NOBILES Days
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先日書いた仕事。
結構プレッシャーの連続で、実はガラにも無く、気づくと「あれはこうしなきゃ、ああしなきゃ」と常に答えの出ない問答を頭の中でやっている状態で、特に土日なんかはどんどん考えが煮詰まって精神状態的に悪い状態になりがちだった。
だがここ数日で不安まみれで作って行ったものが、建設的な議論の叩き台として機能した。「お前、いらねーよ」って言われるんじゃないかくらいまで思っていたので、猛烈に安堵した。まあ仕事量全然減ってないどころがどんどん増えてるんだけど。
そんなわけで、明日は保育園最終年の長女の遠足に付き添う。ちょっと晴れ晴れした気持ちで3連休できそうだ。今度の日曜はLoopのライブで演奏するよ！
Funky Soul Pop Band
Loop on pooL
LOP the 14th
Day=25th.May.2014(Sun)
Open=17:30, Start=18:00, Our stage=19:00
Charge=1500yen
@Shin-nakano Benten
あざみっていいよね
(PentaxK-3, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/500sec, F2.8, ISO100)
Focalを買ったばかりだというのに、俺のヘッドフォン熱ときたら、じぇんじぇん衰えることがない。
そんなわけで、久々に早めに退社出来た日に、昨今の新製品を試聴しに店頭へ赴いた。
一番の狙いは、新シリーズを投入したPioneerだ。うん、なんでこんなに親近感というか懐かしさを感じるんだろう (^_^;。
売り場に着くと、一角がPioneerの新製品コーナーになっていた。専用のディスプレイに、今回投入された4機種の、恐らく全てのカラーが揃っていて、10本ほどが展示されていた。ううむ、かなり力入ってるな。
Pioneer SE-MX9
まずはオーバーヘッドのSE-MX9だ。これまでオーバーヘッドタイプは、DJプレイ向けのヘッドフォンを中心に作っていたP社だが、今回はそのプレイを聴く側、つまりクラブミュージックのリスナー向けというコンセプトで作った新しいシリーズということだ。その名もSuperior Club Soundシリーズとな。
発表時の画像で思ったことだけど、実物もやっぱりブライトカッパー...要は銅色だね...がかっこいい。質感も、3万を超える高級ヘッドフォンに相応しいものに思える。いいじゃないか。
さ、装着...。うーん、やっぱりこのヘッドフォンはオンイヤータイプなんだね。耳を覆うのではなく、耳たぶを潰す形で装着する。俺、これあんまり好きじゃないんだな。
だが、パッドのサラッとした感触は高級感も伴っていていい。
おもむろに自分のiPod＋ヘッドフォンアンプを接続して音出しする。
おお、中高音域の響きがいい。これはSONY MDR-CD3000にも通じるものがある。このあたりの音域がストンと落ちるFocalと違って浮遊感がある。モニターとしてではなく、リスニング向けの音作りってことだろう。
むむ。低音にはかなり主張を感じるな。CD3000やFocalとはかなり違う味だ。芯があってタイトだけど、ズズイと前に出てくる。
CD3000やFocalの音に慣れているとそれが違和感で、特にオーケストラなんかでは顕著に思えた。
ところが、俺の試聴用トラックのひとつ、Doubleの"Wonderful"を聴くとその印象が一変する。シンセベースのタイトなリズムと、このヘッドフォンの特性がばっちりシンクロするのだ。
なるほど。このヘッドフォンはクラブ好きのリスナーをターゲットにしたということだが、その狙い通り、クラブでズンズンくる低音を再現する音作りをしたわけだな。オーケストラでは違和感になるわけだ。
あと、タイトで脳のど真ん中に響くイメージの低音と比べると、中高音域は若干定位がルーズに感じた。まあ、モニターじゃないから雰囲気重視なのかな。情報量自体は少なくはない。
そんなわけで、主張があって決してオールマイティではないが、タイトなリズムで、特にシンセベースの曲にはかなり力を発揮するタイプということになるかな。スタイル含めて、しっかりコンセプトが貫かれているように感じた。
さて、オーバーヘッドの下位モデルMX8も聞きたいとこだけど、時間ないので次。インナーイヤータイプのSE-CX9行ってみよう。
これはシングルのバランスドアーマチュアに「ベースエキサイター」なる振動素子を組み合わせ、まさに震える低音を再現しようというコンセプトのモデルだ。
Pioneer SE-CX9
うわっ、でかい！インナーイヤータイプと聞いて想像していた大きさの2周りから3周りくらいでかい。ボディの丸いところはカタツムリくらいのデカさがあるんじゃないか？これが振動素子なのかな。
だが、耳に入れるプラグは、そこからウニョッと飛び出ているので、カタツムリの大きさと装着感は関係がない。プラグの形状が工夫されていて、意外としっくり耳にハマる。デザインも、万人受けはしないだろうけど、その大きさと合いまってクールな印象を醸しているように思った。
さあ、音出しだ。
...
...
...うーん、これは... (^_^;。
俺の手持ちで最もクセのあるAtomicFroyd Superdartsをはるかに超越するジャジャ馬だぞ！先ほど「主張する低音」と表現したMX9なんて問題にならないくらいの爆低音だ。BAドライバーが出す音と「ベースエキサイター」の音が完全に分離しているように感じられた。
だから、普通のバンドサウンドやオーケストラ、弾き語りなんかでも、ハッキリ言って「聞くに堪えない」とさえ言っていいほどバラバラな音が出てくる。うははは。
ところが、先述のDouble"Wonderful"を再生すると印象が一変する。鋭いシンセベースが水を得た魚のようにうねりだすのだ。そこに、BAドライバーが描き出す綺麗なDoubleの女声ボーカルや、シンセによるピコピコ音（もっといい表現ねーのかよ）が絡むと、実に生々しい、迫力ある音場が出来上がった。これは凄いぞ。MX9の時以上の落差だ。
つまりこれは「自然楽器を再生してはアカン」ヘッドフォンなのだ。クラブサウンド、と一括りにしていいのか分からんけど、シンセベースがブォンブォンに暴れて、ピコピコ言ってる系（もっと言い方あるだろ）の音楽専用なのだ。曲がハマれば、どんな高級ヘッドフォンよりも楽しく聴ける。ある意味、MonsterのMiles Davis Trumpet的な尖り方だ。
いやはや正直、ここまでぶっ飛んだ、とんがったヘッドフォンをPioneerが「ぶっこんで」くるとは思いもしなかった。しかも、3万するんだよ？ハマる人にはハマるだろうけど。
いやでも、このチャレンジングな姿勢は評価したい。俺の趣味とは違うけど。オールマイティだけじゃつまらんもんね。
で、最後にもう一つ、P社以外で、ぜひ聴いておきたかった新製品を試聴した。
Audio-Technica ATH-CKR10
Audio-TechnicaのATH-CKR10である。ダイナミックドライバーを向かい合わせに配置し、一方を逆相に駆動することで、ドライバーの前後の駆動力をお互いに補完しあい、理想的な駆動を行おう、というコンセプトだ。スピーカーでは前例があるが、ヘッドフォンとしては初の試みだそうだ。
ちなみに俺の今のメインのインナーイヤーヘッドフォンは同社のATH-CKW1000ANVだ。これもBAでなくダイナミックドライバーを搭載した、それなりに高級機だ。低音が若干過多なのと、高音が硬い変わった響きをするが情報量が非常に多いので、インナーイヤーなのに大編成のオケにハマる。
型番的にも遠縁という感じのCKR10がどんな音なのか、かなり興味があった。
デザインは結構無骨だ。お世辞にもカッコ良くはないな。街で見かけても、知らない人には2000円の製品との区別はつかないだろう。その点では木の蓋に、光沢黒のボディのCKWの方が圧倒的に高級感がある。Webの記事には「デカい」とかいう声があったが、P社のCX9を見た後ではあまりにもフツーのサイズだ (^_^;。
装着感は、少しゴツゴツするがまあ悪くない。遮音性もそこそこじゃないか？
コードが前から垂れ下がるスタイルはかなり特異だね。絶対みんな間違えると思う (^_^;。
さ、音出しだ。
...
...おおお、
おおおおお！！
これは凄いぞ！
ハッキリ言って俺のCKWとはまったく別物だ。音色は断然ナチュラルだ。すこしカナキリ気味のCKWと違って、しなやかに全帯域を鳴らしきっている印象を持った。低音はCKWのような過多ではない。前に出過ぎることもない。タイトというほどではないが、やっぱり余裕を感じさせる鳴りだ。
そう、インナーイヤータイプになかった、まるで大きなハウジングを積んでいるかのような懐の深さだ。
音場に関しては、CKWもかなり広かったが、それを超える。これもインナーイヤータイプとしては異例と言っていい広さだろう。強いて言えば高音の解像度はCKWの方が高く感じたが、カナキリ気味な音とバーターと考えればCKRの方が好ましく思った。
うーん、見た目かっこ悪いくせに、かなりのポテンシャルを感じるインナーイヤーヘッドフォンだ。
だが...なんでケーブル固定にしたのかなあ？この、懐の深さを感じるモデルこそ、バランス駆動させてやりたいぞ。
ああ、そうそう昨今はポータブル環境でも、ヘッドフォンをバランス接続させるのがだんだんムーブメントになりつつあるのだ。
バランスとアンバランスの違いを説明しよう。
通常のミニジャックのアンバランス接続は3極で、それぞれR（右側）信号、L（左側）信号、グランドとなっている。
ところがバランス接続用の端子では4極になっていて、R正相、R逆相、L正相、L逆相となっている。つまり、片チャンネルを2台のアンプで駆動するのだ。
アンバランスでは左右でグランドを共有していたのが、完全に分離になるので、チャンネルセパレーションがはっきり改善される。
もはや高級プレーヤーの代名詞ともなったiRiverのAstell&Kernブランドのプレーヤーにバランス出力が標準で搭載されるようになった。
これに合わせ、いろんなメーカーが、ケーブル着脱可能なヘッドフォン向けに、バランス接続用の交換ケーブルを発売している。言っとくけど、ケーブルだけで1万オーバーとか当たり前だからね？この世界。
まあ、それはともかく、ダイナミックドライバーを向かい合わせて逆相で駆動している、言わば「ドライバーのバランス配置」を実現したCKR10が、伝送路ではバランス接続できないってのはどーよ、って話よ。どーせインナーイヤーでは大柄な部類なんだからMCCXかIMシリーズと同様の独自端子くらい埋め込めたでしょー？
そんなわけで、Audio-technicaのCKR10、これはかなりの注目モデルだ。多分Pioneerのターゲットとは違うだろうなー。でも、こちらの方がオールマイティに感じられた。俺の好みなだけかもしれんが (^_^;。
結構プレッシャーの連続で、実はガラにも無く、気づくと「あれはこうしなきゃ、ああしなきゃ」と常に答えの出ない問答を頭の中でやっている状態で、特に土日なんかはどんどん考えが煮詰まって精神状態的に悪い状態になりがちだった。
だがここ数日で不安まみれで作って行ったものが、建設的な議論の叩き台として機能した。「お前、いらねーよ」って言われるんじゃないかくらいまで思っていたので、猛烈に安堵した。まあ仕事量全然減ってないどころがどんどん増えてるんだけど。
そんなわけで、明日は保育園最終年の長女の遠足に付き添う。ちょっと晴れ晴れした気持ちで3連休できそうだ。今度の日曜はLoopのライブで演奏するよ！
Funky Soul Pop Band
Loop on pooL
LOP the 14th
Day=25th.May.2014(Sun)
Open=17:30, Start=18:00, Our stage=19:00
Charge=1500yen
@Shin-nakano Benten
あざみっていいよね
(PentaxK-3, PentaxFA77mmLimitedF1.8, 1/500sec, F2.8, ISO100)
Focalを買ったばかりだというのに、俺のヘッドフォン熱ときたら、じぇんじぇん衰えることがない。
そんなわけで、久々に早めに退社出来た日に、昨今の新製品を試聴しに店頭へ赴いた。
一番の狙いは、新シリーズを投入したPioneerだ。うん、なんでこんなに親近感というか懐かしさを感じるんだろう (^_^;。
売り場に着くと、一角がPioneerの新製品コーナーになっていた。専用のディスプレイに、今回投入された4機種の、恐らく全てのカラーが揃っていて、10本ほどが展示されていた。ううむ、かなり力入ってるな。
Pioneer SE-MX9
まずはオーバーヘッドのSE-MX9だ。これまでオーバーヘッドタイプは、DJプレイ向けのヘッドフォンを中心に作っていたP社だが、今回はそのプレイを聴く側、つまりクラブミュージックのリスナー向けというコンセプトで作った新しいシリーズということだ。その名もSuperior Club Soundシリーズとな。
発表時の画像で思ったことだけど、実物もやっぱりブライトカッパー...要は銅色だね...がかっこいい。質感も、3万を超える高級ヘッドフォンに相応しいものに思える。いいじゃないか。
さ、装着...。うーん、やっぱりこのヘッドフォンはオンイヤータイプなんだね。耳を覆うのではなく、耳たぶを潰す形で装着する。俺、これあんまり好きじゃないんだな。
だが、パッドのサラッとした感触は高級感も伴っていていい。
おもむろに自分のiPod＋ヘッドフォンアンプを接続して音出しする。
おお、中高音域の響きがいい。これはSONY MDR-CD3000にも通じるものがある。このあたりの音域がストンと落ちるFocalと違って浮遊感がある。モニターとしてではなく、リスニング向けの音作りってことだろう。
むむ。低音にはかなり主張を感じるな。CD3000やFocalとはかなり違う味だ。芯があってタイトだけど、ズズイと前に出てくる。
CD3000やFocalの音に慣れているとそれが違和感で、特にオーケストラなんかでは顕著に思えた。
ところが、俺の試聴用トラックのひとつ、Doubleの"Wonderful"を聴くとその印象が一変する。シンセベースのタイトなリズムと、このヘッドフォンの特性がばっちりシンクロするのだ。
なるほど。このヘッドフォンはクラブ好きのリスナーをターゲットにしたということだが、その狙い通り、クラブでズンズンくる低音を再現する音作りをしたわけだな。オーケストラでは違和感になるわけだ。
あと、タイトで脳のど真ん中に響くイメージの低音と比べると、中高音域は若干定位がルーズに感じた。まあ、モニターじゃないから雰囲気重視なのかな。情報量自体は少なくはない。
そんなわけで、主張があって決してオールマイティではないが、タイトなリズムで、特にシンセベースの曲にはかなり力を発揮するタイプということになるかな。スタイル含めて、しっかりコンセプトが貫かれているように感じた。
さて、オーバーヘッドの下位モデルMX8も聞きたいとこだけど、時間ないので次。インナーイヤータイプのSE-CX9行ってみよう。
これはシングルのバランスドアーマチュアに「ベースエキサイター」なる振動素子を組み合わせ、まさに震える低音を再現しようというコンセプトのモデルだ。
Pioneer SE-CX9
うわっ、でかい！インナーイヤータイプと聞いて想像していた大きさの2周りから3周りくらいでかい。ボディの丸いところはカタツムリくらいのデカさがあるんじゃないか？これが振動素子なのかな。
だが、耳に入れるプラグは、そこからウニョッと飛び出ているので、カタツムリの大きさと装着感は関係がない。プラグの形状が工夫されていて、意外としっくり耳にハマる。デザインも、万人受けはしないだろうけど、その大きさと合いまってクールな印象を醸しているように思った。
さあ、音出しだ。
...
...
...うーん、これは... (^_^;。
俺の手持ちで最もクセのあるAtomicFroyd Superdartsをはるかに超越するジャジャ馬だぞ！先ほど「主張する低音」と表現したMX9なんて問題にならないくらいの爆低音だ。BAドライバーが出す音と「ベースエキサイター」の音が完全に分離しているように感じられた。
だから、普通のバンドサウンドやオーケストラ、弾き語りなんかでも、ハッキリ言って「聞くに堪えない」とさえ言っていいほどバラバラな音が出てくる。うははは。
ところが、先述のDouble"Wonderful"を再生すると印象が一変する。鋭いシンセベースが水を得た魚のようにうねりだすのだ。そこに、BAドライバーが描き出す綺麗なDoubleの女声ボーカルや、シンセによるピコピコ音（もっといい表現ねーのかよ）が絡むと、実に生々しい、迫力ある音場が出来上がった。これは凄いぞ。MX9の時以上の落差だ。
つまりこれは「自然楽器を再生してはアカン」ヘッドフォンなのだ。クラブサウンド、と一括りにしていいのか分からんけど、シンセベースがブォンブォンに暴れて、ピコピコ言ってる系（もっと言い方あるだろ）の音楽専用なのだ。曲がハマれば、どんな高級ヘッドフォンよりも楽しく聴ける。ある意味、MonsterのMiles Davis Trumpet的な尖り方だ。
いやはや正直、ここまでぶっ飛んだ、とんがったヘッドフォンをPioneerが「ぶっこんで」くるとは思いもしなかった。しかも、3万するんだよ？ハマる人にはハマるだろうけど。
いやでも、このチャレンジングな姿勢は評価したい。俺の趣味とは違うけど。オールマイティだけじゃつまらんもんね。
で、最後にもう一つ、P社以外で、ぜひ聴いておきたかった新製品を試聴した。
Audio-Technica ATH-CKR10
Audio-TechnicaのATH-CKR10である。ダイナミックドライバーを向かい合わせに配置し、一方を逆相に駆動することで、ドライバーの前後の駆動力をお互いに補完しあい、理想的な駆動を行おう、というコンセプトだ。スピーカーでは前例があるが、ヘッドフォンとしては初の試みだそうだ。
ちなみに俺の今のメインのインナーイヤーヘッドフォンは同社のATH-CKW1000ANVだ。これもBAでなくダイナミックドライバーを搭載した、それなりに高級機だ。低音が若干過多なのと、高音が硬い変わった響きをするが情報量が非常に多いので、インナーイヤーなのに大編成のオケにハマる。
型番的にも遠縁という感じのCKR10がどんな音なのか、かなり興味があった。
デザインは結構無骨だ。お世辞にもカッコ良くはないな。街で見かけても、知らない人には2000円の製品との区別はつかないだろう。その点では木の蓋に、光沢黒のボディのCKWの方が圧倒的に高級感がある。Webの記事には「デカい」とかいう声があったが、P社のCX9を見た後ではあまりにもフツーのサイズだ (^_^;。
装着感は、少しゴツゴツするがまあ悪くない。遮音性もそこそこじゃないか？
コードが前から垂れ下がるスタイルはかなり特異だね。絶対みんな間違えると思う (^_^;。
さ、音出しだ。
...
...おおお、
おおおおお！！
これは凄いぞ！
ハッキリ言って俺のCKWとはまったく別物だ。音色は断然ナチュラルだ。すこしカナキリ気味のCKWと違って、しなやかに全帯域を鳴らしきっている印象を持った。低音はCKWのような過多ではない。前に出過ぎることもない。タイトというほどではないが、やっぱり余裕を感じさせる鳴りだ。
そう、インナーイヤータイプになかった、まるで大きなハウジングを積んでいるかのような懐の深さだ。
音場に関しては、CKWもかなり広かったが、それを超える。これもインナーイヤータイプとしては異例と言っていい広さだろう。強いて言えば高音の解像度はCKWの方が高く感じたが、カナキリ気味な音とバーターと考えればCKRの方が好ましく思った。
うーん、見た目かっこ悪いくせに、かなりのポテンシャルを感じるインナーイヤーヘッドフォンだ。
だが...なんでケーブル固定にしたのかなあ？この、懐の深さを感じるモデルこそ、バランス駆動させてやりたいぞ。
ああ、そうそう昨今はポータブル環境でも、ヘッドフォンをバランス接続させるのがだんだんムーブメントになりつつあるのだ。
バランスとアンバランスの違いを説明しよう。
通常のミニジャックのアンバランス接続は3極で、それぞれR（右側）信号、L（左側）信号、グランドとなっている。
ところがバランス接続用の端子では4極になっていて、R正相、R逆相、L正相、L逆相となっている。つまり、片チャンネルを2台のアンプで駆動するのだ。
アンバランスでは左右でグランドを共有していたのが、完全に分離になるので、チャンネルセパレーションがはっきり改善される。
もはや高級プレーヤーの代名詞ともなったiRiverのAstell&Kernブランドのプレーヤーにバランス出力が標準で搭載されるようになった。
これに合わせ、いろんなメーカーが、ケーブル着脱可能なヘッドフォン向けに、バランス接続用の交換ケーブルを発売している。言っとくけど、ケーブルだけで1万オーバーとか当たり前だからね？この世界。
まあ、それはともかく、ダイナミックドライバーを向かい合わせて逆相で駆動している、言わば「ドライバーのバランス配置」を実現したCKR10が、伝送路ではバランス接続できないってのはどーよ、って話よ。どーせインナーイヤーでは大柄な部類なんだからMCCXかIMシリーズと同様の独自端子くらい埋め込めたでしょー？
そんなわけで、Audio-technicaのCKR10、これはかなりの注目モデルだ。多分Pioneerのターゲットとは違うだろうなー。でも、こちらの方がオールマイティに感じられた。俺の好みなだけかもしれんが (^_^;。
nobilesの投稿(23:49:00-2014-05-22) -
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