NOBILES Days
Jump to navigationFrankly Speaking... Vol.37
前回のWBCから4年も経ったのか。この4年で俺の環境は大きく変わった。人生最大と言ってもいいだろう。感慨深い。今回のWBCはどうか。そして、これからの4年はどんな4年になるのか。
梅の花も大分開いてきたね
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/800sec, F3.2, ISO100)
さて、ちょうどその4年前のことを話そう。前職ぶっちゃけ回顧録。
前職ぶっちゃけ回顧録
「37.過半数」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
25.寡黙なる広島人（島根出身）
26.ネット・ゲーマー
27.少年
28.強奪
29.放置
30.曲がり角
31.隠れファン
32.フリフリピンク
33.汚物
34.外鍵のない部屋
35.回収
36.頭ごなし
2009年の3月の初旬だったろうか。俺の所属していた部屋に派遣されていた「かの国」からの研修生Jと部屋のリーダー「ボス」との関係は、もはや修復不可能になっていた。図らずも始まった緊急会議で、今の業務が一段落したところで、Jは配置転換を行うことが決まった。
その会議が散会した後、気がつくと通路に、シモシモ、ボス、俺という3人がなんとなく固まっていた。普段は多くの人が行き交う通路ではあったが、定時退社日で人がほとんどいなかったのもあって、ボスがあの話を切り出した。Fの件である。
以下、既に4年前のことで記憶が曖昧なため、かなり脚色があるかもしれないが、雰囲気ということで。
「Sさん（シモシモ）、あの話、YSさんから聞いたんでしょ？」
「ん？あ、ああ、まあねー。」
意味深な笑みをシモシモが返す。
「どうなの？こんなに話広がってさ、どうにかならないの？仕事もメチャクチャだぜ、あいつ。」
「いやあ、この手の問題は難しいんだよ。結局、今の店長の件は声かけただけで手出したわけじゃないだろ？それじゃ口頭注意くらいしかできないよ。お前の部屋の件だって、昔のことだから明確な証拠がないだろう。」
「でもさあ、証言者もいるわけだしさ。」
「いやいや、それだって、証言者がFのことを陥れようとしている可能性もあるわけだし、ヘタに会社が動けば逆に訴えられる場合だってあるんだよ。」
当時は「なーんだ、シモシモも結局は管理職なのか」なんてボスと一緒にガッカリしたものだ。でも、今考えればシモシモの言っていたことは至極真っ当なことだったと思える。俺の現職で起きた「島流し」だって、当事者（被害者）がコンプライアンス委員会に訴えてようやく実現したことだ。いくら俺たちが確信していても、ヤツの行いは客観的に見れば証拠不十分だった。
その後、しばらく通路の一角でFの所業の数々について話した。「こんなにFはダメなヤツだ」ということを話したが、あまりシモシモに響いていないようで、これもボスや俺をガッカリさせた。でもこれも、俺らが見たFの一面でしかなかったからだと言えるだろう。
それから、シモシモはぶっちゃけトークを始めた。
「俺、実はFとは同期なんだよなー」
「えー、マジー？同じ女とか追っかけてないよね？？」
「あ、でも同じ合コンに出たことあるよ」
「うわあ、一緒に出たくねー、その合コン！フリフリのオバちゃんとかいなかったよね？？」
俺たちの思った方向に話が進んだわけではないが、鬱積していた俺たちの気分も少しは晴れた気がした。こういう話を一緒にバカになってできるシモシモのような管理職って貴重だったと思う。
さてJについて時系列を飛ばして顛末を述べる。話し合い通り、しかかりの機種の仕事がひと段落したところで、Jは他の課へ移籍した。Jにとっては念願叶って「他の研修生たちと横並び」になったわけだ。
移籍先の課で新たにJの教育係になった人は、とても柔和な人で、少なくともボスのような厳しい態度をとることはまず考えられない人だった。Jにとっては地獄から天国へ引き上げられた気分だっただろう。ただそれで、実のある教育を彼に施せたのかどうかは、俺には分からない。新しい教育係の先輩も自分の仕事をたくさん抱えている中で、ボスほどがっつりとJと向き合えたかどうか。
このJの移籍が、俺が前職を辞めるちょうど1年前、2009年の4月のことだったと思う。彼らは、入社後2年間は辞めることができない契約になっていた。なぜなら、せっかく金をかけて現地スタッフを育てても、そのキャリアを持ってすぐに他の、高給をもらえる企業へ転職してしまうというのが「かの国」で問題になっていたからだ。
だが、俺達の部に来ていた1名はその期間より前に辞めている。
確か、来てから半年弱だったと思うが、ビザの更新だかなんだかで、研修生たちが全員一度帰国した。手続きを終えて揃って再来日する際、その1人だけが来なかった。残業代やら研修内容やら、待遇に不満を抱いていたらしい。本来は辞められないはずだが、件の駐在日本人と話をした末、恩赦的な扱いで辞めることになったと聞いた。
研修生達は当初、1年間という期限で日本に来ていたのだが、なんだかんだで9ヶ月ほど伸びた。そして俺が前職を辞めて間もなく、彼らもようやく研修期間を終えて「かの国」の工場へ帰還することになった。
ボスのグループにいる間、仕事はろくに覚えなかったJだったが、日本語の上達だけは早かった。下手にあっちの国で変な癖をつけてこなかった（空っぽな）分、もともとある程度喋れた他の研修生より、綺麗な日本語を覚えた。だから、帰国前に俺が送った惜別のメールに対しても、なかなか殊勝なことが書いてあった。そういえば、俺が辞める時にも「Iさん（ボス）のところで過ごした時間が勉強になった」みたいな思い出話をしていたので、なかなか成長したもんだと思った。相変わらず俺の送別会（飲み）には来やしなかったけど。
ところが、それから9ヶ月後のことだ。俺はJが会社を辞めるという報せを聞いた。理由は、親父さんの病気のためだという。
俺は、どうしてもそれを「はいそーですか」とは、信じることができなかった。なぜなら、俺はJの口から直接、「日本の会社で働いて、日本で1年以上研修を受けたと言えば、いいところに転職できる」という言葉を聞いていたからだ。2年というシバリが解けた途端の退職には、不自然さを感じてしまった。
もし、本当に親父さんの具合が原因であれば、俺の捻じ曲がった心を悔いいるしかないし、俺自身、足の怪我から復帰した途端にさっさと転職した手前、人のことを言えた立場ではないのも分かっている。でも、やっぱり俺は辞めるJに挨拶のメールを送る気にはなれなかった。
そしてもう一点。
研修生の中に辞めた者がもう一人いる。厳密に言えば研修生ではなく、俺のいた部に来た4人の研修生の担当だった通訳の子だ。
彼女は、研修期間が始まってすぐ、部の社員の中でも1番のイケメンな先輩に惚れ込んだらしく、昼食、夕食などいつもくっついて歩いては一緒に食事をしていた。だが、先輩は妻子持ちだったし、15くらい年下の、しかも「かの国」から来た女の子なんて相手にしていないと俺たちも思っていた。
ところがだ。ある飲み会でボスがニヤニヤしながら「付きまとわれて大変だねー」なんてイケメンの先輩に絡んだら、ボスも絶句する言葉が帰ってきた。
「俺、結構本気なんだ。」
それを聞いたボスはイケメンの先輩の肩をポンポンと叩きながら、バツの悪そうな苦笑をペロッと俺に見せた。俺は直接話す声が聞こえたわけではなかったが、雰囲気で、なんとなくその話をしていると勘づいたし、ボスのその顔で全てを察した。
そんな恋愛も、通訳を含む研修生達が帰国したことで終わってしまった。
...と、思っていた。
ところが、それから2年近く経って、俺はまた新たな報せを聞くことになった。その先輩と、通訳の子が結婚したというのだ。これまたぶっとんだ。通訳の子は「かの国」の工場を辞めて来日し、先輩と暮らしているのだという。当然、先輩も前の奥さんとは離婚したということになるだろう。
これだけの障壁を超えてまで一緒になろうとし、それを成し遂げたことには、イヤミなんかでなく、祝意を述べるしかない。
だが、これが意味することはなんだろうか。通訳は他の研修生よりも希少で、その子も相当の金と期間をかけて育ててきた人材だったはずだ。それがあろうことか、研修先の日本人技術者と結婚して退職してしまうのは大損害に違いない。付け加えておくが、先輩はそれも理解していて、結婚のことは大っぴらに話したりはしていないし、結婚前には上層部に話をしに行ったと聞く。
それにしても、部に来ていた、通訳含めて5人の研修生達のうち過半数の3人が、様々な理由はあれ、4年と経たない間に辞めてしまったことを、例えば部長はどう思っているのだろうか。
「親父さんが具合悪いならしょうがないな」？
「どうしても仕事に合わないならしょうがないな」？
「結婚するならお祝いしなきゃな」？
実際にどう言ったのか俺は知らないが、まあ知ったところで、建前と本音をアカラサマに使い分ける部長だから、本心がどうなのかは分からないだろうな。しかし、少なくともこの当時の前職に、「かの国」の若者たちを会社に繋ぎ留め、会社を引っ張る人材として育てる環境は整っていなかった、と言わなければならない。
もちろんこれは、前職が旧来の日本企業らしい、社員に優しい社風であることの裏返しであろう。だが、将来のために多額を投資したであろう研修生達の過半数が立て続けに辞めた意味は極めて大きい。
つづく。
梅の花も大分開いてきたね
(PentaxK-7, PentaxFA31mmLimitedF1.8, 1/800sec, F3.2, ISO100)
さて、ちょうどその4年前のことを話そう。前職ぶっちゃけ回顧録。
前職ぶっちゃけ回顧録
「37.過半数」
*** Back Number ***
1.野放し
2.OFコンビ（ボンクラ親父達）
3.堕落人
4.砂上の楼閣1
5.砂上の楼閣2
6.火の玉、堕ちた
7.さよなら、ブーちゃん
8.新たなるチャレンジ
9.斜陽
10.ハイテンション・プログラマー
11.ドロンパ、郷里に帰る
12.盟友たち
13.大移動
14.編入
15.最短記録
16.再加入
17.ゆとり世代
18.ゆとり世代2
19.宿命の対決再び
20.追放
21.戦場
22.合宿
23.終戦
24.相談
25.寡黙なる広島人（島根出身）
26.ネット・ゲーマー
27.少年
28.強奪
29.放置
30.曲がり角
31.隠れファン
32.フリフリピンク
33.汚物
34.外鍵のない部屋
35.回収
36.頭ごなし
2009年の3月の初旬だったろうか。俺の所属していた部屋に派遣されていた「かの国」からの研修生Jと部屋のリーダー「ボス」との関係は、もはや修復不可能になっていた。図らずも始まった緊急会議で、今の業務が一段落したところで、Jは配置転換を行うことが決まった。
その会議が散会した後、気がつくと通路に、シモシモ、ボス、俺という3人がなんとなく固まっていた。普段は多くの人が行き交う通路ではあったが、定時退社日で人がほとんどいなかったのもあって、ボスがあの話を切り出した。Fの件である。
以下、既に4年前のことで記憶が曖昧なため、かなり脚色があるかもしれないが、雰囲気ということで。
「Sさん（シモシモ）、あの話、YSさんから聞いたんでしょ？」
「ん？あ、ああ、まあねー。」
意味深な笑みをシモシモが返す。
「どうなの？こんなに話広がってさ、どうにかならないの？仕事もメチャクチャだぜ、あいつ。」
「いやあ、この手の問題は難しいんだよ。結局、今の店長の件は声かけただけで手出したわけじゃないだろ？それじゃ口頭注意くらいしかできないよ。お前の部屋の件だって、昔のことだから明確な証拠がないだろう。」
「でもさあ、証言者もいるわけだしさ。」
「いやいや、それだって、証言者がFのことを陥れようとしている可能性もあるわけだし、ヘタに会社が動けば逆に訴えられる場合だってあるんだよ。」
当時は「なーんだ、シモシモも結局は管理職なのか」なんてボスと一緒にガッカリしたものだ。でも、今考えればシモシモの言っていたことは至極真っ当なことだったと思える。俺の現職で起きた「島流し」だって、当事者（被害者）がコンプライアンス委員会に訴えてようやく実現したことだ。いくら俺たちが確信していても、ヤツの行いは客観的に見れば証拠不十分だった。
その後、しばらく通路の一角でFの所業の数々について話した。「こんなにFはダメなヤツだ」ということを話したが、あまりシモシモに響いていないようで、これもボスや俺をガッカリさせた。でもこれも、俺らが見たFの一面でしかなかったからだと言えるだろう。
それから、シモシモはぶっちゃけトークを始めた。
「俺、実はFとは同期なんだよなー」
「えー、マジー？同じ女とか追っかけてないよね？？」
「あ、でも同じ合コンに出たことあるよ」
「うわあ、一緒に出たくねー、その合コン！フリフリのオバちゃんとかいなかったよね？？」
俺たちの思った方向に話が進んだわけではないが、鬱積していた俺たちの気分も少しは晴れた気がした。こういう話を一緒にバカになってできるシモシモのような管理職って貴重だったと思う。
さてJについて時系列を飛ばして顛末を述べる。話し合い通り、しかかりの機種の仕事がひと段落したところで、Jは他の課へ移籍した。Jにとっては念願叶って「他の研修生たちと横並び」になったわけだ。
移籍先の課で新たにJの教育係になった人は、とても柔和な人で、少なくともボスのような厳しい態度をとることはまず考えられない人だった。Jにとっては地獄から天国へ引き上げられた気分だっただろう。ただそれで、実のある教育を彼に施せたのかどうかは、俺には分からない。新しい教育係の先輩も自分の仕事をたくさん抱えている中で、ボスほどがっつりとJと向き合えたかどうか。
このJの移籍が、俺が前職を辞めるちょうど1年前、2009年の4月のことだったと思う。彼らは、入社後2年間は辞めることができない契約になっていた。なぜなら、せっかく金をかけて現地スタッフを育てても、そのキャリアを持ってすぐに他の、高給をもらえる企業へ転職してしまうというのが「かの国」で問題になっていたからだ。
だが、俺達の部に来ていた1名はその期間より前に辞めている。
確か、来てから半年弱だったと思うが、ビザの更新だかなんだかで、研修生たちが全員一度帰国した。手続きを終えて揃って再来日する際、その1人だけが来なかった。残業代やら研修内容やら、待遇に不満を抱いていたらしい。本来は辞められないはずだが、件の駐在日本人と話をした末、恩赦的な扱いで辞めることになったと聞いた。
研修生達は当初、1年間という期限で日本に来ていたのだが、なんだかんだで9ヶ月ほど伸びた。そして俺が前職を辞めて間もなく、彼らもようやく研修期間を終えて「かの国」の工場へ帰還することになった。
ボスのグループにいる間、仕事はろくに覚えなかったJだったが、日本語の上達だけは早かった。下手にあっちの国で変な癖をつけてこなかった（空っぽな）分、もともとある程度喋れた他の研修生より、綺麗な日本語を覚えた。だから、帰国前に俺が送った惜別のメールに対しても、なかなか殊勝なことが書いてあった。そういえば、俺が辞める時にも「Iさん（ボス）のところで過ごした時間が勉強になった」みたいな思い出話をしていたので、なかなか成長したもんだと思った。相変わらず俺の送別会（飲み）には来やしなかったけど。
ところが、それから9ヶ月後のことだ。俺はJが会社を辞めるという報せを聞いた。理由は、親父さんの病気のためだという。
俺は、どうしてもそれを「はいそーですか」とは、信じることができなかった。なぜなら、俺はJの口から直接、「日本の会社で働いて、日本で1年以上研修を受けたと言えば、いいところに転職できる」という言葉を聞いていたからだ。2年というシバリが解けた途端の退職には、不自然さを感じてしまった。
もし、本当に親父さんの具合が原因であれば、俺の捻じ曲がった心を悔いいるしかないし、俺自身、足の怪我から復帰した途端にさっさと転職した手前、人のことを言えた立場ではないのも分かっている。でも、やっぱり俺は辞めるJに挨拶のメールを送る気にはなれなかった。
そしてもう一点。
研修生の中に辞めた者がもう一人いる。厳密に言えば研修生ではなく、俺のいた部に来た4人の研修生の担当だった通訳の子だ。
彼女は、研修期間が始まってすぐ、部の社員の中でも1番のイケメンな先輩に惚れ込んだらしく、昼食、夕食などいつもくっついて歩いては一緒に食事をしていた。だが、先輩は妻子持ちだったし、15くらい年下の、しかも「かの国」から来た女の子なんて相手にしていないと俺たちも思っていた。
ところがだ。ある飲み会でボスがニヤニヤしながら「付きまとわれて大変だねー」なんてイケメンの先輩に絡んだら、ボスも絶句する言葉が帰ってきた。
「俺、結構本気なんだ。」
それを聞いたボスはイケメンの先輩の肩をポンポンと叩きながら、バツの悪そうな苦笑をペロッと俺に見せた。俺は直接話す声が聞こえたわけではなかったが、雰囲気で、なんとなくその話をしていると勘づいたし、ボスのその顔で全てを察した。
そんな恋愛も、通訳を含む研修生達が帰国したことで終わってしまった。
...と、思っていた。
ところが、それから2年近く経って、俺はまた新たな報せを聞くことになった。その先輩と、通訳の子が結婚したというのだ。これまたぶっとんだ。通訳の子は「かの国」の工場を辞めて来日し、先輩と暮らしているのだという。当然、先輩も前の奥さんとは離婚したということになるだろう。
これだけの障壁を超えてまで一緒になろうとし、それを成し遂げたことには、イヤミなんかでなく、祝意を述べるしかない。
だが、これが意味することはなんだろうか。通訳は他の研修生よりも希少で、その子も相当の金と期間をかけて育ててきた人材だったはずだ。それがあろうことか、研修先の日本人技術者と結婚して退職してしまうのは大損害に違いない。付け加えておくが、先輩はそれも理解していて、結婚のことは大っぴらに話したりはしていないし、結婚前には上層部に話をしに行ったと聞く。
それにしても、部に来ていた、通訳含めて5人の研修生達のうち過半数の3人が、様々な理由はあれ、4年と経たない間に辞めてしまったことを、例えば部長はどう思っているのだろうか。
「親父さんが具合悪いならしょうがないな」？
「どうしても仕事に合わないならしょうがないな」？
「結婚するならお祝いしなきゃな」？
実際にどう言ったのか俺は知らないが、まあ知ったところで、建前と本音をアカラサマに使い分ける部長だから、本心がどうなのかは分からないだろうな。しかし、少なくともこの当時の前職に、「かの国」の若者たちを会社に繋ぎ留め、会社を引っ張る人材として育てる環境は整っていなかった、と言わなければならない。
もちろんこれは、前職が旧来の日本企業らしい、社員に優しい社風であることの裏返しであろう。だが、将来のために多額を投資したであろう研修生達の過半数が立て続けに辞めた意味は極めて大きい。
つづく。
nobilesの投稿(23:24:52-2013-02-25) -
カテゴリ: Main
コメント
謎の男 wrote:
2013-03-09 16:17:08
nobiles wrote:
どなたか分かりませんが、所詮登場人物の1人だし、所詮視野が狭い人間なんでこんなもんかなと思います。
2013-03-10 23:27:57
謎の男 wrote:
数年前の出来事とは思えないほど臨場感があります。
あと何話予定してるか分かりませんが、一通り終わったら、
続編として「登場人物の方々の当時の印象や心境や本音」編が読みたいです。
リサーチよろしくお願いします。
あと何話予定してるか分かりませんが、一通り終わったら、
続編として「登場人物の方々の当時の印象や心境や本音」編が読みたいです。
リサーチよろしくお願いします。
2013-03-13 23:40:44
nobiles wrote:
ご期待ありがとうございます。できるかどうか分かりませんが (^_^;。
2013-03-14 00:31:47
コメントを追加
トラックバック
DISALLOWED (TrackBack)TrackBack URL
DISALLOWED (TrackBack)
メインページ
Calendar
| 日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 2 | 3 | 4 | |||
| 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
| 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
| 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
| 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
NewEntries
最新COMMENTS
■20-07-11 21:47>ああ、あのeh
■20-07-10 01:07>そうです、予
■20-07-09 22:36>あっ、ショー
■20-07-06 07:27>50-34のチェ�
■18-01-05 00:53>おやこれはぱ
■18-01-04 23:56>手出しちゃっ
■15-07-27 23:21>おっと、今か
■15-07-22 11:40>良質な小説読
■15-02-21 09:29>おや、どなた
■15-02-20 08:05>ほー、勉強に
カテゴリ
- All
- Bicycle
- Breast Cancer
- Change Job
- Formula-One
- Gourmet
- Injury
- Mac
- Main
- Monaco
- Music
- Peugeot
- Photo
- Travel
Archives
My Links
NOBILES Web検索
プロフィール
RSS対応
RSS v2.0
RSS v0.91
RSS v1.0
管理
管理室へ携帯用ブログ
携帯用URL
おもしろいけど、やっぱり中から目線になってるね。
どうせぶっちゃけるなら、もっと外から目線のコメントが欲しいな。