NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.7
週末に、先週産まれたばかりの俺の妹の娘に会いに行った。俺の娘にとっては従姉妹というわけだ。
何しろ嫁さんの実家には既に、一日違いで産まれた、嫁さんの妹の娘（こちらも従姉妹だ！）がいるので、うちの娘がやたら赤ちゃんに絡みたがっているというのは聞いていた。
でも、俺と娘は別々に見に行っていたため、俺は直接そのシーンを見ていなかった。
そんなわけでウチの娘の、従姉妹との対面に初めて立ち会った。
嫁さんの妹の娘は3300g以上で生まれたので、顔がかなり完成していて、髪はふさふさだし、眉毛もしっかり生えている。一方、俺の妹の娘は2700gそこそこだったので、もっと「新生児」っぽい。眉毛はないし、髪も少ない。
しかし、どちらも抱っこすると驚くほど軽い。そりゃそうだ。今、うちの娘は2歳半を越え、体重も11kgを越えているのだ。それでも同年代ではチビな方だが、がっちりとして、本当にすくすく育ってきたんだなと実感する。
その娘も、産まれた時は2人よりもさらに軽い2400gだった。
さて、娘の反応だが、確かに赤ちゃんに絡みたくてしょうがないようだ。
だが、赤ちゃんに対する手加減は知っているようで、優しくおでこを撫で撫でし、小さな手をとって握手をしていた。
ヒヤヒヤだったが、娘は娘なりに、何かを感じているようだ。果たして、本当の妹が間もなく登場したら、一体どんな反応をするのだろう？
The Cousins
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/60sec, F1.8, ISO800)
さて、前職ぶっちゃけ日記：ボスのグループの派遣社員列伝は、前回のトンガリに続き、今回は「ブーちゃん」ひとりとなったボスのグループに入ってきた2人の協力会社の社員についてと、ブーちゃんとの別れについてだ。
前職ぶっちゃけ日記
「7.さよなら、ブーちゃん」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
もう8〜9年程前のことだ。
「トンガリ」がボスに切られて、ボスの元には「ブーちゃん」一人が残った。しばらくはその状態が続いたと記憶しているが、確か半年くらいして増員が割り当てられた。今度は派遣社員ではなく、協力会社の社員の若手2人だ。
この協力会社は、前回トンガリが燃やしたメインICを卸している販社だが、カスタマーの要求に応えるためのフィールドエンジニアも擁していた。
彼らに開発現場の経験を積ませたいという販社の思惑と、優秀なソフトウェアエンジニアが欲しいというボスの要望が合致した。
加えて、この頃にはボスにも追い風が吹いていた。「新しいことをどんどんやってトップを取ろうぜ」という主義の人が部長になっていたので、やはり上昇志向の強いボスのことを重用したのだ。
さて、やってきた協力会社の若手2人は、痩せ型中背という背格好がそっくりな上、苗字も1音違いだった。ここではOKDとODとでもしておこうか。
2人とも明るい性格で、職場のメンバーとも仲良く溶け込んでいたので、人柄面の評価は同じような感じだった。
一方で、ボスは歯に衣着せぬ人のように見えて実は計算高いので、本当にいらないと思うまでは、グループのメンバーの評価はあまり口外しなかった。下手に「あいつ使えねー」なんて公言したのが上の耳に入ったら「じゃあいらないね」となりかねないからだ。むしろ、手柄を上げさせることで周囲の評価を上げ、チーム全体の仕事が円滑に回るように、というところまで考えていた。
だから俺も、グループに加入するまで、この2人に対するボスの本心は知らなかった。まあ、俺が他人に興味なかっただけかもしれないけど。
実際のところ、業務における2人には差があった。あえてここではどちらとは言わない。が、一方は、システムについて「ここはこうすべきでしょ！」と提案をもってよく食ってかかっていたが、もう一方は割と漫然と仕事をするタイプだったようだ。
とは言え、4人体制となったことでボスのシステムは飛躍的な進歩を遂げた。その後、紆余曲折があったとはいえ、グループとともに消滅するまで、システムの根幹は、この時期に例の2人のうちの1人が構築したものが使用され続けた。
そんな中、ブーちゃんが遂に脱落していった。どんどんシステムが高度化していく中で、能力的についていけなくなったのだ。
この頃...多分6年程前だと思うが、既に俺はボス達と同じ課になっていて、席が近くなっていた。俺の歓迎会を企画してくれたのもブーちゃんだった。
ブーちゃんはトンガリと違って社交性もあったし、クセのあるボスともそれなりにうまくやっていた。
しかし、だんだんと高まるボスの要求仕様通りのプログラムができず、ブーちゃんに対するボスの態度は辛辣になっていった。パワハラと言っていいものだったかもしれない。席が近かった俺もそんなシーンを何度となく目撃した。
後年のボスの言葉を借りれば「俺も若かった」。そして、「あいつのグループは過酷だ」「クラッシャー」という評判も、この頃みんなの心に植え付けられていったのだと思う。
でも、ブーちゃんは多分その中で自分の道を見つけたのだと思う。彼は技術派遣社員自体を辞め、ライブハウスのPAとして働くことになったのだそうだ。
...今思えば、ボスとブーちゃんは、数年後に俺とボスが交わしたような会話をしたのかもしれない。辞めていく時のブーちゃんは、とても晴れ晴れとした顔をしていた。
つづく。
何しろ嫁さんの実家には既に、一日違いで産まれた、嫁さんの妹の娘（こちらも従姉妹だ！）がいるので、うちの娘がやたら赤ちゃんに絡みたがっているというのは聞いていた。
でも、俺と娘は別々に見に行っていたため、俺は直接そのシーンを見ていなかった。
そんなわけでウチの娘の、従姉妹との対面に初めて立ち会った。
嫁さんの妹の娘は3300g以上で生まれたので、顔がかなり完成していて、髪はふさふさだし、眉毛もしっかり生えている。一方、俺の妹の娘は2700gそこそこだったので、もっと「新生児」っぽい。眉毛はないし、髪も少ない。
しかし、どちらも抱っこすると驚くほど軽い。そりゃそうだ。今、うちの娘は2歳半を越え、体重も11kgを越えているのだ。それでも同年代ではチビな方だが、がっちりとして、本当にすくすく育ってきたんだなと実感する。
その娘も、産まれた時は2人よりもさらに軽い2400gだった。
さて、娘の反応だが、確かに赤ちゃんに絡みたくてしょうがないようだ。
だが、赤ちゃんに対する手加減は知っているようで、優しくおでこを撫で撫でし、小さな手をとって握手をしていた。
ヒヤヒヤだったが、娘は娘なりに、何かを感じているようだ。果たして、本当の妹が間もなく登場したら、一体どんな反応をするのだろう？
The Cousins
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/60sec, F1.8, ISO800)
さて、前職ぶっちゃけ日記：ボスのグループの派遣社員列伝は、前回のトンガリに続き、今回は「ブーちゃん」ひとりとなったボスのグループに入ってきた2人の協力会社の社員についてと、ブーちゃんとの別れについてだ。
前職ぶっちゃけ日記
「7.さよなら、ブーちゃん」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
もう8〜9年程前のことだ。
「トンガリ」がボスに切られて、ボスの元には「ブーちゃん」一人が残った。しばらくはその状態が続いたと記憶しているが、確か半年くらいして増員が割り当てられた。今度は派遣社員ではなく、協力会社の社員の若手2人だ。
この協力会社は、前回トンガリが燃やしたメインICを卸している販社だが、カスタマーの要求に応えるためのフィールドエンジニアも擁していた。
彼らに開発現場の経験を積ませたいという販社の思惑と、優秀なソフトウェアエンジニアが欲しいというボスの要望が合致した。
加えて、この頃にはボスにも追い風が吹いていた。「新しいことをどんどんやってトップを取ろうぜ」という主義の人が部長になっていたので、やはり上昇志向の強いボスのことを重用したのだ。
さて、やってきた協力会社の若手2人は、痩せ型中背という背格好がそっくりな上、苗字も1音違いだった。ここではOKDとODとでもしておこうか。
2人とも明るい性格で、職場のメンバーとも仲良く溶け込んでいたので、人柄面の評価は同じような感じだった。
一方で、ボスは歯に衣着せぬ人のように見えて実は計算高いので、本当にいらないと思うまでは、グループのメンバーの評価はあまり口外しなかった。下手に「あいつ使えねー」なんて公言したのが上の耳に入ったら「じゃあいらないね」となりかねないからだ。むしろ、手柄を上げさせることで周囲の評価を上げ、チーム全体の仕事が円滑に回るように、というところまで考えていた。
だから俺も、グループに加入するまで、この2人に対するボスの本心は知らなかった。まあ、俺が他人に興味なかっただけかもしれないけど。
実際のところ、業務における2人には差があった。あえてここではどちらとは言わない。が、一方は、システムについて「ここはこうすべきでしょ！」と提案をもってよく食ってかかっていたが、もう一方は割と漫然と仕事をするタイプだったようだ。
とは言え、4人体制となったことでボスのシステムは飛躍的な進歩を遂げた。その後、紆余曲折があったとはいえ、グループとともに消滅するまで、システムの根幹は、この時期に例の2人のうちの1人が構築したものが使用され続けた。
そんな中、ブーちゃんが遂に脱落していった。どんどんシステムが高度化していく中で、能力的についていけなくなったのだ。
この頃...多分6年程前だと思うが、既に俺はボス達と同じ課になっていて、席が近くなっていた。俺の歓迎会を企画してくれたのもブーちゃんだった。
ブーちゃんはトンガリと違って社交性もあったし、クセのあるボスともそれなりにうまくやっていた。
しかし、だんだんと高まるボスの要求仕様通りのプログラムができず、ブーちゃんに対するボスの態度は辛辣になっていった。パワハラと言っていいものだったかもしれない。席が近かった俺もそんなシーンを何度となく目撃した。
後年のボスの言葉を借りれば「俺も若かった」。そして、「あいつのグループは過酷だ」「クラッシャー」という評判も、この頃みんなの心に植え付けられていったのだと思う。
でも、ブーちゃんは多分その中で自分の道を見つけたのだと思う。彼は技術派遣社員自体を辞め、ライブハウスのPAとして働くことになったのだそうだ。
...今思えば、ボスとブーちゃんは、数年後に俺とボスが交わしたような会話をしたのかもしれない。辞めていく時のブーちゃんは、とても晴れ晴れとした顔をしていた。
つづく。
nobilesの投稿(23:21:50-2011-04-05) -
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