NOBILES Days
Jump to navigationDestroyed again - (11) The calm afternoon
月曜日から3日間のキャンプを終えて、長女が帰ってきた。
出発の時の画像を送った親類なんかからは「親としては心配でしょう」なんて言われたけど、そうでもなかった。長女は、ちょっとシャイだけど、マイペースだから (^_^;。それより、長女がいない間の次女ののびのび＆ワガママぶりは相当なものだった。よほど日頃長女に抑圧されてるんだな。しばしの一人っ子体験を満喫できたようだ。
長女は、楽しいことがあっても、それを「〜〜したよー！」「〜〜があったよー！」ということをすぐにアピールするタイプではない。「なにが楽しかった？」と聞いても含み笑いしたり、ふざけたりしてなかなか言わない。でも、それは楽しくなかったわけではなく、自分なりに情報を整理しているようだ。たいていこういう時は後からいろいろと話し始める。
「帰りにねー、温泉に行ったんだよ」
ようやく思い出の一つを話し始めたので、週末にはボチボチ、他の話も聞けるかもしれない (^_^;。
付き添いスタッフによると、1日目はかなり様子を伺う様子だったが、翌日の湖畔探索ではいろいろなものに興味を持ってズンズン歩いて楽しんでいたらしい。そして、マイペースだったらしい (^_^;。
ちょっとでも成長につながってくれるといいな。
3日世話をしてくれたスタッフのお姉さんと記念撮影
(PentaxK-3, PentaxDA16-45mmF4(29.0mm), 1/100sec, F9.0, ISO100)
さてと、大怪我日記第11回。手術当日、嵐の前の静けさ。
バックナンバーはこちら。
=== Destroyed again - Backnumber ===
(1) The low sound
(2) The diagnosis
(3) A long long day
(4) Waiting long
(5) Take a radiograph of the opposite leg
(6) Almost got another injury
(7) The beauty focused on the retina
(8) The eye not beaten by water
(9) The substitute equipment
(10) The day before
6/29、バンド練の帰りに左の膝蓋腱を断裂した俺は、7/7に手術を受けることになった。
7/5に入院してすぐに外出し、子ども達の夏祭りに参加してから、7/6の夜にようやく病院に戻った。
そして、手術当日の朝が来た。
例の新人看護師川栄ちゃん（違）が来て、眠れたか？という。まあ不安もあったが、普通に眠ることができた。5年前はどうだったか、過去エントリーを見ても前日夜のことは書いてないね。でも、なんとなくこの先起こることが分かっている分、今回の方が余裕はあったのかな、と思う。
で、早速手術衣に着替えるよう促された。手術衣は、浴衣のように体の前で重ねて紐を結ぶような形をしているが、肩の部分にスナップボタンがある。これを外せば、腕を通すことなく身体から脱がすことができるというものだ。パジャマの上半身を脱いで、手術衣に着替えた。
ただこの時点では下半身に関しては、まだ着替える必要はないと言われた。
そして、8時前に朝食が出てきた。5年前は朝食は出なかったが、今回は1/2食ということだった。病院によっていろいろ違うのだなぁ、なんて暢気に思ってみた。
しばらくすると、手術担当という看護師の女性が2人でやってきた。薄緑色の白衣？を着ているので、外来や病棟の看護師とは一目で違う。メインで話始めた方は千秋にそっくり。後ろで控えている方は、久宝留理子をマイルドにした感じかな。千秋（違）は、紙の資料を示しながら手術の流れを説明してくれた。俺に示されたのは「腰椎麻酔を受けられる方へ」となっていたので、麻酔の形式ごとに内容が違うのかもね。
麻酔を打つ段階の話に差し掛かると、久宝留理子（違）がずずいと前に出てきた。
5年前のエントリーでも触れているように、腰椎麻酔の際は、エビのように丸くなった姿勢で、背中に麻酔を打つ。丸くなるのは、背中から腰にかけて伸ばすことで骨と骨の隙間を開け、骨の内側を通っている腰椎まで容易に針が達するようにするためだ。
この病院では今、この腰椎麻酔時の姿勢について研究しているということだった。カルテの情報を使ったり、事後のヒアリングなど、研究へ協力してくれるのであれば同意書にサインして欲しい、ということだった。それで医学が少しでも発展するならと、同意した。
また千秋（違）による手術の流れの話に戻った。
ん？麻酔って、痛みは感じなくなるけど触覚は残るんだ。へぇー。まあ、どうせ眠っちゃうしね…。
「それから、手術中は意識がある状態です」
えっ？？意識あるの？？5年前は眠る薬でコトンと寝たけど！？うーむ、これもまた病院の方針の違いなんだろうか。
「なので、手術中にお好きなCDをかけておくことができるんですが、何かご希望ありますか？」
えーーー、そんな選択権があったの？だったらLoopのCDかけてもらって、断然元気づけてもらったのに！
「いやー、iPodしか持ってきてないんで…なんかCDのライブラリーみたいのがあるんですか？」
「えーとまあ、ちょっとですが」
「じゃあまあ、クラシックとか、落ち着いた感じの曲で…」
あーーー！先に言っててくれればLoop持ってきたのに！！
そんな話をしている間にも、扉が開いて中の様子を伺う看護師さんがいた。なんか慌ただしいな。
「では14時、多少前後するかもしれませんが、お迎えに上がりますので。よろしくお願いします！」
千秋（違）と久宝（違）が帰って行った。
それから間を置かずに、さっきからチラチラドアを開けていた大沢あかね似の元気な看護師と、片山さつきのあのウザい髪を短くしてもっとお淑やかにした感じの婦長さんらしき人がやってきた。朝食以降は一切の水分や食事を口にできないので、点滴を入れるということだ。
大沢あかね（違）が俺の左手の血管を探り、手首から10cmほど肘側の血管を指し、「ここに入れます」と、お淑やかな片山さつき（違）に見せながら言った。さつき（違）は無言で力強く頷いた。
「はい、ちょっとチクッとしますよー」
針が血管に入っていく。だが、注射よりも針が長いのだろうか、ちょっと痛みを感じた。
「あ、ちょっと痛みを感じます」
「え、あ、もう少しですから」
さっきまで元気いっぱいだったあかね（違）が怯んだのが分かった。あれ？ひょっとして、さつき（違）婦長が来ているのは、あかね（違）がまだ慣れていないからなのか？とようやく思い至った。
点滴の針一式を俺の腕に固定するためにテープを巻いていく時にも、かなりあかね（違）の鼻息が荒くなり、顔には汗まで滲んできて、明らかに緊張しているのが分かった。うーー、こっちまで不安になるじゃないか。
それでも、点滴の薬液をスタンドにぶら下げて俺の腕に固定した針に接続すると、無事に薬液が血管に流れ込んできた。あかね（違）が、ディジタルの腕時計で薬液が落ちる早さを調節しながら、「ふーー」と一息吐いた。俺も安心したヨー。
まあ、経験しないことには優秀な看護師も育たないわけで、そのお役に立てたならこちらとしても嬉しく思うよ (^_^;。
それにしてもここまで意外と忙しかった。だが、あかね（違）とさつき（違）が部屋を出て行くと、急に暇になった。
とりあえず、MacBookを取り出して、前日試したUQWiMaxをもう一度試してみる。うー、やっぱり遅い。別に時間帯とか関係なく、この場所ではこれが実力らしい。うーん、なかなか厳しいな。
そう言えば前職の同僚達にはまだ報告していなかったな、と思って怪我したことや、この日が手術であることを報告した。内輪ネタのようなものを仕込んでおいたら、ちゃんと一人がそれに反応して返してくれて嬉しかった。
昼飯もないのでますます暇だ。
嫁さんは午前は会社に行き、午後半でこちらに来てくれることになっていた。なので、Google先生で俺のいる病院へのバスの時間やバスの行き先名などを調べてやった。暇なんで。
13時頃、嫁さんが部屋にやってきた。昼飯も食わずにやってきたので腹が減ってるそうだが、手術の時間が早まるかもしれないので、待つように言われてしまったらしい。
窓の外は穏やかな晴天だった。
普段子どもがいるので、こう、個室に嫁さんと2人というのも久々な気がした。それでも、話すことと言えば長女のランドセルの選定についてだったりしたが。手術前とは思えないほど、なんだか穏やかな時間が過ぎた。
途中、トイレに行って手術用の使い捨ての紙のパンツ（180円とか←5年前は700円くらいの買わされた）に履き替え、短パンも脱いでおいた。
部屋に戻るとまた穏やかな空気に戻った。このまま、痛いことも何もなく、時間がすぎるんじゃないか、という錯覚にちょっとばかり陥るくらい…
ガチャッ
「○○さん（俺）、呼ばれましたよ！」
あ、そんなわけないよね (^_^;。
つづく。
出発の時の画像を送った親類なんかからは「親としては心配でしょう」なんて言われたけど、そうでもなかった。長女は、ちょっとシャイだけど、マイペースだから (^_^;。それより、長女がいない間の次女ののびのび＆ワガママぶりは相当なものだった。よほど日頃長女に抑圧されてるんだな。しばしの一人っ子体験を満喫できたようだ。
長女は、楽しいことがあっても、それを「〜〜したよー！」「〜〜があったよー！」ということをすぐにアピールするタイプではない。「なにが楽しかった？」と聞いても含み笑いしたり、ふざけたりしてなかなか言わない。でも、それは楽しくなかったわけではなく、自分なりに情報を整理しているようだ。たいていこういう時は後からいろいろと話し始める。
「帰りにねー、温泉に行ったんだよ」
ようやく思い出の一つを話し始めたので、週末にはボチボチ、他の話も聞けるかもしれない (^_^;。
付き添いスタッフによると、1日目はかなり様子を伺う様子だったが、翌日の湖畔探索ではいろいろなものに興味を持ってズンズン歩いて楽しんでいたらしい。そして、マイペースだったらしい (^_^;。
ちょっとでも成長につながってくれるといいな。
3日世話をしてくれたスタッフのお姉さんと記念撮影
(PentaxK-3, PentaxDA16-45mmF4(29.0mm), 1/100sec, F9.0, ISO100)
さてと、大怪我日記第11回。手術当日、嵐の前の静けさ。
バックナンバーはこちら。
=== Destroyed again - Backnumber ===
(1) The low sound
(2) The diagnosis
(3) A long long day
(4) Waiting long
(5) Take a radiograph of the opposite leg
(6) Almost got another injury
(7) The beauty focused on the retina
(8) The eye not beaten by water
(9) The substitute equipment
(10) The day before
6/29、バンド練の帰りに左の膝蓋腱を断裂した俺は、7/7に手術を受けることになった。
7/5に入院してすぐに外出し、子ども達の夏祭りに参加してから、7/6の夜にようやく病院に戻った。
そして、手術当日の朝が来た。
例の新人看護師川栄ちゃん（違）が来て、眠れたか？という。まあ不安もあったが、普通に眠ることができた。5年前はどうだったか、過去エントリーを見ても前日夜のことは書いてないね。でも、なんとなくこの先起こることが分かっている分、今回の方が余裕はあったのかな、と思う。
で、早速手術衣に着替えるよう促された。手術衣は、浴衣のように体の前で重ねて紐を結ぶような形をしているが、肩の部分にスナップボタンがある。これを外せば、腕を通すことなく身体から脱がすことができるというものだ。パジャマの上半身を脱いで、手術衣に着替えた。
ただこの時点では下半身に関しては、まだ着替える必要はないと言われた。
そして、8時前に朝食が出てきた。5年前は朝食は出なかったが、今回は1/2食ということだった。病院によっていろいろ違うのだなぁ、なんて暢気に思ってみた。
しばらくすると、手術担当という看護師の女性が2人でやってきた。薄緑色の白衣？を着ているので、外来や病棟の看護師とは一目で違う。メインで話始めた方は千秋にそっくり。後ろで控えている方は、久宝留理子をマイルドにした感じかな。千秋（違）は、紙の資料を示しながら手術の流れを説明してくれた。俺に示されたのは「腰椎麻酔を受けられる方へ」となっていたので、麻酔の形式ごとに内容が違うのかもね。
麻酔を打つ段階の話に差し掛かると、久宝留理子（違）がずずいと前に出てきた。
5年前のエントリーでも触れているように、腰椎麻酔の際は、エビのように丸くなった姿勢で、背中に麻酔を打つ。丸くなるのは、背中から腰にかけて伸ばすことで骨と骨の隙間を開け、骨の内側を通っている腰椎まで容易に針が達するようにするためだ。
この病院では今、この腰椎麻酔時の姿勢について研究しているということだった。カルテの情報を使ったり、事後のヒアリングなど、研究へ協力してくれるのであれば同意書にサインして欲しい、ということだった。それで医学が少しでも発展するならと、同意した。
また千秋（違）による手術の流れの話に戻った。
ん？麻酔って、痛みは感じなくなるけど触覚は残るんだ。へぇー。まあ、どうせ眠っちゃうしね…。
「それから、手術中は意識がある状態です」
えっ？？意識あるの？？5年前は眠る薬でコトンと寝たけど！？うーむ、これもまた病院の方針の違いなんだろうか。
「なので、手術中にお好きなCDをかけておくことができるんですが、何かご希望ありますか？」
えーーー、そんな選択権があったの？だったらLoopのCDかけてもらって、断然元気づけてもらったのに！
「いやー、iPodしか持ってきてないんで…なんかCDのライブラリーみたいのがあるんですか？」
「えーとまあ、ちょっとですが」
「じゃあまあ、クラシックとか、落ち着いた感じの曲で…」
あーーー！先に言っててくれればLoop持ってきたのに！！
そんな話をしている間にも、扉が開いて中の様子を伺う看護師さんがいた。なんか慌ただしいな。
「では14時、多少前後するかもしれませんが、お迎えに上がりますので。よろしくお願いします！」
千秋（違）と久宝（違）が帰って行った。
それから間を置かずに、さっきからチラチラドアを開けていた大沢あかね似の元気な看護師と、片山さつきのあのウザい髪を短くしてもっとお淑やかにした感じの婦長さんらしき人がやってきた。朝食以降は一切の水分や食事を口にできないので、点滴を入れるということだ。
大沢あかね（違）が俺の左手の血管を探り、手首から10cmほど肘側の血管を指し、「ここに入れます」と、お淑やかな片山さつき（違）に見せながら言った。さつき（違）は無言で力強く頷いた。
「はい、ちょっとチクッとしますよー」
針が血管に入っていく。だが、注射よりも針が長いのだろうか、ちょっと痛みを感じた。
「あ、ちょっと痛みを感じます」
「え、あ、もう少しですから」
さっきまで元気いっぱいだったあかね（違）が怯んだのが分かった。あれ？ひょっとして、さつき（違）婦長が来ているのは、あかね（違）がまだ慣れていないからなのか？とようやく思い至った。
点滴の針一式を俺の腕に固定するためにテープを巻いていく時にも、かなりあかね（違）の鼻息が荒くなり、顔には汗まで滲んできて、明らかに緊張しているのが分かった。うーー、こっちまで不安になるじゃないか。
それでも、点滴の薬液をスタンドにぶら下げて俺の腕に固定した針に接続すると、無事に薬液が血管に流れ込んできた。あかね（違）が、ディジタルの腕時計で薬液が落ちる早さを調節しながら、「ふーー」と一息吐いた。俺も安心したヨー。
まあ、経験しないことには優秀な看護師も育たないわけで、そのお役に立てたならこちらとしても嬉しく思うよ (^_^;。
それにしてもここまで意外と忙しかった。だが、あかね（違）とさつき（違）が部屋を出て行くと、急に暇になった。
とりあえず、MacBookを取り出して、前日試したUQWiMaxをもう一度試してみる。うー、やっぱり遅い。別に時間帯とか関係なく、この場所ではこれが実力らしい。うーん、なかなか厳しいな。
そう言えば前職の同僚達にはまだ報告していなかったな、と思って怪我したことや、この日が手術であることを報告した。内輪ネタのようなものを仕込んでおいたら、ちゃんと一人がそれに反応して返してくれて嬉しかった。
昼飯もないのでますます暇だ。
嫁さんは午前は会社に行き、午後半でこちらに来てくれることになっていた。なので、Google先生で俺のいる病院へのバスの時間やバスの行き先名などを調べてやった。暇なんで。
13時頃、嫁さんが部屋にやってきた。昼飯も食わずにやってきたので腹が減ってるそうだが、手術の時間が早まるかもしれないので、待つように言われてしまったらしい。
窓の外は穏やかな晴天だった。
普段子どもがいるので、こう、個室に嫁さんと2人というのも久々な気がした。それでも、話すことと言えば長女のランドセルの選定についてだったりしたが。手術前とは思えないほど、なんだか穏やかな時間が過ぎた。
途中、トイレに行って手術用の使い捨ての紙のパンツ（180円とか←5年前は700円くらいの買わされた）に履き替え、短パンも脱いでおいた。
部屋に戻るとまた穏やかな空気に戻った。このまま、痛いことも何もなく、時間がすぎるんじゃないか、という錯覚にちょっとばかり陥るくらい…
ガチャッ
「○○さん（俺）、呼ばれましたよ！」
あ、そんなわけないよね (^_^;。
つづく。
nobilesの投稿(22:21:15-2014-08-08) -
カテゴリ: Injury
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