NOBILES Days
Jump to navigationToward The Shining Future 9
長期休暇を分散化する検討が政府で始まったという。
今すぐそれを導入するのは拙速だと思うし、他を変えずにそこだけやってもしょうがないとは思う。
だが、日本人の働き方や休みの取り方をどうにかしようとするという考え方は決して大それたものではなく、これからしっかり考えていかなければならないテーマじゃないだろうか。
目先のことに囚われず、日本人にとって「豊かな生活とは何か」ということを考えていくきっかけにこそ、していけばいいと思うのだが。
バシャバシャバシャ...
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ProgramMode, 1/800sec, F2.5, ISO100)
さて、転職顛末記第九弾だ。
9. The Application [応募]
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
前日の「D」社と打ってかわり、前向きに話を進めてくれた転職エージェント「R」での面談の帰り道。俺の頭の中は次第にある思いに支配されていきつつあった。
「あのマニュアルの求人に応募しよう」
エージェントの話では、テクニカルライター（マニュアルなどを執筆する職業）の求人は年に数件あるかどうかだということだった。ただでさえチャンスは少ないというわけだ。
それにその会社は、親会社のある産業機械のマニュアルを手がけていた。つまり、読者は一般ユーザーではなく、その機械を使用する技術者ということになる。だから、「設計の経験者」を求人の条件にしていた。つまり、他のマニュアル職よりも、現職の経験が多少は生かせるということになる。
また、機器のGUI（Graphic User Interface...つまり、画面上のボタンや表示する文章など、ユーザーが操作したり、触れたりする部分）の設計にも関われると書いてあった。
俺は操作する部分と、それを説明するマニュアルとを一緒に開発すれば効率がいいし、より操作法も洗練されるのではないかと、以前からずっと思っていた。そうした志向まで同じということで、ますます気になってしまったのだ。
その会社の勤務地は...引っ越し後の家からだと今の会社よりもさらに遠くなってしまうが、通えない場所ではないし、よくテレビの天気予報の背景に使われるようないわゆるオシャレスポットだった。実家にも近い。それに、会社自体の規模も大きく、マニュアル専業の会社よりもはるかに安定しているのは間違いなかった。
数日後にはエージェントに、応募したい旨のメールを送ってしまった。
すると、さすがIT時代である(?)。応募はネット上で手続きするのだそうだ。
エージェントから用意された「マイページ」にログインすると、紹介してくれた求人が並んでいるので、そこから該当求人を選ぶ。
そして、「応募」というボタンを押し、経歴書などをファイル添付してエージェントに送信する。エージェントはその経歴書をもとに企業へ応募してくれるというものだ。
早速、それまでの活動でも使っていた経歴書をその会社向けのものへ書き換えた。
せっかく応募するのだ。関係しそうなことはもう何でもかんでもアピールで書いてやろうと思った。だから、F-1のコラムをメールマガジンに投稿していた話も、超マニアックなホームページを作っていたことも、ずっと会社で異動希望を出していた件も書いた。
一方、この時求人票に書いてあったある項目が目に留まって気になった。
「テクニカルコミュニケーター検定保持者歓迎」。
調べてみると、こうした業界に関わる団体が実施している検定があるようなのだ。
さらに詳しく見ると、その団体が発行しているテキストが売っていた。内容にも興味があったので、それを速攻で発注した。
そして、まだ届いてもいないのに「検定に向けた勉強もしている」とまで経歴書に書いた。おいおい、順番おかしくないか (^-^;？？？
まあ、何しろ未経験職。ダメでもともとだ。テキストだって、別に無駄になるわけじゃないし、とにかく動いてみよう。前向きに行こう。
こうして、この時期からだんだん俺の転職活動自体がとてもポジティブなものに変わっていったように思う。
同時期に、以前にも触れた、某巨大鉄道会社の技術者採用の一次募集も始まっていた。
「マニュアルをやりたい」という欲求とは矛盾するが、転職フェアでの説明員の雰囲気も良かったし、もともと小学校時代の夢が「鉄道の運転手」だった俺としては、技術で鉄道を制御するシステムには興味があった。こちらも「ダメ元」と思って応募してみた。
こちらは、エージェントなどを通さず、直接ホームページから申し込む形態だった（先日書いた、「夢の国」企業と同じだ）。
アピールになりそうなことは何でも書く。やる気のあるところをとことん見せる。これが俺の新しい転職活動方針になった。
一方この頃、退職をおよそ1ヶ月後に控えたボスは、転職活動などのために休むことが多くなっていた。
俺達の仕事場はボスが作り上げた要塞のような個室だった。その無機質な真っ白い壁に囲まれた部屋に、一人座っているとどんどん気が滅入っていった。そして、「俺はここに取り残されるのだ」という強迫観念めいたものにも襲われた。
そうした点では、光が差したり、ドーンと沈んだり、精神的にはかなり浮き沈みの激しい時期ではあった。
それがだいたいこの辺りの時期かな。それにしてもタイトルのつけ方が似たようなのばかりで恥ずかしくなってくる (^-^;;。
つづく。
今すぐそれを導入するのは拙速だと思うし、他を変えずにそこだけやってもしょうがないとは思う。
だが、日本人の働き方や休みの取り方をどうにかしようとするという考え方は決して大それたものではなく、これからしっかり考えていかなければならないテーマじゃないだろうか。
目先のことに囚われず、日本人にとって「豊かな生活とは何か」ということを考えていくきっかけにこそ、していけばいいと思うのだが。
バシャバシャバシャ...
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ProgramMode, 1/800sec, F2.5, ISO100)
さて、転職顛末記第九弾だ。
9. The Application [応募]
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
前日の「D」社と打ってかわり、前向きに話を進めてくれた転職エージェント「R」での面談の帰り道。俺の頭の中は次第にある思いに支配されていきつつあった。
「あのマニュアルの求人に応募しよう」
エージェントの話では、テクニカルライター（マニュアルなどを執筆する職業）の求人は年に数件あるかどうかだということだった。ただでさえチャンスは少ないというわけだ。
それにその会社は、親会社のある産業機械のマニュアルを手がけていた。つまり、読者は一般ユーザーではなく、その機械を使用する技術者ということになる。だから、「設計の経験者」を求人の条件にしていた。つまり、他のマニュアル職よりも、現職の経験が多少は生かせるということになる。
また、機器のGUI（Graphic User Interface...つまり、画面上のボタンや表示する文章など、ユーザーが操作したり、触れたりする部分）の設計にも関われると書いてあった。
俺は操作する部分と、それを説明するマニュアルとを一緒に開発すれば効率がいいし、より操作法も洗練されるのではないかと、以前からずっと思っていた。そうした志向まで同じということで、ますます気になってしまったのだ。
その会社の勤務地は...引っ越し後の家からだと今の会社よりもさらに遠くなってしまうが、通えない場所ではないし、よくテレビの天気予報の背景に使われるようないわゆるオシャレスポットだった。実家にも近い。それに、会社自体の規模も大きく、マニュアル専業の会社よりもはるかに安定しているのは間違いなかった。
数日後にはエージェントに、応募したい旨のメールを送ってしまった。
すると、さすがIT時代である(?)。応募はネット上で手続きするのだそうだ。
エージェントから用意された「マイページ」にログインすると、紹介してくれた求人が並んでいるので、そこから該当求人を選ぶ。
そして、「応募」というボタンを押し、経歴書などをファイル添付してエージェントに送信する。エージェントはその経歴書をもとに企業へ応募してくれるというものだ。
早速、それまでの活動でも使っていた経歴書をその会社向けのものへ書き換えた。
せっかく応募するのだ。関係しそうなことはもう何でもかんでもアピールで書いてやろうと思った。だから、F-1のコラムをメールマガジンに投稿していた話も、超マニアックなホームページを作っていたことも、ずっと会社で異動希望を出していた件も書いた。
一方、この時求人票に書いてあったある項目が目に留まって気になった。
「テクニカルコミュニケーター検定保持者歓迎」。
調べてみると、こうした業界に関わる団体が実施している検定があるようなのだ。
さらに詳しく見ると、その団体が発行しているテキストが売っていた。内容にも興味があったので、それを速攻で発注した。
そして、まだ届いてもいないのに「検定に向けた勉強もしている」とまで経歴書に書いた。おいおい、順番おかしくないか (^-^;？？？
まあ、何しろ未経験職。ダメでもともとだ。テキストだって、別に無駄になるわけじゃないし、とにかく動いてみよう。前向きに行こう。
こうして、この時期からだんだん俺の転職活動自体がとてもポジティブなものに変わっていったように思う。
同時期に、以前にも触れた、某巨大鉄道会社の技術者採用の一次募集も始まっていた。
「マニュアルをやりたい」という欲求とは矛盾するが、転職フェアでの説明員の雰囲気も良かったし、もともと小学校時代の夢が「鉄道の運転手」だった俺としては、技術で鉄道を制御するシステムには興味があった。こちらも「ダメ元」と思って応募してみた。
こちらは、エージェントなどを通さず、直接ホームページから申し込む形態だった（先日書いた、「夢の国」企業と同じだ）。
アピールになりそうなことは何でも書く。やる気のあるところをとことん見せる。これが俺の新しい転職活動方針になった。
一方この頃、退職をおよそ1ヶ月後に控えたボスは、転職活動などのために休むことが多くなっていた。
俺達の仕事場はボスが作り上げた要塞のような個室だった。その無機質な真っ白い壁に囲まれた部屋に、一人座っているとどんどん気が滅入っていった。そして、「俺はここに取り残されるのだ」という強迫観念めいたものにも襲われた。
そうした点では、光が差したり、ドーンと沈んだり、精神的にはかなり浮き沈みの激しい時期ではあった。
それがだいたいこの辺りの時期かな。それにしてもタイトルのつけ方が似たようなのばかりで恥ずかしくなってくる (^-^;;。
つづく。
nobilesの投稿(23:23:36-2010-03-03) -
カテゴリ: Change Job
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