NOBILES Days
Jump to navigationDestroyed again - (12) The fearful tube
長女には、2歳になる前から某通信教育をさせていたのだが、つい先日、思い立って退会した。
世間を騒がせた漏洩問題については、確かにそれで信頼感は落ちたけど、まあそんなもんだろ、という気もしてるので退会の決め手ではない。
たとえばトイレトレーニングだとか、マナーといった生活教育的な内容は悪くなかった。毎月やってくる知育玩具も価格を考えたらいい内容だったと思う。付属DVDを見せてやると、玩具の使い方も出てきて、子どももすぐやり方を理解して遊んでいた。ただ、年齢が上がるにつれて増えてきた学習系の内容は少々薄い気がしていた。だって、マニアックな長女は届いた日にほとんどの問題をズアーーーっと制覇してしまっていたのだ。まあ、大人がちゃんと見てやると間違いとか勘違いも散見されるんだけど。
試しに他社のサンプルを取り寄せてみたら、そっちの方が断然「考えさせる」内容で、相当レベルが上に感じられた。なので、小学校に入ったらそちらに切り替えるつもりでいた。
だが、相手も既存客を継続させるために必死だ。この夏に送られてきたDVDはさながら「小学講座先取り特集号」だった。スマホみたいな学習マシーンを使って、敵キャラの出してくる問題を解く、みたいな冒険アニメ仕立てになっているのだが、〜〜日までに小学講座継続を申し込めば、その学習マシーンが先行してもらえます！という宣伝がしっかり最後に出てくるというわけだ。しかも、次の月の号からは、そのマシーンと連動した問題も始まるらしい。
えーーー。まあ、正当な手段ではあるんだけど、若干姑息な気がして結構引いた。迷った末、辞めるなら今のタイミングしかないと思って退会した。
迷ったのは、子どもの意思と関係なく退会することが正しいのか、と思ったからだ。5歳とは言え、既に一人格である。その子の思いを無視して勝手に退会して良いのか。
ただ、聞いたら絶対「続けたい」と言うだろう。その意思に従っていたら、ずるずると小学講座で切り替えることも難しくなるだろう。だからここは心を鬼にして退会した。
退会は、Webなどではできなくて、フリーダイヤルの自動応答であっさり完了してしまった。ええ？退会理由とか聞かないの？「お宅、勉強系では他社に負けてるよ」って言ってやろうと思ってたのに (^_^;。
Plastic Juels
(PentaxK-3, TamronA14(68.0mm), 1/125sec, F7.1, ISO100)
さて、トビラ文が長引いたけど、大怪我日記の第12回。ようやく手術開始。
バックナンバーはこちら。
=== Destroyed again - Backnumber ===
(1) The low sound
(2) The diagnosis
(3) A long long day
(4) Waiting long
(5) Take a radiograph of the opposite leg
(6) Almost got another injury
(7) The beauty focused on the retina
(8) The eye not beaten by water
(9) The substitute equipment
(10) The day before
(11) The calm afternoon
6/29、バンド練の帰りに左の膝蓋腱を断裂した俺は、7/7に手術を受けることになった。
いよいよ手術当日。病室で嫁さんとまったりと過ごす俺は、このまま穏やかな時間が過ぎて行くんじゃないか、なんていう錯覚さえ起こしかけていた。
「○○さん（俺）、呼ばれましたよ！」
そんなわけないね。ほぼ定刻通り、看護師大沢あかね（違）がドアを開けた。先述の千秋（違）がお迎えとして来ていた。
5年前と同様、手術室までは車椅子で向かった。嫁さんも付き添ってくる。
5階の病室から2フロア下がって3階。エレベーターを出て左に曲がってすぐ、手術室があった。
「では、奥様はここで」
「はーい、じゃあ頑張ってー」
ひらひらと手を振ってあっけらかんと去る嫁さん。
「あれ？なんだか割とあっさりと (^_^;」
「ああ、なんか昼食食べてないみたいで、腹減ってるみたいです」
「え？そんな感じ？ (^_^;」
千秋（違）とそんな会話をしながら、二重扉になっている手術室エリアへ入って行く。ひとつ目の自動ドアをくぐり、多分換気してからふたつ目の自動ドアが開く。そこが手術前室というところのようだった。医師や看護師が15人くらいスタンバイしていた。その全員が薄緑色の白衣？（←白くねーじゃねーか）を着ている。
手術前室は...記憶では床が、医師らが着ている服と同じ薄めの緑色で、30〜40帖くらいの広さはあっただろうか。周囲は結構棚なんかが並んでいて、その前にラックに乗ったパソコンなんかが何台もあったように記憶している。他にもいろんな道具がラックのようなものに置かれていたかな？意外と雑然とした雰囲気だった。
そしてガラスのパーティションで区切られた奥に、いくつか手術室があるようだった。
そんな観察を許さないかのように、矢継ぎ早に人が群がる。
確認のため、名前を聞かれる。左腕に巻かれたバーコードを読み取られた覚えがある。そして、履いていた靴を剥ぎ取られ、手術室用のスリッパに取り替えられた。
そして再び、千秋（違）によって勢い良く車椅子ごと発進すると、右奥の手術室に向かった。入り口には「手術室C」と書いてあった。
手術室に入った。
やっぱり手術室ってどこも似たような作りになるのかな？5年前の記憶とかなり近しい感じだ。広さはやはり20帖くらいだろうか。部屋の壁や天井は薄めの緑色をしていて、部屋の角は数十cmに渡って斜め45度になっていた。
天井には、巨大な照明が二つ、頑強な支柱でぶら下がっていた。その真下に、幅の狭い…記憶では50cmとかそんなもんだろうか…ベッドがあった。それが手術台だった。左右には腕を置くようなスペースがあるので、後から思えばまるで十字架のようだ。
この辺、あまりに目まぐるしかったので執筆時点で既に記憶が曖昧だが、手助けを借りながらも手術台には自分で乗ったと認識している。先ほど入ってきた入り口側に足を向け、奥側が頭という形で手術台の上に横になった。
横になると、すぐに上から布を被せられた。布の一部に穴が空いていて、そこから患部である左足全体を通して露出するようにされた（左足を出したのは麻酔後だったかもしれない。それくらい目まぐるしかった）。その下で肩のスナップボタンが外され、するりと手術衣を脱がされた。この時点で、布の下の俺は使い捨てパンツ1枚というあられもない姿になっている。
そして右の二の腕に血圧計、左手人差し指にクリップ状の計測器（脈拍計？）、胸や脇腹など数カ所に心電図の電極が取り付けられた
。左腕には、朝、大沢あかね（違）が四苦八苦して入れた点滴も引き続き装着されている。
手術室に入ってから5分と経たないうちに、いよいよ麻酔を打つ。身体の右側を下にしてエビのように丸くなるように指示される。麻酔医が腰の辺りを触っていく。針を刺す、骨と骨の間となるポイントを探っているようだ。ある点を見定めると、ここを中心に丸くなってーと言われた。
一生懸命エビの姿勢を取っていたら、こんな声が聞こえてきた。
「あ、ほら、あれ使うんじゃなかったっけ？」
ん？すると、前方から台形柱とでもいうべき形の抱き枕のようなものを胸の前に押し込まれた。ああ、腰痛麻酔時の姿勢研究の件か。
うーん。確かに抱き枕があった方が安心感があるし、背中を曲げやすい気もするが…俺もともと身体柔らかいからなー、右足がもっと腹に密着するくらい身体を曲げられるのに、抱き枕が右足を邪魔している感はあった。
なーんてイッチョマエに分析している間もなく、麻酔医が背中の消毒を開始する。ひんやりとした感触が、次に起きることへの恐怖を倍加させる。5年前はそんなに痛くなかったけど、今度はどうだろうか？？？
「はい、ちょっとチクッとしますよー」
来たっ。
お、おお？？おーーー…
今回もそんなに痛くなかった。プツッと針が皮膚を刺す痛み自体はあるが、骨などにはひっかかることなく、腰椎に達したのだろう。エビ姿勢が功を奏したのかな。
麻酔が終わり針を抜いた痕に絆創膏を貼ると、すぐに仰向けに戻された。狭いベッドの真ん中になるように微調整されたあと、落ちないように両方の腕をベルトで軽く固定された。もう完全にキリスト状態である。
5年前の記憶とブログによると、麻酔はズーンと重く染み渡るような感覚だったとしている。それと比べると今回のは違った（単に5年前のが記憶違い/表現力不足なのかもしれないが）。「ピリピリピリ」というような、痛みほどではないが、軽い刺激のようなものが、腰から太もも、膝、脛、指先まで1〜2分程度で伝播していった。
その間も手術の準備は忙しなく進められていた。ちょうど卓球の網のようなスタイルで、胸の上辺りを横断する金属の棒が設置され、そこにタオル地のようなものがかけられた。さすがに、手術の様子を直視できないようにするらしい。横になっている俺にとっては、このタオル地で、視界はかなり限られたものになった。
他方では、露になっている左足ほぼ全体に消毒を施していく。俺からは足は既に見えなくなっていたが、ハケのようなもので塗られている感触があった。その間にも麻酔が波及していくようで、ピリピリとした刺激があった。
ふと、右側の方からこんな会話が聞こえてきた。
「あ、管はどうする？」
...おやおや？く、管、とは？
「手術予定時間は…3時間かー、長いな。入れた方がいいね」
い、入れた方がいい？管を？どど、どこに？
その声の主の男性が俺に言った。
「すみませんね、手術時間長いんで、お小水の管入れますね」
うぁーーーー、やっぱり！管入れるの！？
5年前の手術では、実は「お小水の管」は入れなかった。結果、過去エントリーにあるように、「膀胱が破裂するんじゃないかというほど尿が溜まっているのに、出したくても出せない」辛さがあった。ただ、ある意味では尊厳は守られた。
だから今回も手術の直前を狙ってしっかり用を足しに行った。
だが、その努力も虚しく、あっさり管を入れることになった。
想像させてごめんね？これがかなり痛い。
もう麻酔も入ってるのにピキピキ痛い。膀胱に届くまで入れるのか知らないが、しつこく痛い。30秒ほど必死に身悶えして、ようやく管挿入が終わった。担当したのが男性だったことや、その現場はタオル地の目隠しの向こうで見えなかったので、まだ尊厳は保たれたと見るべきか。
つづく。まだメス入ってないね (^_^;。
世間を騒がせた漏洩問題については、確かにそれで信頼感は落ちたけど、まあそんなもんだろ、という気もしてるので退会の決め手ではない。
たとえばトイレトレーニングだとか、マナーといった生活教育的な内容は悪くなかった。毎月やってくる知育玩具も価格を考えたらいい内容だったと思う。付属DVDを見せてやると、玩具の使い方も出てきて、子どももすぐやり方を理解して遊んでいた。ただ、年齢が上がるにつれて増えてきた学習系の内容は少々薄い気がしていた。だって、マニアックな長女は届いた日にほとんどの問題をズアーーーっと制覇してしまっていたのだ。まあ、大人がちゃんと見てやると間違いとか勘違いも散見されるんだけど。
試しに他社のサンプルを取り寄せてみたら、そっちの方が断然「考えさせる」内容で、相当レベルが上に感じられた。なので、小学校に入ったらそちらに切り替えるつもりでいた。
だが、相手も既存客を継続させるために必死だ。この夏に送られてきたDVDはさながら「小学講座先取り特集号」だった。スマホみたいな学習マシーンを使って、敵キャラの出してくる問題を解く、みたいな冒険アニメ仕立てになっているのだが、〜〜日までに小学講座継続を申し込めば、その学習マシーンが先行してもらえます！という宣伝がしっかり最後に出てくるというわけだ。しかも、次の月の号からは、そのマシーンと連動した問題も始まるらしい。
えーーー。まあ、正当な手段ではあるんだけど、若干姑息な気がして結構引いた。迷った末、辞めるなら今のタイミングしかないと思って退会した。
迷ったのは、子どもの意思と関係なく退会することが正しいのか、と思ったからだ。5歳とは言え、既に一人格である。その子の思いを無視して勝手に退会して良いのか。
ただ、聞いたら絶対「続けたい」と言うだろう。その意思に従っていたら、ずるずると小学講座で切り替えることも難しくなるだろう。だからここは心を鬼にして退会した。
退会は、Webなどではできなくて、フリーダイヤルの自動応答であっさり完了してしまった。ええ？退会理由とか聞かないの？「お宅、勉強系では他社に負けてるよ」って言ってやろうと思ってたのに (^_^;。
Plastic Juels
(PentaxK-3, TamronA14(68.0mm), 1/125sec, F7.1, ISO100)
さて、トビラ文が長引いたけど、大怪我日記の第12回。ようやく手術開始。
バックナンバーはこちら。
=== Destroyed again - Backnumber ===
(1) The low sound
(2) The diagnosis
(3) A long long day
(4) Waiting long
(5) Take a radiograph of the opposite leg
(6) Almost got another injury
(7) The beauty focused on the retina
(8) The eye not beaten by water
(9) The substitute equipment
(10) The day before
(11) The calm afternoon
6/29、バンド練の帰りに左の膝蓋腱を断裂した俺は、7/7に手術を受けることになった。
いよいよ手術当日。病室で嫁さんとまったりと過ごす俺は、このまま穏やかな時間が過ぎて行くんじゃないか、なんていう錯覚さえ起こしかけていた。
「○○さん（俺）、呼ばれましたよ！」
そんなわけないね。ほぼ定刻通り、看護師大沢あかね（違）がドアを開けた。先述の千秋（違）がお迎えとして来ていた。
5年前と同様、手術室までは車椅子で向かった。嫁さんも付き添ってくる。
5階の病室から2フロア下がって3階。エレベーターを出て左に曲がってすぐ、手術室があった。
「では、奥様はここで」
「はーい、じゃあ頑張ってー」
ひらひらと手を振ってあっけらかんと去る嫁さん。
「あれ？なんだか割とあっさりと (^_^;」
「ああ、なんか昼食食べてないみたいで、腹減ってるみたいです」
「え？そんな感じ？ (^_^;」
千秋（違）とそんな会話をしながら、二重扉になっている手術室エリアへ入って行く。ひとつ目の自動ドアをくぐり、多分換気してからふたつ目の自動ドアが開く。そこが手術前室というところのようだった。医師や看護師が15人くらいスタンバイしていた。その全員が薄緑色の白衣？（←白くねーじゃねーか）を着ている。
手術前室は...記憶では床が、医師らが着ている服と同じ薄めの緑色で、30〜40帖くらいの広さはあっただろうか。周囲は結構棚なんかが並んでいて、その前にラックに乗ったパソコンなんかが何台もあったように記憶している。他にもいろんな道具がラックのようなものに置かれていたかな？意外と雑然とした雰囲気だった。
そしてガラスのパーティションで区切られた奥に、いくつか手術室があるようだった。
そんな観察を許さないかのように、矢継ぎ早に人が群がる。
確認のため、名前を聞かれる。左腕に巻かれたバーコードを読み取られた覚えがある。そして、履いていた靴を剥ぎ取られ、手術室用のスリッパに取り替えられた。
そして再び、千秋（違）によって勢い良く車椅子ごと発進すると、右奥の手術室に向かった。入り口には「手術室C」と書いてあった。
手術室に入った。
やっぱり手術室ってどこも似たような作りになるのかな？5年前の記憶とかなり近しい感じだ。広さはやはり20帖くらいだろうか。部屋の壁や天井は薄めの緑色をしていて、部屋の角は数十cmに渡って斜め45度になっていた。
天井には、巨大な照明が二つ、頑強な支柱でぶら下がっていた。その真下に、幅の狭い…記憶では50cmとかそんなもんだろうか…ベッドがあった。それが手術台だった。左右には腕を置くようなスペースがあるので、後から思えばまるで十字架のようだ。
この辺、あまりに目まぐるしかったので執筆時点で既に記憶が曖昧だが、手助けを借りながらも手術台には自分で乗ったと認識している。先ほど入ってきた入り口側に足を向け、奥側が頭という形で手術台の上に横になった。
横になると、すぐに上から布を被せられた。布の一部に穴が空いていて、そこから患部である左足全体を通して露出するようにされた（左足を出したのは麻酔後だったかもしれない。それくらい目まぐるしかった）。その下で肩のスナップボタンが外され、するりと手術衣を脱がされた。この時点で、布の下の俺は使い捨てパンツ1枚というあられもない姿になっている。
そして右の二の腕に血圧計、左手人差し指にクリップ状の計測器（脈拍計？）、胸や脇腹など数カ所に心電図の電極が取り付けられた
。左腕には、朝、大沢あかね（違）が四苦八苦して入れた点滴も引き続き装着されている。
手術室に入ってから5分と経たないうちに、いよいよ麻酔を打つ。身体の右側を下にしてエビのように丸くなるように指示される。麻酔医が腰の辺りを触っていく。針を刺す、骨と骨の間となるポイントを探っているようだ。ある点を見定めると、ここを中心に丸くなってーと言われた。
一生懸命エビの姿勢を取っていたら、こんな声が聞こえてきた。
「あ、ほら、あれ使うんじゃなかったっけ？」
ん？すると、前方から台形柱とでもいうべき形の抱き枕のようなものを胸の前に押し込まれた。ああ、腰痛麻酔時の姿勢研究の件か。
うーん。確かに抱き枕があった方が安心感があるし、背中を曲げやすい気もするが…俺もともと身体柔らかいからなー、右足がもっと腹に密着するくらい身体を曲げられるのに、抱き枕が右足を邪魔している感はあった。
なーんてイッチョマエに分析している間もなく、麻酔医が背中の消毒を開始する。ひんやりとした感触が、次に起きることへの恐怖を倍加させる。5年前はそんなに痛くなかったけど、今度はどうだろうか？？？
「はい、ちょっとチクッとしますよー」
来たっ。
お、おお？？おーーー…
今回もそんなに痛くなかった。プツッと針が皮膚を刺す痛み自体はあるが、骨などにはひっかかることなく、腰椎に達したのだろう。エビ姿勢が功を奏したのかな。
麻酔が終わり針を抜いた痕に絆創膏を貼ると、すぐに仰向けに戻された。狭いベッドの真ん中になるように微調整されたあと、落ちないように両方の腕をベルトで軽く固定された。もう完全にキリスト状態である。
5年前の記憶とブログによると、麻酔はズーンと重く染み渡るような感覚だったとしている。それと比べると今回のは違った（単に5年前のが記憶違い/表現力不足なのかもしれないが）。「ピリピリピリ」というような、痛みほどではないが、軽い刺激のようなものが、腰から太もも、膝、脛、指先まで1〜2分程度で伝播していった。
その間も手術の準備は忙しなく進められていた。ちょうど卓球の網のようなスタイルで、胸の上辺りを横断する金属の棒が設置され、そこにタオル地のようなものがかけられた。さすがに、手術の様子を直視できないようにするらしい。横になっている俺にとっては、このタオル地で、視界はかなり限られたものになった。
他方では、露になっている左足ほぼ全体に消毒を施していく。俺からは足は既に見えなくなっていたが、ハケのようなもので塗られている感触があった。その間にも麻酔が波及していくようで、ピリピリとした刺激があった。
ふと、右側の方からこんな会話が聞こえてきた。
「あ、管はどうする？」
...おやおや？く、管、とは？
「手術予定時間は…3時間かー、長いな。入れた方がいいね」
い、入れた方がいい？管を？どど、どこに？
その声の主の男性が俺に言った。
「すみませんね、手術時間長いんで、お小水の管入れますね」
うぁーーーー、やっぱり！管入れるの！？
5年前の手術では、実は「お小水の管」は入れなかった。結果、過去エントリーにあるように、「膀胱が破裂するんじゃないかというほど尿が溜まっているのに、出したくても出せない」辛さがあった。ただ、ある意味では尊厳は守られた。
だから今回も手術の直前を狙ってしっかり用を足しに行った。
だが、その努力も虚しく、あっさり管を入れることになった。
想像させてごめんね？これがかなり痛い。
もう麻酔も入ってるのにピキピキ痛い。膀胱に届くまで入れるのか知らないが、しつこく痛い。30秒ほど必死に身悶えして、ようやく管挿入が終わった。担当したのが男性だったことや、その現場はタオル地の目隠しの向こうで見えなかったので、まだ尊厳は保たれたと見るべきか。
つづく。まだメス入ってないね (^_^;。
nobilesの投稿(23:12:15-2014-08-09) -
カテゴリ: Injury
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