NOBILES Days
Jump to navigationNew Generation Cameras vol.5
例のグループリーダーに、驚くべきことを言われた。部長と3者で面談した内容はなんだったのかと、彼が平謝りした内容はなんだったのかと、怒りばかりがこみ上げた。
それでも大人ですからね。じっと堪えて、3者面談の時と全く同じ説明をして、ようやく鉾を納めていただきましたがね。
一晩寝たら綺麗さっぱり忘れちまう。お前の脳みそは、電源切ったら全部忘れるRAMか！と、耳かっぽじってやろうかと思ったよ。
2週間ほどまえの写真だが...この花は本当に独特で不思議な魅力がある
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/2000sec, F2.0, ISO100)
さて、きっかけだったPhotokinaは既にいつの昔だっけ？という感じだが、カメラトークの続き。
今回からはノンフレックス、いわゆるミラーレス機についてだ（まあ、α99も事実上ノンフレックスだが）。
先日のPhotokina前後に新機種を発表したのはOlympus（2機種）、Sony（2機種）、Panasonic、Nikon、Fujifilm、そしてPentaxといった面々だろうか。発表のタイミングはもっと早かったけど、CanonもEOS Mが発売前ということを考えれば、ほとんどのカメラメーカーが何らかのミラーレス機を投入したことになる。しかもそれぞれに大変特徴があるというあたりに、このジャンルの勢いや注目度というのが伺える。
では各社のアイテムを見ていこう。
○Olympus
Olympus E-PL5
まずOlympusはエントリークラスのE-PM2と、少し上のミドルクラスを担うE-PL5を投入した。
どちらも、前モデルではかなりコンパクトカメラ寄りの意匠だったモデルだが、今回はグリップを追加するなど、クラシカルカメラのようなテイストが目立つ。なんだか、大きなターゲットである女性達にアンケートでもとって「クラシカルな感じの方が可愛い！」とかいう声が多かったのでそうしました、的な空気を感じないではない。
だが、グリップがついたことは、手ブレの防止やフレーミングの安定化に確実につながる。様々な電子ディバイスよりよっぽどカメラの基本的性能の向上に寄与すると言ってもいい。歓迎していいだろう。
撮像素子や画像処理エンジンは、評価の高いOM-Dに準じる。だがやはり差はつけられていて、6軸の強力なボディ内手ブレ補正は従来の2軸のものに留まる。
それでも、ミラーレス機の中ではPentax Qという特殊例 (^_^;を除くと唯一、あの小さなボディに手ブレ補正機構を積んでいることは大きなアドバンテージだと個人的には思う。
確かに、多くのミラーレス用のズームレンズはレンズ側の手ブレ補正機構を備えている。だが、単焦点レンズはほぼ皆無だ。
「明るいからいらない」「高感度性能が上がってるからいらない」
それはこれまでのカメラの既成概念にすぎない。明るいレンズである上に高感度性能も上がり、そこに手ブレ補正まで効けば、これまで撮れなかった新たなシーンが広がる。それを使うか使わないかはユーザーが選択することで、メーカーが決めることではないと思う。
なので、個人的にはミラーレス機の中でボディ内手ブレ補正のOlympusの評価は一段抜けている。また、会社がいろいろあった頃から、下らない言葉遊び（フィロソフィーだの、革新的なアートフィルターだの）が控えられ、愚直に基本性能を上げようという姿勢が強くなった気もして、評価している。
○SONY
SONY NEX-6
SONYはNEXブランドとして実に4つ目のクラスとなるNEX-6を発表してきた。いわゆるミドルハイクラスということになろう。メインストリームと言えるNEX-5ラインも5Rという新型を投入だ。
α99にRX1に加え、NEX2機種とは、SONYのリソースの底力には恐れ入る。
ただ、機種が多すぎる上、特にNEXはインターフェイスまで異なる機種が乱立する。まあ、新ジャンルなのだから、様々なユーザーを取り込もうということだろうが、若干混乱する。
その中で、このブランニューのNEX-6は、言ってみれば従来からカメラファンに応える機種と言えるかもしれない。
全く新しいインターフェイスを標榜したNEX。タッチパネルの導入や、トリプルダイヤルのNEX-7の投入などで、少しずつ状況は変化していたとは言え、いわゆる従来のカメラに慣れた人間にとっては扱いやすいものとは言い難いところがあった。
しかしNEX-6ではなんと、これまでNEXに存在しなかったモードダイヤルを搭載した。これを象徴として、全体的にインターフェイスはかなり「従来のカメラ」に近いものになった。
さらに、待望だった沈胴式のズームレンズも投入してきた。レンズのデカさがネックの一つだったNEXとしては、結構頑張って小さくしたと思える。加えて、Nikon、Canonに続いて像面位相差式の測距点を撮像素子に埋め込み、コントラスト式と併用するハイブリットAFも投入してきた。これはNEX-7にもない特徴だ。
これらを見ると、いよいよと言うべきか、やっとと言うべきか、NEXがシステムとして成熟してきたと思う。
もう一つ今回発表の2機種で触れておくべきは、EOS6D同様にGPSとWiFiを内蔵したことだ。K-5の回でも触れたように、これらはこれからのカメラに標準搭載されていくべき機能だ。いち早く採用したのはさすが家電メーカーSONY、と言えるだろう。
とにかく、俺のようにいわゆる「従来の一眼レフ」ファンにとっては喜ぶべきモデルの登場と言える。
でも、節操ねえよなあ、NEX (^_^;。
つづく。
それでも大人ですからね。じっと堪えて、3者面談の時と全く同じ説明をして、ようやく鉾を納めていただきましたがね。
一晩寝たら綺麗さっぱり忘れちまう。お前の脳みそは、電源切ったら全部忘れるRAMか！と、耳かっぽじってやろうかと思ったよ。
2週間ほどまえの写真だが...この花は本当に独特で不思議な魅力がある
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/2000sec, F2.0, ISO100)
さて、きっかけだったPhotokinaは既にいつの昔だっけ？という感じだが、カメラトークの続き。
今回からはノンフレックス、いわゆるミラーレス機についてだ（まあ、α99も事実上ノンフレックスだが）。
先日のPhotokina前後に新機種を発表したのはOlympus（2機種）、Sony（2機種）、Panasonic、Nikon、Fujifilm、そしてPentaxといった面々だろうか。発表のタイミングはもっと早かったけど、CanonもEOS Mが発売前ということを考えれば、ほとんどのカメラメーカーが何らかのミラーレス機を投入したことになる。しかもそれぞれに大変特徴があるというあたりに、このジャンルの勢いや注目度というのが伺える。
では各社のアイテムを見ていこう。
○Olympus
Olympus E-PL5
まずOlympusはエントリークラスのE-PM2と、少し上のミドルクラスを担うE-PL5を投入した。
どちらも、前モデルではかなりコンパクトカメラ寄りの意匠だったモデルだが、今回はグリップを追加するなど、クラシカルカメラのようなテイストが目立つ。なんだか、大きなターゲットである女性達にアンケートでもとって「クラシカルな感じの方が可愛い！」とかいう声が多かったのでそうしました、的な空気を感じないではない。
だが、グリップがついたことは、手ブレの防止やフレーミングの安定化に確実につながる。様々な電子ディバイスよりよっぽどカメラの基本的性能の向上に寄与すると言ってもいい。歓迎していいだろう。
撮像素子や画像処理エンジンは、評価の高いOM-Dに準じる。だがやはり差はつけられていて、6軸の強力なボディ内手ブレ補正は従来の2軸のものに留まる。
それでも、ミラーレス機の中ではPentax Qという特殊例 (^_^;を除くと唯一、あの小さなボディに手ブレ補正機構を積んでいることは大きなアドバンテージだと個人的には思う。
確かに、多くのミラーレス用のズームレンズはレンズ側の手ブレ補正機構を備えている。だが、単焦点レンズはほぼ皆無だ。
「明るいからいらない」「高感度性能が上がってるからいらない」
それはこれまでのカメラの既成概念にすぎない。明るいレンズである上に高感度性能も上がり、そこに手ブレ補正まで効けば、これまで撮れなかった新たなシーンが広がる。それを使うか使わないかはユーザーが選択することで、メーカーが決めることではないと思う。
なので、個人的にはミラーレス機の中でボディ内手ブレ補正のOlympusの評価は一段抜けている。また、会社がいろいろあった頃から、下らない言葉遊び（フィロソフィーだの、革新的なアートフィルターだの）が控えられ、愚直に基本性能を上げようという姿勢が強くなった気もして、評価している。
○SONY
SONY NEX-6
SONYはNEXブランドとして実に4つ目のクラスとなるNEX-6を発表してきた。いわゆるミドルハイクラスということになろう。メインストリームと言えるNEX-5ラインも5Rという新型を投入だ。
α99にRX1に加え、NEX2機種とは、SONYのリソースの底力には恐れ入る。
ただ、機種が多すぎる上、特にNEXはインターフェイスまで異なる機種が乱立する。まあ、新ジャンルなのだから、様々なユーザーを取り込もうということだろうが、若干混乱する。
その中で、このブランニューのNEX-6は、言ってみれば従来からカメラファンに応える機種と言えるかもしれない。
全く新しいインターフェイスを標榜したNEX。タッチパネルの導入や、トリプルダイヤルのNEX-7の投入などで、少しずつ状況は変化していたとは言え、いわゆる従来のカメラに慣れた人間にとっては扱いやすいものとは言い難いところがあった。
しかしNEX-6ではなんと、これまでNEXに存在しなかったモードダイヤルを搭載した。これを象徴として、全体的にインターフェイスはかなり「従来のカメラ」に近いものになった。
さらに、待望だった沈胴式のズームレンズも投入してきた。レンズのデカさがネックの一つだったNEXとしては、結構頑張って小さくしたと思える。加えて、Nikon、Canonに続いて像面位相差式の測距点を撮像素子に埋め込み、コントラスト式と併用するハイブリットAFも投入してきた。これはNEX-7にもない特徴だ。
これらを見ると、いよいよと言うべきか、やっとと言うべきか、NEXがシステムとして成熟してきたと思う。
もう一つ今回発表の2機種で触れておくべきは、EOS6D同様にGPSとWiFiを内蔵したことだ。K-5の回でも触れたように、これらはこれからのカメラに標準搭載されていくべき機能だ。いち早く採用したのはさすが家電メーカーSONY、と言えるだろう。
とにかく、俺のようにいわゆる「従来の一眼レフ」ファンにとっては喜ぶべきモデルの登場と言える。
でも、節操ねえよなあ、NEX (^_^;。
つづく。
nobilesの投稿(23:56:35-2012-10-30) -
カテゴリ: Photo
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