NOBILES Days
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年度末、子どもが「次の年も●●先生がいいーー！」とゴネたりするのはよくあるパターンだろう。ところが、我が家の次女は逆だった。次女の方が、先生に「来年も担任になりたい」と思われていたのだ。
最終日に、そっと次女に先生が手紙をくれた。そこには、次女が「純粋で、素直で、素敵」であり、その次女の担任だった1年は幸せであったと。きっと次女が両親（お、おれたち？？）からいっぱいの愛情を受けているのであろう、ということ。できることなら次年度も担任を務めたいと思っていること、そして、自分に子どもができたら次女のような子どもがいい、とまで書いてあった。熱烈なラブレターだ。
次女は天真爛漫だし、たとえば子ども達が言うこと聞かなくて先生が凹んだりしたら、すぐに飛んで行って「大丈夫？」「よしよし」なんてやってたらしいから、それが先生の心を鷲掴みにしたのかもしれない。いずれにしても、先生をここまで魅了するなんて、親ながら、はっきり言って恐れ入った。俺も嫁さんも長女もそういうタイプじゃないからね。
でも、子ども産む時は次女みたいな子がいいなんて言ってもらえるのは親としてはこれ以上ない褒め言葉だ。
結局、その先生は新年度、担任ではなくなってしまった。
でも、もらった手紙によると「たとえ担任じゃなくなっても、事あるごとに愛を伝えに行く」そうだ。愛されてるなぁ。
2月の発表会の模様。周囲を圧倒するキレキレぶりだったことは言うまでもない
(PentaxK-3, PentaxDA★60-250mmF4(250.0mm), 1/180sec, F4.0, ISO1000)
さて、Pentaxイベントの話の続き。
会場は新宿のベルサールというイベントスペースだ。ファンイベントが午後6時からだったので、午後3時半頃を狙って行った。
手持ちレンズの様子を見たいという目的に照らし、わざわざレンズを6本ほど持って行った。止せばいいのに、1kgを超える60-250mmまで持って行った。阿呆である。
エスカレーターで、会場のある地下まで降りていくと、その正面に、黒の背景に浮かぶKK-1の特徴的なペンタ部の巨大な写真が飾ってあった。
正午から開場して3時間ほど経っていたので、受付周辺に来訪客もほとんどいなくて、落ち着いた雰囲気だった。
会場に入ると、正面にいきなりガラスケースに入れられて、下からライトアップされたK-1があった。その先は衝立のようにして、大判印刷した作品が並んでいる。K-1のタフさをアピールするためか、雪景色が中心だ。右の講演スペースでは、トークショーをやっているようで、それなりの人が着席しているようだった。よし、今なら体験コーナーは空いてるだろう、と左に進んで衝立の裏側へ向かった。
すると、そこには左右に体験コーナーのテーブルが並んでいた。それぞれ20人ずつくらいは並んで待っていたろうか。なんだ、全然空いてないぞ？よく見ると、右側は「レンズ体験コーナー」と書いてある。どうやら左側がメインのカメラ体験コーナーのようだ。俺は左側のテーブルの待ち列に並んだ。
周囲はおっさんばかりだ。しかも、ちょっとマニア・オタク系に見える（他人のこと言えるんか？）。
だが体験コーナー待ち列の俺の2〜3人前に、女性2人組がいた。しかも、ファッションなども割と今風の（腐女子などではない）アラサーに見える。受付で貰ったK-1のカタログを開いて、熱心に新機能について話している。「ほうほう」とこの時は感心したが...後でカメラの持ち方が間違っていて萎えた（左手は手のひらでレンズを下から支えるべきだ。上や横からレンズを掴んだら、逆にブレやすくなる）。
15分かそこら並んで、ようやく俺の番がきた。
体験コーナーの長いテーブルには、黒いユニフォームを着たスタッフ達が15人ほど並び、その前に1台ずつK-1がある。カメラを触りながらスタッフに質問したりできるというわけだ。俺は背が高く、メガネをかけた、割とイケメン系の中年男性スタッフのところに案内された。
Pentax K-1
(PentaxK-3, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/100sec, F2.5, ISO100)
K-1と対峙する。他のメーカーとは違う存在感を放つデザインだ。Pentax自身の645シリーズに通じるところもあるが、それだけな留まらないオリジナルな要素も多い。
ペンタ部の三角帽子は、巨大なプリズムの存在を主張している。レトロ調のようでいてその実、このペンタ部は樹脂製で、中にはGPSを搭載している。GPSログもとれる極めて現代的な装備だ。新たに設けられた2つのダイヤルもこのカメラの操作性の高さを予感させる。他社のカメラが横長スタイルばかりの中、横幅が狭くて正方形に近いスタイルなのも異質だ。実際横幅はAPS-Cサイズ素子搭載のK-3に近い。カメラバッグへの収まりも良いだろう。
早速手に取る。かなりずっしりとくる。フルサイズ対応レンズの中では最も軽いであろう28-105mm装着だが、合計で1.5kg近い。K-3＆FA31mmの、俺のレギュラーセットと比べて40%ほど重い。ただ、K-7からの伝統で、相変わらずグリップ形状が良く、重くても持ちづらさはない。
ファインダーを覗く。フルフレームの広大な視野が広がる。やはりAPS-CのK-3とはレベルが違う。
AFを作動させる。ファインダースクリーン上に小さな黒い枠がいくつかビュッと表示された。あれっ？
「あ、スクリーン、液晶になったんですか？」
「はい、透過液晶になりました」
スタッフがすぐに応えた。
俺としたことが、こんなことを事前チェックできていなかったとは。「スクリーンが固定になった」ことしか把握していなかった。なるほど、グリッド表示も液晶でオンオフできるようになったのなら、スクリーン交換は必要ないだろう。
Pentaxといえば「AF性能において他社に周回遅れ」でお馴染み (^_^;だが、レンズにDCモーターを積んだ28-105mmで試す限りは、割と快適にフォーカスが合う。K-3IIでAFアルゴリズムが大幅に見直されたこともあるが、フォーカスポイントが液晶でワラワラ表示されるのが、従来のPentaxとは一線を画していることを象徴的に表している。
次に、ライブビューに切り替える。K-3では再生ボタンだった位置がライブビューボタンに変わっているので結構戸惑った。そして、おもむろに背面モニターを引き出す。おお、想像以上のスムースな動きだ。
K-1の背面液晶は、他社のチルトモニター同様に上方に向けて傾ける機構が入った。だがアイディア溢れるPentaxはそれだけでは飽き足らず、その台座を4本のアームで支える構造にした。アームはそれぞれ伸縮するので、チルトモニターを台座ごと傾けたり、捻ったりすることまでできるようになった。
これはどこぞのサイトより
これにより、機構的には上方にしか動かないチルトモニターでありながら、アームの可動分で下方、左右にも動くモニターになった。しかも、光軸からずれない。
チルトモニターの類ではSONYのα77/α99の3軸式こそ最強と思っていたが、これはそれにも勝るとも劣らないアイディアだ。動かしやすさではこちらの方が上かもしれない。自分撮りは無理だけど。
さらなる新機軸は、このモニターの裏や、マウント上部、メモリカードスロット2、仕掛けられたLEDだ。暗所での作業時に、ライトボタンを押すとこれらが光るので、スムースにレンズ交換やメモリーカード交換ができるというわけだ。もちろんオンオフできる。こんなきめ細やかな機能、自分も使い込んでる開発者じゃなきゃ絶対出てこないでしょ！
ここで、疑問だったテストをしたくなった。手持ちレンズの中では運動会＆お遊戯撮影用の虎の子望遠レンズ、DA☆60-250mmを装着したらどうなるか、ということだ。60-250はいわゆるAPS用のレンズでフルフレームへの対応は謳っていない。
嫌がられるかと思ったが、「自分のレンズつけていいですか？」と言ったら、あっさり「あー、どうぞどうぞ」とつけさせてくれた。
ん？ケラれる（対応していない範囲の、画面の周辺部が黒くなって写らない状態）かと思ったが、意外にも明確なケラれはない。多少光量は落ちているかもしれないが、まあまあ使える印象を持った。ただ、会場は薄暗く、しかもイメージカラーを黒にしているものだから、もっと明るいシーンで撮ったらどうかは分からない。
だが、新設された第3のコマンドダイヤルには「crop」というメニューがあり、フルフレームで撮影するか、APSサイズにクロップ（切り取り）するかを素早く選べる。このダイヤルにはクロップ設定の他にも、露出補正や感度といった定番設定から、ファインダースクリーンの表示切り替えなどの機能まで入っていて、実に痒いところに手が届くものに感じられた。
感心しながら、最後と思ってK-1の写真を撮った。自分のK-3との比較も、と思ったら俺のK-3にはバッテリーグリップが付いているのでK-3の方が大きいという絵になってしまった。
するとスタッフがスッと「バッテリーグリップ、ありますよ！」と出してくれた。早い、早いよ！
ついでに、そのグリップの握り心地も試させてもらった。K-3のものも良かったが、大きさに余裕がある分、ますます握りやすい。きめ細かいことに、こちらにもストラップを付けられるよう改良されていた。ハンドストラップ派への配慮だろう。
一応「1人5分を目安に」とあったので（既に10分くらい触ってた気がするけど）、K-3との比較写真を撮ったら、俺はK-1の前を離れた。
つづく。
最終日に、そっと次女に先生が手紙をくれた。そこには、次女が「純粋で、素直で、素敵」であり、その次女の担任だった1年は幸せであったと。きっと次女が両親（お、おれたち？？）からいっぱいの愛情を受けているのであろう、ということ。できることなら次年度も担任を務めたいと思っていること、そして、自分に子どもができたら次女のような子どもがいい、とまで書いてあった。熱烈なラブレターだ。
次女は天真爛漫だし、たとえば子ども達が言うこと聞かなくて先生が凹んだりしたら、すぐに飛んで行って「大丈夫？」「よしよし」なんてやってたらしいから、それが先生の心を鷲掴みにしたのかもしれない。いずれにしても、先生をここまで魅了するなんて、親ながら、はっきり言って恐れ入った。俺も嫁さんも長女もそういうタイプじゃないからね。
でも、子ども産む時は次女みたいな子がいいなんて言ってもらえるのは親としてはこれ以上ない褒め言葉だ。
結局、その先生は新年度、担任ではなくなってしまった。
でも、もらった手紙によると「たとえ担任じゃなくなっても、事あるごとに愛を伝えに行く」そうだ。愛されてるなぁ。
2月の発表会の模様。周囲を圧倒するキレキレぶりだったことは言うまでもない
(PentaxK-3, PentaxDA★60-250mmF4(250.0mm), 1/180sec, F4.0, ISO1000)
さて、Pentaxイベントの話の続き。
会場は新宿のベルサールというイベントスペースだ。ファンイベントが午後6時からだったので、午後3時半頃を狙って行った。
手持ちレンズの様子を見たいという目的に照らし、わざわざレンズを6本ほど持って行った。止せばいいのに、1kgを超える60-250mmまで持って行った。阿呆である。
エスカレーターで、会場のある地下まで降りていくと、その正面に、黒の背景に浮かぶKK-1の特徴的なペンタ部の巨大な写真が飾ってあった。
正午から開場して3時間ほど経っていたので、受付周辺に来訪客もほとんどいなくて、落ち着いた雰囲気だった。
会場に入ると、正面にいきなりガラスケースに入れられて、下からライトアップされたK-1があった。その先は衝立のようにして、大判印刷した作品が並んでいる。K-1のタフさをアピールするためか、雪景色が中心だ。右の講演スペースでは、トークショーをやっているようで、それなりの人が着席しているようだった。よし、今なら体験コーナーは空いてるだろう、と左に進んで衝立の裏側へ向かった。
すると、そこには左右に体験コーナーのテーブルが並んでいた。それぞれ20人ずつくらいは並んで待っていたろうか。なんだ、全然空いてないぞ？よく見ると、右側は「レンズ体験コーナー」と書いてある。どうやら左側がメインのカメラ体験コーナーのようだ。俺は左側のテーブルの待ち列に並んだ。
周囲はおっさんばかりだ。しかも、ちょっとマニア・オタク系に見える（他人のこと言えるんか？）。
だが体験コーナー待ち列の俺の2〜3人前に、女性2人組がいた。しかも、ファッションなども割と今風の（腐女子などではない）アラサーに見える。受付で貰ったK-1のカタログを開いて、熱心に新機能について話している。「ほうほう」とこの時は感心したが...後でカメラの持ち方が間違っていて萎えた（左手は手のひらでレンズを下から支えるべきだ。上や横からレンズを掴んだら、逆にブレやすくなる）。
15分かそこら並んで、ようやく俺の番がきた。
体験コーナーの長いテーブルには、黒いユニフォームを着たスタッフ達が15人ほど並び、その前に1台ずつK-1がある。カメラを触りながらスタッフに質問したりできるというわけだ。俺は背が高く、メガネをかけた、割とイケメン系の中年男性スタッフのところに案内された。
Pentax K-1
(PentaxK-3, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/100sec, F2.5, ISO100)
K-1と対峙する。他のメーカーとは違う存在感を放つデザインだ。Pentax自身の645シリーズに通じるところもあるが、それだけな留まらないオリジナルな要素も多い。
ペンタ部の三角帽子は、巨大なプリズムの存在を主張している。レトロ調のようでいてその実、このペンタ部は樹脂製で、中にはGPSを搭載している。GPSログもとれる極めて現代的な装備だ。新たに設けられた2つのダイヤルもこのカメラの操作性の高さを予感させる。他社のカメラが横長スタイルばかりの中、横幅が狭くて正方形に近いスタイルなのも異質だ。実際横幅はAPS-Cサイズ素子搭載のK-3に近い。カメラバッグへの収まりも良いだろう。
早速手に取る。かなりずっしりとくる。フルサイズ対応レンズの中では最も軽いであろう28-105mm装着だが、合計で1.5kg近い。K-3＆FA31mmの、俺のレギュラーセットと比べて40%ほど重い。ただ、K-7からの伝統で、相変わらずグリップ形状が良く、重くても持ちづらさはない。
ファインダーを覗く。フルフレームの広大な視野が広がる。やはりAPS-CのK-3とはレベルが違う。
AFを作動させる。ファインダースクリーン上に小さな黒い枠がいくつかビュッと表示された。あれっ？
「あ、スクリーン、液晶になったんですか？」
「はい、透過液晶になりました」
スタッフがすぐに応えた。
俺としたことが、こんなことを事前チェックできていなかったとは。「スクリーンが固定になった」ことしか把握していなかった。なるほど、グリッド表示も液晶でオンオフできるようになったのなら、スクリーン交換は必要ないだろう。
Pentaxといえば「AF性能において他社に周回遅れ」でお馴染み (^_^;だが、レンズにDCモーターを積んだ28-105mmで試す限りは、割と快適にフォーカスが合う。K-3IIでAFアルゴリズムが大幅に見直されたこともあるが、フォーカスポイントが液晶でワラワラ表示されるのが、従来のPentaxとは一線を画していることを象徴的に表している。
次に、ライブビューに切り替える。K-3では再生ボタンだった位置がライブビューボタンに変わっているので結構戸惑った。そして、おもむろに背面モニターを引き出す。おお、想像以上のスムースな動きだ。
K-1の背面液晶は、他社のチルトモニター同様に上方に向けて傾ける機構が入った。だがアイディア溢れるPentaxはそれだけでは飽き足らず、その台座を4本のアームで支える構造にした。アームはそれぞれ伸縮するので、チルトモニターを台座ごと傾けたり、捻ったりすることまでできるようになった。
これはどこぞのサイトより
これにより、機構的には上方にしか動かないチルトモニターでありながら、アームの可動分で下方、左右にも動くモニターになった。しかも、光軸からずれない。
チルトモニターの類ではSONYのα77/α99の3軸式こそ最強と思っていたが、これはそれにも勝るとも劣らないアイディアだ。動かしやすさではこちらの方が上かもしれない。自分撮りは無理だけど。
さらなる新機軸は、このモニターの裏や、マウント上部、メモリカードスロット2、仕掛けられたLEDだ。暗所での作業時に、ライトボタンを押すとこれらが光るので、スムースにレンズ交換やメモリーカード交換ができるというわけだ。もちろんオンオフできる。こんなきめ細やかな機能、自分も使い込んでる開発者じゃなきゃ絶対出てこないでしょ！
ここで、疑問だったテストをしたくなった。手持ちレンズの中では運動会＆お遊戯撮影用の虎の子望遠レンズ、DA☆60-250mmを装着したらどうなるか、ということだ。60-250はいわゆるAPS用のレンズでフルフレームへの対応は謳っていない。
嫌がられるかと思ったが、「自分のレンズつけていいですか？」と言ったら、あっさり「あー、どうぞどうぞ」とつけさせてくれた。
ん？ケラれる（対応していない範囲の、画面の周辺部が黒くなって写らない状態）かと思ったが、意外にも明確なケラれはない。多少光量は落ちているかもしれないが、まあまあ使える印象を持った。ただ、会場は薄暗く、しかもイメージカラーを黒にしているものだから、もっと明るいシーンで撮ったらどうかは分からない。
だが、新設された第3のコマンドダイヤルには「crop」というメニューがあり、フルフレームで撮影するか、APSサイズにクロップ（切り取り）するかを素早く選べる。このダイヤルにはクロップ設定の他にも、露出補正や感度といった定番設定から、ファインダースクリーンの表示切り替えなどの機能まで入っていて、実に痒いところに手が届くものに感じられた。
感心しながら、最後と思ってK-1の写真を撮った。自分のK-3との比較も、と思ったら俺のK-3にはバッテリーグリップが付いているのでK-3の方が大きいという絵になってしまった。
するとスタッフがスッと「バッテリーグリップ、ありますよ！」と出してくれた。早い、早いよ！
ついでに、そのグリップの握り心地も試させてもらった。K-3のものも良かったが、大きさに余裕がある分、ますます握りやすい。きめ細かいことに、こちらにもストラップを付けられるよう改良されていた。ハンドストラップ派への配慮だろう。
一応「1人5分を目安に」とあったので（既に10分くらい触ってた気がするけど）、K-3との比較写真を撮ったら、俺はK-1の前を離れた。
つづく。
nobilesの投稿(23:25:22-2016-04-09) -
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