NOBILES Days
Jump to navigationToward The Shining Future 11
今日は、現職の入社時に教育係だった方とサシで飲みに行った。
もうあれから11年も経ったのだ。そして今、新たな出発をすることになった俺を、先輩は「頑張れよ！」と送り出してくれた。
いやほんと、今でもそうなんだろうけど、あの頃の俺と来たら、本当にフワフワとしてガキもいいところだった。そんな俺が会社を去る決断をすることになったことは驚きだったようだ。だから、いろいろ体験したことも、間違いなく俺の糧になったんだろうな、と今になって思う。
再登場の白い巨塔
(PentaxK-7, PentaxDA15mmLimitedF4.0, ApertureValueMode, 1/50sec, F4.0, ISO400)
いや、毎日更新してるから写真のネタがなくなったんじゃないよ。いや、ほんと... (^_^;。
転職顛末記第十一弾。
11. Destroyed [破壊されて]
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
混迷を極めた8月から一転、転職活動の方針が固まってきた9月に入り、俺はようやく初めて書類選考を通った。それは暗闇に差した一筋の光だった。
その適性検査を翌日に控えた9/17。この日が運命の日となるとは想像だにしていなかった。
書類選考を通ったことをボスに言ったところ、新たな「からかうネタ」ができたと思ったのか、いろいろ言われたが、前向きな気分だったので、そう意には介さなかった。
「なんだよ、順調に行きやがって。本当に苦労のないヤツだな。悪いこと起これよ」。
その日は...なんだったか覚えていないがボスが帰った後の21時頃まで残業してから会社を出た。それから5分ほどで、iPhoneを席に置いてきたことを思い出した。
一瞬、取りに戻ろうかとも思ったが、翌日に適性検査もあるから早く帰りたいし、どうせ午前中にそれが終われば翌日の午後には会社に来るのだからと思い、帰路を急ぐことにした。
...この時、もしもiPhoneを取りに帰っていたら。
最寄り駅で降り、前日喜びの驚きを味わった家までの道を歩き始めて数分。
...あの悪魔が降りてきた。
そうだ。俺は右足の腱を断裂する大怪我を負って救急車で搬送された。初めて書類選考が通ったという喜びは、たったの1日でひねり潰された。
当時のエントリーでは、転職活動について書くわけにはいかなかったので、極めて客観的に状況を記した。だが実は精神的にはカオスに近い状態だったと言っていい。
「明日の適性試験はどうなる？」
「面接には行けるのか？」
「怪我が治るまで待ってくれるのか？」
飲み屋の非常階段に座って救急車を待つ間。
救急車で搬送され、その揺れに堪えていた時。
レントゲンをとるために横たわっていた時。
「手術をしなければ治らない」と言われた瞬間。
救急診療が終わり、松葉杖に病衣でタクシーに乗って自宅に向かう間。
...自分の怪我の状況がだんだん見えてきて絶望的になっていくのと反比例して、降り注いでいたはずの光がどんどんか細くなっていくのを感じていた。ふと「転職活動中はいろいろ起きたよ」というmaruの言葉を思い出すも、この時ばかりは本当に慰めにもならなかった。
そして、ずっと昔、まだマニュアル制作部門への異動も希望していなかった時期、あまりに子どもじみていた頃に、ある先輩に言われたセリフが頭に渦巻いていた。
「お前はこの会社以外じゃ絶対やっていけないよ」
やっぱり俺は転職なんかできないのか。もうやめとけ、と言われてるのかと感じた。
さらに、ボスのあのセリフもそこに混ざり始めた。
「苦労のないヤツだな、悪いこと起これよ」
自宅に着いて、変わり果てた俺の姿を見た嫁さんも、こうつぶやいた。
「せっかく転職活動もうまく行きかけていたのに。本当に、いいことなんて何もないよ、最近。」
何も言い返す言葉がなかった。
情けなくて情けなくて涙の一滴も流れなかった。
どん底だった。
090917。俺にとって忘れられない日になった。
つづく。
もうあれから11年も経ったのだ。そして今、新たな出発をすることになった俺を、先輩は「頑張れよ！」と送り出してくれた。
いやほんと、今でもそうなんだろうけど、あの頃の俺と来たら、本当にフワフワとしてガキもいいところだった。そんな俺が会社を去る決断をすることになったことは驚きだったようだ。だから、いろいろ体験したことも、間違いなく俺の糧になったんだろうな、と今になって思う。
再登場の白い巨塔
(PentaxK-7, PentaxDA15mmLimitedF4.0, ApertureValueMode, 1/50sec, F4.0, ISO400)
いや、毎日更新してるから写真のネタがなくなったんじゃないよ。いや、ほんと... (^_^;。
転職顛末記第十一弾。
11. Destroyed [破壊されて]
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
混迷を極めた8月から一転、転職活動の方針が固まってきた9月に入り、俺はようやく初めて書類選考を通った。それは暗闇に差した一筋の光だった。
その適性検査を翌日に控えた9/17。この日が運命の日となるとは想像だにしていなかった。
書類選考を通ったことをボスに言ったところ、新たな「からかうネタ」ができたと思ったのか、いろいろ言われたが、前向きな気分だったので、そう意には介さなかった。
「なんだよ、順調に行きやがって。本当に苦労のないヤツだな。悪いこと起これよ」。
その日は...なんだったか覚えていないがボスが帰った後の21時頃まで残業してから会社を出た。それから5分ほどで、iPhoneを席に置いてきたことを思い出した。
一瞬、取りに戻ろうかとも思ったが、翌日に適性検査もあるから早く帰りたいし、どうせ午前中にそれが終われば翌日の午後には会社に来るのだからと思い、帰路を急ぐことにした。
...この時、もしもiPhoneを取りに帰っていたら。
最寄り駅で降り、前日喜びの驚きを味わった家までの道を歩き始めて数分。
...あの悪魔が降りてきた。
そうだ。俺は右足の腱を断裂する大怪我を負って救急車で搬送された。初めて書類選考が通ったという喜びは、たったの1日でひねり潰された。
当時のエントリーでは、転職活動について書くわけにはいかなかったので、極めて客観的に状況を記した。だが実は精神的にはカオスに近い状態だったと言っていい。
「明日の適性試験はどうなる？」
「面接には行けるのか？」
「怪我が治るまで待ってくれるのか？」
飲み屋の非常階段に座って救急車を待つ間。
救急車で搬送され、その揺れに堪えていた時。
レントゲンをとるために横たわっていた時。
「手術をしなければ治らない」と言われた瞬間。
救急診療が終わり、松葉杖に病衣でタクシーに乗って自宅に向かう間。
...自分の怪我の状況がだんだん見えてきて絶望的になっていくのと反比例して、降り注いでいたはずの光がどんどんか細くなっていくのを感じていた。ふと「転職活動中はいろいろ起きたよ」というmaruの言葉を思い出すも、この時ばかりは本当に慰めにもならなかった。
そして、ずっと昔、まだマニュアル制作部門への異動も希望していなかった時期、あまりに子どもじみていた頃に、ある先輩に言われたセリフが頭に渦巻いていた。
「お前はこの会社以外じゃ絶対やっていけないよ」
やっぱり俺は転職なんかできないのか。もうやめとけ、と言われてるのかと感じた。
さらに、ボスのあのセリフもそこに混ざり始めた。
「苦労のないヤツだな、悪いこと起これよ」
自宅に着いて、変わり果てた俺の姿を見た嫁さんも、こうつぶやいた。
「せっかく転職活動もうまく行きかけていたのに。本当に、いいことなんて何もないよ、最近。」
何も言い返す言葉がなかった。
情けなくて情けなくて涙の一滴も流れなかった。
どん底だった。
090917。俺にとって忘れられない日になった。
つづく。
nobilesの投稿(23:31:00-2010-03-05) -
カテゴリ: Change Job
コメント
kaitaku47go wrote:
驚いた？驚いたのかなぁ。まぁ、驚いた部分もあるね。それよりも、よく決断したねって感心した感覚が強かったかなぁ。無論、人は成長出来るし、君は成長したのだと思うよ。私は、純粋に未来に前進する人を祝福し、快く送り出してあげたいだけです。Good Luck!
2010-03-14 21:10:52
nobiles wrote:
あ！ようこそいらっしゃいました (^_^)。そして、力強いメッセージありがとうございます。
そのハンドルネームって...じゃあアレの解体blog作ってたのも...？勝手に、他の方だとばかり思ってました (^_^;。
そのハンドルネームって...じゃあアレの解体blog作ってたのも...？勝手に、他の方だとばかり思ってました (^_^;。
2010-03-14 23:23:38
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