NOBILES Days
Jump to navigationThe trend of digital camera 2015 - vol.7
うーん、この2日、ものすごい勢いでカメラの新製品が発表されてるね。連載のタイミング誤ったかな (′Д`;。
中でも、Pentaxユーザーとしては、フルサイズ素子搭載カメラの開発発表は大きなトピックだった。まあ、Pentaxのフルサイズ機開発は長く公然の秘密だったわけだが、モックアップが出てきたことでようやく現実味を伴ってきた。それだけでなく、フルサイズに対応したD FAレンズも出てきた。
ただ、価格は恐らく、ボディだけで20万前後だろう。今回発表された望遠D FAレンズはどちらもやはり20万を超え、重さも2kgを超える。導入にはそれなりの覚悟が必要だな。
Pentax fullframe-K
あい、そんなわけでデジカメトーク2015第7弾。
・Nikon D750
前回とりあげたCanon EOS7Dmark2と並び、王道ディジタル一眼レフの大物といえばこのD750だろう。
Nikon D750
APS-C機である7Dmk2と違い本機は、いわゆるフルサイズ撮像素子を搭載している。これでNikonのフルサイズ機（NikonでいうところのFXフォーマット）のラインナップは、D610、D750、D810、D4、そしてDfという豪華5ラインになった。ちなみにCanonは6D、5Dmk3、1D Xの3ラインである。
最高の画質を目指したD810、最高のスピードを求めたD4、趣味性を追求したDf、コストとサイズの最小化を図ったD610と、既存ラインナップの役割がはっきりしている中で、「とことん実用性に振った」のが本機D750であると言える。
その性格を端的に表すのが、FX機で初となるチルトモニターの搭載だ。一眼レフでもライブビューと動画撮影が当たり前になった昨今、可動モニターの価値は高まっている。だが、可動構造にすると問題になるのがボディが厚くなることだ。形状にも制限が発生するために撮影時の快適性も損なわれていた（というのが開発者の言い訳で、俺はやればできるやろ、と思っていたが (^_^;）。
そこでNikonは、カーボンとプラスチックの複合素材によるモノコック構造とした。
これはD5300で採用したもので、ボディの外皮が構造体になっている。つまり、内部に別途シャシーがあった従来構造と違い、外皮に直接基板などのユニットがマウントされている。まさにF-1のカーボンモノコックと同じ思想である。
これにより大幅な軽量化とスペース効率化が可能になった。内部構造も見直したことで、なんとD610よりも小さく軽いボディになった。
このように、D750の登場はかなり衝撃的なものだった。まあ、前回も述べたように、結局フルサイズ機の場合はレンズが巨大なため、ボディがそこそこ小さくなったところで、やはり持ち歩きには覚悟がいることは間違いない。だが、それでもフルサイズ機を5ラインナップまで増やしたNikonには本気を感じる。ミラーレスもAPS-Cもフルサイズもと、どっちつかずではっきりしないCanonより潔いとも言えるが、心配でもある。
ついでと言ってはなんだが、D5500にも触れておこう。一般誌で「苦境のカメラ業界の中でミラーレス機に対抗して意地を見せる」といった論調の記事になっていたものだ。
Nikon D5500
こちらは先代D5300から複合素材モノコック構造は採用していたが、今回、D750同様に内部構造を大幅に見直して一回り小さくなった。
だが、その宣伝文句が少々アレ？というものだ。
「バリアングルモニター付きディジタル一眼レフとして世界最小」
...おいおい、限定しすぎだろう (^_^;。この条件に当てはまる現行機種はD5500とKissX7i（と、今日発表された、後継機であるX8iと8000D）しか存在しないぞ。まあ、つまり敵はEOS KissX7iもしくはその後継機たちだけ、というわけだ。
今回からモニターもようやくタッチパネルになり、KissX7iに追いついた。加えてPanasonicのように、ファインダー使用時にもタッチパネルで何らかの操作ができるインターフェースを入れた。これで操作性はかなり向上したと言える。
ただ、どうだろうか。これらの進化はあくまでこれまでの一眼レフの延長線上にしかない。つまり、新聞記事にあったような「ミラーレス機に対抗する...」という言葉ほどのインパクトがないのが残念だ。
また、D5300のときにも書いたが、一眼レフの命であるはずの光学ファインダーのスペックが低い（視野率95%、倍率0.82）のも悲しいところだ。Pentaxは一眼レフのエントリー機であるK-S1にさえペンタプリズムを奢っている（視野率100%、倍率0.90）し、最大のライバルであるCanonのKissX7i（視野率95%、倍率0.85）にも劣ることになる。ちなみにD5500とKissX7iはプリズムではなく、安価なペンタダハミラーを採用しているので、倍率はどうしても低い。
ネットのレビュー記事なんかには「Nikonならではの定評ある、トップクラスに見やすい光学ファインダー」なんて書いてあるが、嘘だ。一眼レフの数自体が減った今、残念ながら「現行モデルの中ではトップクラスに像が小さく見づらい光学ファインダー」になってしまっている。「一眼レフならでは」を訴求するなら、たとえエントリーモデルであっても、是非光学ファインダーにはもう少し力を入れて欲しいところだ。まあ、悪いカメラじゃないとは思うけどね。
つづく。
中でも、Pentaxユーザーとしては、フルサイズ素子搭載カメラの開発発表は大きなトピックだった。まあ、Pentaxのフルサイズ機開発は長く公然の秘密だったわけだが、モックアップが出てきたことでようやく現実味を伴ってきた。それだけでなく、フルサイズに対応したD FAレンズも出てきた。
ただ、価格は恐らく、ボディだけで20万前後だろう。今回発表された望遠D FAレンズはどちらもやはり20万を超え、重さも2kgを超える。導入にはそれなりの覚悟が必要だな。
Pentax fullframe-K
あい、そんなわけでデジカメトーク2015第7弾。
・Nikon D750
前回とりあげたCanon EOS7Dmark2と並び、王道ディジタル一眼レフの大物といえばこのD750だろう。
Nikon D750
APS-C機である7Dmk2と違い本機は、いわゆるフルサイズ撮像素子を搭載している。これでNikonのフルサイズ機（NikonでいうところのFXフォーマット）のラインナップは、D610、D750、D810、D4、そしてDfという豪華5ラインになった。ちなみにCanonは6D、5Dmk3、1D Xの3ラインである。
最高の画質を目指したD810、最高のスピードを求めたD4、趣味性を追求したDf、コストとサイズの最小化を図ったD610と、既存ラインナップの役割がはっきりしている中で、「とことん実用性に振った」のが本機D750であると言える。
その性格を端的に表すのが、FX機で初となるチルトモニターの搭載だ。一眼レフでもライブビューと動画撮影が当たり前になった昨今、可動モニターの価値は高まっている。だが、可動構造にすると問題になるのがボディが厚くなることだ。形状にも制限が発生するために撮影時の快適性も損なわれていた（というのが開発者の言い訳で、俺はやればできるやろ、と思っていたが (^_^;）。
そこでNikonは、カーボンとプラスチックの複合素材によるモノコック構造とした。
これはD5300で採用したもので、ボディの外皮が構造体になっている。つまり、内部に別途シャシーがあった従来構造と違い、外皮に直接基板などのユニットがマウントされている。まさにF-1のカーボンモノコックと同じ思想である。
これにより大幅な軽量化とスペース効率化が可能になった。内部構造も見直したことで、なんとD610よりも小さく軽いボディになった。
このように、D750の登場はかなり衝撃的なものだった。まあ、前回も述べたように、結局フルサイズ機の場合はレンズが巨大なため、ボディがそこそこ小さくなったところで、やはり持ち歩きには覚悟がいることは間違いない。だが、それでもフルサイズ機を5ラインナップまで増やしたNikonには本気を感じる。ミラーレスもAPS-Cもフルサイズもと、どっちつかずではっきりしないCanonより潔いとも言えるが、心配でもある。
ついでと言ってはなんだが、D5500にも触れておこう。一般誌で「苦境のカメラ業界の中でミラーレス機に対抗して意地を見せる」といった論調の記事になっていたものだ。
Nikon D5500
こちらは先代D5300から複合素材モノコック構造は採用していたが、今回、D750同様に内部構造を大幅に見直して一回り小さくなった。
だが、その宣伝文句が少々アレ？というものだ。
「バリアングルモニター付きディジタル一眼レフとして世界最小」
...おいおい、限定しすぎだろう (^_^;。この条件に当てはまる現行機種はD5500とKissX7i（と、今日発表された、後継機であるX8iと8000D）しか存在しないぞ。まあ、つまり敵はEOS KissX7iもしくはその後継機たちだけ、というわけだ。
今回からモニターもようやくタッチパネルになり、KissX7iに追いついた。加えてPanasonicのように、ファインダー使用時にもタッチパネルで何らかの操作ができるインターフェースを入れた。これで操作性はかなり向上したと言える。
ただ、どうだろうか。これらの進化はあくまでこれまでの一眼レフの延長線上にしかない。つまり、新聞記事にあったような「ミラーレス機に対抗する...」という言葉ほどのインパクトがないのが残念だ。
また、D5300のときにも書いたが、一眼レフの命であるはずの光学ファインダーのスペックが低い（視野率95%、倍率0.82）のも悲しいところだ。Pentaxは一眼レフのエントリー機であるK-S1にさえペンタプリズムを奢っている（視野率100%、倍率0.90）し、最大のライバルであるCanonのKissX7i（視野率95%、倍率0.85）にも劣ることになる。ちなみにD5500とKissX7iはプリズムではなく、安価なペンタダハミラーを採用しているので、倍率はどうしても低い。
ネットのレビュー記事なんかには「Nikonならではの定評ある、トップクラスに見やすい光学ファインダー」なんて書いてあるが、嘘だ。一眼レフの数自体が減った今、残念ながら「現行モデルの中ではトップクラスに像が小さく見づらい光学ファインダー」になってしまっている。「一眼レフならでは」を訴求するなら、たとえエントリーモデルであっても、是非光学ファインダーにはもう少し力を入れて欲しいところだ。まあ、悪いカメラじゃないとは思うけどね。
つづく。
nobilesの投稿(23:51:46-2015-02-06) -
カテゴリ: Photo
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