NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.33
祝日の火曜に、やっと雛人形を片付けた。いやはや、1日仕事だった。
しかし、心配なこともあった。雛人形を置いてあった場所に、毛食い虫の死骸のようなものがあったと言うのだ。
雛人形は、今回3年ぶりに出した。その間に、ひょっとしたら虫が群がっていたのかもしれない。とりあえず、片付けの際に気になったことはなかったのだが。
一応、防虫シートで人形をくるむなど、対策はしたが...やっぱりちゃんと1年に1度は出してやらないとダメだね。
The Dolls
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ApertureValueMode, 1/8sec, F2.8, ISO100)
さて、前職ぶっちゃけ回顧録だ。
今回は前職時代に一番衝撃的だった事件の核心に踏み込む。潔癖性の人は嫌な気分になることだろう。読まないことをお勧めする。
繰り返す。（今回は特に）潔癖性の人は立ち入り禁止だ。
前職ぶっちゃけ回顧録
「33.汚物」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
25.寡黙なる広島人（島根出身）
26.ネット・ゲーマー
27.少年
28.強奪
29.放置
30.曲がり角
31.隠れファン
32.フリフリピンク
ひょうたんからコマ。
妻帯者でありながら20代の女性派遣社員「店長」を口説き始めたアキバ系ダメオヤジ「F」と、かつて部に所属していたゴスロリ派遣社員「ピンクちゃん」。ふとしたことで、ピンクちゃんを思い出した俺は、Fとピンクちゃんがいい仲だったりして、なんて冗談を飛ばした。
だが、仲の良い派遣社員ヤマちゃんから知らされたのは、本当に2人が付き合っていたということだった。
2009年2月。業績不振による派遣社員大量契約解除の第一弾を3月末に控えた、前職時代でもっとも激動だった頃の話だ。
下らない冗談が大当たりして、俺は狼狽していた。しかし、話はまだ終わっていなかった。月曜の朝イチ、俺の席の後ろにガッチリ陣取ったヤマちゃんとKさんの暴露は続く。
「付き合ってたって...じゃあ、不倫？あのFが？？」
「そうなんだよ。ピンクちゃんは離婚した後だったみたいだけど。やっぱりヒラヒラのゴスロリがハマッたんじゃない？」
ちょっと凄むように力の入っていたヤマちゃんと違い、Kさんは相変わらず飄々としてそう言った。
今度は力の入ったヤマちゃんが続ける。
「しかもな、それだけじゃねえんだよ」
少し勿体つけるように一呼吸置いた。俺は相変わらず衝撃を吸収しきれていなくて、大して受け入れ態勢も整っていない。
それでも容赦なく言葉は紡がれた。
「I部屋でヤッてたんだよ」
！？！？！？！？
既に飽和状態の俺は、言葉も出せず再び机に突っ伏して、ヤマちゃんの言葉をゆっくり反芻してその意味を解そうとした。
I部屋とは、ボスの測定部屋で、俺が所属しているところだ。そこでなにを「やる」というのか？2人は交際していたことをさっき知らされた。その2人が行う、こうやって暴露されるような「コト」は、一つである。
そこまで思い至ったが、飲み込みたくなくて、そして想像したくなくて、突っ伏した顔を上げられない。
「おいウソだろ〜、おい〜」
呻くような言葉しか出てこない。
俺が気絶状態になっていると、ヤマちゃんが今度は優しく俺の背中をポンポンと叩きながら言った。
「ま、分かるよ。俺も最初聞いた時は同じ反応したよ」。
I部屋は、俺が所属する部屋と言っても、幸いなことに2人が「ご利用」されていた時から事業所自体移転しているので、俺がいる部屋そのものというわけではない。俺がその所属となったのは移転後のことだ。とは言え、共用の測定器があり、課のみんなが良く出入りしていた部屋だ。そこでそんなことがあったと思うと極めて気持ちが悪い。
なるほど、ヤマちゃんがFのことを「汚物」呼ばわりを始めたのは、この事実を知ったタイミングだったわけだ。
頭の中で情報が整理されるにつれて、当然疑問が浮かんでくる。
「...っていうか、なぜそんなことが今さら分かったの？」
俺はやっと思考回路を取り戻し、ガバッと起き上がってヤマちゃんに尋ねた。
「Wだよ。Wが全部知ってたんだ」。
また新キャラが登場だ。
Wさんは、ピンクちゃんと同時期に、同じ派遣会社から派遣された女性派遣社員だ。年齢も近い。
Wなんて略称にしているが、本当は愛称がある。かなり特異な雰囲気だったピンクちゃんと比べると、ずっと社交的でさっぱりした性格だったので、みんなその愛称で呼んでいた。お酒も大好きで付き合いも良く、飲み会のスターだった。前述のように、ピンクちゃんは事業所の移転よりだいぶ前に契約終了となったが、Wさんは移転後の、いま回想している2009年初頭時点でも継続して所属していた。
このように、周囲の評価はだいぶ異なるピンクちゃんとWさんだが、共通点が多かったからか、親友と思い込んでいたようだ。もちろん、ピンクちゃんが、Wさんを、だ。Wさん側の話だけだから真偽は分からないが、Wさんの付き合いの良さを考えれば、まあ納得できる。
だから当時、Wさんはピンクちゃんから、リアルタイムでFとのことを聞かされていたのだという。「とっても素敵なの〜」的な感じで（オエー (′Д`;）。
その上、2人のことをWさんに話したと、ピンクちゃんからFに知らされてしまったのだという。だから、もしこの話が明らかになれば、Wさんから漏れたことは一発で分かってしまう状況だった。
だからWさんは、例のExcelの作者であるタクさんを含む2〜3人程度の社員にだけ話した以外はずっと黙っていたらしい。
しかし、Fが今度は「店長」を狙って動き始めた。加えて、Wさん自身も店長と同じ3月末での契約解除が決まっていた。店長がまんざらでもなければ話は別だが、拒否しているのは明らかだった。今こそFの本性を明らかにして、阻止しなければならない。そう考えたのだそうだ。
ただ、内容が内容だけに、まずは既に事実を知っていたタクさんのグループから暴露を開始したというわけである。
とにかく、衝撃的だった。2人が不倫の関係にあったこともそうだし、何より会社でコトに至るとは変なビデオの見過ぎとしか言いようがない。
「仕事がデタラメ」フラグが5本立っていたFに対する評価に、いきなり、他のネガティブフラグがたくさん立った。
ヤマちゃんがそうであったように、一連の話を聞いた俺の中でFの評価は（もともと相当低かったけど）地盤沈下のように、最悪なものに変わった。
WさんからもたらされたFとピンクちゃんの変態ぶりを示すエピソードはまだまだあった。ここから話は一気にえげつなくなるよ。
Fは2人きりの時は自分のことを「ご主人様」と呼ばせていたらしい。完全にメイドもののアダルトビデオの見過ぎだ。会社でコトをいたす時は、Fがフィルムカメラで写真を撮り、自分で現像していたという。
どんどんゲンナリしてくるよね。まだまだある。
ピンクちゃんのケータイの待ち受けは、Fの指示で、Fのアレだったという。「とっても素敵なのー♪」と見せようとする彼女をかわすのに苦労したらしい。親友と勘違いされたWさんは、彼女の家に招かれたこともあるらしいが、そこには、いわゆる大人のオモチャが隠されるでもなく、無造作に置かれていたという。
まあ、変態どうしでうまいことくっついたもんだと今は思う。当時は衝撃的すぎて何がなんだか訳が分からず、ただただケシカランと思っていたけど。それは周囲のみんなも同じだった。
会社での逢瀬は定時後や休日であったという。つまり、残業代や休日手当を受け取った上にお楽しみだったわけだ。ひどい話だ。当時から仕事もろくにしていないくせに、そんなところだけは熱心な勤務態度ということだ。
この話は、人伝いで少しずつ広まって行った。
とりわけ、Fを毛嫌いしていたYSさんの破壊力は高かった。俺から遅れること数日で知ったYSさんは、ベテランで顔も広かったので、管理職クラスにも伝わることとなったのだ。
Sなんかは意外と潔癖性で、Fの姿が見えるところで昼食を食べたくないと言い出した。
というのは、以前のエントリーで述べたように、Sをはじめとして、俺やボス、YSさんやKさん、ヤマちゃんといった課のメンバーは、いつも同じテーブルに固まって昼食を摂っていた。
実はここにFも合流していた。
いや、俺らとしては別に奴と一緒に食う気なんて最初からさらさらないのだが、俺らが先に食っていると後からやってきて勝手に横に座ってきていたのだ。
食ってる間Fは、俺らの会話にろくに参加するわけでもなかった。だが、たとえば俺らの間に笑いが起きると、なぜか合わせてFも笑ったりして、...まあ若干イタい感じだった。もともと、誰も歓迎していなかったと言えるが、別にFが食べ終わるのを待つでもないし、放置していた。
Sは、それすら耐えられないと言い出した。俺たちも、できることならわざわざ一緒に食べたくはなかったから、ある日、テーブルをかなり離れた位置に変えた。
その日は皆Fの様子を遠目から観察したものだ。わざわざ追いかけてくるかと思ったが、Fはちょっと不思議な顔をしながらも、いつも座っていたテーブルで1人で食いはじめた。まるで、「俺は意思を持ってここで食ってるんだもん」とでも言いたげに。
俺らの意図が分かっていたかどうか知らないが、徐々にFの総スカン状態が出来上がりつつあった。
つづく。
しかし、心配なこともあった。雛人形を置いてあった場所に、毛食い虫の死骸のようなものがあったと言うのだ。
雛人形は、今回3年ぶりに出した。その間に、ひょっとしたら虫が群がっていたのかもしれない。とりあえず、片付けの際に気になったことはなかったのだが。
一応、防虫シートで人形をくるむなど、対策はしたが...やっぱりちゃんと1年に1度は出してやらないとダメだね。
The Dolls
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, ApertureValueMode, 1/8sec, F2.8, ISO100)
さて、前職ぶっちゃけ回顧録だ。
今回は前職時代に一番衝撃的だった事件の核心に踏み込む。潔癖性の人は嫌な気分になることだろう。読まないことをお勧めする。
繰り返す。（今回は特に）潔癖性の人は立ち入り禁止だ。
前職ぶっちゃけ回顧録
「33.汚物」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
25.寡黙なる広島人（島根出身）
26.ネット・ゲーマー
27.少年
28.強奪
29.放置
30.曲がり角
31.隠れファン
32.フリフリピンク
ひょうたんからコマ。
妻帯者でありながら20代の女性派遣社員「店長」を口説き始めたアキバ系ダメオヤジ「F」と、かつて部に所属していたゴスロリ派遣社員「ピンクちゃん」。ふとしたことで、ピンクちゃんを思い出した俺は、Fとピンクちゃんがいい仲だったりして、なんて冗談を飛ばした。
だが、仲の良い派遣社員ヤマちゃんから知らされたのは、本当に2人が付き合っていたということだった。
2009年2月。業績不振による派遣社員大量契約解除の第一弾を3月末に控えた、前職時代でもっとも激動だった頃の話だ。
下らない冗談が大当たりして、俺は狼狽していた。しかし、話はまだ終わっていなかった。月曜の朝イチ、俺の席の後ろにガッチリ陣取ったヤマちゃんとKさんの暴露は続く。
「付き合ってたって...じゃあ、不倫？あのFが？？」
「そうなんだよ。ピンクちゃんは離婚した後だったみたいだけど。やっぱりヒラヒラのゴスロリがハマッたんじゃない？」
ちょっと凄むように力の入っていたヤマちゃんと違い、Kさんは相変わらず飄々としてそう言った。
今度は力の入ったヤマちゃんが続ける。
「しかもな、それだけじゃねえんだよ」
少し勿体つけるように一呼吸置いた。俺は相変わらず衝撃を吸収しきれていなくて、大して受け入れ態勢も整っていない。
それでも容赦なく言葉は紡がれた。
「I部屋でヤッてたんだよ」
！？！？！？！？
既に飽和状態の俺は、言葉も出せず再び机に突っ伏して、ヤマちゃんの言葉をゆっくり反芻してその意味を解そうとした。
I部屋とは、ボスの測定部屋で、俺が所属しているところだ。そこでなにを「やる」というのか？2人は交際していたことをさっき知らされた。その2人が行う、こうやって暴露されるような「コト」は、一つである。
そこまで思い至ったが、飲み込みたくなくて、そして想像したくなくて、突っ伏した顔を上げられない。
「おいウソだろ〜、おい〜」
呻くような言葉しか出てこない。
俺が気絶状態になっていると、ヤマちゃんが今度は優しく俺の背中をポンポンと叩きながら言った。
「ま、分かるよ。俺も最初聞いた時は同じ反応したよ」。
I部屋は、俺が所属する部屋と言っても、幸いなことに2人が「ご利用」されていた時から事業所自体移転しているので、俺がいる部屋そのものというわけではない。俺がその所属となったのは移転後のことだ。とは言え、共用の測定器があり、課のみんなが良く出入りしていた部屋だ。そこでそんなことがあったと思うと極めて気持ちが悪い。
なるほど、ヤマちゃんがFのことを「汚物」呼ばわりを始めたのは、この事実を知ったタイミングだったわけだ。
頭の中で情報が整理されるにつれて、当然疑問が浮かんでくる。
「...っていうか、なぜそんなことが今さら分かったの？」
俺はやっと思考回路を取り戻し、ガバッと起き上がってヤマちゃんに尋ねた。
「Wだよ。Wが全部知ってたんだ」。
また新キャラが登場だ。
Wさんは、ピンクちゃんと同時期に、同じ派遣会社から派遣された女性派遣社員だ。年齢も近い。
Wなんて略称にしているが、本当は愛称がある。かなり特異な雰囲気だったピンクちゃんと比べると、ずっと社交的でさっぱりした性格だったので、みんなその愛称で呼んでいた。お酒も大好きで付き合いも良く、飲み会のスターだった。前述のように、ピンクちゃんは事業所の移転よりだいぶ前に契約終了となったが、Wさんは移転後の、いま回想している2009年初頭時点でも継続して所属していた。
このように、周囲の評価はだいぶ異なるピンクちゃんとWさんだが、共通点が多かったからか、親友と思い込んでいたようだ。もちろん、ピンクちゃんが、Wさんを、だ。Wさん側の話だけだから真偽は分からないが、Wさんの付き合いの良さを考えれば、まあ納得できる。
だから当時、Wさんはピンクちゃんから、リアルタイムでFとのことを聞かされていたのだという。「とっても素敵なの〜」的な感じで（オエー (′Д`;）。
その上、2人のことをWさんに話したと、ピンクちゃんからFに知らされてしまったのだという。だから、もしこの話が明らかになれば、Wさんから漏れたことは一発で分かってしまう状況だった。
だからWさんは、例のExcelの作者であるタクさんを含む2〜3人程度の社員にだけ話した以外はずっと黙っていたらしい。
しかし、Fが今度は「店長」を狙って動き始めた。加えて、Wさん自身も店長と同じ3月末での契約解除が決まっていた。店長がまんざらでもなければ話は別だが、拒否しているのは明らかだった。今こそFの本性を明らかにして、阻止しなければならない。そう考えたのだそうだ。
ただ、内容が内容だけに、まずは既に事実を知っていたタクさんのグループから暴露を開始したというわけである。
とにかく、衝撃的だった。2人が不倫の関係にあったこともそうだし、何より会社でコトに至るとは変なビデオの見過ぎとしか言いようがない。
「仕事がデタラメ」フラグが5本立っていたFに対する評価に、いきなり、他のネガティブフラグがたくさん立った。
ヤマちゃんがそうであったように、一連の話を聞いた俺の中でFの評価は（もともと相当低かったけど）地盤沈下のように、最悪なものに変わった。
WさんからもたらされたFとピンクちゃんの変態ぶりを示すエピソードはまだまだあった。ここから話は一気にえげつなくなるよ。
Fは2人きりの時は自分のことを「ご主人様」と呼ばせていたらしい。完全にメイドもののアダルトビデオの見過ぎだ。会社でコトをいたす時は、Fがフィルムカメラで写真を撮り、自分で現像していたという。
どんどんゲンナリしてくるよね。まだまだある。
ピンクちゃんのケータイの待ち受けは、Fの指示で、Fのアレだったという。「とっても素敵なのー♪」と見せようとする彼女をかわすのに苦労したらしい。親友と勘違いされたWさんは、彼女の家に招かれたこともあるらしいが、そこには、いわゆる大人のオモチャが隠されるでもなく、無造作に置かれていたという。
まあ、変態どうしでうまいことくっついたもんだと今は思う。当時は衝撃的すぎて何がなんだか訳が分からず、ただただケシカランと思っていたけど。それは周囲のみんなも同じだった。
会社での逢瀬は定時後や休日であったという。つまり、残業代や休日手当を受け取った上にお楽しみだったわけだ。ひどい話だ。当時から仕事もろくにしていないくせに、そんなところだけは熱心な勤務態度ということだ。
この話は、人伝いで少しずつ広まって行った。
とりわけ、Fを毛嫌いしていたYSさんの破壊力は高かった。俺から遅れること数日で知ったYSさんは、ベテランで顔も広かったので、管理職クラスにも伝わることとなったのだ。
Sなんかは意外と潔癖性で、Fの姿が見えるところで昼食を食べたくないと言い出した。
というのは、以前のエントリーで述べたように、Sをはじめとして、俺やボス、YSさんやKさん、ヤマちゃんといった課のメンバーは、いつも同じテーブルに固まって昼食を摂っていた。
実はここにFも合流していた。
いや、俺らとしては別に奴と一緒に食う気なんて最初からさらさらないのだが、俺らが先に食っていると後からやってきて勝手に横に座ってきていたのだ。
食ってる間Fは、俺らの会話にろくに参加するわけでもなかった。だが、たとえば俺らの間に笑いが起きると、なぜか合わせてFも笑ったりして、...まあ若干イタい感じだった。もともと、誰も歓迎していなかったと言えるが、別にFが食べ終わるのを待つでもないし、放置していた。
Sは、それすら耐えられないと言い出した。俺たちも、できることならわざわざ一緒に食べたくはなかったから、ある日、テーブルをかなり離れた位置に変えた。
その日は皆Fの様子を遠目から観察したものだ。わざわざ追いかけてくるかと思ったが、Fはちょっと不思議な顔をしながらも、いつも座っていたテーブルで1人で食いはじめた。まるで、「俺は意思を持ってここで食ってるんだもん」とでも言いたげに。
俺らの意図が分かっていたかどうか知らないが、徐々にFの総スカン状態が出来上がりつつあった。
つづく。
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