NOBILES Days
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某SNSで呟いたが、先週チャリがタイヤのトラブルで走れなくなった。
会社帰り、ターミナル駅から自宅に向けて走っていたら、何か違和感を感じた。まるで、ずっとバナナの皮の上を走っているかのような感覚だ。だんだん、ペダルも重くなっていく。
「ああ、これはまたキたか」
止まって降りてリヤタイヤを触ると空気が抜けている。予想通りだった。幸い、家まで残り1km程度だったので、帰る分には特に問題はなかった。
自宅に着き、荷物を置いてから、とりあえず空気を入れてみる。なぜなら、2〜3ヶ月ほど前に、駅で空気が抜けていてパンクだと思って業者呼んだら、穴が見つからず、空気だけ入れて終了ということがあったからだ。
が、今回は空気を入れ始めるや否や「シューーー」と空気が抜ける音が聞こえた。
「あー、これはアレだ」俺は確信した。
空気が抜けているポイントを探すと、表面のゴムが擦り切れて繊維が見えていた。タイヤの寿命が来ていたのだ。これでこのチャリでタイヤを履き潰して穴開けたのは3回目だ。今回のタイヤに替えたのは、前のタイヤを履き潰してなかったけど、長期放置から復活させるために大規模メンテをやった時だから、ちょうど2年だ。
片道7.4kmで、2年間。雨の時は使っていないが、それでも多分チャリ通勤率は7割を超えていると思うので、300往復くらいしてるのかな。走行距離4000kmってとこだろうか。まあ、かっての2回の履きつぶしたタイヤと同じくらいの距離だね。今度の5本目のタイヤは統計つけてみよう (^_^;。
嫁妹のダンナの実家に飾ってあったもの...うちわなのか？
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/100sec, F1.8, ISO800)
そんなわけで、また前回と同じく車に乗せて（ほんとにワゴンでよかった）、同じ店に持って行った。1時間くらいかかるというので、その近隣の大型電気店（業界最大手のYと、太陽マークじゃない方のK）を久々に巡回してみた。
今日はその雑感を記してみる。
まずチャリ屋の目の前にあるKから巡回だ。おお、Fujifilm X-Pro1の実機が置いてある。
・ Fujifilm X-Pro1
意外と軽い。しかしでかい。ちょっと間延びした印象も受ける。さすがにもう少し小さくても良かったんじゃ、と思う。
しかし、恐らくそのでかさの大きな要因であるハイブリッドファインダーはかなり良くできている。
いわゆるARってやつで、実像に重ねて豊富な情報が表示される。
いや、セカイカメラでもCarrozeriaでも実像と言いながらスルー画像だから、他のライブビューカメラもARはARなんだけど。やはり、光学ファインダーに広がる風景の生々しさはEVFには真似できないものだ。
光学ファインダーの画角は2種類から選べる。EVFとOVFのファインダー切り替えレバーを倒しっぱなしにすると、強制的に画角を切り替えられるのだが、カシャンと音を立てて光学系が切り替わって画角が変わるのは非常に面白いギミックだった。
いずれの画角の場合も、実際に撮影される画角の範囲を矩形で表示してある。これがなかなか利口で、ちゃんとレンズのフォーカス距離に応じて矩形が移動する。
つまり、一眼レフでないので、光学ファインダーと、実際に撮影に利用される光学系とでは数cm程度ズレている。だから被写体が近づけば近づくほどこのズレは顕著になり、いわゆるマクロ撮影なんかでは全くずれてしまう。これをパララックスと言う。兄弟機とも言えるコンパクトカメラのX10なんかは単純な光学ファインダーなのでまさにこの状態になる。
ところがX-Pro1では、このパララックスを計算して光学ファインダー像に重ねている。フォーカスリングを回してフォーカス位置を近距離にしていくと、矩形の位置がどんどん右下、つまりレンズがある位置にズレていくのでなかなか面白い。
まあ、実際には結構アバウトなので厳密な構図はEVFでね、ってことなんだろうが、撮影画角よりかなり広い範囲が見れて、そこに撮影フレームがあるというのは、まさにライカなどのレンジファインダーの世界だ。他のミラーレスカメラとは全く一線を画する楽しい撮影感覚だ。
各部の品質も非常に高い。噂に聞いた1/3ステップの絞りリングも実にスムースな動きだし、金属製らしい節度もある。
このカメラ、懐古主義だのなんだのという議論はあるが、まあ俺はどっちでもいいと思う。それより、なんでもかんでもコスト優先に走った日本のモノづくりが置いてきた何かは確実に持っている気がする。
Webにパラパラと試写画像も出始めたけど、サムネールサイズでも立体感が感じられる、存在感のある画像だった。まあ、3本出たレンズが全部大口径単焦点だから、レンズマターの部分も大きいだろうけど。
なかなか面白いカメラが出てきた。でもせめて、もっちょい小さくても...。
さて、X-Pro1の置いてある棚のお誕生日席的な目立つところには、むむ、キャラクターは違えど、価格や性能的にライバルとなるであろうSONY NEX-7が鎮座していた。
・SONY NEX-7
X-Pro1を触った後ではエラく小さく感じられる。機械的にも凝縮感があって、第一印象はなかなかいい。
しかし、電源を入れて自慢の有機ELのEVFを覗いて閉口する。蛍光灯照明下で、まるで荒く息でもするかのように像が揺れ動いているのだ。
正直、ちょっとこれはないぞ、と思った。多分、晴天下では素晴らしい画像を映し出してくれるのだろう。しかし、写真は晴天下でのみ撮るものではない。これなら、スペック上は劣る他社...たとえばNikon V1あたりの液晶EVFの方が断然マシなんじゃないか？ハード的な性能ではなく、チューニングの問題であるように思える。おいおい、SONYの開発者は自分のオフィスの蛍光灯下環境じゃ一切写真撮らねーのか？？
3つのダイヤルでカメラを操る「トライダイヤルナビ」は確かに、設定を素早く変えられる新しいインターフェースだ。
だが、これも俺には違和感があった。単に俺がいわゆる「従来タイプ」の一眼レフカメラユーザーだからかもしれないが、例えるなら、「冒険」とは名ばかりでほとんど敷かれたレールの上をなぞるかのようなロールプレイングゲームのようだとでも言えば良いのだろうか。
非常に観念的な表現で申し訳ないが、カメラを操るというより、ゲーム機だとか、スマートフォンなんかを操る感覚なのだ。これはまさにX-Pro1とは対局にあると言っても良い。
そう考えると、これまで写真を趣味として来なかった人には訴えるものがあるのかもしれない。...でも、このモデルの存在感や価格、性能って...やっぱり写真を元来好きな人がターゲットだよね？それでこの、言ってみれば「軟派」な操作感はなんか違うんじゃないの？という気はした。
まあある意味では非常にSONYガジェットらしいとも言える。カメラファンではなく、SONYファン向けだね。
だが、例えば音楽なんかは最終的には両耳に届く振幅が本質的な価値である。だからプレイヤーのインターフェイスがどうなろうが、本質的な価値とは切り離されているように思う。
一方で写真は、画像を得ることが本質的な価値ではあるが、それに付随してカメラを握る、ファインダーを覗いて風景を切り取る、シャッターを切る、という一連の動作自体も道楽の対象である。そしてまたこの部分自体が写真の出来にも関与している。
なかなか海外の新興メーカーがテレビのような成果を出せないのは、光学的な技術もさることながら、こうしたインターフェイス的な部分の蓄積がないからだと思う。
こうした蓄積をバッサリ切り捨てたNEXは、やっぱり本来狙うべきターゲットと実際に製品に満足する層が若干乖離している。どう考えてもMinoltaの人間はほとんど関わっていなさそうだ。
冒頭で、X-Pro1と比べると断然小さいと書いたサイズだが、横に置いてあったPanasonic DMC-GX1のパワーズームキットのサイズと比べるとはるかに大きく、中途半端な印象を受けた。せめて標準域のパンケーキレンズがないと、通勤バッグに放り込んで、という使い方ができるほど身軽じゃないね。
さ、そのGX1パワーズームキットも触ってみる。
・Panasonic DMC-GX1
Panasonicミラーレスカメラの新たなフラッグシップを担うべく登場したGX1だ。
質感は高い。それ以上に驚くのが、新しいXシリーズのパワーズームレンズだ。
これと組み合わせると、28~84mm相当の標準ズームでありながら、コンパクトディジタルカメラと見紛う小ささで、特に薄さは白眉だ。
本体の操作感も、NEX-7の後に触るとかなりオーソドックスで、安心して撮影できる感じだ。SONYよりもかなりカメラが好きな人が作ってるんじゃないだろうか。
ただ、パワーズームのフォーカスをいじってちょっと悶々とする。マニュアルフォーカスはレバーで行うのだが、その動きがものすごくトロい。このレンズにあまりマニュアルフォーカスを求めてもいけないのだろうが、もっとどうにかならなかったのか、という気がした。
あと、このレンズのデザインもなんとかならんかったのか。HDだの、焦点距離だの、IMAGE STABILIZARだの、お前は広告塔か、とツッコミたくなるほど文字がちりばめられている。だっさい！
それでも、この小ささ、薄さ、それにカメラとしてのオーソドックスさはなかなか魅力的だ。
カメラはこの辺にして、今度はヘッドフォンジャンキーモードだ。
所詮家電量販店なので、ファッション重視のクソヘッドフォン（失礼 (^_^;）しかねーだろ、とタカをくくってオーディオエリアへ向かった。
確かにインナーイヤータイプは1000〜5000円くらいのクソry（失ry）しかなかったが、オーバーヘッド型は割と上のクラス...5万円程度のものも置いてあった。
試聴もできるようなので、早速装着する。が、音が鳴っていない。
プレイヤーはどこか、とコードをたぐる。ヘッドフォンのコードはまず、各自にボリュームもついた、5〜6本くらいを繋げるアンプらしきボックスに繋がっていた。
そこからさらにたどると...横に置いてあった、販促用テープを流す用だと思っていた小さなラジカセのヘッドフォン端子に繋がっていた。
...おいおいおい！！5万のヘッドフォンの評価を、5000円クラスと思われるラジカセの音でしろってのか？？せめてアンプにはライン出力してくれよ。
まあ、どのヘッドフォンも同じ条件だから比較はできますがね。
・Audio Technica ATH-W1000X
まずはオーテク伝統の、木のハウジングのクローズドタイプだ。定価7万後半だが、この店では5万半ば程度だった。
オーテクの木のハウジングと言えば、耳掛けタイプのEW9を使っていたことがある。それで気づいたのは、耳掛けタイプはダメだってことだ (^_^;。定位が定まらない、音漏れし放題、ハウジングが重いのにコードが華奢なのですぐ断線する。
そんな記憶を思い起こしながらW1000Xを聴く。ありゃ。この再生環境のせいか右側の接触が悪い？
うーん。判断するのがとても難しいが、傾向はやっぱりオーテクで、中域の音が厚い、いわゆる「かまぼこ型」だ。巨大なハウジングにして、低音は押してこない。
結構音場を作るのもオーテク流だ。リバーブのような成分を感じる。
全体的にAtomicFroydとは対極に位置する感じだ。今Atomicにハマってる身としてはちょっとモッサリとした印象になっちゃうなぁ。
オーテクを置くと、横にあったこれも木のハウジングのヘッドフォンに目が移る。むう、DENONか。
・DENON AH-D5000
定価もこの店での価格もオーテクとほぼ同じだ。サイズ的には僅かにこちらの方が小さいだろうか。
しかし、パッと触った感じ、イヤーパッドが非常にしっとりとした感触で高級感が高い。木の塗装もこっちの方が高品位に感じる。
そしてさらに音を聴いてびっくりする。同じ木のハウジングなのにこんなに違うのか！つまり、かなりAtomicFloydに近い鳴り方なのだ。楽器類が近く、音が生々しい。
この辺は本当にメーカーによる味付け次第で後は好みの問題なんだろうけど、今の俺はオーテクより断然DENONだな。
他にもいくつか見たけど、まあこんなとこにしといたろか (^_^;。でも、たまには電気屋巡回してみるもんだね。
さて、電気屋をハシゴしてチャリ屋に戻ると、当然ながら新品のタイヤとともにおんぼろチャリが待っていた。タイヤ自体も新しくなったし、注油を各所にしてくれたのだろう、動作が滑らかになってかなり楽になった気がする。
ま、車だって2年に1度は車検するのだ。俺なんて年間5000kmも車運転しないから、チャリはその半分くらい走行していることになる！もうちょっと自分でもちゃんと手入れしてやらんとな（たまに注油とタイヤの空気入れくらいはするけどね）。
会社帰り、ターミナル駅から自宅に向けて走っていたら、何か違和感を感じた。まるで、ずっとバナナの皮の上を走っているかのような感覚だ。だんだん、ペダルも重くなっていく。
「ああ、これはまたキたか」
止まって降りてリヤタイヤを触ると空気が抜けている。予想通りだった。幸い、家まで残り1km程度だったので、帰る分には特に問題はなかった。
自宅に着き、荷物を置いてから、とりあえず空気を入れてみる。なぜなら、2〜3ヶ月ほど前に、駅で空気が抜けていてパンクだと思って業者呼んだら、穴が見つからず、空気だけ入れて終了ということがあったからだ。
が、今回は空気を入れ始めるや否や「シューーー」と空気が抜ける音が聞こえた。
「あー、これはアレだ」俺は確信した。
空気が抜けているポイントを探すと、表面のゴムが擦り切れて繊維が見えていた。タイヤの寿命が来ていたのだ。これでこのチャリでタイヤを履き潰して穴開けたのは3回目だ。今回のタイヤに替えたのは、前のタイヤを履き潰してなかったけど、長期放置から復活させるために大規模メンテをやった時だから、ちょうど2年だ。
片道7.4kmで、2年間。雨の時は使っていないが、それでも多分チャリ通勤率は7割を超えていると思うので、300往復くらいしてるのかな。走行距離4000kmってとこだろうか。まあ、かっての2回の履きつぶしたタイヤと同じくらいの距離だね。今度の5本目のタイヤは統計つけてみよう (^_^;。
嫁妹のダンナの実家に飾ってあったもの...うちわなのか？
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/100sec, F1.8, ISO800)
そんなわけで、また前回と同じく車に乗せて（ほんとにワゴンでよかった）、同じ店に持って行った。1時間くらいかかるというので、その近隣の大型電気店（業界最大手のYと、太陽マークじゃない方のK）を久々に巡回してみた。
今日はその雑感を記してみる。
まずチャリ屋の目の前にあるKから巡回だ。おお、Fujifilm X-Pro1の実機が置いてある。
・ Fujifilm X-Pro1
意外と軽い。しかしでかい。ちょっと間延びした印象も受ける。さすがにもう少し小さくても良かったんじゃ、と思う。
しかし、恐らくそのでかさの大きな要因であるハイブリッドファインダーはかなり良くできている。
いわゆるARってやつで、実像に重ねて豊富な情報が表示される。
いや、セカイカメラでもCarrozeriaでも実像と言いながらスルー画像だから、他のライブビューカメラもARはARなんだけど。やはり、光学ファインダーに広がる風景の生々しさはEVFには真似できないものだ。
光学ファインダーの画角は2種類から選べる。EVFとOVFのファインダー切り替えレバーを倒しっぱなしにすると、強制的に画角を切り替えられるのだが、カシャンと音を立てて光学系が切り替わって画角が変わるのは非常に面白いギミックだった。
いずれの画角の場合も、実際に撮影される画角の範囲を矩形で表示してある。これがなかなか利口で、ちゃんとレンズのフォーカス距離に応じて矩形が移動する。
つまり、一眼レフでないので、光学ファインダーと、実際に撮影に利用される光学系とでは数cm程度ズレている。だから被写体が近づけば近づくほどこのズレは顕著になり、いわゆるマクロ撮影なんかでは全くずれてしまう。これをパララックスと言う。兄弟機とも言えるコンパクトカメラのX10なんかは単純な光学ファインダーなのでまさにこの状態になる。
ところがX-Pro1では、このパララックスを計算して光学ファインダー像に重ねている。フォーカスリングを回してフォーカス位置を近距離にしていくと、矩形の位置がどんどん右下、つまりレンズがある位置にズレていくのでなかなか面白い。
まあ、実際には結構アバウトなので厳密な構図はEVFでね、ってことなんだろうが、撮影画角よりかなり広い範囲が見れて、そこに撮影フレームがあるというのは、まさにライカなどのレンジファインダーの世界だ。他のミラーレスカメラとは全く一線を画する楽しい撮影感覚だ。
各部の品質も非常に高い。噂に聞いた1/3ステップの絞りリングも実にスムースな動きだし、金属製らしい節度もある。
このカメラ、懐古主義だのなんだのという議論はあるが、まあ俺はどっちでもいいと思う。それより、なんでもかんでもコスト優先に走った日本のモノづくりが置いてきた何かは確実に持っている気がする。
Webにパラパラと試写画像も出始めたけど、サムネールサイズでも立体感が感じられる、存在感のある画像だった。まあ、3本出たレンズが全部大口径単焦点だから、レンズマターの部分も大きいだろうけど。
なかなか面白いカメラが出てきた。でもせめて、もっちょい小さくても...。
さて、X-Pro1の置いてある棚のお誕生日席的な目立つところには、むむ、キャラクターは違えど、価格や性能的にライバルとなるであろうSONY NEX-7が鎮座していた。
・SONY NEX-7
X-Pro1を触った後ではエラく小さく感じられる。機械的にも凝縮感があって、第一印象はなかなかいい。
しかし、電源を入れて自慢の有機ELのEVFを覗いて閉口する。蛍光灯照明下で、まるで荒く息でもするかのように像が揺れ動いているのだ。
正直、ちょっとこれはないぞ、と思った。多分、晴天下では素晴らしい画像を映し出してくれるのだろう。しかし、写真は晴天下でのみ撮るものではない。これなら、スペック上は劣る他社...たとえばNikon V1あたりの液晶EVFの方が断然マシなんじゃないか？ハード的な性能ではなく、チューニングの問題であるように思える。おいおい、SONYの開発者は自分のオフィスの蛍光灯下環境じゃ一切写真撮らねーのか？？
3つのダイヤルでカメラを操る「トライダイヤルナビ」は確かに、設定を素早く変えられる新しいインターフェースだ。
だが、これも俺には違和感があった。単に俺がいわゆる「従来タイプ」の一眼レフカメラユーザーだからかもしれないが、例えるなら、「冒険」とは名ばかりでほとんど敷かれたレールの上をなぞるかのようなロールプレイングゲームのようだとでも言えば良いのだろうか。
非常に観念的な表現で申し訳ないが、カメラを操るというより、ゲーム機だとか、スマートフォンなんかを操る感覚なのだ。これはまさにX-Pro1とは対局にあると言っても良い。
そう考えると、これまで写真を趣味として来なかった人には訴えるものがあるのかもしれない。...でも、このモデルの存在感や価格、性能って...やっぱり写真を元来好きな人がターゲットだよね？それでこの、言ってみれば「軟派」な操作感はなんか違うんじゃないの？という気はした。
まあある意味では非常にSONYガジェットらしいとも言える。カメラファンではなく、SONYファン向けだね。
だが、例えば音楽なんかは最終的には両耳に届く振幅が本質的な価値である。だからプレイヤーのインターフェイスがどうなろうが、本質的な価値とは切り離されているように思う。
一方で写真は、画像を得ることが本質的な価値ではあるが、それに付随してカメラを握る、ファインダーを覗いて風景を切り取る、シャッターを切る、という一連の動作自体も道楽の対象である。そしてまたこの部分自体が写真の出来にも関与している。
なかなか海外の新興メーカーがテレビのような成果を出せないのは、光学的な技術もさることながら、こうしたインターフェイス的な部分の蓄積がないからだと思う。
こうした蓄積をバッサリ切り捨てたNEXは、やっぱり本来狙うべきターゲットと実際に製品に満足する層が若干乖離している。どう考えてもMinoltaの人間はほとんど関わっていなさそうだ。
冒頭で、X-Pro1と比べると断然小さいと書いたサイズだが、横に置いてあったPanasonic DMC-GX1のパワーズームキットのサイズと比べるとはるかに大きく、中途半端な印象を受けた。せめて標準域のパンケーキレンズがないと、通勤バッグに放り込んで、という使い方ができるほど身軽じゃないね。
さ、そのGX1パワーズームキットも触ってみる。
・Panasonic DMC-GX1
Panasonicミラーレスカメラの新たなフラッグシップを担うべく登場したGX1だ。
質感は高い。それ以上に驚くのが、新しいXシリーズのパワーズームレンズだ。
これと組み合わせると、28~84mm相当の標準ズームでありながら、コンパクトディジタルカメラと見紛う小ささで、特に薄さは白眉だ。
本体の操作感も、NEX-7の後に触るとかなりオーソドックスで、安心して撮影できる感じだ。SONYよりもかなりカメラが好きな人が作ってるんじゃないだろうか。
ただ、パワーズームのフォーカスをいじってちょっと悶々とする。マニュアルフォーカスはレバーで行うのだが、その動きがものすごくトロい。このレンズにあまりマニュアルフォーカスを求めてもいけないのだろうが、もっとどうにかならなかったのか、という気がした。
あと、このレンズのデザインもなんとかならんかったのか。HDだの、焦点距離だの、IMAGE STABILIZARだの、お前は広告塔か、とツッコミたくなるほど文字がちりばめられている。だっさい！
それでも、この小ささ、薄さ、それにカメラとしてのオーソドックスさはなかなか魅力的だ。
カメラはこの辺にして、今度はヘッドフォンジャンキーモードだ。
所詮家電量販店なので、ファッション重視のクソヘッドフォン（失礼 (^_^;）しかねーだろ、とタカをくくってオーディオエリアへ向かった。
確かにインナーイヤータイプは1000〜5000円くらいのクソry（失ry）しかなかったが、オーバーヘッド型は割と上のクラス...5万円程度のものも置いてあった。
試聴もできるようなので、早速装着する。が、音が鳴っていない。
プレイヤーはどこか、とコードをたぐる。ヘッドフォンのコードはまず、各自にボリュームもついた、5〜6本くらいを繋げるアンプらしきボックスに繋がっていた。
そこからさらにたどると...横に置いてあった、販促用テープを流す用だと思っていた小さなラジカセのヘッドフォン端子に繋がっていた。
...おいおいおい！！5万のヘッドフォンの評価を、5000円クラスと思われるラジカセの音でしろってのか？？せめてアンプにはライン出力してくれよ。
まあ、どのヘッドフォンも同じ条件だから比較はできますがね。
・Audio Technica ATH-W1000X
まずはオーテク伝統の、木のハウジングのクローズドタイプだ。定価7万後半だが、この店では5万半ば程度だった。
オーテクの木のハウジングと言えば、耳掛けタイプのEW9を使っていたことがある。それで気づいたのは、耳掛けタイプはダメだってことだ (^_^;。定位が定まらない、音漏れし放題、ハウジングが重いのにコードが華奢なのですぐ断線する。
そんな記憶を思い起こしながらW1000Xを聴く。ありゃ。この再生環境のせいか右側の接触が悪い？
うーん。判断するのがとても難しいが、傾向はやっぱりオーテクで、中域の音が厚い、いわゆる「かまぼこ型」だ。巨大なハウジングにして、低音は押してこない。
結構音場を作るのもオーテク流だ。リバーブのような成分を感じる。
全体的にAtomicFroydとは対極に位置する感じだ。今Atomicにハマってる身としてはちょっとモッサリとした印象になっちゃうなぁ。
オーテクを置くと、横にあったこれも木のハウジングのヘッドフォンに目が移る。むう、DENONか。
・DENON AH-D5000
定価もこの店での価格もオーテクとほぼ同じだ。サイズ的には僅かにこちらの方が小さいだろうか。
しかし、パッと触った感じ、イヤーパッドが非常にしっとりとした感触で高級感が高い。木の塗装もこっちの方が高品位に感じる。
そしてさらに音を聴いてびっくりする。同じ木のハウジングなのにこんなに違うのか！つまり、かなりAtomicFloydに近い鳴り方なのだ。楽器類が近く、音が生々しい。
この辺は本当にメーカーによる味付け次第で後は好みの問題なんだろうけど、今の俺はオーテクより断然DENONだな。
他にもいくつか見たけど、まあこんなとこにしといたろか (^_^;。でも、たまには電気屋巡回してみるもんだね。
さて、電気屋をハシゴしてチャリ屋に戻ると、当然ながら新品のタイヤとともにおんぼろチャリが待っていた。タイヤ自体も新しくなったし、注油を各所にしてくれたのだろう、動作が滑らかになってかなり楽になった気がする。
ま、車だって2年に1度は車検するのだ。俺なんて年間5000kmも車運転しないから、チャリはその半分くらい走行していることになる！もうちょっと自分でもちゃんと手入れしてやらんとな（たまに注油とタイヤの空気入れくらいはするけどね）。
nobilesの投稿(23:45:00-2012-02-28) -
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