NOBILES Days
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先日書いた、長女の通信教育についてだが…。
悪いことに、長女の保育園のクラスメートが、辞めようと思っていたB社の通信教育をとっていて、1年生講座を申し込んだらもらえる勉強マシーンみたいなヤツが届いた、というような話をしたらしいのだ。保育園の年長さんってそんな世間話まですんの？？それで、長女も「楽しみだなー。キーちゃんのはまだ来ないのかなー？」なんて言い出していた。
そもそも、長女はB社の通信教育はかなり集中して取り組んでいた。だからこそ、もっとハイレベルなものを求めたわけなのだが、そんなに一生懸命やっているのに、それを勝手に辞めて他のものに代えていいのか？という罪悪感にこちらが苛まれてきた。
「勉強マシーン」とやらがゲーム機みたいでしゃらくさいなー、と思っていたが、たとえば文字の書き順なんかは動画で表示されるのでとても直感的に理解できるというメリットはあった。長女はそれを黙々とこなして、確かにマスターしていた。
それで結局…もうね、親バカと呼んでいただいて構いませんよ。「より考えさせる内容」の某社に鞍替えを試みたのだが、結局「両方とる」ことにしてしまった (′Д`;。
まあ、しっかり両方やれば無駄になる金じゃないし、こなすのが難しそうになったところでどちらか辞めたっていいわけだし。ちょっと贅沢だけど、しばし両輪でやらせてみるよ。
さて、大怪我日記はまだ終わっていないつもりなんだけど (^_^;、ちょっと先にタイムリーな話題に触れておこうか。
The candles
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO320)
嫁さんのおじいさんは、実はALSで亡くなった。
ALSとは「筋萎縮性側索硬化症」という、筋肉の萎縮が短期間で進行する病気である。現段階で有効な治療法が見つかっていない、不治の病でもある。
おじいさんはALS患者の典型的な最期で、呼吸器が麻痺した。嫁さんの実家に帰って来たおじいさんは、まさに「断末魔の叫び」のように、腕をつっぱり、口を大きく開けて突き出したまま硬直していた。その姿は、当時3歳だった長女が恐怖するほどだった。
高齢ということもあって進行は遅かったようだし、「どうせ死ぬんだから何かを制限されるなんてジョーダンじゃねえや」という方だったので、最期まで酒もタバコも楽しんでいた。多分、若いALS患者が抱える悩みはさほどなかったと思う。それでも、右半身からだんだん麻痺していったようで、お気に入りの自転車に乗れなくなり、箸が持てなくなり、呼吸が苦しくなっていき、最後には人工呼吸器をつけて、という様子を、近所に住んでから2年ほどの間に目の当たりにした。
さて昨今、ALSのチャリティという活動が流行っている。最初に言っておきたいのは、純粋に「ALSの認知のため」と参加した人達は本当に素晴らしい意思を持ってやったのだと思うし、それを蔑むつもりはまったくない。でも、（散々ネットなどでは出し尽くされた意見とは思うが）それを誰が誰に指名されたとか、「こんなに派手にやったぜ」的な動画が一人歩きしている気がする。ALSの何たるかについて、もともとの狙いの通り広まっているのかな？と若干不安に思っている。中には、自分の宣伝にすり替えているような酷い例もあると聞いた。
それでも、ALSという病名すら知らなかった人たちに、少しでも引っかかるだけ、意義はあると思うけどね。
よく酔っぱらった嫁さんのおじいさんに捕まって聞かされていたのだが（「よく」は「酔っぱらう」と「聞かされる」の両方を修飾している (^_^;）、
「○○さん（俺）ね、わたしALSなんですけどね。こりゃ難病指定されていてですね、全額医療費が出るんですね。ひぃっく。」
そう。少なくとも日本ではALSは難病指定されていて患者は医療費を負担する必要がない。
もちろん、不治の病である以上、研究のための資金は必要だ。
また、おじいさんは俺が知っている限り最期までやらなかったと記憶してるけど、まだ若いALS患者の場合、気道に直接人工呼吸器を入れるために声帯を潰してしまう。つまり喋れなくなる。字を書く腕の筋肉も麻痺してしまうため、他人とのコミュニケーションには、目の動きだけで文字を入力できる特殊な装置や、読唇術を持った通訳が必要だ。治療費ではなく、それ以外の「生きるために必要なこと」に多額な費用がかかる、ということも正確に認識すべきだと思う。
それからもう一つ思うのは、ALS以外にも不治の病、かつALSと違って難病指定を受けていない病気はたくさんある。たとえば、「アシュリー」で有名な早老病（「プロジェリア」や「コケイン症候群」）などだ。ALSだけが大きく取り上げられるのも、ちょっと不公平な気がするのだ。
こーんな屁理屈をね、指名もされてなきゃ行動もしてないで言うんじゃかっこ悪いと思いましてね。
ちょっと話が飛ぶけど、数ヶ月前、友人の娘さんが旅立った。先天性の障害を抱えた可愛い可愛い赤ちゃんだ。障害を持っていることが分かっても、それを受け容れ、しっかり添い遂げようとした友人のことを心から尊敬したし、でも綺麗事では片付けられない厳しくて辛いこともあったと想像する。
比べるのもおかしいけど、嫁さんのおじいさんの場合、難病とは言え、高齢ということもあり、それを受容してむしろ余生を楽しんでいる雰囲気さえあった。70過ぎまで農家として働き、同時に長年民生委員として活躍し、ひ孫までもうけて、自分の子ども達に囲まれて息をひきとった。傍で見てる限りは、とても幸せな人生だったと思う。
しかし、子どもは違う。これから多くの人と出会い、何かを成し遂げ、人生を楽しんでいく権利があるはずだ。それが、不運にも病気や障害によって許されないというのは、とても理不尽な気がする。
だから、そうした子ども達とその家族を支援する団体に、ごくわずかだけど寄付をすることにした。
まあ、もともとの趣旨とは全然外れているとは言え、こんなひねくれ太郎にも、こうしたことを考えさせ、行動に移させたんだから、やっぱりこの一大ブームにも意義はあると言えるね (^_^;。
そしてもうひとつ。この活動が単なるブームで終わらないことを祈りたい。
悪いことに、長女の保育園のクラスメートが、辞めようと思っていたB社の通信教育をとっていて、1年生講座を申し込んだらもらえる勉強マシーンみたいなヤツが届いた、というような話をしたらしいのだ。保育園の年長さんってそんな世間話まですんの？？それで、長女も「楽しみだなー。キーちゃんのはまだ来ないのかなー？」なんて言い出していた。
そもそも、長女はB社の通信教育はかなり集中して取り組んでいた。だからこそ、もっとハイレベルなものを求めたわけなのだが、そんなに一生懸命やっているのに、それを勝手に辞めて他のものに代えていいのか？という罪悪感にこちらが苛まれてきた。
「勉強マシーン」とやらがゲーム機みたいでしゃらくさいなー、と思っていたが、たとえば文字の書き順なんかは動画で表示されるのでとても直感的に理解できるというメリットはあった。長女はそれを黙々とこなして、確かにマスターしていた。
それで結局…もうね、親バカと呼んでいただいて構いませんよ。「より考えさせる内容」の某社に鞍替えを試みたのだが、結局「両方とる」ことにしてしまった (′Д`;。
まあ、しっかり両方やれば無駄になる金じゃないし、こなすのが難しそうになったところでどちらか辞めたっていいわけだし。ちょっと贅沢だけど、しばし両輪でやらせてみるよ。
さて、大怪我日記はまだ終わっていないつもりなんだけど (^_^;、ちょっと先にタイムリーな話題に触れておこうか。
The candles
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO320)
嫁さんのおじいさんは、実はALSで亡くなった。
ALSとは「筋萎縮性側索硬化症」という、筋肉の萎縮が短期間で進行する病気である。現段階で有効な治療法が見つかっていない、不治の病でもある。
おじいさんはALS患者の典型的な最期で、呼吸器が麻痺した。嫁さんの実家に帰って来たおじいさんは、まさに「断末魔の叫び」のように、腕をつっぱり、口を大きく開けて突き出したまま硬直していた。その姿は、当時3歳だった長女が恐怖するほどだった。
高齢ということもあって進行は遅かったようだし、「どうせ死ぬんだから何かを制限されるなんてジョーダンじゃねえや」という方だったので、最期まで酒もタバコも楽しんでいた。多分、若いALS患者が抱える悩みはさほどなかったと思う。それでも、右半身からだんだん麻痺していったようで、お気に入りの自転車に乗れなくなり、箸が持てなくなり、呼吸が苦しくなっていき、最後には人工呼吸器をつけて、という様子を、近所に住んでから2年ほどの間に目の当たりにした。
さて昨今、ALSのチャリティという活動が流行っている。最初に言っておきたいのは、純粋に「ALSの認知のため」と参加した人達は本当に素晴らしい意思を持ってやったのだと思うし、それを蔑むつもりはまったくない。でも、（散々ネットなどでは出し尽くされた意見とは思うが）それを誰が誰に指名されたとか、「こんなに派手にやったぜ」的な動画が一人歩きしている気がする。ALSの何たるかについて、もともとの狙いの通り広まっているのかな？と若干不安に思っている。中には、自分の宣伝にすり替えているような酷い例もあると聞いた。
それでも、ALSという病名すら知らなかった人たちに、少しでも引っかかるだけ、意義はあると思うけどね。
よく酔っぱらった嫁さんのおじいさんに捕まって聞かされていたのだが（「よく」は「酔っぱらう」と「聞かされる」の両方を修飾している (^_^;）、
「○○さん（俺）ね、わたしALSなんですけどね。こりゃ難病指定されていてですね、全額医療費が出るんですね。ひぃっく。」
そう。少なくとも日本ではALSは難病指定されていて患者は医療費を負担する必要がない。
もちろん、不治の病である以上、研究のための資金は必要だ。
また、おじいさんは俺が知っている限り最期までやらなかったと記憶してるけど、まだ若いALS患者の場合、気道に直接人工呼吸器を入れるために声帯を潰してしまう。つまり喋れなくなる。字を書く腕の筋肉も麻痺してしまうため、他人とのコミュニケーションには、目の動きだけで文字を入力できる特殊な装置や、読唇術を持った通訳が必要だ。治療費ではなく、それ以外の「生きるために必要なこと」に多額な費用がかかる、ということも正確に認識すべきだと思う。
それからもう一つ思うのは、ALS以外にも不治の病、かつALSと違って難病指定を受けていない病気はたくさんある。たとえば、「アシュリー」で有名な早老病（「プロジェリア」や「コケイン症候群」）などだ。ALSだけが大きく取り上げられるのも、ちょっと不公平な気がするのだ。
こーんな屁理屈をね、指名もされてなきゃ行動もしてないで言うんじゃかっこ悪いと思いましてね。
ちょっと話が飛ぶけど、数ヶ月前、友人の娘さんが旅立った。先天性の障害を抱えた可愛い可愛い赤ちゃんだ。障害を持っていることが分かっても、それを受け容れ、しっかり添い遂げようとした友人のことを心から尊敬したし、でも綺麗事では片付けられない厳しくて辛いこともあったと想像する。
比べるのもおかしいけど、嫁さんのおじいさんの場合、難病とは言え、高齢ということもあり、それを受容してむしろ余生を楽しんでいる雰囲気さえあった。70過ぎまで農家として働き、同時に長年民生委員として活躍し、ひ孫までもうけて、自分の子ども達に囲まれて息をひきとった。傍で見てる限りは、とても幸せな人生だったと思う。
しかし、子どもは違う。これから多くの人と出会い、何かを成し遂げ、人生を楽しんでいく権利があるはずだ。それが、不運にも病気や障害によって許されないというのは、とても理不尽な気がする。
だから、そうした子ども達とその家族を支援する団体に、ごくわずかだけど寄付をすることにした。
まあ、もともとの趣旨とは全然外れているとは言え、こんなひねくれ太郎にも、こうしたことを考えさせ、行動に移させたんだから、やっぱりこの一大ブームにも意義はあると言えるね (^_^;。
そしてもうひとつ。この活動が単なるブームで終わらないことを祈りたい。
nobilesの投稿(23:30:35-2014-08-29) -
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