NOBILES Days
Jump to navigationThey had mirror but...
カエルの子はカエル、と先のエントリーで書いたが、どうやらカメラについても同様のようだ。こどもチャレンジについてきたカメラのおもちゃをいたく気に入り、覗き込んでは「はい、チーズ」なんて言っている。
ただ、一つ悩みができた。
娘が何か面白い行動...たとえば踊ってたりしていたらカメラを向けるわけだが、その途端「あ、私もカメラ！」とでも言わんばかりに、踊りを止めておもちゃカメラを取りに行ってお互い撮影会状態になってしまう。いや、俺が撮りたいのは踊りの方なんだけど...。
すっかりカメラマン気取り...でもキーちゃん、レンズとモニターが反対だよ（いつも）
(PentaxK-7, PentaxDA15mmLimitedF4, ProgramMode, 1/50sec, F5.6, ISO800)
さて、小欄ではイジメのように辛口の批評を展開してきた、SONYの「一眼カメラ」αだが、先日、新たなラインナップが発表された。α55とα33である。
一体このカメラはなんと表現すればいいのだろうか。今流行りのミラーレス一眼カメラかと言えば、新機軸とは言えミラーを持っているから違う。
だからと言って一眼レフカメラかというと、光学ファインダーを有せず、EVF（電子ファインダー）なので違う。レンズ交換式EVFカメラとでも呼べば良いか？
自分の正直な第一印象は、ようやくSONYらしいディジタル一眼カメラが出てきたな、というものだった。
NEXの方が全然SONYらしいじゃん、という意見もあるだろう。でも俺は、所詮μ4/3の二番煎じとしか思えなかったし、何よりも機能を犠牲にしたデザインや、ユーザーに媚びたような販売戦略は、技術のものではなく、企画のものだと感じた。
しかし、今回の55と33には、このカメラにしかできない曲芸が詰め込まれている。お仕着せ感のあるNEX（Olympus Penもそうだけどね）と違い、カメラを使う人のことをちゃんと考え、今ある技術をうまく融合させて、ディジタル時代の新しいカメラを構築してきたな、と感じられた。
なんと言っても、上下方向にしか動かない、あの中途半端だったバリアングル液晶モニターが、ニコンD5000などと同様の回転式になって、縦位置撮影時も利用可能になった。ライブビューカメラとして、ようやく宣伝文句と実態が一致したと思う。
過去機種では、このバリアングル液晶モニターゆえの分厚さのせいで、ファインダーを覗くと鼻が当たって構え辛かった。「そんなに液晶モニターが大事なら光学ファインダーなんてとっちまえよ」と叫びたくなるような中途半端さが腹立たしかった。
しかし55/33では、まさに光学ファインダーを廃した。まあ、EVFは残ってるわけだが、その後方へ飛び出しているのと、液晶を薄くしたおかげで、ファインダーで鼻が当たらなくなったらしい。まあこれは144万画素という高性能なEVFを搭載したのでしょうがなくそうなったのかもしれないが、俺はむしろメリットと受け取った。
なんと言っても、NEXと違い、これまでのαレンズ群をネイティブで使用でき、ボディ内手ぶれ補正も効く。
光学ファインダーではないから、ディジタルゆえの表示のタイムラグが発生したり、特にこの機種が売りのはずの動体の撮影でデメリットもあろうが、かなり技術の上がって来た今のEVFで満足できるユーザー層も多かろう。このカメラの狙うターゲットならなおさらだ。
だいたいこれまで過去機種で、位相差式フォーカス可能なライブビューにこだわった結果、光学ファインダーの倍率は下がるわ、拡大表示が不可能だわ、と既に破綻寸前になっていたのだ。それを光学ファインダーを切り捨てることで一気に解消した。
光学ファインダーのメリットは捨てても、視野率は高くなる、ライブビューの拡大表示も可能。それどころか、一眼ならではの高速な位相差方式のフォーカス（しかも素子はだいぶ余裕がありそうだ）を伴うフルHD録画機能まで手に入れた。それでいてサイズは小さく軽い。フォーカス追従で10コマ/秒というのも、他社なこのクラスのカメラにない曲芸だ。まあ、ターゲットとなるユーザーにこのスペックが必要かどうかは微妙だが。
ともかく、どれも革新的な技術や、世界初というわけではない。しかし、落とし所としてなかなか感心できる。
これがエンジニアリングでしょ。耳あたりばかりいい宣伝文句ばかり前面に出すんじゃなく、今ある技術を、どうまとめたらターゲットユーザーの満足が上がるのか。その視点を失ったプロダクトはダメだ。55と33はいいと思う。
ってか、中上級機の次世代マダー？初級機のラインナップばかりが充実しすぎなのだ、今のαは。もう初級機は55と33のラインです、って割り切るくらいしたっていいのに。ってかそのつもりなのかな？
ただ、一つ悩みができた。
娘が何か面白い行動...たとえば踊ってたりしていたらカメラを向けるわけだが、その途端「あ、私もカメラ！」とでも言わんばかりに、踊りを止めておもちゃカメラを取りに行ってお互い撮影会状態になってしまう。いや、俺が撮りたいのは踊りの方なんだけど...。
すっかりカメラマン気取り...でもキーちゃん、レンズとモニターが反対だよ（いつも）
(PentaxK-7, PentaxDA15mmLimitedF4, ProgramMode, 1/50sec, F5.6, ISO800)
さて、小欄ではイジメのように辛口の批評を展開してきた、SONYの「一眼カメラ」αだが、先日、新たなラインナップが発表された。α55とα33である。
一体このカメラはなんと表現すればいいのだろうか。今流行りのミラーレス一眼カメラかと言えば、新機軸とは言えミラーを持っているから違う。
だからと言って一眼レフカメラかというと、光学ファインダーを有せず、EVF（電子ファインダー）なので違う。レンズ交換式EVFカメラとでも呼べば良いか？
自分の正直な第一印象は、ようやくSONYらしいディジタル一眼カメラが出てきたな、というものだった。
NEXの方が全然SONYらしいじゃん、という意見もあるだろう。でも俺は、所詮μ4/3の二番煎じとしか思えなかったし、何よりも機能を犠牲にしたデザインや、ユーザーに媚びたような販売戦略は、技術のものではなく、企画のものだと感じた。
しかし、今回の55と33には、このカメラにしかできない曲芸が詰め込まれている。お仕着せ感のあるNEX（Olympus Penもそうだけどね）と違い、カメラを使う人のことをちゃんと考え、今ある技術をうまく融合させて、ディジタル時代の新しいカメラを構築してきたな、と感じられた。
なんと言っても、上下方向にしか動かない、あの中途半端だったバリアングル液晶モニターが、ニコンD5000などと同様の回転式になって、縦位置撮影時も利用可能になった。ライブビューカメラとして、ようやく宣伝文句と実態が一致したと思う。
過去機種では、このバリアングル液晶モニターゆえの分厚さのせいで、ファインダーを覗くと鼻が当たって構え辛かった。「そんなに液晶モニターが大事なら光学ファインダーなんてとっちまえよ」と叫びたくなるような中途半端さが腹立たしかった。
しかし55/33では、まさに光学ファインダーを廃した。まあ、EVFは残ってるわけだが、その後方へ飛び出しているのと、液晶を薄くしたおかげで、ファインダーで鼻が当たらなくなったらしい。まあこれは144万画素という高性能なEVFを搭載したのでしょうがなくそうなったのかもしれないが、俺はむしろメリットと受け取った。
なんと言っても、NEXと違い、これまでのαレンズ群をネイティブで使用でき、ボディ内手ぶれ補正も効く。
光学ファインダーではないから、ディジタルゆえの表示のタイムラグが発生したり、特にこの機種が売りのはずの動体の撮影でデメリットもあろうが、かなり技術の上がって来た今のEVFで満足できるユーザー層も多かろう。このカメラの狙うターゲットならなおさらだ。
だいたいこれまで過去機種で、位相差式フォーカス可能なライブビューにこだわった結果、光学ファインダーの倍率は下がるわ、拡大表示が不可能だわ、と既に破綻寸前になっていたのだ。それを光学ファインダーを切り捨てることで一気に解消した。
光学ファインダーのメリットは捨てても、視野率は高くなる、ライブビューの拡大表示も可能。それどころか、一眼ならではの高速な位相差方式のフォーカス（しかも素子はだいぶ余裕がありそうだ）を伴うフルHD録画機能まで手に入れた。それでいてサイズは小さく軽い。フォーカス追従で10コマ/秒というのも、他社なこのクラスのカメラにない曲芸だ。まあ、ターゲットとなるユーザーにこのスペックが必要かどうかは微妙だが。
ともかく、どれも革新的な技術や、世界初というわけではない。しかし、落とし所としてなかなか感心できる。
これがエンジニアリングでしょ。耳あたりばかりいい宣伝文句ばかり前面に出すんじゃなく、今ある技術を、どうまとめたらターゲットユーザーの満足が上がるのか。その視点を失ったプロダクトはダメだ。55と33はいいと思う。
ってか、中上級機の次世代マダー？初級機のラインナップばかりが充実しすぎなのだ、今のαは。もう初級機は55と33のラインです、って割り切るくらいしたっていいのに。ってかそのつもりなのかな？
nobilesの投稿(23:44:40-2010-08-26) -
カテゴリ: Photo
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