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Jump to navigation2005 F-1 Monaco Tour (29) - Day6-7(5/22-23) Epilogue
連載開始から一体何年か。長らくお送りしてきた2005年モナコGP観戦ツアー旅行記のエピローグだ。なんとか、11回目のモナコGPが始まる前に完結できそうだ！
モナコからニースに帰って、たまたま会った同じツアーの夫妻が、俺たちは諦めたライコネンのサインを見事ゲットしたことを知り、俺たちはショックを受けた。あともう少しだけ頑張っていれば...。それでも俺たちには、モナコの街とレースを満喫した心地よい疲労感はあった。
Pathfinder
(Panasonic DMC-FZ10(6.0mm=equiv36mm), 1/250s, F4.0, ISO100)
2005年モナコGP観戦記バックナンバーはこちら。
1.Prologue
2.To Nice
3.Musee Matisse
4.To Vence
5.At Vence
6.Vence Old Town
7.First Monaco
8.Kir Royal
9.Free Practice 1
10.Free Practice 2
11.Meet F-1 Drivers
12.Walk Around In Monaco
13.Course Open
14.Meet The God
15.Dive Into The Water
16.The Evening of The Palace
17.Tour Mates
18.The Honeycomb Village
19.The Hawaiian Priest
20.Sunny Monaco
21.Cruiser Party
22.Cruiser Party2
23.Tongue Resting
24.Everyone looked at him
25.The great tent with great drivers
26.The great photo frame
27.Celebration Sirens
28.He went through the main gate!
一旦ホテルに戻ってから、気を取り直して最後のディナーに出かけることにした。
最後はやはり、ニースならではの旧市街に出かけることにした。初日は大雨に降られちゃったしね。ディナーの前に、結婚前までサルサをやっていた嫁さんがサルサバー的な店を見たいというので寄った。カラフルな看板はいかにもキューバという感じだった。が、やっぱりかなり疲れていたので店に入ることなくディナーに向かった。
ニースのサルサバー
(ContaxU4R(5.8mm=equiv38.0mm), 1/15s, F2.8, ISO100)
ディナーは、初日に食べたファストピザ店の、通りを挟んで向かいのビストロにした。この通りはオープンテラスになっていて、なかなか賑やかな雰囲気だった。またまた東洋人にはトゥーマッチな量の肉と脂だったが、まあ美味しく食べた。
ニース旧市街のオープンテラス
(ContaxU4R(5.8mm=equiv38.0mm), 1/15s, F2.8, ISO100)
ホテルまでまた20分近く歩いて帰ると、22時を回っていて、もうヘトヘトだった。何しろ翌日は5時半に帰りのバスが出発するので、さっさと帰り支度をして、このホテルでの最後のベッドに入って寝た。
さて、日本へ帰る朝を迎えた。
なぜ朝5時半なんかに集合するのかというと、ニース空港の便を確保できなかったかららしい。モナコGPだけでなく、カンヌ映画祭なども重なっていたからだろう。ニース空港なら20分程度で着くのに、3時間ほど離れたマルセイユ空港までバスで移動しなければならなかったわけだ。
前日までの疲れも取りきれぬまま、まだ暗い中、バスに乗り込んだ。僧侶夫妻はこの後パリにも向かうコースだったらしく、バスには乗っていなかった。ろくに挨拶もできなかったな。
バスは、おんぼろホテルを出発すると、同じツアーながら別のホテルに宿泊している人達を迎えに行った。
そこで、俺は絶句した。断然綺麗じゃん、こっちのホテル！
ツアーでは、飛行機の席のクラス違いは設定されていたが、ホテルのクラス違いはなかったはずだ。でもきっと、ビジネスクラスを希望する人達があのおんぼろホテルで我慢できるはずもない。案の定そのホテルから出てきたメンツはいわゆる「セレブクラス」な常連さん達ばかりだった。
僧侶夫妻と同じくパリに向かうコースのおばちゃんが、律儀にも早起きして見送りに出てきていた。まあつまり、常連仲間だからね。
ニースを後にすると、バスは西に向かってひた走った。途中までは高速道路に乗り、途中のサービスエリアでサンドイッチか何かを食べたと記憶している。確かクロワッサンサンドかなんかで、ホテルのパサパサパンとは次元の違う美味さだった気がする（写真は残っていない）。
一般道では、いかにもフランスの田舎、という雰囲気の風景が広がっていた。トップページの写真はバスの中から撮ったものだ。途中、原発の横も通った。さすが原発大国。当時はもちろんフクシマ以前だったわけだが、それでも、かつてなく近い距離で原発を見て、ちょっと緊張はした。
午前8時になってようやくマルセイユ空港が見えてきた。添乗員のおじさん（日本人）が、締めの挨拶を始めた。なんだか、フランスサッカーのマルセイユについて熱く語っていた。あー、この人は本来F-1じゃなくてサッカーの人だったのね。
マルセイユ空港から、行き同様ルフトハンザ航空に乗り、フランクフルトで乗り換えて成田へ戻った。一文で書いたが、これも長い長い航路で、疲れた身体にはそれなりに辛かった。
成田に着いてから、一応ツアーの人たちで集まったような気がするが、全然記憶がない。まあかなり疲れていたんだろう。帰路の写真がほとんどないのも、撮る元気がなかった証左だろう。
だが空港前で、駐車場への送迎バスを待っていたら、向かいのバス停だかタクシー待ちスペースだかに、あの喪黒福造そっくりのおばちゃんが、相変わらずの真っ黒い出で立ちで、スーツケースを携えて立っていた。あの中には、いっぱいにチョコレートが入ってると思うと、なんだかまさに漫画の世界に紛れたような不思議な気持ちになった。
だからかどうか知らないが、帰りの高速でジャンクションの車線を間違えたうえ、下道に紛れ込んで訳が分からなくなり、目的地である嫁さん実家に戻るのにえらく苦労したオチまでついた。
事故を起こさなかったので、今では笑い話になるが、運転していない嫁さんがなぜかキレ始めて、若干殺伐とした空気が流れたのは、新婚旅行の結末としては結構恐怖だった。
最初から最後までなんだかバタバタだったが、こうして7日間に渡る、新婚モナコGP観戦ツアーは、なんとか無事に帰り着いて終わったのだった。
さて最後に。
実は決勝後、モナコを離れるシーンで、敢えてそこでは書かなかったことがある。
決勝日の間じゅう、俺の頭には、前日の予選の後に目撃した、20年以上前のモナコGPの公式プラグラムを持ってピケをじっと待っていた老婦人の姿が鮮烈な印象として残っていた。
一方、ずっとサインゲットに使っていた俺の2005年のプログラムはボロボロになっていた。だからそれとは別に、モンテカルロ駅へ帰る道すがら、真新しいパンフを買い増すことにした。それは、20年とか30年とかの単位での将来、ピケのように、OBとしてパドックを訪れるであろう2005年の現役ドライバーたちからサインをもらおうと思ったからだ。
そう、俺はまたいつかモナコGPのパドックに行きたいと考え始めていた。
「新婚旅行はモナコGP」。
中学時代の子どもじみた夢を、俺はなんだかんだでこうやって叶えることができた。でもその旅行の中で俺は、「定年したくらいの年齢で再びモナコGP観戦に訪れる」と、いつの間にか新たな夢を抱いていたわけだ。
まあ、本当に行くかどうかなんて分からない。家族で沖縄旅行に何回行けるんだ、というくらい金かかるし。でも「定年したらモナコ」を合言葉に、定年か還暦か分からないが、人生を頑張る糧にしてもいいんじゃないかな？なんて、10年経った今でも思っている。
この決意？を、モナコGP観戦記の〆としたい。
モナコからニースに帰って、たまたま会った同じツアーの夫妻が、俺たちは諦めたライコネンのサインを見事ゲットしたことを知り、俺たちはショックを受けた。あともう少しだけ頑張っていれば...。それでも俺たちには、モナコの街とレースを満喫した心地よい疲労感はあった。
Pathfinder
(Panasonic DMC-FZ10(6.0mm=equiv36mm), 1/250s, F4.0, ISO100)
2005年モナコGP観戦記バックナンバーはこちら。
1.Prologue
2.To Nice
3.Musee Matisse
4.To Vence
5.At Vence
6.Vence Old Town
7.First Monaco
8.Kir Royal
9.Free Practice 1
10.Free Practice 2
11.Meet F-1 Drivers
12.Walk Around In Monaco
13.Course Open
14.Meet The God
15.Dive Into The Water
16.The Evening of The Palace
17.Tour Mates
18.The Honeycomb Village
19.The Hawaiian Priest
20.Sunny Monaco
21.Cruiser Party
22.Cruiser Party2
23.Tongue Resting
24.Everyone looked at him
25.The great tent with great drivers
26.The great photo frame
27.Celebration Sirens
28.He went through the main gate!
一旦ホテルに戻ってから、気を取り直して最後のディナーに出かけることにした。
最後はやはり、ニースならではの旧市街に出かけることにした。初日は大雨に降られちゃったしね。ディナーの前に、結婚前までサルサをやっていた嫁さんがサルサバー的な店を見たいというので寄った。カラフルな看板はいかにもキューバという感じだった。が、やっぱりかなり疲れていたので店に入ることなくディナーに向かった。
ニースのサルサバー
(ContaxU4R(5.8mm=equiv38.0mm), 1/15s, F2.8, ISO100)
ディナーは、初日に食べたファストピザ店の、通りを挟んで向かいのビストロにした。この通りはオープンテラスになっていて、なかなか賑やかな雰囲気だった。またまた東洋人にはトゥーマッチな量の肉と脂だったが、まあ美味しく食べた。
ニース旧市街のオープンテラス
(ContaxU4R(5.8mm=equiv38.0mm), 1/15s, F2.8, ISO100)
ホテルまでまた20分近く歩いて帰ると、22時を回っていて、もうヘトヘトだった。何しろ翌日は5時半に帰りのバスが出発するので、さっさと帰り支度をして、このホテルでの最後のベッドに入って寝た。
さて、日本へ帰る朝を迎えた。
なぜ朝5時半なんかに集合するのかというと、ニース空港の便を確保できなかったかららしい。モナコGPだけでなく、カンヌ映画祭なども重なっていたからだろう。ニース空港なら20分程度で着くのに、3時間ほど離れたマルセイユ空港までバスで移動しなければならなかったわけだ。
前日までの疲れも取りきれぬまま、まだ暗い中、バスに乗り込んだ。僧侶夫妻はこの後パリにも向かうコースだったらしく、バスには乗っていなかった。ろくに挨拶もできなかったな。
バスは、おんぼろホテルを出発すると、同じツアーながら別のホテルに宿泊している人達を迎えに行った。
そこで、俺は絶句した。断然綺麗じゃん、こっちのホテル！
ツアーでは、飛行機の席のクラス違いは設定されていたが、ホテルのクラス違いはなかったはずだ。でもきっと、ビジネスクラスを希望する人達があのおんぼろホテルで我慢できるはずもない。案の定そのホテルから出てきたメンツはいわゆる「セレブクラス」な常連さん達ばかりだった。
僧侶夫妻と同じくパリに向かうコースのおばちゃんが、律儀にも早起きして見送りに出てきていた。まあつまり、常連仲間だからね。
ニースを後にすると、バスは西に向かってひた走った。途中までは高速道路に乗り、途中のサービスエリアでサンドイッチか何かを食べたと記憶している。確かクロワッサンサンドかなんかで、ホテルのパサパサパンとは次元の違う美味さだった気がする（写真は残っていない）。
一般道では、いかにもフランスの田舎、という雰囲気の風景が広がっていた。トップページの写真はバスの中から撮ったものだ。途中、原発の横も通った。さすが原発大国。当時はもちろんフクシマ以前だったわけだが、それでも、かつてなく近い距離で原発を見て、ちょっと緊張はした。
午前8時になってようやくマルセイユ空港が見えてきた。添乗員のおじさん（日本人）が、締めの挨拶を始めた。なんだか、フランスサッカーのマルセイユについて熱く語っていた。あー、この人は本来F-1じゃなくてサッカーの人だったのね。
マルセイユ空港から、行き同様ルフトハンザ航空に乗り、フランクフルトで乗り換えて成田へ戻った。一文で書いたが、これも長い長い航路で、疲れた身体にはそれなりに辛かった。
成田に着いてから、一応ツアーの人たちで集まったような気がするが、全然記憶がない。まあかなり疲れていたんだろう。帰路の写真がほとんどないのも、撮る元気がなかった証左だろう。
だが空港前で、駐車場への送迎バスを待っていたら、向かいのバス停だかタクシー待ちスペースだかに、あの喪黒福造そっくりのおばちゃんが、相変わらずの真っ黒い出で立ちで、スーツケースを携えて立っていた。あの中には、いっぱいにチョコレートが入ってると思うと、なんだかまさに漫画の世界に紛れたような不思議な気持ちになった。
だからかどうか知らないが、帰りの高速でジャンクションの車線を間違えたうえ、下道に紛れ込んで訳が分からなくなり、目的地である嫁さん実家に戻るのにえらく苦労したオチまでついた。
事故を起こさなかったので、今では笑い話になるが、運転していない嫁さんがなぜかキレ始めて、若干殺伐とした空気が流れたのは、新婚旅行の結末としては結構恐怖だった。
最初から最後までなんだかバタバタだったが、こうして7日間に渡る、新婚モナコGP観戦ツアーは、なんとか無事に帰り着いて終わったのだった。
さて最後に。
実は決勝後、モナコを離れるシーンで、敢えてそこでは書かなかったことがある。
決勝日の間じゅう、俺の頭には、前日の予選の後に目撃した、20年以上前のモナコGPの公式プラグラムを持ってピケをじっと待っていた老婦人の姿が鮮烈な印象として残っていた。
一方、ずっとサインゲットに使っていた俺の2005年のプログラムはボロボロになっていた。だからそれとは別に、モンテカルロ駅へ帰る道すがら、真新しいパンフを買い増すことにした。それは、20年とか30年とかの単位での将来、ピケのように、OBとしてパドックを訪れるであろう2005年の現役ドライバーたちからサインをもらおうと思ったからだ。
そう、俺はまたいつかモナコGPのパドックに行きたいと考え始めていた。
「新婚旅行はモナコGP」。
中学時代の子どもじみた夢を、俺はなんだかんだでこうやって叶えることができた。でもその旅行の中で俺は、「定年したくらいの年齢で再びモナコGP観戦に訪れる」と、いつの間にか新たな夢を抱いていたわけだ。
まあ、本当に行くかどうかなんて分からない。家族で沖縄旅行に何回行けるんだ、というくらい金かかるし。でも「定年したらモナコ」を合言葉に、定年か還暦か分からないが、人生を頑張る糧にしてもいいんじゃないかな？なんて、10年経った今でも思っている。
この決意？を、モナコGP観戦記の〆としたい。
nobilesの投稿(23:34:06-2016-05-24) -
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