとっては、まさに万を辞して投入する新世代規格が1マウントだ。
後発ミラーレス規格というだけあって、かなりよく考えられていると感じる。
1インチという小さめの素子（ディジタル一眼レフでポピュラーなAPS-Cサイズの約1/8の面積）にガッカリしたムキも多かったようだが、望遠レンズでも掌に収まる程度のサイズに抑えられているのを見るにつけ、リーズナブルな大きさを狙ったのだと思う。確かに、高感度は4/3やAPS-Cに及ばないし、ボケづらいだろう。しかし、そこはPentaxQと同じ議論である。写真は高感度だけで撮るものでもないし、ボケればいいというものではない。それに、従来のディジタルシネマカメラの撮像素子よりも依然として大きい。
また、撮像素子に位相差AF用の素子を配置することで、他のミラーレス機ではできなかった高速なオートフォーカスを実現した。しかも、その測距点は73点にも上り、撮影可能範囲の大半をカバーする。これはもうディジタル一眼レフの中級機も真っ青なスペックである。
確かに他社のコントラスト式のAFもかなり高速化した。しかし、まだ動体を捕捉し続けるのは難しい。Nikon 1のこの像面位相差式AFは、明快に動画を意識している。位相差式ならば、3角測量の原理で高速に距離を算出できるからだ。さらに、状況に応じてコントラスト式に切り替える盤石のオートフォーカスシステムだ。
また、画素数を1000万画素クラスに抑えたことで、高速読み出しを可能としたため、電子シャッターならば秒間60コマという連写を可能にした。
これを利用して、秒間30コマのスピードで連写した20枚の中からブレが少なく、フォーカスのあったベストショットを選出してくれる「スマートフォトセレクター」や、シャッターを押した瞬間の静止画と前後の動画を撮影し、音楽と組み合わせる「モーションスナップショット」という新機軸を入れてきた。
このモーションスナップショットは、あまり話題となっていない気もするが、なかなか面白い機能だと思う。
よく旅行やら運動会やらで四六時中カムコーダー回してる人いるよね？あれ、後で全部見る？ちゃんと編集してまとめたりする？そんな人、絶対ごく少数でしょ。
そう、動画は冗長性が高すぎるのだ。見たい場面はわずかしかないのに、そのために人を拘束する時間があまりに長すぎる。それに対し写真は、プリントしてアルバムに入れればパラパラめくって見れるし、PCに入れてブラウザーソフトを使っても同じことができる。圧倒的に無駄な時間が少ないのだ。
Nikon 1のこの新機能は、写真のこうした特性を保持しつつ、動きという要素をつけて拡張しようという試みだと思う。まだ俺も実際の作品を見たわけではないが、興味津々である。
かなりポジティブに話を進めてきたが、一方でこのカメラは明快に未来だけを見ているカメラだし、ターゲットをコンパクトからのステップアップ＝一眼ビギナーに絞り込んでいる。だから捨てているものもある。
つまり、旧来の一眼レフのような撮り方をしようとすると途端に不便になる。小型化とのトレードオフだろうが、レンズからフォーカスリングが廃止されたし、ディジタル一眼レフではダイヤルで切り替えられる露出プログラム（PだのAだのTだのMだのってやつだ）も、わざわざメニューの中に入っていかなくてはならない。
非常に興味深いことだが、ミラーレスとしては小さい撮像素子を採用した点でPentaxQとNikon1は共通しているが、旧来のカメラの楽しみを軽やかに詰め込んだQに対し、1は全く新しいカメラ像を提案しようとしている点で極めて対象的だ。
撮像素子が小さいゆえ、やはり一眼レフで得られるようなボケ味は得られない。しかし、ミラーレスとしてはフランジバックを多めにとったのが奏功して、周辺光量落ちも少ないシャープな画が得られるようだ。位相差AFを含め、動作のキビキビ感も高いようだ。
まだまだ初号機だけにツメが甘い部分もあるが、Qとは別の意味で、人とは違った、未来のミラーレスが欲しいなら、Nikon 1だろう。
・SAMSUNG
まず、日本未発売だが、SONYより早くAPS-Cミラーレスを導入したのはSAMSUNGだ。
ディジタル一眼レフに関しては、Panasonicと同じ事情、つまり光学ファインダーの技術がなかったため、PentaxのOEMだった。
そのPentaxとの協業で独自の撮像素子も得たSAMSUNGだけに、光学ファインダーの必要ないミラーレスでの動きは早かった。
ここもSONY同様、APS-Cサイズのレンズの巨大さには悩んでいる節がある。しかし、OlympusやNikonのような沈胴式の標準ズームを採用したりして努力の跡が見られる。
また、でかいレンズを逆手にとって、iファンクション？？というユーザーインターフェイスをレンズにつけてきた。まあ、ちょっとしたことだが、レンズから手を離さなくて良いので、理にかなっている。
こうした、貪欲にアイディアを採り入れていく姿勢は日本メーカーにとっても脅威だと思う。テレビの状況を見るまでもなく、日本メーカーが持っていた優位性は次々に失われつつある。
・FUJIFILM
APS-Cサイズの素子を積んだ高級コンパクト機X100が好評だったFUJIFILMは、その廉価版？ズーム版？とも言えるX10の発表の場で、近い時期のミラーレスカメラへの参入を発表した。
FUJIFILMの姿勢はPentaxに近い。ノスタルジーさえ感じさせる、「古き良きカメラ」への回帰だ。
しかしアプローチは異なり、大柄なボディと素子を採用する重厚路線だ。それでいて、光学ファインダーに液晶による情報をスルー表示するハイブリッドファインダーを採用する（X100）など、新技術への評価が高い。
ミラーレス参入にあたり、どんなマウント規格を採用するのか...独自なのか、μ4/3なのか、まさかのNikon 1なのか、大いに注目される。
・Ricoh
最後に、半年くらい前に番外編で紹介したRicohだ。
レンズ交換式ではなく、ユニット交換式という変態路線（GXR）を突き進むRicohだが、Pentaxを傘下に収めた頃から、Qとは別に、大型素子を採用したミラーレス規格の投入の噂が絶えない。
たとえ既存規格への参画であったとしても、PentaxのK、645、Qの3つのマウントに加え、GXRまで抱えて、5番目の規格なんて個人的にはいささか信じ難いところがある。レンズ開発の負荷があまりに高い。
噂の根拠となっているのは恐らく、GXRに投入されたライカMマウントユニットだろう。Mマウントの往年の銘レンズをネイティブで使用できるとあってカルトな喝采を浴びた。これならレンズを自ら開発する必要はない。
だから個人的には、新規格ではなく、GXRのマウントユニットの方が現実味があると思う。
そうなると、やはり身内となったPentax Kマウントだろうか。多少速度が遅かろうとも、AFモーターを備えたKマウントユニットであれば、小型なLimitedシリーズも使用できてミラーレスらしさを保てるだろう。ぜひ期待したい。
ミラーレスカメラについてのレビューはこの辺にしとこう。
次回から、「ディジタル一眼レフ」カテゴリーに移行しよう。
つづく。
しかし、一体この地域の治安はどうなってるんだ。
一時期、赤ちゃん返りの一環か、風呂に入る時や歯磨きの時などに、「まだ遊ぶの！」とダダを捏ねてママを困らせていた長女は、1度俺が本気で怒った末に「ママを怒らせないように、お風呂や歯磨きする時はちゃんとやろうね」と優しく言ったら「うん」と言い、それから本当にママの言うことを素直に聞くようになった。
言葉でちゃんと分かるようになったんだね。バスジャック犯に爪の垢飲ませてやりたいよ。
この後、ここで電車の運転手ごっこを始めた
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/2000sec, F2.8, ISO100)
さて、「どのカメラを買うべきか」第3弾は「ミラーレスカメラレビュー」の第2回だ。
前回のOlympus、Panasonic、SONYに続き、今回は「新世代ミラーレス」とも言える、Pentax QとNikon 1、そしてその他の勢力を見ていく。
・Pentax Q
Pentax Q
個人的に2011年の最大の問題作だ。
はっきり言って、一般に比較されるスペックにおける性能においてはミラーレスの中でも最下層だろう。なぜならミラーレス一眼という括りの中にあって、このQが採用するのは、コンパクトディジタルカメラやケータイにも採用されているのと同じ、1/2.33インチという極小撮像素子だからだ。
「それがなんだっての？」
このカメラの魅力はスペックではない。理屈じゃない。MacBook Airが、性能面では凡庸ながら爆発的な人気を博しているのと同じ魅力がある。...ん、そりゃ言い過ぎか (^_^;。
Qの魅力を強いて言葉にすれば、「全てが軽やか」だ。それでいて旧来の一眼レフと同じような操作を行うというミニチュア感が楽しい。おじさん世代にはオートフォーカスなどがなかった頃のノスタルジーが、若い世代には新鮮な操作感が得られるだろう。
性能をちゃんと追求したという「Prime Lense」2本に対し、「Toy Lense」という交換レンズ3本も尖っている。何しろこのご時世にオートフォーカス非搭載で、絞りも固定だ。でも、撮れる絵は味があるし、小さなレンズをこちょこちょ換えているだけでも楽しい。
だから、本体と小さな小さなレンズを何本かバッグに放り込んでプラプラやりながらスナップするのがいかにも似合う。
さはありながら、画質も侮れない。
2.33インチの裏面照射素子は、ちゃんとしたレンズと、コストをかけた画像エンジンで使えば、これだけの絵を叩き出すということを示してみせた。逆に言えばコンパクトディジタルカメラが、いかに2.33インチ素子の実力を無駄遣いしているか分かってしまった、とも言える。
もちろん、素子が小さいことで、ボケはほとんど期待できない。ただ、コンパクトカメラのように、まるで水彩画のように塗りつぶす画像処理をしていないので、レンズなりのボケはある。不利に思える高感度性能もかなりいける。
ミラーレスカメラというジャンルの中において、性能的、サイズ的には最もコンパクトカメラに近い位置にいながら、その楽しみ方はもっともアナログライクで旧来のカメラに近い。なんとも不思議なカメラだ。一味違ったミラーレスが欲しいなら、または撮影すること自体に楽しみを見つけたいなら、間違いなくPentaxQを選ぶべきだ。
・Nikon 1
D3100やD5100などの売れ筋一眼レフ製品の生産をタイで行っていたNikonにとって、この1シリーズが中国生産だったのは不幸中の幸いだったことだろう。
生産地だけではない。50年以上に亘って、ディジタル時代が到来してもなお、脈々とFマウントという一眼レフ用の規格を守ってきたNikonにとっては、まさに万を辞して投入する新世代規格が1マウントだ。
後発ミラーレス規格というだけあって、かなりよく考えられていると感じる。
1インチという小さめの素子（ディジタル一眼レフでポピュラーなAPS-Cサイズの約1/8の面積）にガッカリしたムキも多かったようだが、望遠レンズでも掌に収まる程度のサイズに抑えられているのを見るにつけ、リーズナブルな大きさを狙ったのだと思う。確かに、高感度は4/3やAPS-Cに及ばないし、ボケづらいだろう。しかし、そこはPentaxQと同じ議論である。写真は高感度だけで撮るものでもないし、ボケればいいというものではない。それに、従来のディジタルシネマカメラの撮像素子よりも依然として大きい。
また、撮像素子に位相差AF用の素子を配置することで、他のミラーレス機ではできなかった高速なオートフォーカスを実現した。しかも、その測距点は73点にも上り、撮影可能範囲の大半をカバーする。これはもうディジタル一眼レフの中級機も真っ青なスペックである。
確かに他社のコントラスト式のAFもかなり高速化した。しかし、まだ動体を捕捉し続けるのは難しい。Nikon 1のこの像面位相差式AFは、明快に動画を意識している。位相差式ならば、3角測量の原理で高速に距離を算出できるからだ。さらに、状況に応じてコントラスト式に切り替える盤石のオートフォーカスシステムだ。
また、画素数を1000万画素クラスに抑えたことで、高速読み出しを可能としたため、電子シャッターならば秒間60コマという連写を可能にした。
これを利用して、秒間30コマのスピードで連写した20枚の中からブレが少なく、フォーカスのあったベストショットを選出してくれる「スマートフォトセレクター」や、シャッターを押した瞬間の静止画と前後の動画を撮影し、音楽と組み合わせる「モーションスナップショット」という新機軸を入れてきた。
このモーションスナップショットは、あまり話題となっていない気もするが、なかなか面白い機能だと思う。
よく旅行やら運動会やらで四六時中カムコーダー回してる人いるよね？あれ、後で全部見る？ちゃんと編集してまとめたりする？そんな人、絶対ごく少数でしょ。
そう、動画は冗長性が高すぎるのだ。見たい場面はわずかしかないのに、そのために人を拘束する時間があまりに長すぎる。それに対し写真は、プリントしてアルバムに入れればパラパラめくって見れるし、PCに入れてブラウザーソフトを使っても同じことができる。圧倒的に無駄な時間が少ないのだ。
Nikon 1のこの新機能は、写真のこうした特性を保持しつつ、動きという要素をつけて拡張しようという試みだと思う。まだ俺も実際の作品を見たわけではないが、興味津々である。
かなりポジティブに話を進めてきたが、一方でこのカメラは明快に未来だけを見ているカメラだし、ターゲットをコンパクトからのステップアップ＝一眼ビギナーに絞り込んでいる。だから捨てているものもある。
つまり、旧来の一眼レフのような撮り方をしようとすると途端に不便になる。小型化とのトレードオフだろうが、レンズからフォーカスリングが廃止されたし、ディジタル一眼レフではダイヤルで切り替えられる露出プログラム（PだのAだのTだのMだのってやつだ）も、わざわざメニューの中に入っていかなくてはならない。
非常に興味深いことだが、ミラーレスとしては小さい撮像素子を採用した点でPentaxQとNikon1は共通しているが、旧来のカメラの楽しみを軽やかに詰め込んだQに対し、1は全く新しいカメラ像を提案しようとしている点で極めて対象的だ。
撮像素子が小さいゆえ、やはり一眼レフで得られるようなボケ味は得られない。しかし、ミラーレスとしてはフランジバックを多めにとったのが奏功して、周辺光量落ちも少ないシャープな画が得られるようだ。位相差AFを含め、動作のキビキビ感も高いようだ。
まだまだ初号機だけにツメが甘い部分もあるが、Qとは別の意味で、人とは違った、未来のミラーレスが欲しいなら、Nikon 1だろう。
・SAMSUNG
まず、日本未発売だが、SONYより早くAPS-Cミラーレスを導入したのはSAMSUNGだ。
ディジタル一眼レフに関しては、Panasonicと同じ事情、つまり光学ファインダーの技術がなかったため、PentaxのOEMだった。
そのPentaxとの協業で独自の撮像素子も得たSAMSUNGだけに、光学ファインダーの必要ないミラーレスでの動きは早かった。
ここもSONY同様、APS-Cサイズのレンズの巨大さには悩んでいる節がある。しかし、OlympusやNikonのような沈胴式の標準ズームを採用したりして努力の跡が見られる。
また、でかいレンズを逆手にとって、iファンクション？？というユーザーインターフェイスをレンズにつけてきた。まあ、ちょっとしたことだが、レンズから手を離さなくて良いので、理にかなっている。
こうした、貪欲にアイディアを採り入れていく姿勢は日本メーカーにとっても脅威だと思う。テレビの状況を見るまでもなく、日本メーカーが持っていた優位性は次々に失われつつある。
・FUJIFILM
APS-Cサイズの素子を積んだ高級コンパクト機X100が好評だったFUJIFILMは、その廉価版？ズーム版？とも言えるX10の発表の場で、近い時期のミラーレスカメラへの参入を発表した。
FUJIFILMの姿勢はPentaxに近い。ノスタルジーさえ感じさせる、「古き良きカメラ」への回帰だ。
しかしアプローチは異なり、大柄なボディと素子を採用する重厚路線だ。それでいて、光学ファインダーに液晶による情報をスルー表示するハイブリッドファインダーを採用する（X100）など、新技術への評価が高い。
ミラーレス参入にあたり、どんなマウント規格を採用するのか...独自なのか、μ4/3なのか、まさかのNikon 1なのか、大いに注目される。
・Ricoh
最後に、半年くらい前に番外編で紹介したRicohだ。
レンズ交換式ではなく、ユニット交換式という変態路線（GXR）を突き進むRicohだが、Pentaxを傘下に収めた頃から、Qとは別に、大型素子を採用したミラーレス規格の投入の噂が絶えない。
たとえ既存規格への参画であったとしても、PentaxのK、645、Qの3つのマウントに加え、GXRまで抱えて、5番目の規格なんて個人的にはいささか信じ難いところがある。レンズ開発の負荷があまりに高い。
噂の根拠となっているのは恐らく、GXRに投入されたライカMマウントユニットだろう。Mマウントの往年の銘レンズをネイティブで使用できるとあってカルトな喝采を浴びた。これならレンズを自ら開発する必要はない。
だから個人的には、新規格ではなく、GXRのマウントユニットの方が現実味があると思う。
そうなると、やはり身内となったPentax Kマウントだろうか。多少速度が遅かろうとも、AFモーターを備えたKマウントユニットであれば、小型なLimitedシリーズも使用できてミラーレスらしさを保てるだろう。ぜひ期待したい。
ミラーレスカメラについてのレビューはこの辺にしとこう。
次回から、「ディジタル一眼レフ」カテゴリーに移行しよう。
つづく。
nobilesの投稿(23:45:48-2011-11-16) -
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