NOBILES Days
Jump to navigationDestroyed again - (16) Remove the tube
俺、霊感とかスピリチュアルとか、無縁と思ってる人間だ。
だが、嫁さんの知り合いに「六三除けしたら？」とか言われた。調べてみたら、俺の年齢ではマジで左膝がその厄に当たっているらしい。
ただ、六三除けとやらは民間信仰に過ぎず、一部の寺や神社がそれを取り入れている感じらしい。実際、よく初詣に行く大きめの神社でもやっていない。左膝が当たっているのも所詮1/9の確率だし、5年前の右膝は当たっていない。
だけどこの2014、俺は大小の不運に見舞われているのは確かだ。もう自分ではどうにもならないこともあった。
厄年じゃないけど、普通にお祓いでもしてもらうかね。
自宅から見える花火大会
まあ、自宅からだとどう撮っても電線が入っちゃうんだけど
(PentaxK-3, PentaxDA★60-250mmF4(250.0mm), 5.5sec, F13.0, ISO100)
では大怪我日記の第16回。手術当日の夜が明け...アレをとる時が来る！
=== Destroyed again - Backnumber ===
(1) The low sound
(2) The diagnosis
(3) A long long day
(4) Waiting long
(5) Take a radiograph of the opposite leg
(6) Almost got another injury
(7) The beauty focused on the retina
(8) The eye not beaten by water
(9) The substitute equipment
(10) The day before
(11) The calm afternoon
(12) The fearful tube
(13) Stimulus and fatigue
(14) Just before the storm
(15) The long long long night
「おはようございますっ。長い夜が明けましたね！」
前の晩の消灯時間以来何回目だろうか。常磐ちゃん似の元気な当直看護師さんが俺の個室の扉を開けて入ってきた。午前6時になっていた。
「どうですか、少しは寝れましたか？」
「いやぁ、微妙にウトウトしたかもしれませんが、まあ寝てないですね」
「そうですかぁ。痛みはどうですか？」
「あ、おかげさまで、3くらいで落ち着いています。でも、すごく面倒見ていただいたおかげで、5年前よりだいぶ楽でしたよ！」
「そう言っていただけると、嬉しいですっ。」
あ、常磐ちゃん（違）のご機嫌とるために言ったんじゃないよ。まあ、個室で思う存分呻けたとか、尿の心配はなかったとか、他にも複合的な理由はあったけど、彼女が姿勢のこととか気にしてくれたり、こまめに見に来てくれたことに、本当に助けられたのだ。
5年前はオグシオナースの優しさに本当に救われたし、今回は常磐ちゃんの一生懸命さに癒され、助けられた感じだな。あ、オグシオさんは手術当日じゃなかったけど。
「で、痛み止めがまだ出てないみたいだったので、頼んでおきました。ちょっと朝食には間に合わないと思うんだけど、昼食には…」
ああ、そうなのね、そうなのね。
…そうなのね、で済む話じゃなかった。
5年前は朝を迎えたら痛みはピークを越え、だんだん小康状態になっていった記憶があったので油断していた。ところが今回はそうはならなかったのだ。
そうとは知らない俺に、1日ぶりのまともな食事が出てきた。うーむ、ご飯は家でも200gも食わないのに、いきなりこの量は重いが、ゆっくりゆっくり噛み締めるように食べた。和え物には嫌いなカニカマが含まれていたが、この日ばかりはしっかり味わって食べた。寝不足で若干頭も痛かったが、ゆっくりと完食した。
あ、朝食と順番がどちらが先だったか記憶が曖昧だが、早朝にも関わらず、リリー・フランキー（違）先生が部屋にやってきた。
「どうですか？まだ痛い？」
「あ、はい、じわじわと。昨日はありがとうございました」
まあ、挨拶程度だったのだが、一体何時に出てきてるんだろう？まだ午前8時前だ。副院長すげえな。
朝食が終わってしばらくして、扉がノックされた。小柄で若い看護士さんが入ってきた。あ、あれれれ？マスクしてるけど、嫁さんの妹さん（の若い頃）にそっくりだぞ？
「はーい、○○さん、お着替えと体拭きと、お小水の管とっちゃいますねー」
…
うあーーーー！アンタが管とるの？？？？
そのあまりの尊厳失墜な状況に、呆然とする。
「管抜いた痕は、ちょっと滲みる感覚がある場合がありますけど、何度か用をたしてるうちに、直ってきますからねー」
ま、まじか。そんな俺の気持ちに応えるように、「あ、全然大丈夫な人もいるんですけどね」。そうであることを祈るよ。
「じゃあ、この手術用のパンツ...もう使わないですよね？切っちゃった方が楽ですよね？」
あい、もう好きにしてくだちゃい。
「じゃ、管抜きますねー」
うああ、入れる時のあの痛みを思い出して体に力が入る。しかも、こんな若くて可愛らしい女性がやるのかいな。その前で悶え苦しまなきゃならんのか。
「はいっ！」
えっ？？？
管はほぼ一瞬で引き抜かれた。終わり？終わりなの？ふーーーー。
「ああ、良かった。抜く時は一瞬なんですねー」
看護師さんがケタケタという感じで笑った。なんか笑い方まで義妹にそっくりだ。
その後、手術衣を脱ぐ。
「あ、点滴あるけど…これ、便利なことにここが外れるんで」
肩のスナップボタンを外して脱がせつつ、体を拭いてくれた。
「で、お下の方は、お任せした方がいいと思うんで」
青色の特別色のタオルを手渡され、薄い掛け布団をかけられた「お下」のあたりをゴシゴシ拭く。
「パンツ、履けます？」
あい、体柔らかいんで、膝曲がらなくても履けますよ。
パンツを履き、上半身にパジャマを着ると、今度は装具も外し、足を白いタオルで拭いてくれた。ハーフパンツを履き、ようやく着替えが完了した。
その作業中には、怪我をした経緯とかを話していた。
「え？楽器ってなんですか？...シンセ！私、学生時代バンドでやってましたよ」
ほうほう、いいじゃない、いいじゃない。
そうやっているうちに、ふと彼女の名札が目に入った。
え？？？なんと、結婚後の義妹名字と同じじゃないか！なんて符合だ！
さて着替えたものの、まだまだ身体の自由も利かないし、寝不足で頭も痛いし、ベッドに横になった。
ところが、ここからまた手術痕の痛みがどんどん強くなってきた。だんだんと、またうめき声が出るくらいになってきた。これは…例の指針で言えば6とか7とかになってるんじゃないか？
「痛み止めが出てなかったんで、頼んでおきました」
常磐ちゃんの言葉がリフレインのように頭に去来した。ま、まさか、担当医がフランキー（違）から若広沢（違）に変わったからとかそういうので、忘れられていた？？
痛みに苦しんでいると、ノックがして、また何やら可愛らしい感じの白衣の女性が入ってきた。薬剤師さんだった。
「痛み止めと、念のため、消化器の粘膜を守るお薬です。1日3回で6時間空けてくださいね。収まってきたら回数はご自身で調整してください」
やっと痛み止めが来た！！
程なく、昼食の時間になった。
足の痛みと寝不足による頭痛でヨレヨレだったが、薬を飲むために必死に食った。そして一刻を争うように薬を貪り飲んだ。どのくらい時間が空いたか既に記憶が曖昧だが、1時間もかからずに、手術痕の痛みは冗談みたいに急に収まった。
おーい！なんで朝飯に間に合うように出してくれなかった！？
つづく。
だが、嫁さんの知り合いに「六三除けしたら？」とか言われた。調べてみたら、俺の年齢ではマジで左膝がその厄に当たっているらしい。
ただ、六三除けとやらは民間信仰に過ぎず、一部の寺や神社がそれを取り入れている感じらしい。実際、よく初詣に行く大きめの神社でもやっていない。左膝が当たっているのも所詮1/9の確率だし、5年前の右膝は当たっていない。
だけどこの2014、俺は大小の不運に見舞われているのは確かだ。もう自分ではどうにもならないこともあった。
厄年じゃないけど、普通にお祓いでもしてもらうかね。
自宅から見える花火大会
まあ、自宅からだとどう撮っても電線が入っちゃうんだけど
(PentaxK-3, PentaxDA★60-250mmF4(250.0mm), 5.5sec, F13.0, ISO100)
では大怪我日記の第16回。手術当日の夜が明け...アレをとる時が来る！
=== Destroyed again - Backnumber ===
(1) The low sound
(2) The diagnosis
(3) A long long day
(4) Waiting long
(5) Take a radiograph of the opposite leg
(6) Almost got another injury
(7) The beauty focused on the retina
(8) The eye not beaten by water
(9) The substitute equipment
(10) The day before
(11) The calm afternoon
(12) The fearful tube
(13) Stimulus and fatigue
(14) Just before the storm
(15) The long long long night
「おはようございますっ。長い夜が明けましたね！」
前の晩の消灯時間以来何回目だろうか。常磐ちゃん似の元気な当直看護師さんが俺の個室の扉を開けて入ってきた。午前6時になっていた。
「どうですか、少しは寝れましたか？」
「いやぁ、微妙にウトウトしたかもしれませんが、まあ寝てないですね」
「そうですかぁ。痛みはどうですか？」
「あ、おかげさまで、3くらいで落ち着いています。でも、すごく面倒見ていただいたおかげで、5年前よりだいぶ楽でしたよ！」
「そう言っていただけると、嬉しいですっ。」
あ、常磐ちゃん（違）のご機嫌とるために言ったんじゃないよ。まあ、個室で思う存分呻けたとか、尿の心配はなかったとか、他にも複合的な理由はあったけど、彼女が姿勢のこととか気にしてくれたり、こまめに見に来てくれたことに、本当に助けられたのだ。
5年前はオグシオナースの優しさに本当に救われたし、今回は常磐ちゃんの一生懸命さに癒され、助けられた感じだな。あ、オグシオさんは手術当日じゃなかったけど。
「で、痛み止めがまだ出てないみたいだったので、頼んでおきました。ちょっと朝食には間に合わないと思うんだけど、昼食には…」
ああ、そうなのね、そうなのね。
…そうなのね、で済む話じゃなかった。
5年前は朝を迎えたら痛みはピークを越え、だんだん小康状態になっていった記憶があったので油断していた。ところが今回はそうはならなかったのだ。
そうとは知らない俺に、1日ぶりのまともな食事が出てきた。うーむ、ご飯は家でも200gも食わないのに、いきなりこの量は重いが、ゆっくりゆっくり噛み締めるように食べた。和え物には嫌いなカニカマが含まれていたが、この日ばかりはしっかり味わって食べた。寝不足で若干頭も痛かったが、ゆっくりと完食した。
あ、朝食と順番がどちらが先だったか記憶が曖昧だが、早朝にも関わらず、リリー・フランキー（違）先生が部屋にやってきた。
「どうですか？まだ痛い？」
「あ、はい、じわじわと。昨日はありがとうございました」
まあ、挨拶程度だったのだが、一体何時に出てきてるんだろう？まだ午前8時前だ。副院長すげえな。
朝食が終わってしばらくして、扉がノックされた。小柄で若い看護士さんが入ってきた。あ、あれれれ？マスクしてるけど、嫁さんの妹さん（の若い頃）にそっくりだぞ？
「はーい、○○さん、お着替えと体拭きと、お小水の管とっちゃいますねー」
…
うあーーーー！アンタが管とるの？？？？
そのあまりの尊厳失墜な状況に、呆然とする。
「管抜いた痕は、ちょっと滲みる感覚がある場合がありますけど、何度か用をたしてるうちに、直ってきますからねー」
ま、まじか。そんな俺の気持ちに応えるように、「あ、全然大丈夫な人もいるんですけどね」。そうであることを祈るよ。
「じゃあ、この手術用のパンツ...もう使わないですよね？切っちゃった方が楽ですよね？」
あい、もう好きにしてくだちゃい。
「じゃ、管抜きますねー」
うああ、入れる時のあの痛みを思い出して体に力が入る。しかも、こんな若くて可愛らしい女性がやるのかいな。その前で悶え苦しまなきゃならんのか。
「はいっ！」
えっ？？？
管はほぼ一瞬で引き抜かれた。終わり？終わりなの？ふーーーー。
「ああ、良かった。抜く時は一瞬なんですねー」
看護師さんがケタケタという感じで笑った。なんか笑い方まで義妹にそっくりだ。
その後、手術衣を脱ぐ。
「あ、点滴あるけど…これ、便利なことにここが外れるんで」
肩のスナップボタンを外して脱がせつつ、体を拭いてくれた。
「で、お下の方は、お任せした方がいいと思うんで」
青色の特別色のタオルを手渡され、薄い掛け布団をかけられた「お下」のあたりをゴシゴシ拭く。
「パンツ、履けます？」
あい、体柔らかいんで、膝曲がらなくても履けますよ。
パンツを履き、上半身にパジャマを着ると、今度は装具も外し、足を白いタオルで拭いてくれた。ハーフパンツを履き、ようやく着替えが完了した。
その作業中には、怪我をした経緯とかを話していた。
「え？楽器ってなんですか？...シンセ！私、学生時代バンドでやってましたよ」
ほうほう、いいじゃない、いいじゃない。
そうやっているうちに、ふと彼女の名札が目に入った。
え？？？なんと、結婚後の義妹名字と同じじゃないか！なんて符合だ！
さて着替えたものの、まだまだ身体の自由も利かないし、寝不足で頭も痛いし、ベッドに横になった。
ところが、ここからまた手術痕の痛みがどんどん強くなってきた。だんだんと、またうめき声が出るくらいになってきた。これは…例の指針で言えば6とか7とかになってるんじゃないか？
「痛み止めが出てなかったんで、頼んでおきました」
常磐ちゃんの言葉がリフレインのように頭に去来した。ま、まさか、担当医がフランキー（違）から若広沢（違）に変わったからとかそういうので、忘れられていた？？
痛みに苦しんでいると、ノックがして、また何やら可愛らしい感じの白衣の女性が入ってきた。薬剤師さんだった。
「痛み止めと、念のため、消化器の粘膜を守るお薬です。1日3回で6時間空けてくださいね。収まってきたら回数はご自身で調整してください」
やっと痛み止めが来た！！
程なく、昼食の時間になった。
足の痛みと寝不足による頭痛でヨレヨレだったが、薬を飲むために必死に食った。そして一刻を争うように薬を貪り飲んだ。どのくらい時間が空いたか既に記憶が曖昧だが、1時間もかからずに、手術痕の痛みは冗談みたいに急に収まった。
おーい！なんで朝飯に間に合うように出してくれなかった！？
つづく。
nobilesの投稿(22:14:24-2014-08-15) -
カテゴリ: Injury
コメント
No comments yet
コメントを追加
トラックバック
DISALLOWED (TrackBack)TrackBack URL
DISALLOWED (TrackBack)
メインページ
Calendar
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | |||
| 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
| 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
| 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
NewEntries
最新COMMENTS
■20-07-11 21:47>ああ、あのeh
■20-07-10 01:07>そうです、予
■20-07-09 22:36>あっ、ショー
■20-07-06 07:27>50-34のチェ�
■18-01-05 00:53>おやこれはぱ
■18-01-04 23:56>手出しちゃっ
■15-07-27 23:21>おっと、今か
■15-07-22 11:40>良質な小説読
■15-02-21 09:29>おや、どなた
■15-02-20 08:05>ほー、勉強に
カテゴリ
- All
- Bicycle
- Breast Cancer
- Change Job
- Formula-One
- Gourmet
- Injury
- Mac
- Main
- Monaco
- Music
- Peugeot
- Photo
- Travel
Archives
My Links
NOBILES Web検索
プロフィール
RSS対応
RSS v2.0
RSS v0.91
RSS v1.0
管理
管理室へ携帯用ブログ
携帯用URL