NOBILES Days
Jump to navigationToward The Shining Future 12
50インチプラズマテレビKUROが来てから半年が過ぎた。この期間に及ぶエージングも済んだことだし、そろそろ抑え気味にしていたコントラストなども推奨設定に戻すことにした。ますます立体感のある映像が楽しめるようになりそうだ。
慣れとは恐ろしいもので、先日会社のロビーに置いてあったテレビを見て「なんだこの小さいテレビ、32インチか？」と思ったら、42インチだった！
巷では液晶テレビのLEDバックライト化によるコントラスト比アップや、倍速駆動による残像低減が話題だが、知ったかぶりのオジサンあたりが「どっちもプラズマテレビには入ってないのか？」とか、これまた何にも分かってない店員に聞いていそうで身震いする。どちらも、プラズマに比べて基本的に性能の劣る液晶の小手先の技術に過ぎない。自発光型のプラズマにはそんなもん最初からいらんのだ。
なのに、小型化が難しかった＝普及価格帯の量産効果を出しづらかったプラズマが衰退していくのは残念なことだ。KUROの技術者が行って作ったPanasonicの新しいプラズマテレビはどうなのだろう。
「50インチなんて、うちにはでか過ぎだよー」なんて言って32インチ買おうとしてるそこのアナタ！50インチは無理にしても、案外40インチ程度なら全然大丈夫だよ！32インチなんかじゃディジタル放送の鮮鋭な映像の醍醐味を全然味わえないよっ。そして、プラズマの方がテレビとしての基本性能が全然上だからねっ。
再登場の白い巨塔2
(Apple iPhone3GS, 1/20sec, F2.8, ISO70)
いや、毎日更新してるから写真のネタがなくなったんじゃないよ。いや、ほんとだってば！
さてさて、転職顛末記だが、ある読者の方に「最近牛歩戦術だな」などと突っ込まれた。当時掲載できなかった分存分に書きたいだけなのだが、仕方がないので、もともとは2回に分けて出す予定だったのを今日はまとめて出しちゃうよっ！
12. Dark Age [暗黒時代]
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
11. Destroyed [破壊されて]
2009年9月17日、会社帰りに俺は右膝の腱を断裂する大怪我を負った。転職活動を開始して以来、初めて書類選考を通った会社の適性検査を翌日に控えた、希望に満ちていたはずの夜のことだった。
明けて18日、本来なら適性検査の会場に向かっていたはずの時間に俺は、前日搬送された病院を再び訪れていた。手術の前検査を行うためだ。
その待ち時間に俺は病院の外に出て、方々へ連絡を入れた。自分の気持ちとは正反対の、憎らしいまでの晴天だった。
まずは両親へ。そしてもともと半休予定だった（現職の）会社へ。ボスの送別会幹事を引き継ぎをお願いする後輩へ。そして転職エージェントへ、だ。
ここでは転職の話に絞ろう。
エージェントに、適性検査には行けなくなった旨を伝えると、先方にすぐ連絡をとると言う。復帰の時期について聞かれたが、そんなもん分かる訳はなかった。少なくとも1週間後に入院し、2週間を要する、ということくらいだった。
検査が終わって病院を出ると、留守電が入っていた。
今回は残念でしたが、復帰後まだ枠が埋まっていなければ、との先方の返事だったそうだ。
...まあ、そうだろうな。
しかし、その復帰は最低でも1〜2ヶ月先だ。それにたとえ面接に行けたとして、足が治りきる前に新しい職場に行けるとは考えにくかった。
ますます俺は絶望的な気分になった。転職活動をスゴロクに例えるなら、「振り出しに戻る」どころか「無期限休み」といったところか。新たに募集などできない＝サイコロも振れないというわけだ。
初めての松葉杖で脇ズレを起こしつつ、死ぬ思いで自宅に戻った俺はまた更に絶望的な思いをすることになる。
なんと、某超巨大鉄道会社の書類選考にも通っていたのだ。
せっかくこれだけ軌道に乗り始めていたのに...。
ただ、一応その一次選考会は退院後の日程だったし、採用も半年先の4月だった。まだ可能性はあるかもしれない、と思い直すことにした。
翌週9/23に俺は入院し、翌日に手術。10/9に退院したのは過去エントリーの通りだ。
幸か不幸か、病院という閉鎖された空間は、現職のことや転職活動のことをいちいち思い起こさせる機会も少なく、スッパリと切り替えるには好機会だった。
そしてベッドでは、例のテクニカルライターのテキストだとか、maruから紹介してもらった面接対策本などを読んでいた。入院のせいでまた転職活動を助走から始めるなど御免だったからだ。
だから入院している間も髪もこまめに洗ったし、ある程度身だしなみにも気を使った。テレビをぐうたら見るような生活にはしないようにした。全ては社会から完全に隔離されないためだ。
しかし、本来ならあと1週間ほど入院してリハビリをすべきところを、自宅の引っ越しのため無理矢理退院しても、社会からの隔離状態は変わらなかった。右足に体重を乗せられなかったので、公共機関を使用しての外出を禁じられていたからだ。
そのため、俺はまた一つ諦めなければならなくなった。書類選考を通過した某鉄道会社の一次選考会にも出られないことが確定したからだ。
いや、退院してたので、無理に行けなくはなかっただろう。しかし、それで再び怪我を悪化させては、さらに絶望的な状況になることは目に見えていた。
足の怪我で失ったものの大きさに、また俺はどん底の気分に陥っていった。
だからただ、怪我の回復だけを務めて考えるようにした。
2月末に転職を発表して以来、意地悪な人は「足の怪我を口実に休んでる間にバンバン活動してたんでしょ」と言う。だが、いくらネットで求人を探して書類選考に応募したところで、どうせ適性検査やら面接やらに行くのは無理なことだと分かっていたので、全くテンションが上がらなかった。
それ以上に、復帰を待ってくれている現職の会社への恩義もさすがにあるから、復帰するまでは活動はするまい、と心に決め、転職サイトもほとんど見に行かなかった。
引っ越してからの通院は、自分が運転できるようになるまでの2ヶ月間、ほぼ義父の車にお世話になるしかなかった。特に公共機関の使用を止められていた10月の間はちょうど定年退職間近でほとんど休まれていたのだ。これには本当に助かったし、どれだけ感謝してもし足りない。
10月の後半になると、ギプスもとれたし、間もなく、体重をかけても良いとの許可も出た。
これで松葉杖歩行がかなり楽になった。長い距離を歩いても疲れにくくなったし、スピードも大分上がった。
公共機関も使用許可が下りた。
しかし、実際通院時に試しにバスに乗ってみると、思いの外厳しかった。膝を曲げられないから、前に座席がある席には座れないし、優先席の長椅子に座れても、前に足を投げ出すことになり、人の邪魔だし、いつ蹴られたり踏まれたりするか分からない恐怖がつきまとった。
また、階段は相変わらずお話にならなかった。ほとんど右膝が曲がらないので、松葉杖に体重を預けなければならなかった。これではとても人が多い時間に大きい駅には行けないな、と思い知った。
これでは、現職への復帰もまだまだ考えられないと感じた。
正直この時期の俺は本当に生産性がゼロに等しい人間になっていたと思う。
思った以上に足の回復に時間がかかったことで、現職への復帰も、入院時にあれだけ願った転職活動への復帰も、全く不透明なまま11月を迎えるに至ったのである。
つづく。
慣れとは恐ろしいもので、先日会社のロビーに置いてあったテレビを見て「なんだこの小さいテレビ、32インチか？」と思ったら、42インチだった！
巷では液晶テレビのLEDバックライト化によるコントラスト比アップや、倍速駆動による残像低減が話題だが、知ったかぶりのオジサンあたりが「どっちもプラズマテレビには入ってないのか？」とか、これまた何にも分かってない店員に聞いていそうで身震いする。どちらも、プラズマに比べて基本的に性能の劣る液晶の小手先の技術に過ぎない。自発光型のプラズマにはそんなもん最初からいらんのだ。
なのに、小型化が難しかった＝普及価格帯の量産効果を出しづらかったプラズマが衰退していくのは残念なことだ。KUROの技術者が行って作ったPanasonicの新しいプラズマテレビはどうなのだろう。
「50インチなんて、うちにはでか過ぎだよー」なんて言って32インチ買おうとしてるそこのアナタ！50インチは無理にしても、案外40インチ程度なら全然大丈夫だよ！32インチなんかじゃディジタル放送の鮮鋭な映像の醍醐味を全然味わえないよっ。そして、プラズマの方がテレビとしての基本性能が全然上だからねっ。
再登場の白い巨塔2
(Apple iPhone3GS, 1/20sec, F2.8, ISO70)
いや、毎日更新してるから写真のネタがなくなったんじゃないよ。いや、ほんとだってば！
さてさて、転職顛末記だが、ある読者の方に「最近牛歩戦術だな」などと突っ込まれた。当時掲載できなかった分存分に書きたいだけなのだが、仕方がないので、もともとは2回に分けて出す予定だったのを今日はまとめて出しちゃうよっ！
12. Dark Age [暗黒時代]
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
11. Destroyed [破壊されて]
2009年9月17日、会社帰りに俺は右膝の腱を断裂する大怪我を負った。転職活動を開始して以来、初めて書類選考を通った会社の適性検査を翌日に控えた、希望に満ちていたはずの夜のことだった。
明けて18日、本来なら適性検査の会場に向かっていたはずの時間に俺は、前日搬送された病院を再び訪れていた。手術の前検査を行うためだ。
その待ち時間に俺は病院の外に出て、方々へ連絡を入れた。自分の気持ちとは正反対の、憎らしいまでの晴天だった。
まずは両親へ。そしてもともと半休予定だった（現職の）会社へ。ボスの送別会幹事を引き継ぎをお願いする後輩へ。そして転職エージェントへ、だ。
ここでは転職の話に絞ろう。
エージェントに、適性検査には行けなくなった旨を伝えると、先方にすぐ連絡をとると言う。復帰の時期について聞かれたが、そんなもん分かる訳はなかった。少なくとも1週間後に入院し、2週間を要する、ということくらいだった。
検査が終わって病院を出ると、留守電が入っていた。
今回は残念でしたが、復帰後まだ枠が埋まっていなければ、との先方の返事だったそうだ。
...まあ、そうだろうな。
しかし、その復帰は最低でも1〜2ヶ月先だ。それにたとえ面接に行けたとして、足が治りきる前に新しい職場に行けるとは考えにくかった。
ますます俺は絶望的な気分になった。転職活動をスゴロクに例えるなら、「振り出しに戻る」どころか「無期限休み」といったところか。新たに募集などできない＝サイコロも振れないというわけだ。
初めての松葉杖で脇ズレを起こしつつ、死ぬ思いで自宅に戻った俺はまた更に絶望的な思いをすることになる。
なんと、某超巨大鉄道会社の書類選考にも通っていたのだ。
せっかくこれだけ軌道に乗り始めていたのに...。
ただ、一応その一次選考会は退院後の日程だったし、採用も半年先の4月だった。まだ可能性はあるかもしれない、と思い直すことにした。
翌週9/23に俺は入院し、翌日に手術。10/9に退院したのは過去エントリーの通りだ。
幸か不幸か、病院という閉鎖された空間は、現職のことや転職活動のことをいちいち思い起こさせる機会も少なく、スッパリと切り替えるには好機会だった。
そしてベッドでは、例のテクニカルライターのテキストだとか、maruから紹介してもらった面接対策本などを読んでいた。入院のせいでまた転職活動を助走から始めるなど御免だったからだ。
だから入院している間も髪もこまめに洗ったし、ある程度身だしなみにも気を使った。テレビをぐうたら見るような生活にはしないようにした。全ては社会から完全に隔離されないためだ。
しかし、本来ならあと1週間ほど入院してリハビリをすべきところを、自宅の引っ越しのため無理矢理退院しても、社会からの隔離状態は変わらなかった。右足に体重を乗せられなかったので、公共機関を使用しての外出を禁じられていたからだ。
そのため、俺はまた一つ諦めなければならなくなった。書類選考を通過した某鉄道会社の一次選考会にも出られないことが確定したからだ。
いや、退院してたので、無理に行けなくはなかっただろう。しかし、それで再び怪我を悪化させては、さらに絶望的な状況になることは目に見えていた。
足の怪我で失ったものの大きさに、また俺はどん底の気分に陥っていった。
だからただ、怪我の回復だけを務めて考えるようにした。
2月末に転職を発表して以来、意地悪な人は「足の怪我を口実に休んでる間にバンバン活動してたんでしょ」と言う。だが、いくらネットで求人を探して書類選考に応募したところで、どうせ適性検査やら面接やらに行くのは無理なことだと分かっていたので、全くテンションが上がらなかった。
それ以上に、復帰を待ってくれている現職の会社への恩義もさすがにあるから、復帰するまでは活動はするまい、と心に決め、転職サイトもほとんど見に行かなかった。
引っ越してからの通院は、自分が運転できるようになるまでの2ヶ月間、ほぼ義父の車にお世話になるしかなかった。特に公共機関の使用を止められていた10月の間はちょうど定年退職間近でほとんど休まれていたのだ。これには本当に助かったし、どれだけ感謝してもし足りない。
10月の後半になると、ギプスもとれたし、間もなく、体重をかけても良いとの許可も出た。
これで松葉杖歩行がかなり楽になった。長い距離を歩いても疲れにくくなったし、スピードも大分上がった。
公共機関も使用許可が下りた。
しかし、実際通院時に試しにバスに乗ってみると、思いの外厳しかった。膝を曲げられないから、前に座席がある席には座れないし、優先席の長椅子に座れても、前に足を投げ出すことになり、人の邪魔だし、いつ蹴られたり踏まれたりするか分からない恐怖がつきまとった。
また、階段は相変わらずお話にならなかった。ほとんど右膝が曲がらないので、松葉杖に体重を預けなければならなかった。これではとても人が多い時間に大きい駅には行けないな、と思い知った。
これでは、現職への復帰もまだまだ考えられないと感じた。
正直この時期の俺は本当に生産性がゼロに等しい人間になっていたと思う。
思った以上に足の回復に時間がかかったことで、現職への復帰も、入院時にあれだけ願った転職活動への復帰も、全く不透明なまま11月を迎えるに至ったのである。
つづく。
nobilesの投稿(16:12:28-2010-03-06) -
カテゴリ: Change Job
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