NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.25
またぞろ対象ユーザーにケンカを売るようなもんかもしれないけど、まあ落書きなんで垂れ流させて (^_^;。
最近、国内でもスマートフォンが増えてきたよね。そもそもスマホって略し方が意味わかんねーけど。
で、なんでまた日本メーカーは国内に特化した製品にするんだろう？世界中にものすごいでかい市場が待ってるんだよ？Androidという世界標準のOSを使うんだから、ものすごいチャンスなわけだよね？これまでにない新しいAndroid像を提案すれば、ものすごいヒットが待っている。
でも、結局メーカーにはそんなアイディアがない。むしろ「iPhoneみたいなのを作れ！」という狙いしかないわけだ。二番煎じで今さら世界は狙えない。だから国内特化なものを作る。で、焦って作るからハードの性能とソフトの機能のバランスが取れていなかったり、タッチパネルの反応がこなれてなかったり、不具合ばかり起きて、ユーザー満足度が低い製品を垂れ流すことになる。
ハードとソフトを別々に開発していたら、絶対Appleに勝てないというのは、Googleも認識している。Motolora Mobileの買収はその焦りの表れだ。
結局日本のユーザーもAndroidじゃ「iPhoneのまがいもの」に過ぎず、一部のスペックが上回る端末が存在したとしても、やっぱりiPhoneの方が完成度が高いことに気づいてる。だからauからもiPhoneが出るらしいという報道で大騒ぎになる。まああれにしても、Apple側としたら商売としてそろそろ独占を解いて数売る方向に行くのは自然なことだし、AT&Tの独占を解いてベライゾンでも売り始めたアメリカでの動向見てりゃもはや既定路線だよね。
とにかく、もっと夢を見ることのできる製品を、国内メーカーにも作ってもらいたいのだ。
Show the flag
(PentaxK-7, PentaxDA60-250mmF4(98.0mm), 1/1000sec, F5.6, ISO160)
さて、前職ぶっちゃけ回顧録の続き。
2008年春のことだ。
当時俺が所属していた「ボス」のグループは、自分達に責任がない要因によって、ほぼ不可能と思われる日程で仕事をこなさねければならない状況に追い込まれた。
だが俺たちは全員参加の「合宿」による3日3晩ぶっ通し勤務でノルマを達成した。しかし、上司らの反応は薄く、まるで関わるのを避けているかのようだった。俺は不信感がつのり、かつての上司である「シモシモ」に相談をしにいった。
が、むしろシモシモから出てきた言葉は、俺たちの部屋での労働環境、とりわけ派遣社員に対して厳しい態度をとるボスへの批判的な意見だった。
それは、グループおよび部屋の中にいる俺から見ると、強ち誤りとも言えないが、どちらかと言うと表面上の印象でしか捉えていないように思えた。
前職ぶっちゃけ回顧録
「25.寡黙なる広島人（島根出身）」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
シモシモが念頭においていたのは多分、特に派遣社員スギさんのことだと思う。
その根拠とともに、これまで触れて来なかったスギさんについて語ることにしよう。
改めて、スギさんの印象は「とても寡黙な広島人」だ。つまり、高倉健の香りがする。まあ実は、広島弁を話すものの生まれは島根なんだけどね。
シモシモ言うところの「人使いの荒い」、そして人々のいうところの「クラッシャー」たるボスのグループに、恐らくブーちゃんと並ぶくらいの長期間生きながらえたのだから、根性はあると思う。それは間違いない。
スギさんのことは、部屋以外の皆は多分、「あのボスのワガママを黙々と実現する寡黙で職人的な実力派プログラマー」 というような印象で捉えていたのではないかと思う。
だが、ボスのグループに編入して実際に一緒に仕事をしてみると、俺はスギさんに対して、かなり違う印象を抱くことになった。
ある時、ボスが悩ましげな表情でモニターを眺めていた。それはスケジュール表のExcelファイルだった。
「いやあ、スギの奴に任せてる件、絶対間に合わねえと思うんだよ。」
え？いつも黙々とやってるけど。
「バカだな、あれ、8割方寝てるぞ。考え込んでるふりしてるけど。俺が説教してる間に寝たこともあるんだぜ、あの寝太郎。」
マジっすか。
「何度聞いても『大丈夫』と言いながら進捗の報告しねえんだよ、あいつ。分からないことを質問にも来ねーし。挙句どーーにもならないもの作ってやり直しになるんだよ。今回もそのパターンな予感がするんだよ。」
...意外でしょ？
強引な印象と異なり、ボスはこういう場面で「いいから今できてるもの全部見せろ」とは言わない。社会人が「任せろ」と言ったものには期限がくるまで余計な干渉はしない。そのかわり、失敗した時は猛省を促すし、その時のためのリカバリー策も考えていた。
そしてそれから2〜3週間後だったろうか、期限が来て、実際に「猛省を促す」場面がやってくることになる。
「おいスギ、これなんだよ！？お前のプログラムが2枚処理してる間に、俺が人力で3枚処理できたぞ。人より遅いってどういうことだよ。」
「しかもこれ、どうなってんだよ？データをExcelのグラフに入れたら全然メタクソじゃねーか。デバッグしたのかよ、これ。」
アタフタとスギさんが状況確認する。アタフタと言っても寡黙なままだけどね。
「直しました。」「なんだこりゃ！？」「直しました。」「おい、コレ見ろ！」
そんなドタバタなデバッグ（ソフトウェアの問題点の洗い出しと解決）作業は、1日中、場合によっては数日かかることもあった。
そしてやがて、スギさんの作ったプログラムが、ボスの要求仕様をまったく満たせないものであることが判明していくのが常道であった。場合によってはコンセプトを根幹から勘違いしていたケースすらあった。
この段階に至って、ついにボスはあのモードに入るのである。部屋に来た人が目撃しては「なに、あのいじめは？」と感じたであろう「お説教モード」である。
ボスの追求は徹底していた。何を間違ったのか、最初から話させた。
だがもしスギさんがここでスラスラと話すようなキャラだったら、そもそもこんなことにはなっていないのである。 ボソボソと「すみません」と言うだけで、話が噛み合わない。話が進まないからボスもイライラするし、必然と「睨みつけるボスとうな垂れるスギさん」という構図が長く続くことになる。すると、それを目撃する人も増える。
結果、周囲には「またあのイジメ説教だ」として恐れられることになるのだ。ボスも他人からの評価なんて一切気にしない人だしね。
だけど、あれはイジメなんかではなかった。まあ、ボスのS気が強いのは間違いないが (^_^;、例えば、分からなければすぐにボスに聞いてしまう俺やSは、（もちろん俺達がボスにとって「育成枠」とは言え）一度もあのお説教モードを食らったことはないのだ。
合宿中にもこんなことがあった。
ある項目の評価をスギさんが担当していたのだが、だんだんとそのペースの遅さが全体の進捗のボトルネックとなっていった。
ボスが是正に向かう。
「おいスギ、お前なんでそんなに時間かかってんだ」
「あ、いや、この面内変動が...」
「そりゃ分かってるよ。でも今お前がネックになってるんだよ」
「でも...」
「何を拘ってんだよ！面内変動も工程の一つだけど、それよりクリティカルな工程があんだろ！月曜の朝〆切だぞ、わかってんのか？？」
「あ...いやしかし...」
...そこからまさかの深夜のお説教モードである。もちろんボスはその間もずっと手を動かしていたが、スギさんはボスの後ろで突っ立って「うな垂れモード」だったから何の作業もしていなかった。
何が言いたいかというと...。
端的に述べれば、残念ながらスギさんは、ソフトウェアエンジニアとして、ボスが要求するレベルの実力がなかった。そして、何がクリティカルパスであるかを理解できる人ではなかった。
それでも、なぜ「トンガリ」や「ブーちゃん」のように契約を解除しなかったのか？後日ボス本人が語ったのは以下の通りだ。
「だってあいつ、一応一生懸命じゃん。寝るけど。曲がりなりにもシステムのことを理解しようとしてるしさ。他の会社に行ってもなかなか厳しいと思うしね」
これが「派遣社員に厳しい」男のセリフだろうか？だから俺はシモシモが言ったことの意味が分からなかったのだ。
それにしても、そんなスギさんがなぜ、対外的には「職人系の実力派プログラマー」という印象を与えていたのか。
実はこれもボスの戦略だった。
仮にスギさんの本当の実力が知られてしまうと、「じゃあいらないね」と上から言われて切られてしまうかもしれない。不景気の中では補充用員もないかもしれない。また、他のグルーブと仕事を進める上でも、ボス一人が取り仕切っているグループ、というだけの印象より、実力派揃いなんだぜ、という印象の方がスムースにコトが運ぶ。
だからボスは、他のグループのソフトウェアエンジニアに何か依頼する時は、綿密に仕込んだ上でスギさんに話をしに行かせていたのだ。
このようにボスは、多少ハッタリでも自分のグループの価値を高めて、仕事を優位に進めることに関してもとても頭がキレる男だった。
だから他の実働部隊のリーダークラスからの信用はとても厚かった。だが、そのアクの強さから、こと上司、特に保守的な人からは敬遠される傾向にあったのである。
さてスギさんの話に戻る。
かようにして、残念ながらソフトウェアエンジニアが適職ではなかったスギさんだが、それ以上に「寡黙」が過ぎてコミュニケーションをとりづらい人であったのは確かだ。まあだからこそボスに相談も行かずドツボにハマるパターンだったわけだが。
それでも年々、ボスが散々しかける下世話な冗談に対応するようになるなど成長も見られたけどね。逆に、（ネタの選択はともかく）あれこそ「スギを話させよう」というボスの親心？だったのかもしれない。
さて、ここからのことは正直なところ、書こうかどうか迷ったところだ。でもまあここは「ぶっちゃけ」だからね。「いろんな人がいるもんだね」が、実は本編のテーマだったりするので、ここは行っちゃおう。
「スギさんに、一同引いちゃった話」！
...は、CMの後（えーーーっ！！） 。
つづく。
最近、国内でもスマートフォンが増えてきたよね。そもそもスマホって略し方が意味わかんねーけど。
で、なんでまた日本メーカーは国内に特化した製品にするんだろう？世界中にものすごいでかい市場が待ってるんだよ？Androidという世界標準のOSを使うんだから、ものすごいチャンスなわけだよね？これまでにない新しいAndroid像を提案すれば、ものすごいヒットが待っている。
でも、結局メーカーにはそんなアイディアがない。むしろ「iPhoneみたいなのを作れ！」という狙いしかないわけだ。二番煎じで今さら世界は狙えない。だから国内特化なものを作る。で、焦って作るからハードの性能とソフトの機能のバランスが取れていなかったり、タッチパネルの反応がこなれてなかったり、不具合ばかり起きて、ユーザー満足度が低い製品を垂れ流すことになる。
ハードとソフトを別々に開発していたら、絶対Appleに勝てないというのは、Googleも認識している。Motolora Mobileの買収はその焦りの表れだ。
結局日本のユーザーもAndroidじゃ「iPhoneのまがいもの」に過ぎず、一部のスペックが上回る端末が存在したとしても、やっぱりiPhoneの方が完成度が高いことに気づいてる。だからauからもiPhoneが出るらしいという報道で大騒ぎになる。まああれにしても、Apple側としたら商売としてそろそろ独占を解いて数売る方向に行くのは自然なことだし、AT&Tの独占を解いてベライゾンでも売り始めたアメリカでの動向見てりゃもはや既定路線だよね。
とにかく、もっと夢を見ることのできる製品を、国内メーカーにも作ってもらいたいのだ。
Show the flag
(PentaxK-7, PentaxDA60-250mmF4(98.0mm), 1/1000sec, F5.6, ISO160)
さて、前職ぶっちゃけ回顧録の続き。
2008年春のことだ。
当時俺が所属していた「ボス」のグループは、自分達に責任がない要因によって、ほぼ不可能と思われる日程で仕事をこなさねければならない状況に追い込まれた。
だが俺たちは全員参加の「合宿」による3日3晩ぶっ通し勤務でノルマを達成した。しかし、上司らの反応は薄く、まるで関わるのを避けているかのようだった。俺は不信感がつのり、かつての上司である「シモシモ」に相談をしにいった。
が、むしろシモシモから出てきた言葉は、俺たちの部屋での労働環境、とりわけ派遣社員に対して厳しい態度をとるボスへの批判的な意見だった。
それは、グループおよび部屋の中にいる俺から見ると、強ち誤りとも言えないが、どちらかと言うと表面上の印象でしか捉えていないように思えた。
前職ぶっちゃけ回顧録
「25.寡黙なる広島人（島根出身）」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
シモシモが念頭においていたのは多分、特に派遣社員スギさんのことだと思う。
その根拠とともに、これまで触れて来なかったスギさんについて語ることにしよう。
改めて、スギさんの印象は「とても寡黙な広島人」だ。つまり、高倉健の香りがする。まあ実は、広島弁を話すものの生まれは島根なんだけどね。
シモシモ言うところの「人使いの荒い」、そして人々のいうところの「クラッシャー」たるボスのグループに、恐らくブーちゃんと並ぶくらいの長期間生きながらえたのだから、根性はあると思う。それは間違いない。
スギさんのことは、部屋以外の皆は多分、「あのボスのワガママを黙々と実現する寡黙で職人的な実力派プログラマー」 というような印象で捉えていたのではないかと思う。
だが、ボスのグループに編入して実際に一緒に仕事をしてみると、俺はスギさんに対して、かなり違う印象を抱くことになった。
ある時、ボスが悩ましげな表情でモニターを眺めていた。それはスケジュール表のExcelファイルだった。
「いやあ、スギの奴に任せてる件、絶対間に合わねえと思うんだよ。」
え？いつも黙々とやってるけど。
「バカだな、あれ、8割方寝てるぞ。考え込んでるふりしてるけど。俺が説教してる間に寝たこともあるんだぜ、あの寝太郎。」
マジっすか。
「何度聞いても『大丈夫』と言いながら進捗の報告しねえんだよ、あいつ。分からないことを質問にも来ねーし。挙句どーーにもならないもの作ってやり直しになるんだよ。今回もそのパターンな予感がするんだよ。」
...意外でしょ？
強引な印象と異なり、ボスはこういう場面で「いいから今できてるもの全部見せろ」とは言わない。社会人が「任せろ」と言ったものには期限がくるまで余計な干渉はしない。そのかわり、失敗した時は猛省を促すし、その時のためのリカバリー策も考えていた。
そしてそれから2〜3週間後だったろうか、期限が来て、実際に「猛省を促す」場面がやってくることになる。
「おいスギ、これなんだよ！？お前のプログラムが2枚処理してる間に、俺が人力で3枚処理できたぞ。人より遅いってどういうことだよ。」
「しかもこれ、どうなってんだよ？データをExcelのグラフに入れたら全然メタクソじゃねーか。デバッグしたのかよ、これ。」
アタフタとスギさんが状況確認する。アタフタと言っても寡黙なままだけどね。
「直しました。」「なんだこりゃ！？」「直しました。」「おい、コレ見ろ！」
そんなドタバタなデバッグ（ソフトウェアの問題点の洗い出しと解決）作業は、1日中、場合によっては数日かかることもあった。
そしてやがて、スギさんの作ったプログラムが、ボスの要求仕様をまったく満たせないものであることが判明していくのが常道であった。場合によってはコンセプトを根幹から勘違いしていたケースすらあった。
この段階に至って、ついにボスはあのモードに入るのである。部屋に来た人が目撃しては「なに、あのいじめは？」と感じたであろう「お説教モード」である。
ボスの追求は徹底していた。何を間違ったのか、最初から話させた。
だがもしスギさんがここでスラスラと話すようなキャラだったら、そもそもこんなことにはなっていないのである。 ボソボソと「すみません」と言うだけで、話が噛み合わない。話が進まないからボスもイライラするし、必然と「睨みつけるボスとうな垂れるスギさん」という構図が長く続くことになる。すると、それを目撃する人も増える。
結果、周囲には「またあのイジメ説教だ」として恐れられることになるのだ。ボスも他人からの評価なんて一切気にしない人だしね。
だけど、あれはイジメなんかではなかった。まあ、ボスのS気が強いのは間違いないが (^_^;、例えば、分からなければすぐにボスに聞いてしまう俺やSは、（もちろん俺達がボスにとって「育成枠」とは言え）一度もあのお説教モードを食らったことはないのだ。
合宿中にもこんなことがあった。
ある項目の評価をスギさんが担当していたのだが、だんだんとそのペースの遅さが全体の進捗のボトルネックとなっていった。
ボスが是正に向かう。
「おいスギ、お前なんでそんなに時間かかってんだ」
「あ、いや、この面内変動が...」
「そりゃ分かってるよ。でも今お前がネックになってるんだよ」
「でも...」
「何を拘ってんだよ！面内変動も工程の一つだけど、それよりクリティカルな工程があんだろ！月曜の朝〆切だぞ、わかってんのか？？」
「あ...いやしかし...」
...そこからまさかの深夜のお説教モードである。もちろんボスはその間もずっと手を動かしていたが、スギさんはボスの後ろで突っ立って「うな垂れモード」だったから何の作業もしていなかった。
何が言いたいかというと...。
端的に述べれば、残念ながらスギさんは、ソフトウェアエンジニアとして、ボスが要求するレベルの実力がなかった。そして、何がクリティカルパスであるかを理解できる人ではなかった。
それでも、なぜ「トンガリ」や「ブーちゃん」のように契約を解除しなかったのか？後日ボス本人が語ったのは以下の通りだ。
「だってあいつ、一応一生懸命じゃん。寝るけど。曲がりなりにもシステムのことを理解しようとしてるしさ。他の会社に行ってもなかなか厳しいと思うしね」
これが「派遣社員に厳しい」男のセリフだろうか？だから俺はシモシモが言ったことの意味が分からなかったのだ。
それにしても、そんなスギさんがなぜ、対外的には「職人系の実力派プログラマー」という印象を与えていたのか。
実はこれもボスの戦略だった。
仮にスギさんの本当の実力が知られてしまうと、「じゃあいらないね」と上から言われて切られてしまうかもしれない。不景気の中では補充用員もないかもしれない。また、他のグルーブと仕事を進める上でも、ボス一人が取り仕切っているグループ、というだけの印象より、実力派揃いなんだぜ、という印象の方がスムースにコトが運ぶ。
だからボスは、他のグループのソフトウェアエンジニアに何か依頼する時は、綿密に仕込んだ上でスギさんに話をしに行かせていたのだ。
このようにボスは、多少ハッタリでも自分のグループの価値を高めて、仕事を優位に進めることに関してもとても頭がキレる男だった。
だから他の実働部隊のリーダークラスからの信用はとても厚かった。だが、そのアクの強さから、こと上司、特に保守的な人からは敬遠される傾向にあったのである。
さてスギさんの話に戻る。
かようにして、残念ながらソフトウェアエンジニアが適職ではなかったスギさんだが、それ以上に「寡黙」が過ぎてコミュニケーションをとりづらい人であったのは確かだ。まあだからこそボスに相談も行かずドツボにハマるパターンだったわけだが。
それでも年々、ボスが散々しかける下世話な冗談に対応するようになるなど成長も見られたけどね。逆に、（ネタの選択はともかく）あれこそ「スギを話させよう」というボスの親心？だったのかもしれない。
さて、ここからのことは正直なところ、書こうかどうか迷ったところだ。でもまあここは「ぶっちゃけ」だからね。「いろんな人がいるもんだね」が、実は本編のテーマだったりするので、ここは行っちゃおう。
「スギさんに、一同引いちゃった話」！
...は、CMの後（えーーーっ！！） 。
つづく。
nobilesの投稿(23:51:00-2011-09-28) -
カテゴリ: Main
コメント
ながしま wrote:
2011-09-29 10:56:11
nobiles wrote:
あちらさんは、「こりゃ儲からんわ」と思った瞬間にガツガツ切り捨ててリソースを儲かるものに集中させてるからなぁ。
その点で言えば、儲からなくなっても切り捨てない（られない）日本のメーカーは、雇用を支え、マイノリティを満足させてはいるんだろうけど。リソース分断の末出来上がって来た製品がこれじゃ話になりませんわ。
その点で言えば、儲からなくなっても切り捨てない（られない）日本のメーカーは、雇用を支え、マイノリティを満足させてはいるんだろうけど。リソース分断の末出来上がって来た製品がこれじゃ話になりませんわ。
2011-09-30 01:47:42
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奥さんiPhoneユーザーだけどタッチとか微妙すぎてこの携帯操作できないし。コストの問題もあるのだと思うけど、とにかく不満なのはハードウェア性能なんだよねえ。
SDが無いとアプリも入れられないような作りだったり、アプリがビジーだとタッチに反応しなかったり基本機能がゴミな割に独自のUIとかにはすごく手間をかけてアップデートできなくなってたり。。iPhoneユーザーからは誤差だと思うけど、今一番いいHW性能のいいAndoroid携帯を出しているのはLGとSamsung。IPの問題はあるかもしれないけど、世界市場とかiPhone対抗馬以前にいいものを作ってほしいなあ。。ハードとソフトを別々に作っていても、あっちは裁判したくなるくらいのものを出しているけわけで。。。。。