NOBILES Days
Jump to navigationToward The Shining Future 24
転職顛末記中でも触れた「テクニカルコミュニケーター検定」であるが、実は2/14に3級の試験があったので、受けに行った。もちろん、試験前に飲むのはRedbullである。
3級は技術文書執筆の実践に必要な日本語の問題と考えて良い。どうしたら誤解無く伝えられるかを理解しているか、そして正しい日本語を使えるかどうかを問うものだ。その他に、テクニカルライティングの意義や、その歴史なども問われる。
何しろ入院中に散々テキストを読んでいたのもあって、かなり対策は万全と言えた。わざわざ高い金払って、事前の勉強会的趣旨のセミナーにも出席した。
ところが、実際に試験を受けてみると明らかな出題ミス（正答がない、問題側に誤記があるなど）がいくつもあって、ちょっと残念に思った。だってねぇ、正しい日本語使いましょって検定なのに。
で、その結果が先週届いた。
100点満点換算で95点で余裕の突破だった（80点以上が合格ラインらしい）。どーだこのやろうっ！
ふふふふ。高校受験時に受験マシーンだった俺のテスト集中力もまだ捨てたもんじゃない。
そんなわけで、一応テクニカルライターとしてのハクも一つついた。4月から気合い入れて臨みたい。
TC技術検定3級合格証書
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ApertureValueMode, 1/160sec, F3.5, ISO100)
さあ、4月になって新職場になる前になんとか完結させたいぞ、転職顛末記の第24弾。
24 Think Simply [シンプルに行けばいい]
エージェントから扶養家族について尋ねられ、希望企業の審査が、意外にもポジティブに進んでいそうだと分かり、急に現実的な不安に駆られたその翌日。遊びに来た両親を交えてゆっくり家で過ごした俺は、転職のことも現職のこともしばし忘れていた。
しかし両親が帰り、一息つこうとコタツに入って、iPhoneに届いたメールを見て、俺はザワザワと鳥肌が立った。
「○○社より内定です」
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
11. Destroyed [破壊されて]
12. Dark Age [暗黒時代]
13. Sirius [焼き焦がすもの]
14. The Wings Given [授けられた翼]
15. Take Back Lost Things [失ったものを取り戻す]
16. Elevate My Mind [気持ちも、高度も]
17. Unmatch Person [不適合者]
18. Be Defiant [開き直り]
19. The Final Gateway [最終関門]
20. Deep Impact [濃すぎるにも程がある]
21. Slightly Bitter [ほろ苦]
22. Infinite Loop [無限ループ]
23. Their Final Decision [審判下る]
...まさか。
まさか本当に内定が出てしまった。その時俺の口をついて出たのは
「あーあ、受かっちゃった、内定出ちゃった」
だった。
そのあまりのローテンションに、コタツで隣にいた嫁さんは最初、冗談だと思ったらしい。
しかし、本当に内定が出たことを知ると、
「良かったじゃーん！いいことってやっぱりあるんだね！！」
最近では見たことのないほどの喜び方をした。
怪我した時に「いいことなんて何もない」と嘆いた嫁さんにこのセリフを言わすことができたのは、会心だったと言って良いだろう。リベンジ成る、である。
だが、この時俺は、全く別のことを考えていた。
これまで「やりたいことをやりたい」「怪我を理由に諦めたくない」の二点で突っ走ってきて考えもしなかった現実問題を急に真剣に考えなくてはならなくなったからだ。
まず第一に、この頃の俺はまだ週に2回の右足のリハビリの真っ最中だった。膝は90度も曲がらないし、松葉杖がなければ外出もできなかった。
いや、それ以前に労災病欠で長期に亘り休んでいる身だった。
これで転職したら...恐らく労災病欠などはとれないだろう。それどころか試用期間中は有休すらとれないはずだ。
治療費の労災はどうなるのか。足が治るまで待ってくれるのか？
問題はそれだけではなかった。
内定のメールには、初年度の給与の提示もあった。これが少ない。
ただでさえ業績が悪く給与カットの行われている現職の給与から、さらに2ヶ月分くらい少なくなる計算だ。それは住宅手当がないのもあるし、子供に対する手当も現職の半分だということもあった。
これは参った。
給料安い安いと思っていた現職であったが、世間一般的には決して安くはないし、手当が非常に充実しているのだということが痛感させられた。
それに、勤務地はオシャレな場所ではあるが、2時間かかる現職の社屋より更に遠くなるのだ。
現職でさえ、新しい住まいからはまだ一度しか通ったことがないのに、それより遠くなって果たして勤められるのか。
現職にいる限り、リハビリには不自由なく行けるだろうし、労災なども心配はない。何より、長く一緒に働いてきた仲間や、数が多く楽しい同期がいる。そして、愛する音楽に関わる会社だ。
だが、今内定が出た会社は、俺が長年やりたいと思っていた、適正があると信じる職種で雇ってくれると言う。
受諾するかどうかの返答の期限は12/7。メールが来た日を含めてもわずかに6日間だった。人生の中でもかなり大きい決断だ。
...どうする。
すると、喜んでいた嫁さんは、俺のおかしなテンションに気づいて怪訝そうな顔になり、
「嬉しくないの？」
と聞いた。そして、あの時と同じように、極めてシンプルな考え方でこう言った。
「なんで悩むの？そう（その会社に転職）したくて頑張ってきたんじゃないの？」
...なるほど。
俺はすぐにいらんことを気にして考えてしまうタチだ。だからこそ、極めてシンプルにモノを捉え考えるこの人と結婚したのかもしれない。
そうだ。だいたい、こうして内定が出たのも、脇目も振らず、突進してきたからだ。今また懸案があるならば、一つ一つ解決していけばいいことじゃないか。
翌日、エージェントから電話が来て、現在の意向を聞かれた。
確かに給料は最初は厳しいかもしれないが、何人も入社させているが、とてもいい会社だと思うと言っていた。
嫁さんの言葉で前向きを取り戻した俺は、行く方向で考えているが、いくつか自分で確認してから、期日までに返事したいと応じた。
つづく。
3級は技術文書執筆の実践に必要な日本語の問題と考えて良い。どうしたら誤解無く伝えられるかを理解しているか、そして正しい日本語を使えるかどうかを問うものだ。その他に、テクニカルライティングの意義や、その歴史なども問われる。
何しろ入院中に散々テキストを読んでいたのもあって、かなり対策は万全と言えた。わざわざ高い金払って、事前の勉強会的趣旨のセミナーにも出席した。
ところが、実際に試験を受けてみると明らかな出題ミス（正答がない、問題側に誤記があるなど）がいくつもあって、ちょっと残念に思った。だってねぇ、正しい日本語使いましょって検定なのに。
で、その結果が先週届いた。
100点満点換算で95点で余裕の突破だった（80点以上が合格ラインらしい）。どーだこのやろうっ！
ふふふふ。高校受験時に受験マシーンだった俺のテスト集中力もまだ捨てたもんじゃない。
そんなわけで、一応テクニカルライターとしてのハクも一つついた。4月から気合い入れて臨みたい。
TC技術検定3級合格証書
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ApertureValueMode, 1/160sec, F3.5, ISO100)
さあ、4月になって新職場になる前になんとか完結させたいぞ、転職顛末記の第24弾。
24 Think Simply [シンプルに行けばいい]
エージェントから扶養家族について尋ねられ、希望企業の審査が、意外にもポジティブに進んでいそうだと分かり、急に現実的な不安に駆られたその翌日。遊びに来た両親を交えてゆっくり家で過ごした俺は、転職のことも現職のこともしばし忘れていた。
しかし両親が帰り、一息つこうとコタツに入って、iPhoneに届いたメールを見て、俺はザワザワと鳥肌が立った。
「○○社より内定です」
*** Back Number ***
1. The Start [きっかけ]
2. Left Alone [取り残されて]
3. Go From One Fair To Another [転職フェアはしご]
4. The Bog [泥沼]
5. Realize [気づき]
6. Beaten Up [こてんぱん]
7. The Sadist [サディスト]
8. The Agent [エージェント]
9. The Application [応募]
10. Pass [通過]
11. Destroyed [破壊されて]
12. Dark Age [暗黒時代]
13. Sirius [焼き焦がすもの]
14. The Wings Given [授けられた翼]
15. Take Back Lost Things [失ったものを取り戻す]
16. Elevate My Mind [気持ちも、高度も]
17. Unmatch Person [不適合者]
18. Be Defiant [開き直り]
19. The Final Gateway [最終関門]
20. Deep Impact [濃すぎるにも程がある]
21. Slightly Bitter [ほろ苦]
22. Infinite Loop [無限ループ]
23. Their Final Decision [審判下る]
...まさか。
まさか本当に内定が出てしまった。その時俺の口をついて出たのは
「あーあ、受かっちゃった、内定出ちゃった」
だった。
そのあまりのローテンションに、コタツで隣にいた嫁さんは最初、冗談だと思ったらしい。
しかし、本当に内定が出たことを知ると、
「良かったじゃーん！いいことってやっぱりあるんだね！！」
最近では見たことのないほどの喜び方をした。
怪我した時に「いいことなんて何もない」と嘆いた嫁さんにこのセリフを言わすことができたのは、会心だったと言って良いだろう。リベンジ成る、である。
だが、この時俺は、全く別のことを考えていた。
これまで「やりたいことをやりたい」「怪我を理由に諦めたくない」の二点で突っ走ってきて考えもしなかった現実問題を急に真剣に考えなくてはならなくなったからだ。
まず第一に、この頃の俺はまだ週に2回の右足のリハビリの真っ最中だった。膝は90度も曲がらないし、松葉杖がなければ外出もできなかった。
いや、それ以前に労災病欠で長期に亘り休んでいる身だった。
これで転職したら...恐らく労災病欠などはとれないだろう。それどころか試用期間中は有休すらとれないはずだ。
治療費の労災はどうなるのか。足が治るまで待ってくれるのか？
問題はそれだけではなかった。
内定のメールには、初年度の給与の提示もあった。これが少ない。
ただでさえ業績が悪く給与カットの行われている現職の給与から、さらに2ヶ月分くらい少なくなる計算だ。それは住宅手当がないのもあるし、子供に対する手当も現職の半分だということもあった。
これは参った。
給料安い安いと思っていた現職であったが、世間一般的には決して安くはないし、手当が非常に充実しているのだということが痛感させられた。
それに、勤務地はオシャレな場所ではあるが、2時間かかる現職の社屋より更に遠くなるのだ。
現職でさえ、新しい住まいからはまだ一度しか通ったことがないのに、それより遠くなって果たして勤められるのか。
現職にいる限り、リハビリには不自由なく行けるだろうし、労災なども心配はない。何より、長く一緒に働いてきた仲間や、数が多く楽しい同期がいる。そして、愛する音楽に関わる会社だ。
だが、今内定が出た会社は、俺が長年やりたいと思っていた、適正があると信じる職種で雇ってくれると言う。
受諾するかどうかの返答の期限は12/7。メールが来た日を含めてもわずかに6日間だった。人生の中でもかなり大きい決断だ。
...どうする。
すると、喜んでいた嫁さんは、俺のおかしなテンションに気づいて怪訝そうな顔になり、
「嬉しくないの？」
と聞いた。そして、あの時と同じように、極めてシンプルな考え方でこう言った。
「なんで悩むの？そう（その会社に転職）したくて頑張ってきたんじゃないの？」
...なるほど。
俺はすぐにいらんことを気にして考えてしまうタチだ。だからこそ、極めてシンプルにモノを捉え考えるこの人と結婚したのかもしれない。
そうだ。だいたい、こうして内定が出たのも、脇目も振らず、突進してきたからだ。今また懸案があるならば、一つ一つ解決していけばいいことじゃないか。
翌日、エージェントから電話が来て、現在の意向を聞かれた。
確かに給料は最初は厳しいかもしれないが、何人も入社させているが、とてもいい会社だと思うと言っていた。
嫁さんの言葉で前向きを取り戻した俺は、行く方向で考えているが、いくつか自分で確認してから、期日までに返事したいと応じた。
つづく。
nobilesの投稿(11:10:08-2010-03-28) -
カテゴリ: Change Job
コメント
ぱれお wrote:
2010-04-02 07:45:38
nobiles wrote:
ありがとうございます。
まだ分かんないですよー？やっぱり社風は全然違いますから。
へなちょこな俺はそのうち「堪えられない！」って思うかもしれないですし。
まあでも、今はしっかりモチベーション上がってますよ。
自社製品ねー。どうせ社割なんてないですからね。まあ少し様子見です。
まだ分かんないですよー？やっぱり社風は全然違いますから。
へなちょこな俺はそのうち「堪えられない！」って思うかもしれないですし。
まあでも、今はしっかりモチベーション上がってますよ。
自社製品ねー。どうせ社割なんてないですからね。まあ少し様子見です。
2010-04-02 23:58:43
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まあ、この後は運も上向きになるんでしょう、きっと。
とにかくがんばってね、今度は自分の意志でやりたくて入ったところ（職種込みで）だから何があってもがんばれるはず。。
まあ、きっぱり言ってくれるヨメがいてよかったね。
新しい自社製品にもぜひ手を出してくれ（^^;;