NOBILES Days
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カバンを買った。
これまで使っていたのは、先日も紹介したが、5年前に買ったCamperというメーカーのものだった。
ポケットも多いし、何より明るい緑色がファッショナブルなので、非常に気に入って、5年間みっちり使ってきた。が、ほとんど毎日の出動だったので（通勤だけでなく、バンド練などにも）、かなりくたびれていた。
また、会社で使っている13インチのPCはギリギリ入るのだが、かなり無理矢理感が強く、またPCは裸で入れる必要があった。もう少し容量があればなぁ、と思っていた。
せっかくだから、革のがいいと思っていた。当初は、シザーバッグと同じ、土屋鞄のショルダーに目を付けていた。だが、サイズがCamperと同じか、もっと小さいくらいだし、デザインがノーブルすぎるかなぁ、と思っていた。
だが、ある日何気なく、財布のブランドのサイトを見たら、目につくデザインのショルダーがあった。早速会社帰りに、お店に実物を見に行った。気に入っちゃって、週末には買っちまった (^_^;。
Lin-Ku Cerchio Shoulder
(PentaxK-7, PentaxDA21mmLimitedF3.2, 5.0sec, F8.0, ISO100)
実はかなり大きい。買った日はそのまま会社に休日出勤したのだが、中にCamperを丸ごと収容して持って帰って来れたほどだ。
蓋部分の革はかなり贅沢に使ってあり、同じデザインでも、別の個体ではかなり表情が異なることに驚いた。一方で、アイボリーの部分はナイロンだが、防弾チョッキにも使われるタイプのものらしく、軽くて非常に丈夫なのだそうだ。サラサラとして触り心地がいいし、気品もある。ベルトの根元の部分にコダワリがあって、金具を使わず、革でループを作って本体をぶら下げている。
でも、ベルトがとれないのはちょっと不安だなぁ。何と言っても俺はチャリで大汗かくから。Camperの時なんて毎週のようにベルト外して洗っていた。
まあ、それはおいおい対策を考えよう。それより、このカバンも、5年と言わず末永く使いたい。
思い出話をする。
俺は就職して以降長らくご無沙汰だったバンド活動を、2003年の初夏に再開することができた。会社の英会話研修が縁で、先輩社員に誘っていただいたのがきっかけだ。今こうして未だにバンド活動を楽しめているのはその先輩のおかげだ。足を向けて寝られない。あ、でも方角的に足向けて寝てるかも (^_^;。
ともかく。
そのバンドのボーカルは、先輩が外部のセッションサークルから連れて来た女性だった。
あるバンドリハ、それは池袋の南口の方の辺鄙なスタジオでだったと記憶しているが、リハ後の駅までの道すがら、彼女が俺に話しかけてきた。
「私、他にバンドもう一つやってるですけど、キーボードが足りないんです。参加してみませんか？」
聞けば、ホーン隊も含む大所帯で、EWFやAWBなどをやるという。ちょうどその辺りの曲にかぶれ始めた頃だ。俺はそのバンドの次のリハに参加することにした。
その時に入ったスタジオは、20畳もの広さで、大所帯でも余裕でリハができるところだった。
バンドリハは楽しかった。ちゃんとクリエイティブに曲を作り上げていく感じがした。まだインターネット募集で立ち上げたばかりで、名前も決まっていないというそのバンドに、俺は加入することになった。
バンドの名前を決めることになって、俺は「美女気Funk Show」なんて提案してみたが、埼玉ローカルネタなので却下された。
結局、語呂で決めたんだったかな？「天地無用」。これがバンド名になった。
無事にバンド名も決まったが、「天地無用」は、残念ながらメンバー間でモチベーションの温度差があった。
まず、メンバーのリハへの出席率が高くなかった。俺は5〜6回程度、同じスタジオでのリハに参加したが、10人前後のメンバー全員が揃うことは一度もなかった。
メインボーカルの女性は、リハに2時間遅れてきて、平然とマイク立てると、挨拶もなく歌い始めたりする人だった。
俺を誘ってくれた女性はコーラスだったが、彼女は「お金がなくてリハ行けません」ということがよくあった。どんだけ金ねーんだ！？
どうしてるのかなあ、今。連絡取ろうにも、フリーのメールを「容量いっぱいになったから違うアドレス取りました」って人だしな！
リーダーのギタリストも変わっていた。ライブに興味がないというのだ。こうしてスタジオに入って音楽作るだけでいいと。まあ、それもアリだろうけど...。アマチュアのバンドではやっぱり、区切りというか、目標がないのは辛いものがある。
そんなこともあって、少しずつメンバーも脱退していった。
結局、俺の加入から半年ちょっとで、「天地無用」は解散した。メンバーの集まりの悪さに悩んだリーダーが、まさかの「僕はこのバンドを卒業します」宣言をしたのだ。
リーダーが卒業してしまっては、バンドを続けようがない。俺はその報せを出張中、極寒の八戸で聞いた。気温もあいまって、ものすごく寂しい気持ちになったのを覚えている。
だが結局その解散は、彼にとってはモチベーションの低い人の「足切り」が目的だったようで、すぐに演奏隊だけで新たなバンドを立ち上げる計画が持ち上がった。
だが、これもうまく行かなかった。確かドラムくんの都合が悪くなったからだったかな。
それから数ヶ月経って、元リーダーのギタリストが新たなバンドの結成を模索し始めた。インターネットでメンバーを募集し、オーディションをやるという。その際、キーボードがいないので手伝って欲しい、と言われた。
つまり、リハ用のトラであり、メンバーとしての打診ではなかった。確か5回くらいリハ参加要請があったが、やっぱり、トラではモチベーションが上がらないし、ちょうど仕事が忙しかったのもあり、1度しか参加していない。気を遣ってくれていたのかもしれないが、どうしたいのか分かりづらくもあった。
その1回のリハの後、実はリーダーの彼とはサシ飲みに行った。歳もほぼ一緒だし、結婚を決めた直後という境遇も一緒だったので、妙に盛り上がった。
結局その数ヶ月後、2004年の春だったろうか。俺は彼から正式にバンド加入の要請をもらった。だが、俺はそれを断ることになった。わずか1週間程度の差だったと思うが、他のバンドへの加入を決めたからだ。「天地無用」で事実上リハーサルを仕切っていたベーシストが立ち上げたバンドだった。
それが、現在も所属するLoop on pooLであり、そのリーダーYaSlapだった。
YaSlapと、ギターの彼との違いは、正式な加入要請の時期もあるが、方針の明確さにもあった。もし、最初から加入前提の話だったら俺は彼のバンドに加入していたかもしれない。
でも、そうだったとして、俺は今でもバンドをやっていただろうか。このジャンルのバンドギョーカイは意外に狭い。彼のバンド活動は最初の1年程度はYaSlapを通して聞いていたが、以降は全く耳にしなくなったということは、活動していないか、関東にいないかのどちらかだろう（それとも、やっぱりライブをやってないのか？？）。少なくとも、その時のバンドを今まで続けていることはなかっただろう。
2004年の5月に、そうして加入したLoop on pooLは、YaSlapが当時他に掛け持ちしていたバンドで一緒だったメンバーを中心に初期メンバーが組まれた。つまり、ある程度計算できる人たちということだ。
「天地無用」からは俺の他に、こちらも現在でも所属している（育休中だけど (^_^;）、テナーサックスのみくほこが加入した。
他にも、ギターのカルロス、ピアノのみさこはこの時参加した初期メンバーだ。初期メンバー7人で、9年やって5人がまだ在籍してるって、結構すごいよな。
バンドが変わっても、天地無用時代と同じ20畳のスタジオが主練習場になった。そこでまず、ドラム探しから始めることになった。そう、大概の楽器が揃っていたのに、肝心のドラムがいなかった。
数ヶ月かけてようやく無事ドラムが決まり、メンバーのツテやネット応募により、Loop は女声ボーカル3枚、ホーン隊4枚、総勢12名の大所帯バンドになった。
LOP the 1st @Ohtsuka Welcome Back
(Peanasonic DMC-FZ10(6.0mm=equiv36.0mm), 1/25sec, F2.8, ISO400)
それから2回のライブを行ったが、Loopにおいても、当初はボーカル陣と演奏陣との間に溝があった。結局自身の都合や、方針の違いから、3人いたボーカルは全員脱退し、新たに加入した1人だけになってしまった。
また時を同じくして、都合がつかなくなってTp、Tb、そしてドラムまでもが脱退した上、他にも2名が長期の離脱を余儀無くされた。
この2004年後半〜2005年前半にかけての時期は、本当に解散の危機だった。活動できるメンバーが5人だけ、しかもドラムなしという状態になってしまった。
だが、新たに加入したボーカル、Zakkyがドラムなかたを連れてきてくれた。その彼が、ボーカルひとみを連れてきた。俺も、大学時代のサークルからTpはるかをスカウトした。こうしてなんとか、バンドは体裁を保てるようになった。
それだけではなかった。Zakkyは現在でもLoopのレパートリーとなっている数曲を提案してくれた。これらの曲が、その後のLoopの選曲のベースとなったと言っても過言ではない。そして、メンバーも同じ方向を向いて活動するようになっていったような気がする。
残念ながらZakkyは体調の都合で脱退することになる。ライブを1度しかできなかったのは極めて残念だった。
しかしながら、そのライブを機にTs JoeとTbあややんが加入した。離脱していたメンバーも戻った。その半年後には、脱退メンバーの補充としてAs Georgeも加入した。Loopは11名までその勢力を回復した。
だが、最後のワンピースがなかなか埋まらなかった。Loopはツインボーカルにしたいというのが、Zakky-ひとみ時代からのバンドの思いだった。オーディションを繰り返しても、なかなかひとみに釣り合うボーカルは現れなかった。2007年7月、いつものスタジオでのリハで、もう何度目かのボーカルオーディションだ。ここでついに、なおりんごの加入が決定した。
ここから3年半、12人ものメンバーの出入りがない安定期になった。たくさんのライブをこなしながら、数が揃ってきたオリジナル曲をレコーディングして、2010年11月に、とうとう1stアルバム"Loopness"も完成した。
25th Pioneer Music Festival @Shibuya O-West
(Canon EOS20D, 1/250sec, F3.5, ISO800)
LOP the 10th @Harajuku Crocodile
(Canon EOS5DmarkII, 1/80sec, F4.5, ISO3200)
それを記念したワンマンライブをもって、残念ながらはるかが脱退してしまったが、代わりに超強力Tp中川ストラトスが加入し、Loopは今に至る。
これまで、Loopは13回のブッキングライブを含めて21回のライブの機会に恵まれてきた。ではこの9年で、バンドとしてもっとも演奏した場所はどこだろうか？
原宿クロコダイル？ライブならそうだろうが、違う。「天地無用」の時代からリハと言えばここだった。
代々木SoundTower Premiumである。8割以上のリハをここでやってきたんじゃないか。
リハの前に、地下のミーティングルームで1時間話した時期もある。時間がもったいないからやめちゃったけど、曲選考だとか、オヤツの分け合いっことか、まるでサークルみたいだった。ミーティングは、コンパクト化して、リハ時間内の休憩時間に行うようになった。
リハはLoopでは通常4時間行う。なかなか体力を要する。でも、つまらないと感じたことはないかもしれない。基本的に、このバンドで演奏するのは楽しいからだ。
21時に終わってそのペンシルビルを出ると、首都高の向こう側に、ドコモタワーがそびえていた。それを目指して駅に向かう。そして、いつもの飲みメンバー4人ほどに加え、都合がつけば多い時は10人近くが赤提灯の店にしけこむ。
これが、Loopの日常だ。
否、日常だった。
3月末に、突然SoundTower Premiumが営業を停止した。オーナーが変わり、方針転換したというのだ。3/17に、「LOP the 13th」のゲネプロを行ったのが最後になってしまった。その時には明確な兆候はなかったのに。
5つあるスタジオが全て同じレイアウトの22畳、機材も同じ。まあ実際には当たり外れあったけど。ホーン隊を持つ、Loopのような大所帯バンドには、なくてはならないスタジオだった。Loopの歴史はSoundTower Premiumとともにあった、と言っても過言ではない。
思い出がたくさんあるスタジオが閉じたこと自体寂しいのだが、現実問題、これからのLoopの活動にとっても痛手だ。とりあえず、土日営業は続けるという同系列のSoundTower16畳でリハはできるが、Loopにとっては結構手狭だ。流浪の旅が始まりそうだ。
今はとにかく、これまでありがとう、SoundTower Premium。願わくば復活してくれることを。
これまで使っていたのは、先日も紹介したが、5年前に買ったCamperというメーカーのものだった。
ポケットも多いし、何より明るい緑色がファッショナブルなので、非常に気に入って、5年間みっちり使ってきた。が、ほとんど毎日の出動だったので（通勤だけでなく、バンド練などにも）、かなりくたびれていた。
また、会社で使っている13インチのPCはギリギリ入るのだが、かなり無理矢理感が強く、またPCは裸で入れる必要があった。もう少し容量があればなぁ、と思っていた。
せっかくだから、革のがいいと思っていた。当初は、シザーバッグと同じ、土屋鞄のショルダーに目を付けていた。だが、サイズがCamperと同じか、もっと小さいくらいだし、デザインがノーブルすぎるかなぁ、と思っていた。
だが、ある日何気なく、財布のブランドのサイトを見たら、目につくデザインのショルダーがあった。早速会社帰りに、お店に実物を見に行った。気に入っちゃって、週末には買っちまった (^_^;。
Lin-Ku Cerchio Shoulder
(PentaxK-7, PentaxDA21mmLimitedF3.2, 5.0sec, F8.0, ISO100)
実はかなり大きい。買った日はそのまま会社に休日出勤したのだが、中にCamperを丸ごと収容して持って帰って来れたほどだ。
蓋部分の革はかなり贅沢に使ってあり、同じデザインでも、別の個体ではかなり表情が異なることに驚いた。一方で、アイボリーの部分はナイロンだが、防弾チョッキにも使われるタイプのものらしく、軽くて非常に丈夫なのだそうだ。サラサラとして触り心地がいいし、気品もある。ベルトの根元の部分にコダワリがあって、金具を使わず、革でループを作って本体をぶら下げている。
でも、ベルトがとれないのはちょっと不安だなぁ。何と言っても俺はチャリで大汗かくから。Camperの時なんて毎週のようにベルト外して洗っていた。
まあ、それはおいおい対策を考えよう。それより、このカバンも、5年と言わず末永く使いたい。
思い出話をする。
俺は就職して以降長らくご無沙汰だったバンド活動を、2003年の初夏に再開することができた。会社の英会話研修が縁で、先輩社員に誘っていただいたのがきっかけだ。今こうして未だにバンド活動を楽しめているのはその先輩のおかげだ。足を向けて寝られない。あ、でも方角的に足向けて寝てるかも (^_^;。
ともかく。
そのバンドのボーカルは、先輩が外部のセッションサークルから連れて来た女性だった。
あるバンドリハ、それは池袋の南口の方の辺鄙なスタジオでだったと記憶しているが、リハ後の駅までの道すがら、彼女が俺に話しかけてきた。
「私、他にバンドもう一つやってるですけど、キーボードが足りないんです。参加してみませんか？」
聞けば、ホーン隊も含む大所帯で、EWFやAWBなどをやるという。ちょうどその辺りの曲にかぶれ始めた頃だ。俺はそのバンドの次のリハに参加することにした。
その時に入ったスタジオは、20畳もの広さで、大所帯でも余裕でリハができるところだった。
バンドリハは楽しかった。ちゃんとクリエイティブに曲を作り上げていく感じがした。まだインターネット募集で立ち上げたばかりで、名前も決まっていないというそのバンドに、俺は加入することになった。
バンドの名前を決めることになって、俺は「美女気Funk Show」なんて提案してみたが、埼玉ローカルネタなので却下された。
結局、語呂で決めたんだったかな？「天地無用」。これがバンド名になった。
無事にバンド名も決まったが、「天地無用」は、残念ながらメンバー間でモチベーションの温度差があった。
まず、メンバーのリハへの出席率が高くなかった。俺は5〜6回程度、同じスタジオでのリハに参加したが、10人前後のメンバー全員が揃うことは一度もなかった。
メインボーカルの女性は、リハに2時間遅れてきて、平然とマイク立てると、挨拶もなく歌い始めたりする人だった。
俺を誘ってくれた女性はコーラスだったが、彼女は「お金がなくてリハ行けません」ということがよくあった。どんだけ金ねーんだ！？
どうしてるのかなあ、今。連絡取ろうにも、フリーのメールを「容量いっぱいになったから違うアドレス取りました」って人だしな！
リーダーのギタリストも変わっていた。ライブに興味がないというのだ。こうしてスタジオに入って音楽作るだけでいいと。まあ、それもアリだろうけど...。アマチュアのバンドではやっぱり、区切りというか、目標がないのは辛いものがある。
そんなこともあって、少しずつメンバーも脱退していった。
結局、俺の加入から半年ちょっとで、「天地無用」は解散した。メンバーの集まりの悪さに悩んだリーダーが、まさかの「僕はこのバンドを卒業します」宣言をしたのだ。
リーダーが卒業してしまっては、バンドを続けようがない。俺はその報せを出張中、極寒の八戸で聞いた。気温もあいまって、ものすごく寂しい気持ちになったのを覚えている。
だが結局その解散は、彼にとってはモチベーションの低い人の「足切り」が目的だったようで、すぐに演奏隊だけで新たなバンドを立ち上げる計画が持ち上がった。
だが、これもうまく行かなかった。確かドラムくんの都合が悪くなったからだったかな。
それから数ヶ月経って、元リーダーのギタリストが新たなバンドの結成を模索し始めた。インターネットでメンバーを募集し、オーディションをやるという。その際、キーボードがいないので手伝って欲しい、と言われた。
つまり、リハ用のトラであり、メンバーとしての打診ではなかった。確か5回くらいリハ参加要請があったが、やっぱり、トラではモチベーションが上がらないし、ちょうど仕事が忙しかったのもあり、1度しか参加していない。気を遣ってくれていたのかもしれないが、どうしたいのか分かりづらくもあった。
その1回のリハの後、実はリーダーの彼とはサシ飲みに行った。歳もほぼ一緒だし、結婚を決めた直後という境遇も一緒だったので、妙に盛り上がった。
結局その数ヶ月後、2004年の春だったろうか。俺は彼から正式にバンド加入の要請をもらった。だが、俺はそれを断ることになった。わずか1週間程度の差だったと思うが、他のバンドへの加入を決めたからだ。「天地無用」で事実上リハーサルを仕切っていたベーシストが立ち上げたバンドだった。
それが、現在も所属するLoop on pooLであり、そのリーダーYaSlapだった。
YaSlapと、ギターの彼との違いは、正式な加入要請の時期もあるが、方針の明確さにもあった。もし、最初から加入前提の話だったら俺は彼のバンドに加入していたかもしれない。
でも、そうだったとして、俺は今でもバンドをやっていただろうか。このジャンルのバンドギョーカイは意外に狭い。彼のバンド活動は最初の1年程度はYaSlapを通して聞いていたが、以降は全く耳にしなくなったということは、活動していないか、関東にいないかのどちらかだろう（それとも、やっぱりライブをやってないのか？？）。少なくとも、その時のバンドを今まで続けていることはなかっただろう。
2004年の5月に、そうして加入したLoop on pooLは、YaSlapが当時他に掛け持ちしていたバンドで一緒だったメンバーを中心に初期メンバーが組まれた。つまり、ある程度計算できる人たちということだ。
「天地無用」からは俺の他に、こちらも現在でも所属している（育休中だけど (^_^;）、テナーサックスのみくほこが加入した。
他にも、ギターのカルロス、ピアノのみさこはこの時参加した初期メンバーだ。初期メンバー7人で、9年やって5人がまだ在籍してるって、結構すごいよな。
バンドが変わっても、天地無用時代と同じ20畳のスタジオが主練習場になった。そこでまず、ドラム探しから始めることになった。そう、大概の楽器が揃っていたのに、肝心のドラムがいなかった。
数ヶ月かけてようやく無事ドラムが決まり、メンバーのツテやネット応募により、Loop は女声ボーカル3枚、ホーン隊4枚、総勢12名の大所帯バンドになった。
LOP the 1st @Ohtsuka Welcome Back
(Peanasonic DMC-FZ10(6.0mm=equiv36.0mm), 1/25sec, F2.8, ISO400)
それから2回のライブを行ったが、Loopにおいても、当初はボーカル陣と演奏陣との間に溝があった。結局自身の都合や、方針の違いから、3人いたボーカルは全員脱退し、新たに加入した1人だけになってしまった。
また時を同じくして、都合がつかなくなってTp、Tb、そしてドラムまでもが脱退した上、他にも2名が長期の離脱を余儀無くされた。
この2004年後半〜2005年前半にかけての時期は、本当に解散の危機だった。活動できるメンバーが5人だけ、しかもドラムなしという状態になってしまった。
だが、新たに加入したボーカル、Zakkyがドラムなかたを連れてきてくれた。その彼が、ボーカルひとみを連れてきた。俺も、大学時代のサークルからTpはるかをスカウトした。こうしてなんとか、バンドは体裁を保てるようになった。
それだけではなかった。Zakkyは現在でもLoopのレパートリーとなっている数曲を提案してくれた。これらの曲が、その後のLoopの選曲のベースとなったと言っても過言ではない。そして、メンバーも同じ方向を向いて活動するようになっていったような気がする。
残念ながらZakkyは体調の都合で脱退することになる。ライブを1度しかできなかったのは極めて残念だった。
しかしながら、そのライブを機にTs JoeとTbあややんが加入した。離脱していたメンバーも戻った。その半年後には、脱退メンバーの補充としてAs Georgeも加入した。Loopは11名までその勢力を回復した。
だが、最後のワンピースがなかなか埋まらなかった。Loopはツインボーカルにしたいというのが、Zakky-ひとみ時代からのバンドの思いだった。オーディションを繰り返しても、なかなかひとみに釣り合うボーカルは現れなかった。2007年7月、いつものスタジオでのリハで、もう何度目かのボーカルオーディションだ。ここでついに、なおりんごの加入が決定した。
ここから3年半、12人ものメンバーの出入りがない安定期になった。たくさんのライブをこなしながら、数が揃ってきたオリジナル曲をレコーディングして、2010年11月に、とうとう1stアルバム"Loopness"も完成した。
25th Pioneer Music Festival @Shibuya O-West
(Canon EOS20D, 1/250sec, F3.5, ISO800)
LOP the 10th @Harajuku Crocodile
(Canon EOS5DmarkII, 1/80sec, F4.5, ISO3200)
それを記念したワンマンライブをもって、残念ながらはるかが脱退してしまったが、代わりに超強力Tp中川ストラトスが加入し、Loopは今に至る。
これまで、Loopは13回のブッキングライブを含めて21回のライブの機会に恵まれてきた。ではこの9年で、バンドとしてもっとも演奏した場所はどこだろうか？
原宿クロコダイル？ライブならそうだろうが、違う。「天地無用」の時代からリハと言えばここだった。
代々木SoundTower Premiumである。8割以上のリハをここでやってきたんじゃないか。
リハの前に、地下のミーティングルームで1時間話した時期もある。時間がもったいないからやめちゃったけど、曲選考だとか、オヤツの分け合いっことか、まるでサークルみたいだった。ミーティングは、コンパクト化して、リハ時間内の休憩時間に行うようになった。
リハはLoopでは通常4時間行う。なかなか体力を要する。でも、つまらないと感じたことはないかもしれない。基本的に、このバンドで演奏するのは楽しいからだ。
21時に終わってそのペンシルビルを出ると、首都高の向こう側に、ドコモタワーがそびえていた。それを目指して駅に向かう。そして、いつもの飲みメンバー4人ほどに加え、都合がつけば多い時は10人近くが赤提灯の店にしけこむ。
これが、Loopの日常だ。
否、日常だった。
3月末に、突然SoundTower Premiumが営業を停止した。オーナーが変わり、方針転換したというのだ。3/17に、「LOP the 13th」のゲネプロを行ったのが最後になってしまった。その時には明確な兆候はなかったのに。
5つあるスタジオが全て同じレイアウトの22畳、機材も同じ。まあ実際には当たり外れあったけど。ホーン隊を持つ、Loopのような大所帯バンドには、なくてはならないスタジオだった。Loopの歴史はSoundTower Premiumとともにあった、と言っても過言ではない。
思い出がたくさんあるスタジオが閉じたこと自体寂しいのだが、現実問題、これからのLoopの活動にとっても痛手だ。とりあえず、土日営業は続けるという同系列のSoundTower16畳でリハはできるが、Loopにとっては結構手狭だ。流浪の旅が始まりそうだ。
今はとにかく、これまでありがとう、SoundTower Premium。願わくば復活してくれることを。
nobilesの投稿(23:46:38-2013-04-25) -
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