NOBILES Days
Jump to navigationToasting for the 3rd anniversary
この4/1をもって、転職して丸3年が経過した。誠に時が経つとは早いもので、職場にも十分打ち解けて、とてもリラックスして仕事できている。まあ、それが甘さにならないように自戒しつつやっていきたい。
同時に、長女の保育園入園からちょうど3年でもある。年中さん相当のクラスに上がったが、担任の先生は変わらなかった。人見知りする長女にとっては幸運だったろう。
保育園では次女と一緒に遊んだりして面倒見てるようなので、頼もしく思っている。家ではまだまだママやじいじ、ばあばに甘えちゃいがちだけど。
その「3周年のお祝い」...という名目で、この週末、いよいよコレを開けたよ！
Errazuriz Gewurztraminer
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/25sec, F2.5, ISO800)
チリワインの雄、エラスリス。そのシングルヴィンヤード、ゲヴェルツトラミネール2008！
ワイン知らん人には横文字だらけでなんのこっちゃだね (^_^;。
エラスリス＝製造者名
シングルヴィンヤード＝単一の畑からとれたブドウのみを使用（つまり高級）
ゲヴェルツトラミネール＝ブドウの品種
2008＝生産年
という肩書きの白ワインということになる（一般的に、ワインの値段は、時に味よりも肩書きで決まるようだ。特に高級であればあるほど、だ）。
さてこのゲヴェルツ。2月のアタマに、いつもの行きつけの酒屋で店長から試飲させてもらった時、その味に衝撃を受けた。それ以来いつか買おうと決めていた。
そして3月の決算セールでポイントが倍付けとなる日に買った。セールで店は特別ディスプレイになっていて、店頭にゲヴェルツは置いていなかったが、店長に言って指名買いした。指名買いとは、俺も偉くなったもんだ (^_^;。
もともと、俺がワインを飲み始めたのは
・缶ビールのように一定量を飲み干す必要がなく自分のペースで飲めること
・チビチビやればビール系飲料より安く済む
・水やら氷やらで割る面倒がない
・悪酔いしない
といった自堕落すぎる理由からだったのだが、先述の酒屋を行きつけにするや、試飲を繰り返して買っているうちに、スーパーのワインよりかなり高めのものに手を出すようになり、どんどん2番目の「低コスト」要素が薄れていった。
特に、店長が今の人になった1年くらい前に、その店長がチリまで視察に行った上で、大々的に取り扱いを開始したこの「エラスリス」を店長本人から紹介されたことが、俺にとって決定的だった。店長の話術に見事にやられた側面もあるが、ワイン自体とてもレベルが高かったのだ。
エラスリス家は、チリの大統領を4人も輩出するほどの名家で、銅山を持つ大富豪だそうだ。チリ版ケネディ家とも称されるほどと言う。
ワインはもともと19世紀からやっていた。だが10年ほど前、ヨーロッパのコンクールにワインを出展するために当主が渡欧したしたところ、製法など、ヨーロッパの最先端とのレベルの差に愕然として、そのままチリに戻らずワイン留学をしたのだという。
そしてワインの最先端を学んで帰国すると、その財力を投じ、良質なワインを作るための大規模な開発を行い、一気に巨大ワイナリーを築いたのだという。その規模は、巨大な人工池を作るほどのものだったそうだ。
その野望は、打倒ヨーロッパ、そして世界一の座である。すなわち威信である。
そのために、ある程度採算さえ度外視の投資であったようだ。そしてわずか数年で、店長をして「世界最強のワイナリー」と言わせる規模に拡大したのだという。そして実際、2004年のブラインドテイスティングで世界一の座を射止め、以降も上位の常連だそうである。
店長が語るこういうストーリーも、なんだか文学性を感じて、俺のツボにハマるのだ。
優勝したフラッグシップクラスでなくとも、エラスリスのワインは価格のクラスを超えた品質であるという。実際、俺も試飲して、その味に魅了された。いわゆる入門クラスのエステートであっても、俺がそれまで飲んだワインとは異次元の、様々なカラーの混ざった立体的な味がしたのだ。
Cabernet Sauvignon
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO800)
それからというもの、俺はこのエステートシリーズは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カルメネール、ピノ・ノワール、シラー、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなど、店にあった品種はことごとく制覇したんじゃないかというくらい次から次へと買って飲んだ。
一巡してからは、月一くらいで変わる店のイチオシのワインなどを買ったりしていたが、高すぎたり試飲で気に入らなかったりしたら迷わずエラスリスを買うほど気に入っている。
それでも、それより上のクラスには基本的に手を出さないでいた。だってもう、そんなのいつも飲んでたら金かかりすぎだもん。
だが、今年の年明け、俺はまんまと店長の甘い誘惑にハマるのだ。
「年明けだから、めったに開けないいいやつ試飲できますよ」
初売りに訪れた俺に、俺の予算内のオススメを紹介しつつ、せっかくだから、と言うのだ。タダでそんなの飲ませてくれるなんて、なんて親切なんだ、とホイホイ飲んじゃうのがビンボー根性である。
それが、ラ・クンブレという高級ワインだった。厳選したシラー種100%だという。
極めて瑞々しい味だった。飲み始めはまるでブドウジュースのようにまろやかで優しい甘さなのに、舌に広がると同時に様々な味がカラフルに浮かんでは消えていく、その名に恥じない深い味わいを楽しむことができた。それでいて軽やかなのだ。
年始の浮かれモードに乗って買ってしまいそうになるが、さすがに樋口一葉さんでも買えないような値段は厳しい。
しかし、これもその時に試飲させてくれたものだが、Errazuriz the Brendという赤のブレンドが、また違った深い味わいだったので、こっちを買った。カベルネソーヴィニヨンをメインにメルローをブレンドし、さらにカルメネールも足してあるようだ。これらはエステートシリーズより上のマックスレゼルヴァシリーズ相当のようだ。なるほど、贅沢な味がするわけだ。
あれ？考えてみたらこれだって、ラ・クンブレほどじゃないにしてもエステートシリーズの倍以上の値段じゃん！しかも、このワインに合わせて大きなグラスまで買っちまったのだから世話がない。
いい加減、その辺りで我に帰ったので、以降はエステートシリーズを超える価格のワインは3ヶ月に1本にしておこう、と自主規制をかけることにした。
そして2月。年始に買ったワインが底をついたので、またぞろ試飲できるように歩いて店を訪れた。
そこでまたオススメを聞きながら、「そうだ、これが開いてますよ」なんつってまた店長が試飲させてくれたのが、このゲヴェルツだったというわけだ。で、まんまと魅了されてしまったと。
結局その1ヶ月後の3月決算セールで買っちゃうわけだが、一応、先に示した年間4本という自主規制を破りたくなかったので、4月まで開けないことにした (^_^;。なので、転職3周年なんてのは、後付けもいいとこの口実なのだ。
だがまあ、口実であったにしても、転職後も楽しくやってこれたのは家族あってのことだ。子どもには飲ませられないが、嫁さんにもゲヴェルツを注いで、乾杯をした。
やっぱりハンパないぜエラスリス！
梨のような甘さがまず感じられるが、すぐに発泡のようにピリピリとした苦味が舌を刺激する。それでいて、そこに花の香りのような華やかな味が降り注いでくるようだ。
嫁さんも一口飲んで「わ、これは美味しい！」と驚くほどだった。
またまた試飲した時の店長の言葉を借りる。これより高いワインならそれなりに味も深まるけれど、もっと重くなる。この味でこの軽やかさは、このワインならではと思う、とな。
ひゃひゃひゃ。なんかもう買わなきゃアカン雰囲気だよね (^_^;。
でもまあ、その言葉がとても説得力を持つほど、このゲヴェルツは美味い。開けてから少しずつ変化していくであろう味も楽しみたい。
同時に、長女の保育園入園からちょうど3年でもある。年中さん相当のクラスに上がったが、担任の先生は変わらなかった。人見知りする長女にとっては幸運だったろう。
保育園では次女と一緒に遊んだりして面倒見てるようなので、頼もしく思っている。家ではまだまだママやじいじ、ばあばに甘えちゃいがちだけど。
その「3周年のお祝い」...という名目で、この週末、いよいよコレを開けたよ！
Errazuriz Gewurztraminer
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/25sec, F2.5, ISO800)
チリワインの雄、エラスリス。そのシングルヴィンヤード、ゲヴェルツトラミネール2008！
ワイン知らん人には横文字だらけでなんのこっちゃだね (^_^;。
エラスリス＝製造者名
シングルヴィンヤード＝単一の畑からとれたブドウのみを使用（つまり高級）
ゲヴェルツトラミネール＝ブドウの品種
2008＝生産年
という肩書きの白ワインということになる（一般的に、ワインの値段は、時に味よりも肩書きで決まるようだ。特に高級であればあるほど、だ）。
さてこのゲヴェルツ。2月のアタマに、いつもの行きつけの酒屋で店長から試飲させてもらった時、その味に衝撃を受けた。それ以来いつか買おうと決めていた。
そして3月の決算セールでポイントが倍付けとなる日に買った。セールで店は特別ディスプレイになっていて、店頭にゲヴェルツは置いていなかったが、店長に言って指名買いした。指名買いとは、俺も偉くなったもんだ (^_^;。
もともと、俺がワインを飲み始めたのは
・缶ビールのように一定量を飲み干す必要がなく自分のペースで飲めること
・チビチビやればビール系飲料より安く済む
・水やら氷やらで割る面倒がない
・悪酔いしない
といった自堕落すぎる理由からだったのだが、先述の酒屋を行きつけにするや、試飲を繰り返して買っているうちに、スーパーのワインよりかなり高めのものに手を出すようになり、どんどん2番目の「低コスト」要素が薄れていった。
特に、店長が今の人になった1年くらい前に、その店長がチリまで視察に行った上で、大々的に取り扱いを開始したこの「エラスリス」を店長本人から紹介されたことが、俺にとって決定的だった。店長の話術に見事にやられた側面もあるが、ワイン自体とてもレベルが高かったのだ。
エラスリス家は、チリの大統領を4人も輩出するほどの名家で、銅山を持つ大富豪だそうだ。チリ版ケネディ家とも称されるほどと言う。
ワインはもともと19世紀からやっていた。だが10年ほど前、ヨーロッパのコンクールにワインを出展するために当主が渡欧したしたところ、製法など、ヨーロッパの最先端とのレベルの差に愕然として、そのままチリに戻らずワイン留学をしたのだという。
そしてワインの最先端を学んで帰国すると、その財力を投じ、良質なワインを作るための大規模な開発を行い、一気に巨大ワイナリーを築いたのだという。その規模は、巨大な人工池を作るほどのものだったそうだ。
その野望は、打倒ヨーロッパ、そして世界一の座である。すなわち威信である。
そのために、ある程度採算さえ度外視の投資であったようだ。そしてわずか数年で、店長をして「世界最強のワイナリー」と言わせる規模に拡大したのだという。そして実際、2004年のブラインドテイスティングで世界一の座を射止め、以降も上位の常連だそうである。
店長が語るこういうストーリーも、なんだか文学性を感じて、俺のツボにハマるのだ。
優勝したフラッグシップクラスでなくとも、エラスリスのワインは価格のクラスを超えた品質であるという。実際、俺も試飲して、その味に魅了された。いわゆる入門クラスのエステートであっても、俺がそれまで飲んだワインとは異次元の、様々なカラーの混ざった立体的な味がしたのだ。
Cabernet Sauvignon
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO800)
それからというもの、俺はこのエステートシリーズは、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロー、カルメネール、ピノ・ノワール、シラー、ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネなど、店にあった品種はことごとく制覇したんじゃないかというくらい次から次へと買って飲んだ。
一巡してからは、月一くらいで変わる店のイチオシのワインなどを買ったりしていたが、高すぎたり試飲で気に入らなかったりしたら迷わずエラスリスを買うほど気に入っている。
それでも、それより上のクラスには基本的に手を出さないでいた。だってもう、そんなのいつも飲んでたら金かかりすぎだもん。
だが、今年の年明け、俺はまんまと店長の甘い誘惑にハマるのだ。
「年明けだから、めったに開けないいいやつ試飲できますよ」
初売りに訪れた俺に、俺の予算内のオススメを紹介しつつ、せっかくだから、と言うのだ。タダでそんなの飲ませてくれるなんて、なんて親切なんだ、とホイホイ飲んじゃうのがビンボー根性である。
それが、ラ・クンブレという高級ワインだった。厳選したシラー種100%だという。
極めて瑞々しい味だった。飲み始めはまるでブドウジュースのようにまろやかで優しい甘さなのに、舌に広がると同時に様々な味がカラフルに浮かんでは消えていく、その名に恥じない深い味わいを楽しむことができた。それでいて軽やかなのだ。
年始の浮かれモードに乗って買ってしまいそうになるが、さすがに樋口一葉さんでも買えないような値段は厳しい。
しかし、これもその時に試飲させてくれたものだが、Errazuriz the Brendという赤のブレンドが、また違った深い味わいだったので、こっちを買った。カベルネソーヴィニヨンをメインにメルローをブレンドし、さらにカルメネールも足してあるようだ。これらはエステートシリーズより上のマックスレゼルヴァシリーズ相当のようだ。なるほど、贅沢な味がするわけだ。
あれ？考えてみたらこれだって、ラ・クンブレほどじゃないにしてもエステートシリーズの倍以上の値段じゃん！しかも、このワインに合わせて大きなグラスまで買っちまったのだから世話がない。
いい加減、その辺りで我に帰ったので、以降はエステートシリーズを超える価格のワインは3ヶ月に1本にしておこう、と自主規制をかけることにした。
そして2月。年始に買ったワインが底をついたので、またぞろ試飲できるように歩いて店を訪れた。
そこでまたオススメを聞きながら、「そうだ、これが開いてますよ」なんつってまた店長が試飲させてくれたのが、このゲヴェルツだったというわけだ。で、まんまと魅了されてしまったと。
結局その1ヶ月後の3月決算セールで買っちゃうわけだが、一応、先に示した年間4本という自主規制を破りたくなかったので、4月まで開けないことにした (^_^;。なので、転職3周年なんてのは、後付けもいいとこの口実なのだ。
だがまあ、口実であったにしても、転職後も楽しくやってこれたのは家族あってのことだ。子どもには飲ませられないが、嫁さんにもゲヴェルツを注いで、乾杯をした。
やっぱりハンパないぜエラスリス！
梨のような甘さがまず感じられるが、すぐに発泡のようにピリピリとした苦味が舌を刺激する。それでいて、そこに花の香りのような華やかな味が降り注いでくるようだ。
嫁さんも一口飲んで「わ、これは美味しい！」と驚くほどだった。
またまた試飲した時の店長の言葉を借りる。これより高いワインならそれなりに味も深まるけれど、もっと重くなる。この味でこの軽やかさは、このワインならではと思う、とな。
ひゃひゃひゃ。なんかもう買わなきゃアカン雰囲気だよね (^_^;。
でもまあ、その言葉がとても説得力を持つほど、このゲヴェルツは美味い。開けてから少しずつ変化していくであろう味も楽しみたい。
nobilesの投稿(23:49:28-2013-04-03) -
カテゴリ: Main
コメント
ぽんいけ wrote:
2013-04-04 09:14:37
nobiles wrote:
いやいや、最近だよ。文中にある通り、酒屋の店長にまんまとノセられて (^_^;。
2013-04-05 01:01:51
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