NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.34
最近、意見の異なる人の擦り合わせ的な業務が結構多い。しかも、そこにやり甲斐を見いだしている自分自身が意外でならない。オタッキーに没頭するのが自分のキャラだと思っていたし、前職時代の上司からの評価もそういうものだったと思う。
今の会社のある人が、俺のそういう部分を見いだし、少し複雑な仕事を回してきてくれるようになった。
頼ってもらえることは、幸せなことだと思えているのは、健全なことなんだろうね。
Wine from New Zealand
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO400)
今週おろした白ワインはニュージーランド産だ。また例の酒屋で買ってきた。
開ける時になってコルクじゃないことに気づいて「なんだー」と思ったが、開けて匂いを嗅いでまた印象が変わる。ものすごいジューシーな香りだったのだ。
味も同様だ。まるで梨のような瑞々しい酸味がとてもフルーティーで、それでいてさほど甘くはない。いやー、さすがあのお店のチョイスは外さないわー。
さ、前職のぶっちゃけ回顧録だ。
じわじわと「F」こと「汚物」の所業が噂として拡散していく中、俺らには、このF（汚物）と「ピンクちゃん」の件をなかなか伝えづらい相手がいた。部屋の主であった「ボス」である。
前職ぶっちゃけ回顧録
「34.外鍵のない部屋」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
25.寡黙なる広島人（島根出身）
26.ネット・ゲーマー
27.少年
28.強奪
29.放置
30.曲がり角
31.隠れファン
32.フリフリピンク
33.汚物
特に、まさに2人が部屋をご利用していた時代、事あるごとにボスとFは仕事面で衝突していた。まあ実態は、Fがコテンパンにやられていたわけだが。
どこまでFが意識したかは分からないが、そんなボスが手塩にかけて築き上げた部屋で破廉恥な行為に至ることは、Fにとっては、さぞや征服感があったことだろう。実際、この話を聞いてボスが一体どんな顔をするのか、全く想像だにできなかった。
「あいつが聞いたら、Fのことを殴りに行きかねないな」
YSさんもそう言っていた。Kさんやヤマちゃん達とは、YSさんこそサラリとボスに伝えてくれる適任者だよなあ、と話していたが、YSさん自身はさすがに気がひけていたようだ。
しかし、そんな状況が2週間ほど続いたある日、俺が出社すると、ボスが子どもがやるようなふくれっ面で座っていた。
「なんだよ、お前ら、なんで俺だけ仲間はずれにしてたんだよ！」
あれっ？？
どうやらSがボスに漏らしたらしい。たしか、たまたま事故のように会話に出てしまって話さざるを得なくなったと記憶している。
「あーもう、信じられねえ。話の内容より、お前らが黙ってたことの方がショックだよ！」
あれっ？？
意外にもボスはFに対して、ほとんど怒っていないようだった。
「だって、俺だって大学時代なんかは、友達の部屋とか研究室とかで、好き勝手やってたからよ。『先越された〜！』 って感じかな。まあ、2人の容姿想像すると『オエー (′Д`;』だけどな。それより俺が悲しいのは、俺だけ仲間h...(ry」
どこまで本心なのか分からないが、でもまあ、ボスらしい。むしろ、下世話な話が大好きだから、これをネタにしたギャグなんかを連発しはじめた。それはそれで下世話すぎて困ったものだったが。
ボスのふくれっ面が一段落したところで、俺はこの件をヤマちゃん達から聞いて以来疑問に思っていたことをボスに尋ねた。
移転前の事業所時代は、家が近かったのもあって、ボスは深夜だろうが休日だろうが会社に出て、なかなか進化しないシステムのコントロールに務めていた。あれだけ部屋に詰めていたのに、Fとピンクがいつそんな時間を作っていたのか分からなかったのだ。何かおかしいと感じたことはなかったのか？
「いやー、何もなかったぜ。ヤツも姑息だからな。うまいこと隠してたんだな」
「ふーん。でもなんかほら、鍵がかかってたとか無かったんですか？」
「いんや、あの部屋は内鍵しかついてな...」
ボスの言葉が止まった。おや、と思ってボスを見たら、ポカンと虚空を見たボスの顔のあらゆるパーツがみるみる開いていくという、貴重な瞬間を目撃できた。
「あった！あったよ、鍵閉まってたこと！ 」
...それは休日出勤した時のことだったという。いつものように出勤して、測定部屋の扉を開けようとしたら、鍵がかかっていた。
それまでザルもいいところだった事業所にセキュリティが施された頃で、退出時の施錠などもうるさく言われ始めていた。だからボスは保安が勝手に施錠したのだと思ったそうだ。
ボスは正門にとって返して、いつもの剣幕で保安に文句を言った。
「勝手に閉められちゃ困るんだよ！」
「え...？いや、こちらには鍵はないんですけど...」
肩透かしを食らって部屋の前に引き返すが、やはり扉は開かない。
「どうなってんだ、クソ！」
ボスの大きな声に、ボス同様毎週のように休日出勤していたA先輩もやってきた。AさんはOEM先との技術的な応対を担当していた（こないだ電車でばったり会った人だ）。
「保安に鍵ないんだったら、居室の方に置いてあんじゃないの？」
Aさんの提案で、下のフロアにあった居室に2人で鍵を探しに行ったのだそうだ。
しかし、それらしき鍵は見つからなかった。
ところが、途方に暮れて部屋の前に戻ってノブを回すと、あっさりと扉が開いた。
「あれは不可解だったよ。俺は、やっぱり鍵があると気づいた保安がこっそり開けたのかな、くらいに思ってたんだけどな。実際にはそん時に中では...オエッ」
状況から考えて、鍵を閉めたのは部屋の中の人間しかあり得ない。ボスの声を聞いても開けなかったというのは、開けられない事情があったからだろう。ほぼ間違いなく中にFとピンクちゃんがいたのだろう。危うく遭遇の一枚手前まで来ていたわけだ。これこそ、以前触れた「施錠しない習慣の個室が、なぜか施錠されていた」不可解な事件の（恐らくは）真実である。
それが意味するのは、Fとピンクちゃんが休日出勤してまで逢瀬を楽しんでいたということだ。これは確認しようがなかったことだが、彼の姑息さを考えれば休日手当ももらっていたに違いない。ますますFの「汚物度」が俺達の中で高まっていった。
つづく。
今の会社のある人が、俺のそういう部分を見いだし、少し複雑な仕事を回してきてくれるようになった。
頼ってもらえることは、幸せなことだと思えているのは、健全なことなんだろうね。
Wine from New Zealand
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/80sec, F2.5, ISO400)
今週おろした白ワインはニュージーランド産だ。また例の酒屋で買ってきた。
開ける時になってコルクじゃないことに気づいて「なんだー」と思ったが、開けて匂いを嗅いでまた印象が変わる。ものすごいジューシーな香りだったのだ。
味も同様だ。まるで梨のような瑞々しい酸味がとてもフルーティーで、それでいてさほど甘くはない。いやー、さすがあのお店のチョイスは外さないわー。
さ、前職のぶっちゃけ回顧録だ。
じわじわと「F」こと「汚物」の所業が噂として拡散していく中、俺らには、このF（汚物）と「ピンクちゃん」の件をなかなか伝えづらい相手がいた。部屋の主であった「ボス」である。
前職ぶっちゃけ回顧録
「34.外鍵のない部屋」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
25.寡黙なる広島人（島根出身）
26.ネット・ゲーマー
27.少年
28.強奪
29.放置
30.曲がり角
31.隠れファン
32.フリフリピンク
33.汚物
特に、まさに2人が部屋をご利用していた時代、事あるごとにボスとFは仕事面で衝突していた。まあ実態は、Fがコテンパンにやられていたわけだが。
どこまでFが意識したかは分からないが、そんなボスが手塩にかけて築き上げた部屋で破廉恥な行為に至ることは、Fにとっては、さぞや征服感があったことだろう。実際、この話を聞いてボスが一体どんな顔をするのか、全く想像だにできなかった。
「あいつが聞いたら、Fのことを殴りに行きかねないな」
YSさんもそう言っていた。Kさんやヤマちゃん達とは、YSさんこそサラリとボスに伝えてくれる適任者だよなあ、と話していたが、YSさん自身はさすがに気がひけていたようだ。
しかし、そんな状況が2週間ほど続いたある日、俺が出社すると、ボスが子どもがやるようなふくれっ面で座っていた。
「なんだよ、お前ら、なんで俺だけ仲間はずれにしてたんだよ！」
あれっ？？
どうやらSがボスに漏らしたらしい。たしか、たまたま事故のように会話に出てしまって話さざるを得なくなったと記憶している。
「あーもう、信じられねえ。話の内容より、お前らが黙ってたことの方がショックだよ！」
あれっ？？
意外にもボスはFに対して、ほとんど怒っていないようだった。
「だって、俺だって大学時代なんかは、友達の部屋とか研究室とかで、好き勝手やってたからよ。『先越された〜！』 って感じかな。まあ、2人の容姿想像すると『オエー (′Д`;』だけどな。それより俺が悲しいのは、俺だけ仲間h...(ry」
どこまで本心なのか分からないが、でもまあ、ボスらしい。むしろ、下世話な話が大好きだから、これをネタにしたギャグなんかを連発しはじめた。それはそれで下世話すぎて困ったものだったが。
ボスのふくれっ面が一段落したところで、俺はこの件をヤマちゃん達から聞いて以来疑問に思っていたことをボスに尋ねた。
移転前の事業所時代は、家が近かったのもあって、ボスは深夜だろうが休日だろうが会社に出て、なかなか進化しないシステムのコントロールに務めていた。あれだけ部屋に詰めていたのに、Fとピンクがいつそんな時間を作っていたのか分からなかったのだ。何かおかしいと感じたことはなかったのか？
「いやー、何もなかったぜ。ヤツも姑息だからな。うまいこと隠してたんだな」
「ふーん。でもなんかほら、鍵がかかってたとか無かったんですか？」
「いんや、あの部屋は内鍵しかついてな...」
ボスの言葉が止まった。おや、と思ってボスを見たら、ポカンと虚空を見たボスの顔のあらゆるパーツがみるみる開いていくという、貴重な瞬間を目撃できた。
「あった！あったよ、鍵閉まってたこと！ 」
...それは休日出勤した時のことだったという。いつものように出勤して、測定部屋の扉を開けようとしたら、鍵がかかっていた。
それまでザルもいいところだった事業所にセキュリティが施された頃で、退出時の施錠などもうるさく言われ始めていた。だからボスは保安が勝手に施錠したのだと思ったそうだ。
ボスは正門にとって返して、いつもの剣幕で保安に文句を言った。
「勝手に閉められちゃ困るんだよ！」
「え...？いや、こちらには鍵はないんですけど...」
肩透かしを食らって部屋の前に引き返すが、やはり扉は開かない。
「どうなってんだ、クソ！」
ボスの大きな声に、ボス同様毎週のように休日出勤していたA先輩もやってきた。AさんはOEM先との技術的な応対を担当していた（こないだ電車でばったり会った人だ）。
「保安に鍵ないんだったら、居室の方に置いてあんじゃないの？」
Aさんの提案で、下のフロアにあった居室に2人で鍵を探しに行ったのだそうだ。
しかし、それらしき鍵は見つからなかった。
ところが、途方に暮れて部屋の前に戻ってノブを回すと、あっさりと扉が開いた。
「あれは不可解だったよ。俺は、やっぱり鍵があると気づいた保安がこっそり開けたのかな、くらいに思ってたんだけどな。実際にはそん時に中では...オエッ」
状況から考えて、鍵を閉めたのは部屋の中の人間しかあり得ない。ボスの声を聞いても開けなかったというのは、開けられない事情があったからだろう。ほぼ間違いなく中にFとピンクちゃんがいたのだろう。危うく遭遇の一枚手前まで来ていたわけだ。これこそ、以前触れた「施錠しない習慣の個室が、なぜか施錠されていた」不可解な事件の（恐らくは）真実である。
それが意味するのは、Fとピンクちゃんが休日出勤してまで逢瀬を楽しんでいたということだ。これは確認しようがなかったことだが、彼の姑息さを考えれば休日手当ももらっていたに違いない。ますますFの「汚物度」が俺達の中で高まっていった。
つづく。
nobilesの投稿(23:52:23-2012-03-29) -
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