NOBILES Days

Downright Lie

足がこのとおりなので、本当に出歩かない。一日平均13000歩だったこの俺が、今では1000歩にも届かない。だから写真を撮る場面も全然ないわけで...部屋の中で娘の撮影三昧なのである。

つかまり立ちも板についてきたが、まだ歩かない
(PentaxK-7, PentaxFA43mmLimitedF1.9, ApertureValueMode, 1/50sec, F2.8, ISO800)

そんな悠長なことばかりしてる場合でなく、有意義に使わなければ。

さて。
まーた、びっくりしちゃったなーもう。
口うるさいようだが、こういう連中が一眼レフ初心者にカメラを買わせていると思うと腹が立って仕方ないので、いちいち反論してしまおう。っていうか、半年くらい前にケチつけた記事と出所一緒だね (^_^;。

では、挙げられている3点について、いちいちチェックしてみよう。

1.コンパクトからの乗り換えならライブビューの有無は第一に確認すべし

バカですか？

...念のために補足しておくと、ライブビューとは、ファインダーと呼ばれる覗き窓ではなく、一般的なコンパクトディジタルカメラと同様に背面の液晶を見ながらフレーミング（写す範囲を決定）することができる機能のことだ。旧来の一眼レフではファインダーでしか撮影できなかったのだ。半年前にも述べたように、これからの一眼においてライブビュー搭載は必須であるということに俺も異論は全くない。

しかしだ。
じゃあコンパクトカメラから最新のライブビュー機能つき一眼レフカメラに乗り換えた人がそのライブビュー機能を使ってどう思うか。
絶対、「こんなもん使ってられるか！」と思うに違いない。
なぜならば、一部の例外を除いて一眼レフカメラのライブビューにおけるフォーカス（ピント合わせ）の速度は絶望的に遅いからだ。コンパクトカメラの方がよっぽど速い。それは、各社のレンズの規格がライブビューによるフォーカスを想定して作られていないからだ。

だから、まずこの記事におけるライブビュー機能に関する勧め方が根本的に間違っている。
まず、ブレを防止し、しっかりとした撮影スタイルを喚起する意味でも、一眼レフカメラで重要なのはファインダーであることを教えるべきだ。今の一眼のライブビューはコンパクトユーザーのためというよりは、厳密な構図決定やピントの追い込みといった別の目的での意味合いの方が強いのだ。

それでも、ファインダーの利点よりもコンパクトカメラ同様のライブビューで手軽に撮りたいという層がいるのも分からない話ではないので、そういう層には、ライブビューでのフォーカススピードを原理面から根本解決を図ろうとしているOlympus、Panasonic、Sonyといった陣営の該当するカメラを勧めることだ。
各社ライブビュー搭載はほぼ当たり前の状況なのだから、「ライブビュー積んでいるか否か」が問題ではなく、その内容の方を問題にすべきである。

2.動画撮影機能の差は大きいので、必要に応じて要チェック

うーーーん。異論はないのだが、それ以前に、初心者に対してはまず「一眼の動画に多くを求めるな」と言うべきだという気がする。

もちろん、業務用のビデオカメラよりも大きな撮像素子を持つ一眼レフカメラで撮る動画には比類なき可能性が秘められているのは確かだ。しかし、これもライブビューと同様で動画撮影中のフォーカスは絶望的に遅く、とても実用的とは言いがたい。逆立ちしたって専用のホームビデオカメラにかなうものではない。唯一対抗できるのは、Panasonic DMC-GH1、ただ一択と言って良いだろう。それ以外は「オマケ」レベルと考えておく方が無難だ。少なくとも初心者にとっては。

3.変換マウンターが充実しているので、過度にブランドに縛られることはない

はぁーーーーーっ！？
よくもまあイケシャーシャーとこんなことを言えたもんである。本当に意味分かって言ってる？驚きを通り越して呆れる。

確かに、他社のレンズをある会社のボディに取り付けるためのマウントアダプターは、今に始まったことではなく昔から存在している。
だが、近代の一眼レフカメラのレンズは様々な情報を電気的にやり取りをしていて、その仕様は各社それぞれ異なる。変換アダプターを用いる場合は基本的にはこうした情報のやりとりは行えない（μフォーサーズ→フォーサーズのように兄弟規格のような場合にはやりとりできることもある）。

そうなるとどういう不具合が起きるかというと、フォーカスも露出も自分で決めてやらなくてはならなくなる。まあ、絞りさえ決定すれば実絞り測光で絞り優先自動露出決定もできるかもしれないが、ちゃんとボディにあったレンズを使うのと比べて大きな制約がでることは間違いない。
そもそも、こうした変換アダプターは絞りリングがある古めのレンズでなければ絞りのコントロールができなくなる（昨今のレンズは絞りはボディで調整し、絞りリングを省略したものの方が圧倒的に多い）。そうなると、もう絞りは開放で使用するしか無くなる。そうすると、ボケ味や動感といった露出による表現にも大きな制約が出てくることになる。

そもそも、マウントアダプターを使う＝レンズと撮像面との距離が伸びるということになるので、マウントアダプターを使えるのはボディ側のフランジバックがレンズの要求するフランジバックよりも短い場合でなければ対応できないと思って良い。だから、フランジバックの長いNikonFマウントのボディでは他社レンズを取り付けるマウントアダプターがほとんど存在しない（フランジバックが更に長い中判カメラレンズならある）。だから、たとえばCanonからNikonに乗り換えてもCanonEFレンズはマウントアダプターで使用することは根本的にできない。さまざまな制約を無視しても、根本的に無理な組み合わせもあるのだ。

まあちょいと面倒な話に入ったが、要は「マウントアダプターがあるからマウントの種類なんて気にしないで買っていい」なんて真っ赤な嘘だということだ。たとえハイアマチュア層でも、昔のレンズの味をディジタルカメラで楽しみたい、という用途ならともかく、ガチで使うレンズをマウントアダプターで使ってる人なんて皆無に等しい。

近年マウントにこだわらずに一眼カメラを買う人が増えているのは、ある程度のレンジをカバーできる標準レンズ＋望遠レンズもしくは高倍率レンズのセットだけあればもう満足というライトユーザー層が増えたことと、ネットオークションなどでレンズを気軽に売る手段が増えてマウント乗り換えが比較的しやすくなったことが理由であって、間違ってもマウントアダプターの充実が理由ではない。いい加減な意見もいいところだ。

ホントに、量販店の店員の言うことなんて聞いちゃダメだ。

nobilesの投稿(19:59:23-2009-10-16) - カテゴリ: Photo

ぱれお wrote:

うははは、楽しく読ませてもらった。。
確かにその通り。
そういえば最近店員の話って聞いていないな？試しに聞くと楽しいかも？

2009-10-24 16:49:52

nobiles wrote:

あんまりでしょ？3つポイント挙げて3つとも突っ込みどころ満載なんだから。

...なーんて人にケチつけてる暇あったら社会復帰せいと（以下ry

2009-10-24 20:53:22

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