NOBILES Days
Jump to navigationToward The Shining Future 19
今日はリハビリデー。まだ休むつもりですか？
ところで実は、娘の血液型を調べたことがなかった。俺はA、嫁さんはBで、一体この子はどうなんだ、というわけで、リハビリ前に小児科に行って調べてもらうことにした。
2日前に（今さら）新型インフルエンザの予防接種を受けたばかりなのに、またお注射である。しかも、右腕に刺したものの、血管が細くてうまく採れず、再度左腕で採り直す羽目になり、終わってからもしばらく泣いていた。
して、結果は。
B！
うーん、だから細かいこと気にせず次から次へとオモチャをひっくり返してるのかなっ？
また一つ娘について新しい発見をしたかのようで、少し嬉しくなった。
「くるまさん、こんにちは」
(PentaxK-7, PentaxDA*60-250mmF4(68.0mm), ProgramMode, 1/250sec, F5.0, ISO100)
さて、転職顛末記第19弾。
19 The Final Gateway [最終関門]
怪我による離脱から一転、11/18、俺は希望企業の一次面接に臨んだ。
作文の出来はイマイチだったが、それが開き直りにつながり、面接は力を出し切ることができた。しかし、「長く続けられますか？」という問いに力強く返答できなかったことが心に引っかかっていた。
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
11. Destroyed [破壊されて]
12. Dark Age [暗黒時代]
13. Sirius [焼き焦がすもの]
14. The Wings Given [授けられた翼]
15. Take Back Lost Things [失ったものを取り戻す]
16. Elevate My Mind [気持ちも、高度も]
17. Unmatch Person [不適合者]
18. Be Defiant [開き直り]
家に近づくにつれ合否に関して悲観的になっていた俺。
家に着くと早速、エージェントから電話が来た。例の「マイページ」から、面接の印象を詳細に記入し、受かった場合に次のステップ（二次面接）に進みたいかという意向も入力してくれとのことだ。
そして、こうも言った。
もし面接で伝えきれなかったことがあるなら、担当者に私からお伝えします、と。
まあ、今考えてみたらエージェントがコンタクトをとるのは、ロビーで迎えてくれたあの女性あたりであって、面接官にまで届くかどうかなんてかなり怪しいものだ。
だが、とにかく「長くやれますか？」に力強く返答できなかったことを悔やんでいたので、「私の天職と感じました、とお伝えください」と伝えた。
これで少しでも気が晴れた。
面接の報告では、もちろん次へ進みたいという意向を記入した。
それでも、合否については期待しなかった。まあもちろん、受からなかった時のショックを和らげたいという心理もあった。
だが、あの開放的なオフィス。奥から漏れ聞えた笑い声。「数年前の私を見るみたいだ」と言ってくれたスタッフ。なんと言っても、やりたい仕事がそこにある。
ああ、あそこに移れるならどれだけ幸せだろうか。
まだ嫁さんと話してる間は気が紛れたからまだ良かった。しかし、実は一人になる風呂では頭を抱えていた。
ところが。
そんな悶々とした思いを抱くのは僅かな期間で済んだ。なんと、翌日の夕方にはエージェントから一次面接通過の通知が来たのだ。
はっきり言って驚いた。
そして、二次面接はわずか5日後の11月24日でどうかと言う。
いや、どうせ労災病欠の身だから全然行けてしまうのだが、何しろ心の準備というものがない。
二次面接は役員面接だという。エージェントによれば、技術レベルが採用に値するものかどうか...その技術を技術ライターとして転用かのうかどうかを判断するのだということだった。
もはや何の対策も練りようがなかった。全く、何を聞かれるか想像できない。
エージェントも、「現職での仕事内容を素直に伝えればいいだけです」という。「先日お伝えした、先に一次面接を通過した二人とあなた、3人の中から1〜2人を採用するつもりのようです。」
...確率的には50%ってこと？？
この時点で実は俺は、一次面接時とは少し違う感情が芽生えてしまったのだと思う。
ここまで来たら受かりたい。というか逆に、ここまで来たなら、実は俺、案外イケちゃうんじゃないか。
でも一方でどこかでは、そんなにうまく行く訳がない、受からないだろうな、という悲観的な気持ちもあったので、自分でも正直、この頃の心理が良く分からない。
とにかく、精神的にはカオスだったが、一次面接の時のような、ギラギラした必死さではなく、守りの気持ちが芽生えていたのは確かだ。
実は二次面接の直前に俺は大学時代の友人で、子供が生まれたばかり（といっても半年経っていたが）の家へ遊びに行った。
もともと、怪我する前に計画していたのに実行できなくなったが、関西の友達がちょうど出てくるというタイミングで俺も動けるようになったので、急遽実行に移したのだ。
そこで友人からは「次、役員面接？それ、大丈夫だよ、通るよ。現場の人が認めたってことじゃないか」と言われた。
一方では、「お金は規定通りで」と言ったことについては、「日本人てその辺美談で片付けようとするけど、お金大事なことだから、ちゃんと考えた方がいいんじゃない？」とも言われた。
君は何人だい？なんて言うまでもなく、確かに正論だ。
これまでは単にやりたいこと、で突っ走ってきたが、一次面接を突破して現実味を増してきたことで、考えなければならないこともドッと増えてきた気がした。
そんなこんなで、二次面接の当日だ。今度は朝の10時からだという。
一次面接は午後からだったが、今度は割と普通に通勤時間帯に行かなければならなそうだった。
好都合なことにその直前のリハビリで、自分に不安がなければ、膝を曲げないようにする器具、ブレスを外して外出しても良いと言われていた。
ブレスで曲がらない足が本当に邪魔だっただけに、ようやくか、とも思った。
不安でなかったら、という言い方ではあったが、自分としてはなりふり構わずである。二次面接はブレスを外して行くことにした。
時間が読めないバスでターミナル駅まで出るのではなく、30分近くかけて松葉杖をついて最寄りのローカル駅まで行く（ちなみに今なら15分で行ける）。
まだ朝8時で電車はバッチリラッシュ中である。多少は空いているであろう最後尾の車両に乗る。
すると、長距離を走行するその路線は最後尾車両は向かい合わせ座席の、いわゆるボックスシートだった。席は全部埋まって座れそうになかった。
それでも、通路でなくボックスシートのところまで入ってしまえば人に押されたりする心配は少なそうなので、ボックスシートの横の手すりにつかまれる位置をキープした。
だがその時、目の前に座っていた小柄な20代半ばくらいの可愛い女の子が、俺の松葉杖に気づいたらしく、譲ろうとしてくれた。
なんて良い子なんだい、キミは。
が、俺はここで気づいた。
ボックスシートは意外に狭くて、向かい合わせの人との間隔も少なかった。
この当時の俺はまだ右膝が90度も曲がらない状態だったので、とてもそこに座れる状態ではなかったのだった。
せっかくの（可愛いコの）申し出を断り、俺はずっと立ったまま目的駅まで行くことになった。
まあ、足に体重かける分には問題なかったので、それはたいした問題ではなかった。
それよりも心は、一体どんな質問が来るのか、役員はどんな人なのか、という想いが駆け巡っていた。
だが一方で、一次面接が無欲の勝利だったとも思っていた。極力謙虚に、一次面接の気持ちを忘れずにいこうと思った。
つづく。
ところで実は、娘の血液型を調べたことがなかった。俺はA、嫁さんはBで、一体この子はどうなんだ、というわけで、リハビリ前に小児科に行って調べてもらうことにした。
2日前に（今さら）新型インフルエンザの予防接種を受けたばかりなのに、またお注射である。しかも、右腕に刺したものの、血管が細くてうまく採れず、再度左腕で採り直す羽目になり、終わってからもしばらく泣いていた。
して、結果は。
B！
うーん、だから細かいこと気にせず次から次へとオモチャをひっくり返してるのかなっ？
また一つ娘について新しい発見をしたかのようで、少し嬉しくなった。
「くるまさん、こんにちは」
(PentaxK-7, PentaxDA*60-250mmF4(68.0mm), ProgramMode, 1/250sec, F5.0, ISO100)
さて、転職顛末記第19弾。
19 The Final Gateway [最終関門]
怪我による離脱から一転、11/18、俺は希望企業の一次面接に臨んだ。
作文の出来はイマイチだったが、それが開き直りにつながり、面接は力を出し切ることができた。しかし、「長く続けられますか？」という問いに力強く返答できなかったことが心に引っかかっていた。
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
11. Destroyed [破壊されて]
12. Dark Age [暗黒時代]
13. Sirius [焼き焦がすもの]
14. The Wings Given [授けられた翼]
15. Take Back Lost Things [失ったものを取り戻す]
16. Elevate My Mind [気持ちも、高度も]
17. Unmatch Person [不適合者]
18. Be Defiant [開き直り]
家に近づくにつれ合否に関して悲観的になっていた俺。
家に着くと早速、エージェントから電話が来た。例の「マイページ」から、面接の印象を詳細に記入し、受かった場合に次のステップ（二次面接）に進みたいかという意向も入力してくれとのことだ。
そして、こうも言った。
もし面接で伝えきれなかったことがあるなら、担当者に私からお伝えします、と。
まあ、今考えてみたらエージェントがコンタクトをとるのは、ロビーで迎えてくれたあの女性あたりであって、面接官にまで届くかどうかなんてかなり怪しいものだ。
だが、とにかく「長くやれますか？」に力強く返答できなかったことを悔やんでいたので、「私の天職と感じました、とお伝えください」と伝えた。
これで少しでも気が晴れた。
面接の報告では、もちろん次へ進みたいという意向を記入した。
それでも、合否については期待しなかった。まあもちろん、受からなかった時のショックを和らげたいという心理もあった。
だが、あの開放的なオフィス。奥から漏れ聞えた笑い声。「数年前の私を見るみたいだ」と言ってくれたスタッフ。なんと言っても、やりたい仕事がそこにある。
ああ、あそこに移れるならどれだけ幸せだろうか。
まだ嫁さんと話してる間は気が紛れたからまだ良かった。しかし、実は一人になる風呂では頭を抱えていた。
ところが。
そんな悶々とした思いを抱くのは僅かな期間で済んだ。なんと、翌日の夕方にはエージェントから一次面接通過の通知が来たのだ。
はっきり言って驚いた。
そして、二次面接はわずか5日後の11月24日でどうかと言う。
いや、どうせ労災病欠の身だから全然行けてしまうのだが、何しろ心の準備というものがない。
二次面接は役員面接だという。エージェントによれば、技術レベルが採用に値するものかどうか...その技術を技術ライターとして転用かのうかどうかを判断するのだということだった。
もはや何の対策も練りようがなかった。全く、何を聞かれるか想像できない。
エージェントも、「現職での仕事内容を素直に伝えればいいだけです」という。「先日お伝えした、先に一次面接を通過した二人とあなた、3人の中から1〜2人を採用するつもりのようです。」
...確率的には50%ってこと？？
この時点で実は俺は、一次面接時とは少し違う感情が芽生えてしまったのだと思う。
ここまで来たら受かりたい。というか逆に、ここまで来たなら、実は俺、案外イケちゃうんじゃないか。
でも一方でどこかでは、そんなにうまく行く訳がない、受からないだろうな、という悲観的な気持ちもあったので、自分でも正直、この頃の心理が良く分からない。
とにかく、精神的にはカオスだったが、一次面接の時のような、ギラギラした必死さではなく、守りの気持ちが芽生えていたのは確かだ。
実は二次面接の直前に俺は大学時代の友人で、子供が生まれたばかり（といっても半年経っていたが）の家へ遊びに行った。
もともと、怪我する前に計画していたのに実行できなくなったが、関西の友達がちょうど出てくるというタイミングで俺も動けるようになったので、急遽実行に移したのだ。
そこで友人からは「次、役員面接？それ、大丈夫だよ、通るよ。現場の人が認めたってことじゃないか」と言われた。
一方では、「お金は規定通りで」と言ったことについては、「日本人てその辺美談で片付けようとするけど、お金大事なことだから、ちゃんと考えた方がいいんじゃない？」とも言われた。
君は何人だい？なんて言うまでもなく、確かに正論だ。
これまでは単にやりたいこと、で突っ走ってきたが、一次面接を突破して現実味を増してきたことで、考えなければならないこともドッと増えてきた気がした。
そんなこんなで、二次面接の当日だ。今度は朝の10時からだという。
一次面接は午後からだったが、今度は割と普通に通勤時間帯に行かなければならなそうだった。
好都合なことにその直前のリハビリで、自分に不安がなければ、膝を曲げないようにする器具、ブレスを外して外出しても良いと言われていた。
ブレスで曲がらない足が本当に邪魔だっただけに、ようやくか、とも思った。
不安でなかったら、という言い方ではあったが、自分としてはなりふり構わずである。二次面接はブレスを外して行くことにした。
時間が読めないバスでターミナル駅まで出るのではなく、30分近くかけて松葉杖をついて最寄りのローカル駅まで行く（ちなみに今なら15分で行ける）。
まだ朝8時で電車はバッチリラッシュ中である。多少は空いているであろう最後尾の車両に乗る。
すると、長距離を走行するその路線は最後尾車両は向かい合わせ座席の、いわゆるボックスシートだった。席は全部埋まって座れそうになかった。
それでも、通路でなくボックスシートのところまで入ってしまえば人に押されたりする心配は少なそうなので、ボックスシートの横の手すりにつかまれる位置をキープした。
だがその時、目の前に座っていた小柄な20代半ばくらいの可愛い女の子が、俺の松葉杖に気づいたらしく、譲ろうとしてくれた。
なんて良い子なんだい、キミは。
が、俺はここで気づいた。
ボックスシートは意外に狭くて、向かい合わせの人との間隔も少なかった。
この当時の俺はまだ右膝が90度も曲がらない状態だったので、とてもそこに座れる状態ではなかったのだった。
せっかくの（可愛いコの）申し出を断り、俺はずっと立ったまま目的駅まで行くことになった。
まあ、足に体重かける分には問題なかったので、それはたいした問題ではなかった。
それよりも心は、一体どんな質問が来るのか、役員はどんな人なのか、という想いが駆け巡っていた。
だが一方で、一次面接が無欲の勝利だったとも思っていた。極力謙虚に、一次面接の気持ちを忘れずにいこうと思った。
つづく。
nobilesの投稿(22:16:12-2010-03-17) -
カテゴリ: Change Job
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