NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.17
この悪景気の中、会社で新しいPCを購入してもらった。これから出張が増えるので、ノート型だ。メディア系を駆使するために、結構いいスペックにしてもらった。多分、もともと使っているデスクトップより性能は上だろう。
もっとも、金がすんなり下りたわけではなくて、半年レンタルした後に下期の予算で買い取りということになった。
が...Win7の壁に当たった。
いやね、今やウチのMacにもWin7は入ってるんだよ。でも、実はもう3ヶ月くらい使っていない。ソフトもそれなりにあるけど、使わない。
今回必要に駆られて様々な設定を行ったが、ユーザーに対し親切にしようと試みて失敗＝お節介になってしまったような残念なインターフェースが垣間見られた。これまで主流だったXPからこんなにガラリと変わったら、やっと「あいてー」に慣れてきたオトーサン達は大混乱じゃないか？
もう設定だけでお腹いっぱいだよ。やっぱ俺のホームはMacだな。
つつじの季節はもう終わりか
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/160sec, F4.5, ISO100)
前職ぶっちゃけ回顧録第17話。
前職ぶっちゃけ回顧録
「17.ゆとり世代」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
2007年の冬。俺とSが相次いでボスに引き抜かれたことで、俺がもともといたグループは派遣社員KさんとダメオヤジF（正社員）という2人だけになってしまった。
まあ後から考えれば、それだけの人員で全然コト足りるのだが、当時は「単純作業をする人材がいない」という解釈となった。まあ実際のところ、Fが使い物にならず、賞味Kさん1人だけと考えれば、人は必要だったのだが。そこでまた、新たな派遣社員を採ることになった。それが、Sの1つ年下のI上だった。
I上はエンジニアではなかった。だが、Microsoft Officeの資格を持っているということだった。
必要だったのは、繰り返し作業となる測定を行い、そのデータを整理できる人材だったので、技術的スキルよりむしろ、Excelを軽々扱いこなせることの方が期待が持てた。
さて、I上がやってきた。
風貌が若干、あの「ドロンパ」に似ている！だが、アメリカーン仕込みのおかしなハイテンションだったドロンパとは違い、物静かな印象だった。
...というより、実際のところそれは無気力と言い換えた方がいいような人格であることは、業務に入ってすぐに判明することになる。
あ、判明するっつったって、俺はもうこの時点で別のグループだったのだが、Kさんは昼飯メイトだったし、愚痴がてら情報は逐一伝えられていたのだ。
まず、覇気がない。何かを指示しても「はあ...」という感じで、分かったんだか分かってないんだか判然としない。
そして実際、大概は分かっていない。
I上に限らず、そのグループに来た派遣社員に、最初に入ってもらうのは複数台の製品でデータをとる「台数確認」という作業だった。
何も難しいことはない。製品をパソコンに接続して電源を入れたら、試験プログラムをPC上で走らせ、指定されたサンプルを製品に挿入する。すると、プログラムが自動で様々な試験をやって結果をファイルに書き出していく。試験が終わったら、そのファイルを、予め用意されたExcelファイルに貼り付けて行く。それだけだ。
途中にいくつか気をつけるべきポイントがあるので、それさえ押さえれば中学生でもできるかもしれない。
ところがI上は、その数少ない「押さえるポイント」を押さえられない。何度言っても使えないExcelファイルが量産されるので、後でKさんが加工しなければならない。二度手間もいいところだ。
ちなみにダメオヤジFはデータの中身なんてチェックしないので、間違ったままのI上ファイルをそのまま採用していた。なんのための確認だ？...ダメの上塗りである。
なぜポイントを押さえられないのか。理由は単純で明白だ。何のための試験なのかを全く考えずに機械的にやっているからだ。
また、説明を受けている間、彼はしっかりノートを開いているが、開いているだけで一切メモをとっていなかったのだ。開いている以上、メモを取る意識がないわけではないのだろう。だが、何をメモすればいいのかが理解できていない印象を受けた。
ご自慢のOfficeの資格も使い物にならなかった。Kさんが「このExcelファイル、シートをコピーして5台分にして」と指示したら、なんとなんと、こうのたまわった。
「シートをコピーして増やすのってどうやるんですか？」
！？！？！？
あなた、Officeの資格、お持ちなんですよね？
まったく、度肝を抜かれた。彼は、資格をとるためのポイントだけを勉強して資格をとったのだろう。だが、実際に使う時に応用が一切利かない。試験にすら出なかったであろう初歩的な操作である「シートのコピー」はできないのだ。
そんな彼には、いつしか口の悪い人がこんなアダ名をつけて呼び始めた。
「ゆとり世代」。
実際には彼はゆとり教育より若干上の世代だ。しかし、この無気力さ、応用力の低さは、ゆとり教育の弊害かと訝られるのも無理のない話だった。
彼は机でよくPCの画面をボーーっと眺めていることがあった。別に寝ているわけでもないが、そこにはファイルが一つもないエクスプローラーの画面が開いているだけだったりした。しかも、最後の操作から10分後に設定されたスクリーンセーバーに入っても、彼はピクリともせずにその画面を眺め続けていた。
これは推測だが、「台数確認をやって」と言われたら、それしかできないのではないか。だから、プログラムが自動で台数確認の処理をしている間は他のことができず、ひたすら空の画面を眺めていたのではないか。その時間でじっくりデータを手直ししてくれりゃいいのにね。
つづく。
もっとも、金がすんなり下りたわけではなくて、半年レンタルした後に下期の予算で買い取りということになった。
が...Win7の壁に当たった。
いやね、今やウチのMacにもWin7は入ってるんだよ。でも、実はもう3ヶ月くらい使っていない。ソフトもそれなりにあるけど、使わない。
今回必要に駆られて様々な設定を行ったが、ユーザーに対し親切にしようと試みて失敗＝お節介になってしまったような残念なインターフェースが垣間見られた。これまで主流だったXPからこんなにガラリと変わったら、やっと「あいてー」に慣れてきたオトーサン達は大混乱じゃないか？
もう設定だけでお腹いっぱいだよ。やっぱ俺のホームはMacだな。
つつじの季節はもう終わりか
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/160sec, F4.5, ISO100)
前職ぶっちゃけ回顧録第17話。
前職ぶっちゃけ回顧録
「17.ゆとり世代」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
2007年の冬。俺とSが相次いでボスに引き抜かれたことで、俺がもともといたグループは派遣社員KさんとダメオヤジF（正社員）という2人だけになってしまった。
まあ後から考えれば、それだけの人員で全然コト足りるのだが、当時は「単純作業をする人材がいない」という解釈となった。まあ実際のところ、Fが使い物にならず、賞味Kさん1人だけと考えれば、人は必要だったのだが。そこでまた、新たな派遣社員を採ることになった。それが、Sの1つ年下のI上だった。
I上はエンジニアではなかった。だが、Microsoft Officeの資格を持っているということだった。
必要だったのは、繰り返し作業となる測定を行い、そのデータを整理できる人材だったので、技術的スキルよりむしろ、Excelを軽々扱いこなせることの方が期待が持てた。
さて、I上がやってきた。
風貌が若干、あの「ドロンパ」に似ている！だが、アメリカーン仕込みのおかしなハイテンションだったドロンパとは違い、物静かな印象だった。
...というより、実際のところそれは無気力と言い換えた方がいいような人格であることは、業務に入ってすぐに判明することになる。
あ、判明するっつったって、俺はもうこの時点で別のグループだったのだが、Kさんは昼飯メイトだったし、愚痴がてら情報は逐一伝えられていたのだ。
まず、覇気がない。何かを指示しても「はあ...」という感じで、分かったんだか分かってないんだか判然としない。
そして実際、大概は分かっていない。
I上に限らず、そのグループに来た派遣社員に、最初に入ってもらうのは複数台の製品でデータをとる「台数確認」という作業だった。
何も難しいことはない。製品をパソコンに接続して電源を入れたら、試験プログラムをPC上で走らせ、指定されたサンプルを製品に挿入する。すると、プログラムが自動で様々な試験をやって結果をファイルに書き出していく。試験が終わったら、そのファイルを、予め用意されたExcelファイルに貼り付けて行く。それだけだ。
途中にいくつか気をつけるべきポイントがあるので、それさえ押さえれば中学生でもできるかもしれない。
ところがI上は、その数少ない「押さえるポイント」を押さえられない。何度言っても使えないExcelファイルが量産されるので、後でKさんが加工しなければならない。二度手間もいいところだ。
ちなみにダメオヤジFはデータの中身なんてチェックしないので、間違ったままのI上ファイルをそのまま採用していた。なんのための確認だ？...ダメの上塗りである。
なぜポイントを押さえられないのか。理由は単純で明白だ。何のための試験なのかを全く考えずに機械的にやっているからだ。
また、説明を受けている間、彼はしっかりノートを開いているが、開いているだけで一切メモをとっていなかったのだ。開いている以上、メモを取る意識がないわけではないのだろう。だが、何をメモすればいいのかが理解できていない印象を受けた。
ご自慢のOfficeの資格も使い物にならなかった。Kさんが「このExcelファイル、シートをコピーして5台分にして」と指示したら、なんとなんと、こうのたまわった。
「シートをコピーして増やすのってどうやるんですか？」
！？！？！？
あなた、Officeの資格、お持ちなんですよね？
まったく、度肝を抜かれた。彼は、資格をとるためのポイントだけを勉強して資格をとったのだろう。だが、実際に使う時に応用が一切利かない。試験にすら出なかったであろう初歩的な操作である「シートのコピー」はできないのだ。
そんな彼には、いつしか口の悪い人がこんなアダ名をつけて呼び始めた。
「ゆとり世代」。
実際には彼はゆとり教育より若干上の世代だ。しかし、この無気力さ、応用力の低さは、ゆとり教育の弊害かと訝られるのも無理のない話だった。
彼は机でよくPCの画面をボーーっと眺めていることがあった。別に寝ているわけでもないが、そこにはファイルが一つもないエクスプローラーの画面が開いているだけだったりした。しかも、最後の操作から10分後に設定されたスクリーンセーバーに入っても、彼はピクリともせずにその画面を眺め続けていた。
これは推測だが、「台数確認をやって」と言われたら、それしかできないのではないか。だから、プログラムが自動で台数確認の処理をしている間は他のことができず、ひたすら空の画面を眺めていたのではないか。その時間でじっくりデータを手直ししてくれりゃいいのにね。
つづく。
nobilesの投稿(22:25:52-2011-05-29) -
カテゴリ: Main
コメント
果汁３％ wrote:
2011-05-30 20:36:41
nobiles_mobile wrote:
これが当時Kさんが愚痴ってたやつだよ (^_^;。
ちなみにこれは前半戦なので。I上伝説後半戦も期待？してね。
ちなみにこれは前半戦なので。I上伝説後半戦も期待？してね。
2011-05-30 20:55:39
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P社に入った当初、必死に手順をノートに書いていたら
上司Ｓさんに「エライねぇ〜」と言われ、バカにされてるのかと思ったけど
実際ノートも取らない奴いるんですよね…。
てか本当にそろそろゆとり世代の頃ですな。
怖い怖い…。