NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.21
海の日？それ食えんの？
3連休？それってMS09ドム？
こ ち と ら 9連勤の3〜5日目だったですが何か？
明けて今日、世間は平日。なのに事業所と部署は休みなので休日出勤というワケ分からん勤務体系となった。さすがに、体内時計がおかしくなっている。
これが終れば、5連休だ。あともうちょっと、頑張ろう。
次女は、2ヶ月で寝返りを打った（らしい）
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/160sec, F2.5, ISO320)
カメラ関連で喋りたいことがどっさりあったもんだから、長期休載になっちゃったけど、まだ続くよ、前職ぶっちゃけ回顧録。
前職ぶっちゃけ回顧録
「21.戦場」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
さて前回、ダメオヤジFのことを書いて2008年6月まで来たが、俺としたことが、時系列を完全に誤って書き忘れたことがあった。その件、今回は戦場のような忙しさに襲われた、俺たちのグループの話だ。
ダメオヤジFがろくでもない仕事をして、I上が「ゆとり業務」に勤しんでいた頃、ボスの率いる俺たちのグループはまさに戦場と化していた。
もともと、それまで技術者が一つ一つチマチマと決めていたパラメーターを、パソコンといくつかの計測器からなる「システム」で設定しようというのが、俺たちのグループの開発テーマだった。
このグループが面白いのは、設定をするためのシステムの開発と、設定する業務自体も請け負っていたことだ。ボスは、最終的には開発者と使用者を分けることを開発の究極の目標には置いていたが（そのレベルまで到達すれば何らかの外販も考えられる）、開発者と使用者が同じなので、改善点のフィードバックは早く、ちょうど製品開発のサイクルと合わせて半年に1度程度のペースで大きなアップデートを施していた。
ボスが始めた頃は上長からお荷物扱いをされていたシステムも、この頃には大きな成果を挙げ、課の業務用の半数以上を抱えるほどになっていた。
だから、製品開発の大詰めに入ると、グループは毎晩のように深夜まで残って作業を続けていた。
このグループの仕事の仕方については、上長のみならず、周囲から勘違いされることが多かった。特にある上長は半ば決め台詞のように良く言っていた。「おい、またこだわりすぎてんじゃないのか？」
実際にはボスは実利を優先する人だった。正確に言うと、システムの価値はシステム自体の完成度ではなく、システムの吐き出す、製品のパラメーターの正確さとスピードであると分かっていた。
だから、システムの解析やアップデートは製品開発の谷間に行われていたし、その期間はそれこそデータの正確性、システムの合理性にはとことんこだわった。理想を追求した。しかし、いざ製品開発の期間に入ると日程と実績を最優先に、泥臭い作業に切り替えた。
それでも「こだわってんじゃないの？」と言われてしまうのには、それなりの理由がある。
俺たちが設定を担当していたパラメーターは、製品がある程度完成してからでないと設定する意味がないものだった。もしパラメーターにクリティカルに利いてくる部品の設計変更が入ると、もちろんいろいろなケースがあるが、何らかパラメーターを変更をしなければならなかった。しかもそれは、割と毎度起きていた。
そして、この2008年の春に開発していた製品は、もともとグループに与えられていた期間が1ヶ月程度だった。それでもかなりキツイな、なんて言っていたのだが、残り2週間になって設計変更が入ってまたひっくり返った。全てやり直しになったのだ。
ひっくり返ったことで、グループの業務はさらに泥臭さを増した。
ボスはSに、プログラムとしてどれだけ醜くてもいいから、スピードが上がるようにシステムを改造するよう指示した。つまり、アップデートしやすいようにモジュール構造になっていたのを、どんどんメインプログラムに入れ込んでいったのだ。「今後どう発展させるか」ではなく、「今とにかく最速で結果を得るため」の作業だった。
ここで、この時のグループ員についてレビューしておこう。
もちろんリーダーは、全てを司るボス。正社員の俺。派遣社員スギさん。同じくS。それに、作業担当およびデータ処理担当のヅメという男、この5人だ。
ヅメはここでは初登場だ。少し紹介しよう。
ヅメが派遣されたのは、確か2005年か2006ではなかったかと記憶している。
前任の女性派遣社員が、フリフリのメイド服で通勤したりする変わった人で、結局心の病系で来たり来なかったりするようになってしまったので、契約を終了して新たに来たのがこのヅメだった。
こうした、作業やデータ整理を担当する事務系の派遣社員は女性ばかりが多かった中で、男性が来ることになったので、当初ボスは「どうせろくなのじゃねーんじゃねぇの？」なんて言っていた。
ところが、彼が大当たりだった。あのボスが「奴にだけはかなわない」というほど、繰り返し作業ではマシーンに徹する程素早く、かなり正確に作業をこなした。そして、データ処理もシュアだった。ほどなく、ヅメはボスのお気に入りになった。当初は課に属する形だったが、ボスのグループの業務の増加とともにボスが引き込みを強めて、ほぼグループ専門の作業を担うようになった。
彼が給料が安い事務系派遣社員をやっているのは、税理士かなんかの勉強をしながら働きたかったかららしい。本人は、まあノリがいいというわけでも、人当たりがいいわけでもなかったが、いざ話してみると普通に会話できるし、飄々としていて、これまたボスが好きなタイプの人だった。
さて、たった2週間で全ての設定をやり直すことになったグループ。さまざまなスピードアップ策を盛り込みながら、ボスはファイルにメモを取りながら考えを巡らせていた。その姿は、普段剛胆なことを言っているボスとは違う姿だった。様々な要素を計算して、何をすれば2週間という日程を実現できるかを考えていた。言い訳になるけど、ボスがこれだけ緻密に計算をする人だったから、俺が口を挟む余地がなかったのは事実だ。だから、途中から俺はボスに甘えてマネージメントを放棄していたと思う。
それはともかく、そこでボスが出した結論はこれだった。
「締め切りの月曜に間に合わせるため、直前の金曜から会社に全員で泊まり込む」
つづく。
3連休？それってMS09ドム？
こ ち と ら 9連勤の3〜5日目だったですが何か？
明けて今日、世間は平日。なのに事業所と部署は休みなので休日出勤というワケ分からん勤務体系となった。さすがに、体内時計がおかしくなっている。
これが終れば、5連休だ。あともうちょっと、頑張ろう。
次女は、2ヶ月で寝返りを打った（らしい）
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/160sec, F2.5, ISO320)
カメラ関連で喋りたいことがどっさりあったもんだから、長期休載になっちゃったけど、まだ続くよ、前職ぶっちゃけ回顧録。
前職ぶっちゃけ回顧録
「21.戦場」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
さて前回、ダメオヤジFのことを書いて2008年6月まで来たが、俺としたことが、時系列を完全に誤って書き忘れたことがあった。その件、今回は戦場のような忙しさに襲われた、俺たちのグループの話だ。
ダメオヤジFがろくでもない仕事をして、I上が「ゆとり業務」に勤しんでいた頃、ボスの率いる俺たちのグループはまさに戦場と化していた。
もともと、それまで技術者が一つ一つチマチマと決めていたパラメーターを、パソコンといくつかの計測器からなる「システム」で設定しようというのが、俺たちのグループの開発テーマだった。
このグループが面白いのは、設定をするためのシステムの開発と、設定する業務自体も請け負っていたことだ。ボスは、最終的には開発者と使用者を分けることを開発の究極の目標には置いていたが（そのレベルまで到達すれば何らかの外販も考えられる）、開発者と使用者が同じなので、改善点のフィードバックは早く、ちょうど製品開発のサイクルと合わせて半年に1度程度のペースで大きなアップデートを施していた。
ボスが始めた頃は上長からお荷物扱いをされていたシステムも、この頃には大きな成果を挙げ、課の業務用の半数以上を抱えるほどになっていた。
だから、製品開発の大詰めに入ると、グループは毎晩のように深夜まで残って作業を続けていた。
このグループの仕事の仕方については、上長のみならず、周囲から勘違いされることが多かった。特にある上長は半ば決め台詞のように良く言っていた。「おい、またこだわりすぎてんじゃないのか？」
実際にはボスは実利を優先する人だった。正確に言うと、システムの価値はシステム自体の完成度ではなく、システムの吐き出す、製品のパラメーターの正確さとスピードであると分かっていた。
だから、システムの解析やアップデートは製品開発の谷間に行われていたし、その期間はそれこそデータの正確性、システムの合理性にはとことんこだわった。理想を追求した。しかし、いざ製品開発の期間に入ると日程と実績を最優先に、泥臭い作業に切り替えた。
それでも「こだわってんじゃないの？」と言われてしまうのには、それなりの理由がある。
俺たちが設定を担当していたパラメーターは、製品がある程度完成してからでないと設定する意味がないものだった。もしパラメーターにクリティカルに利いてくる部品の設計変更が入ると、もちろんいろいろなケースがあるが、何らかパラメーターを変更をしなければならなかった。しかもそれは、割と毎度起きていた。
そして、この2008年の春に開発していた製品は、もともとグループに与えられていた期間が1ヶ月程度だった。それでもかなりキツイな、なんて言っていたのだが、残り2週間になって設計変更が入ってまたひっくり返った。全てやり直しになったのだ。
ひっくり返ったことで、グループの業務はさらに泥臭さを増した。
ボスはSに、プログラムとしてどれだけ醜くてもいいから、スピードが上がるようにシステムを改造するよう指示した。つまり、アップデートしやすいようにモジュール構造になっていたのを、どんどんメインプログラムに入れ込んでいったのだ。「今後どう発展させるか」ではなく、「今とにかく最速で結果を得るため」の作業だった。
ここで、この時のグループ員についてレビューしておこう。
もちろんリーダーは、全てを司るボス。正社員の俺。派遣社員スギさん。同じくS。それに、作業担当およびデータ処理担当のヅメという男、この5人だ。
ヅメはここでは初登場だ。少し紹介しよう。
ヅメが派遣されたのは、確か2005年か2006ではなかったかと記憶している。
前任の女性派遣社員が、フリフリのメイド服で通勤したりする変わった人で、結局心の病系で来たり来なかったりするようになってしまったので、契約を終了して新たに来たのがこのヅメだった。
こうした、作業やデータ整理を担当する事務系の派遣社員は女性ばかりが多かった中で、男性が来ることになったので、当初ボスは「どうせろくなのじゃねーんじゃねぇの？」なんて言っていた。
ところが、彼が大当たりだった。あのボスが「奴にだけはかなわない」というほど、繰り返し作業ではマシーンに徹する程素早く、かなり正確に作業をこなした。そして、データ処理もシュアだった。ほどなく、ヅメはボスのお気に入りになった。当初は課に属する形だったが、ボスのグループの業務の増加とともにボスが引き込みを強めて、ほぼグループ専門の作業を担うようになった。
彼が給料が安い事務系派遣社員をやっているのは、税理士かなんかの勉強をしながら働きたかったかららしい。本人は、まあノリがいいというわけでも、人当たりがいいわけでもなかったが、いざ話してみると普通に会話できるし、飄々としていて、これまたボスが好きなタイプの人だった。
さて、たった2週間で全ての設定をやり直すことになったグループ。さまざまなスピードアップ策を盛り込みながら、ボスはファイルにメモを取りながら考えを巡らせていた。その姿は、普段剛胆なことを言っているボスとは違う姿だった。様々な要素を計算して、何をすれば2週間という日程を実現できるかを考えていた。言い訳になるけど、ボスがこれだけ緻密に計算をする人だったから、俺が口を挟む余地がなかったのは事実だ。だから、途中から俺はボスに甘えてマネージメントを放棄していたと思う。
それはともかく、そこでボスが出した結論はこれだった。
「締め切りの月曜に間に合わせるため、直前の金曜から会社に全員で泊まり込む」
つづく。
nobilesの投稿(23:39:31-2011-07-19) -
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